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2006年11月30日 法的「脳死」臓器移植レシピエントの死亡は累計30人
肝臓移植を受けた患者、生存期間・施設名とも秘匿
2006年11月27日 夫婦間腎臓移植 61組のうち28組にドナーの自発性に疑義
東京女子医大 精神科医面接を11組が初回からキャンセル
2006年11月10日 脳梗塞発症6時間で脳死宣告 家族面談前に提供意思検索 米東部
臓器移植コーディネーターとは名乗らず、「家族支援の専門家」を自称
朝居氏ら「救命不能患者家族へ臓器提供選択肢提示の法制度化を」
2006年11月 4日 臓器売買事件が投げかけるもの、秘匿されていること
小松美彦氏に緊急インタビュー 図書新聞Web
2006年11月 1日 第34回日本救急医学会学術集会
終末期医療から「脳死」「臓器提供」を捉える発表相次ぐ
   

20061130

 

法的「脳死」臓器移植レシピエントの死亡は累計30人
肝臓移植を受けた患者、生存期間・施設名とも秘匿

 日本臓器移植ネットワークは11月30日更新の脳死 臓器移植Data Fileにおいて、肝臓移植を受けた患者がさらに1名死亡していることを表示した。法的脳死判定手続下の臓器移植でレシピエントの死亡が判明したのは30例目。

 臓器別の法的「脳死」移植レシピエントの死亡年月日、レシピエントの年齢(主に移植時)←提供者(年月)、臓器(移植施設名)は以下のとおり。

  1. 2005年 3月 7日 50代男性←bP2ドナー(20010121)  心臓(国立循環器病センター)

  2. 2005年 3月21日 40代男性←bR2ドナー(20041120)  心臓(大阪大)
     

  3. 2002年 2月 3日 43歳男性←bP1ドナー(20010108)  右肺(東北大)

  4. 2002年 3月20日 46歳女性←bP6ドナー(20010726)  右肺(大阪大)

  5. 2002年 6月10日 38歳女性←a@5ドナー(20000329)  右肺(東北大)

  6. 2002年12月 5日 20代女性←bQ2ドナー(20021110)  両肺(岡山大)

  7. 2004年 6月 7日 50代男性←bR0ドナー(20040520)  両肺(東北大)

  8. 2005年 3月10日 50代男性←bR6ドナー(20050310)  両肺(京都大)

  9. 2006年 5月初旬  40代男性←bP9ドナー(20040102)  右肺(岡山大)

  10. 2006年 5月27日 40代女性←bS6ドナー(20060526)  両肺(岡山大)

  11. 死亡年月日不明   レシピエント不明←ドナー不明       肺(施設名不明)

  12. 2006年10月24日 30代女性←bS3ドナー(20060321)  両肺(京都大)
     

  13. 2000年11月20日 47歳女性←bP0ドナー(20001105)  肝臓(京都大)

  14. 2001年 5月25日 10代女性←bP4ドナー(20010319)  肝臓(京都大)

  15. 2001年12月11日 20代女性←bP8ドナー(20011103)  肝臓(北大)

  16. 2002年 9月10日 20代男性←bQ1ドナー(20020830)  肝臓(京都大)

  17. 2005年12月26日 50代女性←bS1ドナー(20051126)  肝臓(北海道大)

  18. 死亡年月日不明   20代男性←bQ9ドナー(20040205)  肝臓(大阪大)

  19. 死亡年月日不明   60代男性←bR6ドナー(20050310)  肝臓(京都大)

  20. 死亡年月日不明   40代男性←bQ2ドナー(20021111)  肝臓(北大)

  21. 死亡年月日不明   レシピエント不明←ドナー不明     肝臓(施設名不明)
     

  22. 2004年 6月頃   50代女性←bP5ドナー(20010701)  腎臓(東京女子医科大学腎臓総合医療センター)

  23. 死亡年月日不明   50代男性←a@5ドナー(20000329)  腎臓(千葉大)

  24. 死亡年月日不明   30代男性←bP4ドナー(20010319)  腎臓(大阪医科大)

