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    ANGE / ATOLL A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z others 
    AREA / ARTI + MESTIERI  CRAMPS Label  De Andre 
    Lucio Battisti  P. F. M.  FORMULA 3 / IL VOLO  Alice 
    Franco Battiato  MATIA BAZAR  ANGE / ATOLL 
    MALICORNE / KOLINDA  GARMARNA / HEDNINGARNA 
    SAMLA MAMMAS MANNA  Mike Oldfield  YES 

     アンジュとアトール、お互いに何のつながりもないバンドをまとめるのはムリがあるのですが、私の中ではこの二つのバンドはしっかりとつながっています。つまり、フレンチ・プログレッシブといえば、ANGE "PAR LES FILLS DU MANDRIN" と ATOLL "L'ARAIGNEE-MAL" の二枚である、という・・・。
     当時、フレンチ・プログレの輸入盤が(高かったけど!)ポツポツ入るようになって、まず入手したのがこの二枚だったと思います。とにかく感動しました。まずアンジュです。フランス語は「美しい言葉」だと言われると、いや、のどはゴロゴロ鳴らすしツバは飛ぶし、こういうのを少なくとも日本人がどうして美しいといえるのか分からん、と陰でつぶやいていたものですが、それはこのマンダランの影響です。この迫力あるヴォーカル、ドラマティックな盛り上げはフォロワーのバンドの作品を聴くとどうも入れないのですが、マンダランだけは違う、というくらいハマりました。メロディの面白さ、メロトロンをはじめとする音作りや演奏の雰囲気も、微妙に洗練されすぎないところが魅力でした。
     アトールは、日本盤が出たときもとにかくこの「夢魔」はよく売れたということですが、プログレファンの耳の確かさを証明すると言ってよいのでは。バイオリンを含めたインスピレーションとテクニックの噛み合い方が完璧。奇跡のような作品だと思います。次作も人気ですが、私は「夢魔」にくらべるとかなり緊張感が落ちていると思います。  アンジュは活動を続け、現在もアルバムを出し続けているようです。アトールは一時再結成されましたが、その後のことは分かりません。しかし、70年代のこれらの傑作は、プログレ史上に残る作品に違いないでしょう。
    ANGE 
    AU DELA DU DELIERE 74/LP/FRA/JPN PHONOGRAM BT5169
    *最高作に推す人も多い、サードアルバム。
    PAR LES FILLES DU MANDRIN 76/LP/FRA/FRA PHILIPS 9101090
    *今でもときどきふと"Jure!"と歌ってしまう(^^;くらい、よく聞きました。コミカルなシンセのうなりに、重めのギター、唾の飛ぶようなフランス語のヴォーカルの取り合わせがすばらしい。フランスのロックと言えばアトールと並んで絶対に外せない一枚でしょう。
    PAR LES FILLES DU MANDRIN (english version) 76/LP/FRA/FRA PHILIPS 9101160
    *たまには"Swear!"と歌ってみることも・・・(^^)。でもやっぱり英語では雰囲気がいまいち。
    TOME VI 77/2LP/FRA/FRA PHILIPS 6641715
    *アンジュの評価は結構バラツキがあるように思うがどうだろうか。私はやはりマンダランの演劇性に圧倒的に感激したため、どうしても評価が高くなる。これはアンジュ最盛期の2枚組みライブで、もうなんとも聴き応え十分で満足。プログレ本流?でもないし、ハードでもシンフォでもない独特の存在感が、ライブでもよく表れていると思う。
    MOTEUR! 81/LP/FRA/FRA PHILIPS 6313156
    *この作品を聴いたときはショックだったというか、ごくフツーのロックバンドの雰囲気になってしまっていて驚いた。これ以来、アンジュの作品からはまったく離れてしまった。
    A...DIEU 96/CD/FRA/FRA SERGENT MAJOR WM331-992-005
    *久しぶりに買ったのが、このアンジュのラストコンサート(らしい)のライブ盤(再結成?されたようだが)。"Par Les Filles Du Mandrin" のような演劇性は薄れているので、今やそれを期待するのは間違いだとは分かっていても、物足りなさを感じないといえばうそになる。でもおなじみの曲が入っている(トリは "Hymne a la vie" だ!)し、演奏もハードでノリもよく、最後までいっきに聴かせることは確か。
    CULINAIRE LINGUS 01/CD/FRA/FRA M10 322012
    *健在振りを見せ付けるなかなかの力作。紙ジャケのデザインもシンプルだけれども凝っている。食や性についての何か怪しげなコンセプトアルバムの雰囲気で、歌詞が分かればさらに面白いのだろうが、そうでなくとも分厚くて饒舌な、まぎれもないアンジュの音が楽しめる。
    FRANCIS DECAMPS
    HISTOIRE DE FOU 79/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4207.AR
    *DECAMPS 兄弟の、キーボード担当のほうのソロなのだが、これはよい! マンダランほどのアクの強さはないものの、アイデアは共通のもの。聴きなれた美しくはかないメロディラインが、特徴あるメロトロンとシンセの音に乗ってまずじっくり聞かせたかと思うと、なんとオーケストラの登場である。豪華なオーケストラル・マンダラン!
