臓器移植法施行後、初のレシピエント死亡例
生体肝移植後の「脳死」肝移植・京大付属病院
法的脳死判定10例目ドナーからの肝臓移植手術を11月5日に、京都大学医学部付属病院で受けた50歳代(?G.I
Research
2001年2月号によると移植時47歳)の女性患者が20日、敗血症のため死亡した。これは臓器移植法施行後、脳死臓器移植を受けたレシピエントとしては初の死亡例。
このレシピエントは以前に生体肝移植を受けており、腹部の癒着がひどいため移植手術に時間がかかり、その結果、肝臓の保存期間が長くなり、術後に肝機能が移植チームの予想を越えて悪化した。肝臓提供者の年齢は60歳代とこれまでの最高齢で、肝臓には脂肪が沈着(全体の30%以下)していた。
15日にブドウ球菌による感染症を起こし、18日に肺炎を併発、20日に死亡した。京大病院は、このレシピエントに「今回は再手術のため手術時間が長くなることや、提供された肝臓が軽度の脂肪肝なので中止することもあることを説明、患者はリスクを理解した上で救命の可能性にかけて手術を希望した」という。
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