  25. 死亡年月日不明   50代男性←bP6ドナー(20010726)  腎臓(奈良県立医科大)

  26. 死亡年月日不明   50代男性←a@2ドナー(19990512)  腎臓(東京大学医科学研究所附属病院)

  27. 死亡年月日不明      女性←bQ6ドナー(20031007)  腎臓(名古屋市立大)

  28. 死亡年月日不明   50代男性←bR6ドナー(20050310)  腎臓(国立病院機構千葉東病院)

  29. 死亡年月日不明   レシピエント不明←ドナー不明     腎臓(施設名不明)
     

  30. 2001年9月11日   7歳女児←bP2ドナー(20010121)  小腸(京都大)

 


20061127

夫婦間腎臓移植 61組のうち28組にドナーの自発性に疑義
東京女子医大 精神科医面接を11組が初回からキャンセル

 11月27日、第24回厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会が開催され、精神科医の春木 繁一氏が参考人として「生体腎移植の精神医学的理解」について説明した。春木氏は約35年にわたり、東京女子医科大学で透析患者と移植患者の精神科コンサルテーションをしてきた。自らも透析患者である。

 春木医師は、およそ2001年までの61組の夫婦間生体腎移植について、5つにグループ化した。

  1.  レシピエントはドナーの意思と愛情を知って感謝しており、ドナーは愛と献身にもとづく行為で両者が一致しているAグループ(ドナーとレシピエントの意思一致型)は24組。長期透析患者で40代後半から50代が多い。妻が提供者になるのがおおよそ7、夫が提供者になるのが3の割合だった。
      
  2. レシピエントは移植をしたいが、ドナー候補者は提供したくない、しかし病院には連れられて来た、相手に言い出せないので何らかの身体医学的理由で提供できないことにして欲しいの がBグループ(表面一致型)で17組。
     
  3. レシピエントは透析でもいいと思っているが、ドナーに提供意思があるCグループ(ドナー主導型)は6組。ドナー側に自責感が働いていることが多い。
     
  4. レシピエントとドナーの利害が一致しているDグループ(ドナーとレシピエントの利害一致型)は3組。
     春木医師は「最近の20代、30代の御夫婦は意外にドライ。まだ少ないですが、ある若い奥さんですが、このまま透析患者でいてもらったのでは、私と子供の将来も含めて、いつ死ぬかわからないし、今の夫の経済力ではやっていけない。それなら自分の腎臓を一つやって、もっと働いてお金を儲けてほしいと、ざっくばらんにおっしゃいます。夫はそれを聞いて喜んで、では、ということでやってこられる。夫婦間のある意味のギブ・アンド・テイクですし取り引きです。これを倫理的にどう解釈されるかは難しいところだと思いますが、お互いがわりとケロッとおっしゃいますので、移植医には、そういう移植ですが私はいいと思います、と御返事申し上げる。これは実際に移植されております」と述べた。
     
  5. 精神科医との面接を初回からキャンセルしたEグループ(キャンセル型)は11組で意外に多かった。
     春木医師は「精神科医が登場することを知って、もう来られなくなる。移植をあきらめられるか、それともよその病院に行かれるか。精神科医が出てくることを知ってということは、二つあります。つまり、Bグループだった方が、夫もわかって、ではやめようという話になったのか、それとも、何らかのやましいところがあって、これ以上追及されたくないということで来られなくなった。2回目、3回目と私のところへ来ておられて、途中で来られなくなっておしまいになってしまう。これも、ドナーの本音を少しずつ伺っていくと、ドナー自身、あるいはレシピエント自身が、待たせることに意味があるということは後で申し上げますが、ああ、ドナーはそういう気持ちでいたのかということに気づいて、つまり家庭内で、あるいは夫婦間でこの話は中断になってしまうということであろうと思いますが、いずれにしても来られなくなってしまうので、その後の結果がどうだったかはわかりません。当然、このグループは成立しない」 と述べた。

