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    Chinese pops  Japanese Pops
    Alice  AREA / ARTI + MESTIERI  Franco Battiato  Lucio Battisti 
    Eugenio Bennato / NCCP / MUSICANOVA  Roberto Cacciapaglia 
    Fabrizio De Andre  FORMULA 3 / IL VOLO  P. F. M.  Mike Oldfield 
    GARMARNA / HEDNINGARNA  SAMLA MAMMAS MANNA 
    UMBERTO BALSAMO
    MALGRADO TUTTO ...L'ANGELO AZZURRO 77/CD/ITA/KOR SI-WAN SRMC0078
    *カンタウトーレの作品としてはプログレファンにもよく知られているものの一つで、それと言うのもバックにジャンピエロ・レベルベッリ、ボブ・カレロ、ジャンニ・ダラッリオ、クラウディオ・バザーリといった有名どころが揃っているからでもある。曲が甘めであってもアレンジが垢抜けているし、それほど臭みの強い声ではないので聴きやすく、上質の歌モノアルバムになっている。
    UMBERTO TOZZI
    EVA 82/CD/ITA/ITA CGD 2292-44846-2
    *WALTER CALLONI, LUCIO FABBRI, ALDO BANFI, CLAUDIO PASCOLI といったバック陣の面子からも、ファンタジックなスリーブデザインからも、なんとなくイタプログの香りを嗅ごうとしてしまうが、そういう期待を軽くいなしながら(それでももちろんシンセはビヨーンと鳴ってくれてますよ!)じっくり聞かせてしまう、気持ちのよいベテランシンガーらしい仕上がり。リズムや声がくっきりしていて、哀愁みのあるメロディにうまく絡んでいると思う。70年代カンタウトーレの味が忘れられない人には間違いなく喜ばれる一枚ではないか。
    ARIA & CIELO 97/CD/ITA/ITA CGD 3984 20118-2
    *歌詞はモゴルで、作曲がトッツィ。ロック寄りのアーチストだと思うが、割とゆったりとした雰囲気の曲もあって、M3やM5など気に入ってしまった。ベテランの味といったところで、気張ったところもないが印象が薄いこともなく、気持ちよく効けるアルバム。
    UMO JAZZ ORCHESTRA
    TRANSIT PEOPLE 01/FIN/CAN NAXOS 86067-2
    *ナクソス・ジャズから、ペッカ・ポホヨラの "US part2" 狙いの一枚。このジャズ・オーケストラは、フィンランドの国民的な存在らしく、メンバーも流動的なら競演ゲストも多様で、アルバムも色々出ているようだ。このアルバム、一曲目の出だして苦手なフリージャズかと一瞬思ってしまったがそうでもなく、ブラスの厚いアンサンブルやフリーなソロなどが楽しめる、バラエティにとんだ作品だった。目当てのペッカも、ウッドベースとフルートの響きがたいへん美しい、オリジナルよりアコースティックなアレンジで堪能した。
    UNDERTAKERS CIRCUS
    RAGNAROCK 73/CD/NOR/NOR PAN PACD023
    *実は RAGNAROK の見たことないアルバムだぞ?と思って買ったら間違いで、UNDERTAKERS CIRCUS がバンド名だったのでした。アルバムタイトルのつづりもちょっと違うし。中身はまるごとノリノリのブラスロックでした。こういうバンドが70年代ノルウェイにもあったんですねえ、という、まあそういうものでした。いやはや。
    UNIVERS ZERO
    CEUX DU DEHORS 81/CD/BEL/USA CUNEIFORM RUNE39
    *言わずと知れたチェンバーロックの超大物、ウニヴェル・ゼロ。このアルバムではベースやドラムスが気張っていてけっこうヘヴィだから、バスーンやオーボエがokな人なら(笑)ジュルヴェルヌが苦手でもいけるかも。でもいわゆるロックとはだいぶ味わいが違うが。
    UNO
    UNO 74/CD/ITA/ITA FONIT CETRA CDLP428, (04)/CD/ITA/JPN WARNER WAS1001(WCCP200)
    *オザンナ分裂後、ダニーロ・ルスティチとエリオ・ダンナが結成したウーノの、唯一のアルバム。もうひとつの片割れのチッタ・フロンターレがどこかひょうひょうとしたジャズロックを聴かせるのに対して、こちらはメランコリックな歌ものロックになっていて、やはりこれらが巧く合わさっていたパレポリの頃のオザンナの個性はひときわ強烈だったと思い出される。とはいえいずれのグループも確かに、味わい深いアルバムを残した。
