健康保険証への臓器提供意思表示欄の是非
パブリックコメント募集 5月19日まで
政府管掌健康保険で、被保険者証の裏面に臓器提供の意思表示欄を導入することについて検討されていることにともない、5月19日(金)まで意見募集が行われている。
意見募集期間は4月20日(木)から5月19日(金)まで(17時必着)。意見の提出方法は、郵送、電子メールまたはファクシミリ。
○ 郵送の場合は、〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2 厚生労働省社会保険庁運営部医療保険課
○ 電子メールの場合は、テキスト形式でメールアドレス:iryou1804@mhlw.go.jpまで
○ ファクシミリの場合は、FAX番号03(3509)5021 厚生労働省社会保険庁運営部医療保険課まで。
詳細はhttp://www.sia.go.jp/topics/2006/n0420.html
当Web注:2月16日に開催された第21回政府管掌健康保険事業運営懇談会において、厚生労働省臓器移植対策室は「腎臓移植の費用が1年目400〜500万円」など事実にもとづかない情報を懇談会委員に提示して意思表示欄の導入を要請した。
インスリン様増殖因子で心臓移植不要に
8名中7名が退院 国立循環器病センター
第103回日本内科学会講演会が4月14日〜16日の3日間、パシフィコ横浜(横浜市)を会場に開催された。国立循環器病センターの駒村 和雄氏らは日本臓器移植ネットワークに登録された心臓移植待機・入院中の患者8例にインスリン様増殖因子(IGF-1)を3ヶ月間投与したところ、1名が補助人工心臓から離脱、2名が静注カテコラミンを中止、そして7名の退院が可能になったことを報告した。
出典:駒村 和雄(国立循環器病センター)ほか:心臓移植待機患者に対する増殖因子を用いた内科的管理法の開発、日本内科学会雑誌、95(Suppl)、180、2006
当Web注:メディカルトリビューン2005年11月17日付には、上記8名のうち「2名は移植の適応を外せるまでに回復した」とある。
心臓移植待機患者で「補助人工心臓を必要とする状態」や「カテコラミンなどの強心剤の持続的な点滴投与が必要な状態」は最も重症なステイタス1(緊急度1)に分類される。これまで法的脳死臓器提供により心臓移植を受けた患者は、ステイタス1の患者だけ。インスリン様増殖因子の投与は、悪性腫瘍がなく血行動態が安定している、などの条件を満たした患者に行われる。
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