 さらに春木氏は「61組来られて11組も成立しない。Bを含めると28組の方が、精神科医が登場しなければ、もしかしたら移植をそのままされていた場合があるとすれば、ドナーの腎臓提供の自発性の確認は大切なことだと思います。(中略)いろいろ経験するうちにドナーの自発性、移植したいと来られたとしてもいろいろカモフラージュしておられました。段階としては3カ月前に本格的な面接を、つまり半年も1年も前では余り逼迫性がない。透析患者さんですので、3カ月前ぐらいから始めて、もし問題があって4カ月、5カ月といって待っていただいても大体は大丈夫。緊急性が余りないということがあります」と、生体間臓器移植を実施する際に精神科医の関与の必要性を指摘した。

 この第24回厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会の議事録全文はhttp://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/11/txt/s1127-3.txtに、資料はhttp://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/vAdmPBigcategory10/1A74FCEEC22E4FF549257235001EA404?OpenDocumentに公開されている。

 


20061110

脳梗塞発症6時間で脳死宣告 家族面談前に提供意思検索 米東部
臓器移植コーディネーターとは名乗らず、「家族支援の専門家」を自称
朝居氏ら「救命不能患者家族へ臓器提供選択肢提示の法制度化を」

 日本医学館発行の「今日の移植」19巻6号はp613〜p620に、日本臓器移植ネットワークコーディネーターの朝居 朋子氏、小中 節子氏による「臓器提供のコーディネーションとドナー家族フォローのあり方を考える アメリカ・Gift of Life Donor Programの実践から」を掲載した。これはフィラデルフィアのOrgan Procurement Organization(OPO)であるGift of Life Donor Program(GLDP)を訪問し、臓器提供のコーディネーションと提供後の家族フォロー体制を調査。わが国における臓器提供コーディネーションとドナー家族フォローのあり方を検討した論文 だ。

 GLDPは、ペンシルバニア州東部、ニュージャージー州南部デラウェア州の人口980万人をカバーし、2005年は360ドナーから1237臓器が摘出され、人口100万人当たりの臓器ドナー数は36.7人と世界トップクラス。

 朝居氏らの報告によると、州法で救急病院には全死亡例をOPOに通報する義務がある。医療者向けの資料には、呼吸器が装着されており、不可逆的な脳損傷がある、または脳死判定が予定されているなどの用件に該当する患者については、GLDPに連絡するように書かれている。GLDPは、病院からドナー情報を受信すると、ペンシルバニア州・デラウェア州では患者が免許証にドナー登録をしているかどうかをオンラインで検索でき、ニュージャージー州では警察に問い合わせることができる。したがって、患者の臓器提供に関する意思は、家族への臓器提供の選択肢提示前に確認できる。

当Web注:日本でも福岡県が、インターネット等を活用した提供希望者の新登録制度、各病院にその登録状況を照会する担当者設置など を進めている。

 

 臓器提供の選択肢提示(オプション提示)は、医療スタッフではなくGLDPの臓器移植コーディネーターが行う。オプション提示の際は、臓器移植コーディネーターとは名乗らずに、“終末期における家族支援の専門家”という立場で家族にアプローチする。この立場での介入を医療スタッフにも充分理解してもらい、家族に紹介してもらうときにOrgan Procurement Organization(OPO)や臓器移植コーディネーターという言葉を使ってもらわないようにする。

 オプション提示の際は、臓器移植の意義を強調する“Value-centerd approach”(臓器移植の価値重視型アプローチ)を用いる。これはGLDPが開発した手法で、@臓器・組織提供は正しい行いであること、A移植によって他の人の命を救えること、を強調する。たとえば「ご本人は進んで人助けをしていた。臓器提供をすることでほかの人を助けるだけでなく、命を救うことができる」、「(本人の人柄からかんがみて)ご本人も望んでいることでしょう」といった表現も用いる。

 朝居氏らは「筆者はGLDPの臓器移植コーディネーターがオプション提示をする場面に立ち会ったが、もちろん臓器提供を強要したり説得してりすることはなかった。しかし、臓器移植を待つ患者の存在を強調しすぎると、臓器移植コーディネーターの中立性を失い、家族の自由な意思決定を担保できないことがあるのではないかという懸念が生じた」としている。