    L'UOVO DI COLOMBO
    L'UOVO DI COLOMBO 73/CD/ITA/ITA EMI/BTF VMCD072
    *長らく入手困難だったがVM2000シリーズで復活、ようやく聴けた。コテコテのヴォーカルに、オルガンやシンセがギリギリうなるという、典型的なイタプログバンドなのだが、メンバーの技量がみな優れている。リズム隊がなかなか堅実で、これが歌メロやキーボードをしっかり支えている。テクニカルかつメロディアスということでは、当時のイタプログとしては出色の安定感がある。音質も良好。
    UPPSALA
    UPPSALA 83/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4370AR
    *フレンチ・アヴァン・ジャズロックの快作。COSTE APETREA と JUKKA TOLONEN に会ったことにちなんでつけられたバンド名、また "Coste and Jukka" という曲まであるのも面白い。北欧ジャズロックやカンタベリーとセンス的に通底しつつも、ヴォーカルの個性や曲の展開は同じフランスのマグマに呼応していて、総体としては軽さと厚さを兼ね備えた、聴きやすさと聴き応えの両立した音になっている。
    VAINICA DOBLE
    CONTRACORRIENTE 97/CD/SPA/SPA WARNER 5046658002
    *ワーナースペインからリマスターデジパック再発が続いていてどれもこれも買うわけには行かないので悩ましいが、たぶんそのおかげで旧規格盤を売却する人もいるので案外安く買えたりする。これなんか525円だ。微妙なタッチのイラストで引いてしまうかもしれないが、中身はとてもよい。女性コーラスを聞かせるグループなのだと思うが、トラッドでいてクラシカルな響きを聞かせてみたり、軽めのポップロックからジャズロック調のバンドサウンドだったりで、それでいてまとまりがあるという、聞きなれない個性だ。聞き心地はすこぶるよい。
    VALENTINA GIOVAGNINI
    CREATURA NUDA 02/CD/ITA/ITA VIRGIN 7243 8 12216 2 4
    *2002年サンレモ新人部門2位ということで、黒髪の美人だし思わせぶりなタイトルだし、ついつい買ってしまいました。作詞がVINCENZO INCENZO, 作曲がDAVIDE PINELLI という人。アレンジはエスニックだったりオーケストラルだったり、組曲風の構成もあったりで、なかなか凝っていて良いですが、音作りは完全に流行りものの線です。力強く歌っているのだが、裏がえりがちょっと安易な気もして、声量をあまり感じません。これはっ、というような抜きん出たところは、今のところは私にはわかりませんでしたが、若々しさは魅力です(歳はいくつ?)。いろいろな人の歌を歌ってほしい気もします。
    VANGELIS (O. PAPATHANASSIOU) 
    EARTH 73/LP/GRC/USA VERTIGO VEL1019, (96)/CD/GRC/GRC POLYGRAM 532 783-2
    *初期のソロアルバムとして、彼の原点を示す作品。キーボードよりもパーカッションが目立つ。ギリシアのミュージシャンをバックに、呪術的な曲が展開される。"He-o"の単純な不気味さはすごい。今でも地中海音楽の傑作として聴け、ぜんぜん古くなっていない。
    P. S. リマスターCDを見つけて久しぶりに聴いたが、やはりこれは大傑作。He-Oは・・・「彼はやってきた。ドアを激しくたたいた。振り向いて行ってしまった。それきり見ていない。」って歌詞・・・怖くないですか? 私はこれほど怖い歌を知りません。My face in the rain はポルタメントピロピロの後の大甘の楽曲群のさきがけを感じさせますが、アルバム全体の、聴けば聴くほど異郷の地に取り残され彷徨うかのごとき不安と解離感に巻き込む仕上がりは、ワタシにとってヴァンゲリス最高の一枚であるというだけでなく、個性において無二の一枚です。
    L'APOCALYPSE DES ANIMAUX 73/LP/GRC/FRA POLYDOR 2489113
    *サントラ。
    HEAVEN AND HELL 75/LP/GRC/GBR RCA RS1025
    *クラシカルなアレンジにコーラス付きの、トータルコンセプトアルバム。私はかなり気に入っています。彼の特徴と言える、メロディの美しさとアレンジの素っ頓狂なところ(っていったい・・・)がよく出ている。
    ALBEDO 0.39 76/LP/GRC/GBR RCA RS1080
