フライトジャケット作成講座
第4章 <パッチの基本を覚えよう!(米海兵隊編)>
第3章では、米空軍の基本的なパッチの付け方をご紹介いたしました。
実は、米4軍は、空軍の基本パッチの付け方と大きく異なる部分というのは、少ないのです。
米海兵隊のパッチフォーマット
米海兵隊は、元々は米海軍の下部組織として整備されたのですが、規模を拡大し、4番目の軍として正式に格上げされた歴史を持っております。
その為、ジャケットのパッチ配列は、米海軍に準じるのですが、最近(1990年以降)は、規則の再編集が行われ、
より厳しく規定が決められた
為、空軍と同じ4枚(ネーム含む)が定められてしまいました。
したがって、米海兵隊のフライトジャケットも、意外とすんなり作成が可能なジャケットと言えるかも知れませんね。
ただ、ベルクロで付ける場合もあれば、直接縫い付ける場合もあるらしく、その辺りの規定は特に無いようです。
(空軍と違って、機体に乗り込む際にはジャケットを着用しないので、このようになっているようです。)
(1)右胸に付くパッチ
米海兵隊のフライトジャケットでは、右胸に付くパッチが直接所属する飛行隊のメインパッチになります。
海兵隊の場合、VMFA、VMFA(AW)、VMA、VMAQといった部隊が固定翼、HMH等が回転翼系になります。主な物をご紹介。
戦闘攻撃飛行隊 VMFA
・VMFAは、海軍のVFA(戦闘攻撃飛行隊)に当たり、最近ではF/A-18Cホーネットが充てられています。
全天候戦闘攻撃飛行隊 VMFA(AW)
・VMFA(AW)は、VMFAと同じ構成なのですが、元々初期の頃にAll Weather(全天候)という任務を与えられていた部隊の名残りです。
まあ、今では大抵の機体が全天候なんですが。当時、戦闘機として、レーダー搭載の複座機を使っていた事もあって、
現在でも大抵F/A-18Dホーネットの複座機が当てられる事が多いようです。もっとも、このセオリーは偶に外れてますが・・・。
攻撃飛行隊 VMA
・VMAは、海軍のVA(攻撃飛行隊)に相当する、攻撃専門の航空機が配備されるようになっております。
現在では、AV-8BハリアーⅡ、F-35BライトニングⅡがこの種別に配備されています。
ハリアーⅡは、戦闘も可能ですが、制空戦闘向きではないため、この配置になると思われます。
後継機のF-35BライトニングⅡも、同様に扱われているようです。
電子攻撃飛行隊 VMAQ
・VMAQは、海軍のVAQ(電子攻撃飛行隊)に相当する、電子攻撃(ジャミング等)専門の航空機が配備されるようになっております。
一応、EA-6Bプラウラーが最近まで、この種別に配備されていました。現在は、部隊がありませんが、
一部が海軍と統合されて、EA-18Gグロウラーを運用するとか・・・。
ヘリコプター飛行隊 HMH
・HMHは、掃海や兵員輸送を任務とするヘリ部隊が充てられ、MH-53Dシードラゴン等が配備されています。
普天間にいるHH-46Dシーナイト、MV-22オスプレイなども、この部類になりますね。
この他にも、サポート飛行隊などが存在しますが、
その内ご紹介を追加するかも・・・。(;^ω^)ノ
(2)左胸に付くパッチ
空軍同様、左胸にはネームタグしか付きません。
ただ、例外もありまして、最近は米海軍と同様に空母配置に海兵隊の航空部隊も派遣される場合があります。
その場合には空母パッチが付く場合があります。ネームタグと肩の縫い目の間に装着するのが正しい付け方です。
(海軍と同様ということですね。この辺りは”海軍編”でもう少し解説したいと思います。)
ネームタグは、空軍同様、部隊専用の布製ネームと、革製のネームがあります。やはりフォーマルでは革ネームが使われるようです。
革ネームのウイング形式は米海軍と同じで、エビエーターウイングと、NFOウイングの2種が主に使われます。
(3)右腕に付くパッチ
右腕は、比較的自由に使っているようです。部隊の記念パッチですとか、航空機のパッチなどをつけている方が多いようですね。
(4)左腕に付くパッチ
左腕に付くのは使用航空機のパッチになります。一番多いのは、VMFAであれば円形になっているF/A-18Cの部隊カラーアレンジパッチという感じですね。
面白いところでは、VMAのAV-8Bパッチで、長方形でハリアーのシルエットが上下に動いている所を表現した物っていうのもあります。
これらの海兵隊関連パッチは、比較的簡単に入手可能です。
特に岩国のレックス商会さん辺りで、ほとんどのセットが入手できると考えて良いでしょう。
ネームや、その他の要望にも応じて貰えるので、一度連絡を取ってみるのが良いかと思います。
HPも開設されていますので、そちらを参考に出来ると思います。
実は、私は海兵隊のパッチでジャケットを作ってないので、例が示せません。
すいませんです。 m(_ _)m