 朝居氏らによると、脳死宣告が終われば家族に臓器提供のオプション提示を行う。同席した症例(70歳代、男性、黒人、脳梗塞)では、発症後約6時間での脳死宣告だった。

当Web注:日本の脳死判定では、1回目の脳死判定から2回目の脳死判定まで、6時間以上経過後に行うとしているが、脳死判定から5日後に鼻腔脳波が測定された実例もあり6時間の規定にも疑義が呈されている。朝居氏らは、このような超早期の脳死宣告については疑問は書いていない。

 

 朝居氏らは「アメリカではニュージャージー州を除き、脳死はすべからく人の死であり、死亡宣告された後にオプション提示がなされる。患者は死亡しているので、家族は呼吸器停止または臓器提供の二者択一を迫られることになる。呼吸循環管理を継続する場合は、家族が医療費を負担せざるをえない。したがって、家族には意思決定に長い時間的猶予があるわけではない。家族が臓器提供を望めば、呼吸循環管理費用はドナー管理費用としてGLDPが負担する」と書いている。

 またGLDPでは、臓器提供後の家族フォローはソーシャルワーカーの担当。日本では、臓器移植コーディネーターが直接ドナー家族宅を訪問することも多いことを、GLDPのソーシャルワーカーに話したところ「大変驚かれた。安全性の問題もあり、家族宅を訪問してのフォローはまったく考えていないそうである」とのこと。

 最後に朝居氏らは、わが国における実践について、院内臓器提供コーディネーターが臓器提供オプション提示を行うこと、救命不能と診断された患者家族へのオプション提示を法制度化すること。ドナー家族フォローは、カウンセリング技術を持つ専門家のフォロー、心理学の専門家のサポート体制を臓器移植ネットワーク内に確立する必要などを書いた。

 


20061104

臓器売買事件が投げかけるもの、秘匿されていること
小松美彦氏に緊急インタビュー 図書新聞Web

 2006年11月4日付図書新聞Web(No.2796)は「緊急インタビュー 宇和島での事件を機に、小松美彦氏に聞く」を掲載した。以下は主要部分の要約。

 臓器売買事件が投げかけるものhttp://www.toshoshimbun.com/SpecialIssuepages/nousi/review1.htmlではマスメディアが書いていないこととして、万波誠医師が1990年11月に脳死状態からの腎臓移植を実施したために警察の事情聴取を受けたこと(弟の万波廉介医師が岡山協立病院で腎臓摘出を行い、その腎臓を使って兄の万波誠医師が宇和島市立病院で移植手術をした)。このほか1968年の和田移植以降、無いとされていた脳死臓器移植が裏では相当数なされていたことを1997年の太田和夫氏の座談会での発言も引用。「以上のような臓器移植を巡る構造的な問題が、今回の宇和島の事態に繋がったのではないでしょうか。ですから安易に臓器移植法を改定して脳死のドナー数を増やすのではなく、今回のことを刑事事件の枠内で徹底的に追及すべきだし、今こそ水面下での移植の検証にも本腰を入れるべき。日本で脳死臓器移植の門戸をさらに開いても、「不足問題」は解消されない。今回の事件は氷山の一角。その根本問題は、従来一人の患者に焦点を当て、そこで完結した治療を行なってきた医学が、臓器移植という差し出す側と貰う側の二者を同時に対象としてしまったところにある。これをきっかけに、生体移植に限らず臓器移植全体の根本を省みるべき」と指摘した。


 人間の存在と意思を冒涜する改定法案http://www.toshoshimbun.com/SpecialIssuepages/nousi/review2.htmlでは、脳死を一律に死(の基準)と定めるA案と、現行法の基本的枠組みを残して臓器提供の可能年齢を今の15歳以上から12歳以上に引き下げるB案について、ともに「脳死状態をどうして人の死とできるのかについて、満足のいく議論と答えが全くない」と批判。「B案はやがてはA案とほぼ同じところに行き着くことになる」とした。