    ATOLL
    MUSICIENS-MAGICIENS 74/LP/FRA/FRA EURODISC 87008
    *次作があまりにも輝いているので陰に隠れがちだが、本作もプログレ作品としてはかなりの完成度を持っている。まだバイオリンが入っていないし、ギターもまだ別人だが、アンサンブルの的確さはすばらしい。フランスのイエスとも言われるが、明らかに強い個性を持っていた。
    L'ARAIGNÉE-MAL 75/LP/FRA/FRA WEA 913002, LP/FRA/JPN KING GXF2049, CD/FRA/JPN KING KICP2712, (02)/CD/FRA/JPN MUSEA-ARCANGELO ARC7008
    *ヨーロッパのアヴァンギャルドでプログレッシブな作品としては、やはりこれが最高では? 原盤、日本版、CDと3枚持っているのは、あまりにもよく聴いたため。紙ジャケットCDも出るらしいんだけど・・・(^^;。バイオリンがとにかくかっこよくて、パガーニと並んで「聴くと習いたくなる」作品。なんといってもこの、片面一曲の、邦題「組曲:夢魔」・・・形式的にイエスの「危機」と比べることもあるがあまり意味がないと思う。ギリギリの緊張感あふれるアンサンブル、叙情的な部分における美しさ、ともにイエスの最盛期を凌ぐ。
    P. S. 迷っていましたがやっぱり買ってしまいました、デジリマ紙ジャケ。解説を読むとジャケットの品質向上に時間がかかって遅れたとか。私自身はそれほどこだわるほうではありませんが、確かにこれは原版に迫る出来ですね。作る側のこだわりには無条件に敬意を表します! 私にはムゼア盤の解説ブックレット、特に歌詞がうれしいです。音ももちろんよいし、またはまってしまいました。まさかプログレファンでこの超名盤を聴いたことのない人ってのはいくらなんでもいないとは思いますが、もしそういう人がいたらこの機会にぜひ。
    TERTIO 77/LP/FRA/GER ARIOLA 25688, (02)/CD/FRA/JPN MUSEA-ARCANGELO ARC-7009
    *人気のあるアルバムですが、僕にはヴォーカルの弱さが感じられてちょっともの足りません。バイオリンが抜けちゃったし・・・。曲は悪くはないのですが、全体的な緊張感の弱さが、前作と比べてしまうと、どうしても・・・。
    P. S. LPしか持っていなかったので、紙ジャケリマスター再発を期に購入。バイオリンが抜けた穴の大きさもさりながら、生に近い音でとられたヴォーカルの物足りなさ、アレンジや音に感じられるイエスの強い影響など、やはり前作に比べるといささか魅力は薄いと言わざるを得ない。
    ROCKPUZZLE 79/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4024.AR
    *アトールが解散の危機に直面していた時期に作られた、事実上の最終作(後に再結成アルバムを出し来日もしたわけだが)。このムゼアからの再発盤は本体8曲に英語版などのボーナスが6曲。本体部分は、小ぢんまりとした印象だが、これはもうどうしてもセカンドの出来が圧倒的であっただけに、比べてしまうからで、オーケストラも入って心地よく、アレンジやアンサンブルも凝っていて、十分に楽しめる。ボーナスは、とくに81年録音の最後の3曲は、ANDRE BALZER も CHRISTIAN BEYA も不在で、ジョン・ウェットンがベースとヴォーカルで加わっている。新生アトールのデモテープだったがついに日の目を見なかったということらしい。彼の作詞作曲による "HERE COMES THE FEELING" は、後にエイジアのデビューアルバムに入ったというのが、運命の明暗(大げさか)を感じさせる。
    L'OCEAN 89/CD/FRA/JPN KING292E2056
    *驚きのアトール再結成&来日・・・といっても、クリスチャン・ベヤ以外オリジナルメンバーは不在で、いわばロックパズルのボーナストラックの裏返しのような構成。初っ端、ヴォーカルの声質やメロディラインから、アトールじゃなくてアンジュのアルバムを買ったのだっけ、と一瞬思ったほどだが、アルバム全体としては変化があって、ポップな雰囲気のタイトル曲のほかにもプログレ王道路線やクラシカルな小品も。複雑なアレンジの曲もあるし、キーボードアンサンブルにせよギターソロにせよ、かなり聴き応えがあって、アトールのアルバムだということを忘れれば、相当の傑作といってよい出来でしょう。ヴォーカルはBALZERを意識しすぎの感もありますが、これはやはり過去の栄光バンドの宿命でしょうから・・・。
    TOKYO C'EST FINI 90/CD/FRA/JPN 292E2075
    *東京ライブ。オリジナルメンバーは多分、ギターだけですが、けっこう雰囲気は出ています。特にライブともなると、新しいバンドとしてのアイデンティティを追究しつつ、過去の栄光の作品も求められるのがつらいところでしょう。

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