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東京女子医大 心停止後に心臓マッサージして腎摘出
6人の患者に 脳内出血患者に禁忌のヘパリンも投与

 東京女子医科大学腎臓病総合医療センター第3外科教室の高橋 公太氏は、日本腎臓学会誌23巻4号p457〜p468に「腎保存の研究 第3編 簡易死体内腎保存法 基礎的研究とその臨床応用」http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=jpnjnephrol1959&cdvol=23&noissue=4&startpage=457&lang=ja&from=jnltocを発表し、6人の患者の心停止後に心臓マッサージを行なって腎臓を摘出したことを明らかにした。

 「心停止後、ただちにsodium heparin 10,000〜20,000単位、phentolamine mesylate 10mg、methylprednisolon 500mgを心腔内に注入し、心マッサージを行ないながら手術室に担送する」としている。

 腎臓ドナーとされた6人の死因は脳卒中4例、クモ膜下出血2例、年齢は36〜49歳、男性4例、女性2例。ドナーの年齢・性別・死戦期の血圧・摘出腎の温阻血時間は、36歳男性は78/40mmHg・115分、47歳男性は110/80mmHg・23分、40歳男性は110/60mmHg・10分、49歳男性は50/mmHg・80分、47歳女性は80/mmHg・35分、47歳女性は110/60mmHg・10分。

 

当Web注

  1. 心停止後に心臓マッサージを行なうならば、蘇生したり、臓器摘出に激痛や恐怖を感じる可能性がある。
     

  2. 死戦期に血圧は正常範囲だったドナーもおり、人工呼吸器停止による人為的心停止が考えられる。
     

  3. 温阻血時間から数分差し引いた時間が、心停止後の心臓マッサージ時間と推測される。
     

  4. 東京女子医大は、1983年以前から脳死臓器摘出を実施したことを日本移植学会雑誌「移植」、東京女子医科大学雑誌ほかに報告している。
     

  5. ドナーとされた患者は脳卒中やクモ膜下出血のため、臓器摘出目的で投与されたヘパリンによる再出血の可能性もある。現代の日本臓器移植ネットワークの、ドナー候補者家族への説明文書も、ヘパリンが血液を凝固させないための薬品であることは説明しているが、外傷や脳内出血患者を致死的な状態に至らせる可能性があるため原則的に投与しない薬であることは説明していない。ドナー候補者家族に正直に説明をしたら、臓器提供を承諾する家族が激減するからしないのであろう。

 


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