 秘匿される脳死の実態と医学的問題点http://www.toshoshimbun.com/SpecialIssuepages/nousi/review3.htmlでは、「脳死者は触ると温かい、脈も取れるし汗や涙も流す。女性で妊娠していれば自然分娩も出来る。動いているう。滑らかに動くような状態なので、臓器摘出のために脳死者にメスを入れると血圧や脈拍が急上昇する。移植手術どころではなくなってしまうので、暴れるのを防ぐために麻酔や筋肉弛緩剤を投与し、鎮静させて臓器を摘出します。医学部の死体解剖で麻酔や筋肉弛緩剤を打ってから始めることはないわけで、こうした処置は脳死者が生きていることを如実に示している。脳死者からの臓器摘出は医療現場で行なわれている殺人に他ならない」。

 「従来は脳死に陥ると4、5日、長くても1週間で確実に心停止を迎えると言われてきましたが、慢性脳死者、長期脳死者と呼ばれる、かなり長い年月にわたって脳死状態のまま生きている人々がたくさんいる。我々が省みなければならないのは、あまりにも脳の存在意義を過大視してきたこと」

 「脳死者には意識が無い、と断定されてきた。「脳波が平坦になること=意識が無いこと」になっているが、その測定は、頭皮上に電極を当て、脳から出てきた脳波のうち頭皮まで届いたものだけを拾っているにすぎない。厚い頭蓋骨で遮られてしまい、探知されない脳波もあり得る。脳波が完全に無くなったからといってその人の意識が無いとは断定できない。救命すべき医師が、一見科学的な衣を纏って、実は非科学的な憶測で意識の有無を断定してはならない」

 「脳死を人の死の基準とする科学的論理が破綻した後に、まさに驚愕すべき論理が出てきている。アメリカのハーバード大学の麻酔学教授ロバート・トゥルオグ氏は、「移植臓器の獲得のためには、時には殺人も認められる必要がある」という結論を、医学論文で言明しているのです。理念としても殺人を公然と認めるなら、我々の人間社会は崩壊に向かう。日本でも松村外志張氏は、死なせてよい幾種かの状態の人々を定めて、「与死」の概念を当てて、臓器や組織を取り出し、医学利用・産業利用していこう、こう提言する。そして与死の対象者の一つが脳死者なのです。これは、脳死者がまだ生きている事実を認めているからこそ、なしうる提言に他なりません。極め付けとして、雑誌の編集後記ではその論文を絶賛する移植医のコメントが付いています」



 「延命効果」への疑問符http://www.toshoshimbun.com/SpecialIssuepages/nousi/review4.htmlでは、アメリカの心臓移植では、本当に移植をしないと助からない人の多くは、順番を待っている間に亡くなってしまう。実際移植を受けられた人のかなりの割合が、移植をしてもしなくても同じ、むしろしなかった方が長生きできるという統計調査もあることを指摘。「移植の延命効果を厚生労働省や日本移植学会は責任を持って統計調査し公表すべき。「移植をすれば助かる」という前提自体が事実に悖るかもしれない。日本臓器移植ネットワークのサイトではレシピエントとなった人が何年何月移植手術を受けたか、亡くなった場合はその年月がずっと見られるようになっていました。ところが今年の1月下旬に、レシピエントの死亡年月が一斉に消えてしまった。レシピエントの数が百数十に達し、統計調査が出来、移植の延命効果がわかる可能性が出てきたところで消されてしまいました」

 「臓器摘出によって脳死者の命を殺めているのが事実。事実だからこそ、「移植臓器の獲得のためには、時には殺人も認められる必要がある」といった暴言と呼んでも差し支えない発言や、「与死」などのウルトラ方便が登場する。臓器提供を待ち望んでいる方々には残酷に聞こえるでしょうが、「人を殺してはいけない」という人間社会の倫理の根幹は絶対に潰してはならない」



