国内心臓移植患者の死亡は累計5例 生存率66%に急落
2010年に心停止ドナー、市立札幌10例、北大10例、藤田8例
外国人の生体間腎移植15例?生体ドナー1年で追跡不能11%
0〜9歳「心停止」ドナー1例、6割にカニュレーション、心マ25%
2011年12月10日付で日本移植学会雑誌「移植」46巻4号が発行され、臓器別に登録報告が掲載された。
日本心臓移植研究会は、「本邦心臓登録報告」(p537〜p541)において、110例のレシピエントのうち「死亡例は5例で、死因は多臓器不全、誤嚥性肺炎、感染症、胃癌、腎不全であった」とした。「図13 心臓移植の累積生存率」は、移植後1年前後で2名が死亡、4年超で1名死亡、11年前後で2名が死亡したこと。「12年以上の生存例は2例あり、最長例は12年5ヵ月である。移植後10年の生存率は80.0%と、2011年度国際レジストリー53.0%より良好である」としたが、図13は移植後11年で64.0%に急落したことを掲載している。
日本移植学会の臓器移植ファクトブック2011http://www.asas.or.jp/jst/pdf/factbook/factbook2011.pdfは、p12で2011年12月31日現在の120例で、移植後12年超の生存率は65.9%と表示している。
日本の心臓移植患者は、若い心筋症患者が多いこと、長期間の待機が可能な患者に行なわれているため、世界標準の生存率より高いことは当然視されてきた。しかし、心臓移植症例が110例を超えて、心臓移植患者の生存率は急落し、国際心肺移植学会統計に接近しはじめた。
一方、日本臓器移植ネットワークの移植に関するデータページhttp://www.jotnw.or.jp/datafile/offer_brain.htmlは、2012年2月18日現在にいたっても、心臓移植患者の死亡は4例と受け取れる表示をしている。
「わが国における臓器移植のための臓器摘出の現状と実績」(p501〜p505)は、2010年の施設別の心停止腎臓摘出回数(ドナー数)が市立札幌病院10例、北大病院10例、藤田保健衛生大病院8例、東京女子医科大病院7例、国立千葉病院5例、聖マリアンナ医大病院5例などであったことを掲載した。
「腎移植臨床登録集計報告」(p506〜p523)は、2010年の移植実施報告1484例のうち1332例(未回収152例、回収率89.8%)。生体腎移植ドナー追跡調査結果も初めて行なわれたが、移植後1年の時点で早くも追跡不能(予後不明)が88例と11.5%を占めた。生体腎ドナーの社会復帰状況は、移植後1年で677例中1例は身体的不良、2例が精神的不良の報告があった。
生体腎移植1127例のうち、14名のレシピエントが日本人以外の東洋人、1名が黒人だった。外国人間の生体腎移植とみられるが、生体ドナーの自主性、親族関係の確認方法は記載がない。
献腎(死体腎)移植188例のうち、1例はドナーの年齢が0〜9歳、4例は10〜19歳だった。献腎レシピエントのうち1名が日本人以外の東洋人だった。心停止ドナーによる腎臓移植133例のうち、心停止前カニュレーションありは82例(61.7%)、心臓マッサージあり33例(24.8%)。温阻血時間は平均9分だった。
法的「脳死」臓器移植患者の死亡は累計73名
肺移植患者1名、肝臓移植患者1名が死亡
日本臓器移植ネットワークは、12月6日に更新した移植に関するデータページhttp://www.jotnw.or.jp/datafile/offer_brain.htmlにおいて、法的
「脳死」判定手続にもとづき肺移植を受けた患者の死亡が1名、そして肝臓移植を受けた患者の死亡も1名増加
し、法的「脳死」臓器移植患者の死亡は、心臓4名、肺26名、肝臓25名、膵腎同時6名、腎臓11名、小腸1名の累計73名に達したことを表示した。
これまでの臓器別の法的「脳死」移植レシピエントの死亡情報は、臓器移植死ページに掲載。
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