 より広く考えるべき社会的問題http://www.toshoshimbun.com/SpecialIssuepages/nousi/review5.htmlでは「法改定の主眼は、A案のように脳死を一律に人の死の基準にすることにある。脳死者の治療は現在の日本では保険治療で、1日に10数万円かかると言われている。脳死を一律に死の基準とすることで、その人たちへの治療費、つまり保険負担費・税金が脳死者の人数×生きている日数分だけカットできる。同時に脳死者の利用は、新薬を投与し、効果や副作用を調べられるし、長く脳死でいてくれたら、例えば血液をはじめ様々な成分を無尽蔵に作り出す工場になる。精子と卵子を取り出して受精卵を作れば、様々な研究開発に利用できる。こうして莫大な市場が開かれていく。費用をカットしつつ様々な利潤を生み出せる。日本の場合は特に教育基本法の改定と連動している、と私は見ている。教育基本法が今の方向で改定されると、一人ひとりの児童や生徒が一個の権利を持った市民・国民ではなく、事実上“臣民・少国民”に変わってしまうでしょう。国家のために奉仕する子どもたちを作る一環として、社会・国家のために臓器を提供する子どもが位置づけられていく。教育基本法の改定に異議を唱えている方は、臓器移植を初めとした医療問題の先端で起こっていることにも視野や射程を広げていただきたい」

 


20061101

第34回日本救急医学会学術集会
終末期医療から「脳死」「臓器提供」を捉える発表相次ぐ
 

 10月30日から11月1日までの3日間、福岡国際会議場(福岡市)を会場に、第34回日本救急医学会学術集会が開催された。以下は第34回日本救急医学会総会・学術集会プログラムロ抄録集より(タイトルに続くp・・・は掲載貢)。

 

*芦刈 淳太郎、小中 節子(日本臓器移植ネットワーク):脳死下臓器提供者のドナー家族への説明及び承諾手続きの実態調査と分析、p355

 2005年10月末までの法的脳死判定40例の、脳死下臓器提供者に関する説明及び承諾手続きに要した総所要時間は35〜242分(平均101±42分)であり、説明回数は1回50.0%、2回42.5%、3回7.5%。主たる承諾者は、配偶者45.0%、親30.0%、子15.0%、その他親戚10.0%。説明の中で家族が特に困惑した事項(複数回答)としては、「情報公開(周りに知られてしまう、迷惑をかける)」65.0%、「家族の総意(考えられない、誰に話すか)」22.5%、「時間的な長さ」17.5%、「本人の意思(どこまで考えて記入したのか)」15.0%、「手続き(多い、煩雑)」12.5%。

 

*上山 昌史(社会保険中京病院救急科):組織提供・臓器提供に関わる諸問題、p355

 2005年4月から1年間の当科入院死亡数は70例、移植の対象外と判断される多臓器不全死が20例、残り50例についてオプション提示を行えたものが5例、実施せずが45例であった。両群に入院日数と年齢の差異は認められず、オプション提示を行えた共通項は家族が死を心情的に受け容れていた点であった。提示できなかった理由としては、家族の情操的困惑が圧倒的に多く、その他犯罪に関連するものがあった。オプション提示は、(1)医学的に回復不能な病態であること、(2)家族がこの病態を心情面からも理解すること、及び(3)治療の内容に不満や懐疑的な感情を家族が抱いていない、の大前提を満たして初めて主治医は行うことができる。

 

*塩崎 忠彦(大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター):大阪大学医学部附属病院高度救命救急センターでの脳死患者に関する実態調査、p355

 2001年11月から2005年11月の4年間に当院に搬送された患者(16歳以上)のうち、臨床的脳死に陥った73例中70歳未満の症例は46例であった。臓器提供意思表示カードの所持は皆無。コーディネーターの説明を希望する家族は2例のみであったが、実際の臓器提供は3例で得られた。臓器提供が得られない最大の理由は、家族の受容が得られないこと(43例中38例:88%)であった。

 

*朝居 朋子、小中 節子(日本臓器移植ネットワーク):臓器移植コーディネーター(Co)による家族のフォローのあり方について ドナー家族の心情におよぼす影響の分析、p355

  これは「死の臨床」27巻1号p76〜80掲載内容と同じ。

 

  以上p355の各要約は、パネルディスカッション4 「組織提供・臓器提供に関わる諸問題」における抄録より。

 

尾田 琢也(飯塚病院救急部):臓器移植を進めていくために、救急医が取り組むこと、p575

 56歳女性が1週間前からの全身倦怠感で発症した劇症1型糖尿病で入院後心停止となり、蘇生により自己心拍は再開したもののショック状態が遷延した。患者本人が以前に臓器移植の意思があったことが判明した。家族からの申し出があった。ドナーカードは記載してなかったため、心臓死後に腎・皮膚・角膜の臓器提供を行った。

 外傷てんかん以外に特記すべき既往のないADL自立した62歳男性が心肺停止にて救急搬送された。心肺蘇生にて自己心拍は再開したもののCT上、低酸素脳症の所見を認め、意識の回復は困難であることを救急初療医より説明された。家族は積極的な治療を希望せず、初療医が臓器提供の意思を確認したところ患者はドナーカードを所持していなかったが、家族は移植を希望された。心臓死後に腎臓提供を行なった。

 1例目は家族から臓器提供の申し出があった。2例目は突然の心肺停止ではあったが、家族からの申し出はなかった。2例目では、比較的若年で臓器障害の程度が軽く、低酸素脳症の所見があったため、初療医が臓器移植の話をしたところ、家族が快く移植に応じてくれた。

当Web注:心臓死後の臓器提供と称しているが、移植可能な臓器を獲得するために行われるカテーテル挿入や抗血栓剤ヘパリンの投与は脳死を前提とする、場合によっては意識回復が困難であることの説明や治療断念の決断にも脳死との説明が行われる。劇症糖尿病患者は脳死判定をしてはいけない患者だ。

 

*管 圭一(総合南東北病院麻酔・集中治療科):心停止後に臓器提供した症例の経験、p575

 36歳男性、縊頸状態を家人に発見され、救急隊現場到着時既に心肺停止で、当院到着時心静止。蘇生術を開始し心拍再開、その後自発呼吸も出現したが意識が改善しないため低体温療法を開始。しかし復温終了後も意識は改善せず、第6病日の脳波はほぼ平坦、MRIでも広範な障害を認めた。第8病日家族に状態は危険である旨を説明したところ、本人の意思表示はないが臓器提供の希望があった。第11病日血圧が徐々に低下して永眠。直ちに臓器摘出が行なわれた。その後他施設で腎臓を角膜の移植が行われたが、 膵島は数が少なく移植には適さなかった。警察および摘出チームがしばらく待機しなければならないこと、また死亡間際は臓器が低酸素血症になるため、その臓器の状態が悪くなるなど脳死からの摘出より難しい問題も残された。

 

*鹿野 恒(市立札幌病院救命救急センター)ほか:救急医療の終末期における臓器・組織提供の選択肢提示―救急医が最後にできること、p575

 2004年1月より2006年3月までに、14例の臨床的脳死診断を行い、全例に対して終末期の選択肢提示による意思表示カードの確認および患者家族の臓器提供の意思確認を行った。14家族のうち13家族において臓器提供への関心が認められ、10例の家族が移植コーディネーターと面談を行った。その全ての家族が心停止後の臓器・組織提供を承諾され、腎臓19件、膵臓1件、心臓弁・大血管5件、角膜12件、皮膚4件の臓器組織提供を受けた。これらの症例の中で、意思表示カード所持は4例であったが、死亡前確認は1例であり鼓膜損傷のため脳死下臓器提供にはいたらなかった。

当Web注:市立札幌病院救命救急センターは、今年3月の第33回日本集中治療医学会学術集会において「2004年1月より2005年8月までに、臨床的脳死と判定された11例全例に対して臓器提供のオプション提示を行った」と報告している。現時点では、もっとも臓器獲得に積極的な施設。

 

*平元 周(横浜総合病院脳神経外科):脳死患者家族へのターミナルケアの一つとしての臓器提供選択肢提示、p576

 当院ではこの8年半に脳死となられた70歳以下の患者45名中22名の方に献腎していただいており、これは神奈川県全体の献腎数の約45%であった。この10年以上、脳死患者家族に対し、死の受容ができるような十分な説明を繰り返し行い、時間と環境を確保し、グリーフケアの一つという考えに立ち、選択肢提示を行なってきた。現在までに28名より献腎頂いているが、28名中本人意思が明確であったのは3名のみで25名は選択肢提示の結果であった。

 

当Web注:「終末期の選択肢提示」あるいは「家族へのターミナルケア、グリーフケアの一つ」と称して、臓器提供の選択肢提示が行なわれている。しかし、

  1. 脳死判定基準を満たしたからといって心停止を避けられない時代ではなくなっていることを竹内 一夫氏自身が明言している。
  2. 「家族への選択肢提示、承諾」と称するものの、移植可能な臓器の獲得に不可欠な抗血液凝固剤ヘパリンの致死的性格についてはまったく説明していない。
  3. 移植可能な臓器獲得のためには、ヘパリン投与やカテーテル挿入さらに人工呼吸器停止などの第3者目的の処置を行なわざるをえない。生体に対する第3者目的の処置は傷害致死罪に問われるため、「ドナーは死者である」ことにしなければならないが、そのための法的脳死判定手続きを行なわず、「心停止後の臓器提供」と称して臓器を獲得している。
  4. 臓器提供を依頼されて断る家族に、「提供を断ったことにより死ぬ人が出るのではないか」という後悔の念を与えていることに考慮がない。

 

*横江 正道ほか(名古屋第二赤十字病院救命救急センター):Asytoleから心拍再開・社会復帰を来たした高齢者の1例

 心静止確認から24分後に心拍再開、入院治療後社会復帰を遂げた1例を経験したので報告する。89歳男性は2005年5月30日13時11分、胸痛を訴え119番通報。13時21分救急隊現着時、瞳孔は左右ともに4mmで対光反射なく頚動脈触知せず下顎呼吸で冷汗あり、CPAと判断し心臓マッサージ、マスク換気開始。AED装着しAsytole(心静止)確認。13時36分病着時、あえぎ呼吸認めるのみでモニター上Asytole変らず。直ちに気管挿管、ルート確保しエピネフリン1mg投与するもAsytole変らず、3分後、エピネフリン1mg再投与するも変らず、さらに3分後、エピネフリン1mg投与したところ、心拍が再開した。翌日には意識も回復し、翌々日には呼吸状態も改善し抜管、第34日に退院社会復帰となった。

 

*上田 孝(誠友会南部病院脳神経外科):経脳静脈逆還流療法で脳蘇生は可能か、p542

 新しい脳虚血の治療法として経脳静脈逆還流療法を開発した。ラット、ネコによる実験で、脳虚血巣への至適圧は150mmHgでVerapamilにより血流の増加が認められた。

当Web注:遷延性意識障害の治療に、自家血内頚動脈内衝撃療法が行われていた時代もある。

 

*日本救急医学会救急医療における終末期医療のあり方に関する特別委員会:救急医療における終末期医療のあり方に関する委員会特別委員会のアンケート調査結果から、p540

 日本救急医学会救急医療指導医417名に送付し、記名方式で回収した(回収数318名、回答率76.3%)。治療を中止すると回答したのは各例で1.3〜9.2%であった(5)の選択肢は「集中治療を中止する」17.3%)。4)以外は現在の水準を維持する回答例が最も多かった。今回の例はいずれも救命不能、あるいは困難と判断されるが、現場では医学的な判断だけでなく患者背景や社会背景も考慮した医療がなされていることが明らかとなった。

これら↓の集中治療に対して、どのような判断や対応をするか→

高度な治療を追加する 現在の治療水準を下げる
1、頭部外傷後の脳死例(家族が脳死を受け入れない) 0.3% 16.0%
2、不法入国による外国人労働者の不可逆的出血性ショック例 16.3% 29.9%
3、一酸化炭素中毒による遷延性意識障害を合併した労災による広範囲熱傷例 28.9% 12.3%
4、悪性腫瘍末期患者の蘇生後脳症例 0.3% 32.7%
5、血液透析中の高齢者で蘇生後脳症例 0.94% 該当選択肢なし
6、高齢者不可逆的呼吸不全例 2.2% 16.7%
7、救命困難が予想される服毒自殺(大量のパラコート服用)で家族が疎遠な例 0.9% 9.1%

 


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