    *彼のシンセサイザー音楽の出発点と言えるアルバム。メロディーがシンプル、かつ音に無駄がなく明瞭。地球のデータを次々と読み上げるところ(タイトルも地球の反射率)が、案外好き(^^;。
    SPIRAL 77/LP/GRC/GBR RCA PL25116
    *これも "Albedo..." と同じような流れ。東洋思想への興味が強まっているようだ。
    BEAUBOURG 78/LP/GRC/GBR RCA PL25155
    *うーんこれは・・・アンビエント、としか言いようがない。
    CHINA 79/LP/GRC/JPN POLYDOR MPF1253
    *"Spiral" 以来の東洋思想の影響がずばりこのタイトルの作品を作らせたのか。「東洋趣味の西洋音楽」なのは致し方ないが、美しいメロディーと音の粒立ちはやはり彼ならではのもので、彼の数々の曲がドキュメンタリー番組の定番BGMになるのもよく分かる。
    HYPOTHESIS 80/LP/GRC/UK AFFINITY AF11
    *初期のセッションの流出テープらしい。録音は71年。
    ODES ---> IRENE PAPAS w/VANGELIS
    SEE YOU LATER 81/LP/GRC/JPN POLYDOR 28MM0013
    *ヴォーカルが入っていて、ビートがハッキリしていて、わりと聴き応えがあります。
    INVISIBLE CONNECTIONS 85/CD/GRC/DEU GRAMMOPHON 415 196 2
    *BEAUBOURG風のヘロヘロ現代音楽。もしBEAUBOURGと中身が入れ替わっていても気づかなかったかも(ワタシの場合は、ってことです)。グラモフォンから出ているからといってだまされてはいけない(ワタシの場合は、勝手にだまされました)。
    RAPSODIES ---> IRENE PAPAS w/VANGELIS
    MYTHODEA music for the NASA mission: 2001 mars odyssey 01/CD/GRC/USA SONY CLASSICAL SK89191
    *NASA の火星探査計画か何かのテーマらしい。シングルエディットのボーナス入り。暗く重いリズム、ウルトラゴージャスな白玉系ハーモニーはヴァンゲリスの原点ともいえるが、EARTH のような呪術性はほとんど感じられない。Kathleen Battle と Jessye Norman のソプラノ、オーケストラにコーラスがついて、予想通りの重厚長大な作品。もう少し変化があったほうが楽しめるのだが。
    VARTTINA
    OI DAI 91/CD/FIN/FIN SONET SPIRITCD4
    *北欧トラッドとしては、日本盤も出ていて比較的良く知られているグループだろう。4人の女声を含む10人編成で、本作は現在の編成になってのおそらく最初のアルバム。カレリア音楽を明るくダイナミックに演じている。
    AITARA 94/CD/FIN/AUT MIPUCD302
    *四人の女性地声コーラスに五人のバンド。素朴なメロディに美しく厚みのある歌、というのが基本なのだが、ロック風、ジャズ風のアレンジでノリノリの曲もあったりで楽しめる。バンドの音、特に PEKKA LEHTI のベースがかなりかっこいい。
    VENEGONI E CO. --> AREA / ARTI + MESTIERI Special
    VERSAILLES
    DON GIOVANNI 91/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4056.AR
    *哀愁のメロディーに思い入れたっぷりのフランス語のボーカル、オルガンやメロトロン、ギターの音やフレーズが、いかにもアンジュ風。初期のアンジュの好きな人には、後期?のアンジュのアルバムよりも楽しめるのではないか(^^;。ムゼアのカタログによるとこれはセカンドで、後さらに2枚出ている。
    VERTO
    KRIG/VOLUBILIS LP/FRA/FRA TAPIOCA TP10007
    *ジャン・ピエール・グラッセという人のプロジェクトで、主として POTEMKINE のメンバーがサポートしている(ジャケット写真は POTEMKINE のところに一緒に写っています)。ギターサウンドを中心にアバンギャルドなエレクトリック・サウンドを追求している。A面は変化に富んでいて、なかなか聴かせる。POTEMKINE のもう1/2枚のアルバムとも言える。4曲目の "OKA" は、OKAMOTO さんという人が歌っている。B面の2曲は、完全にギターやらテープやらで遊んでいる感じになってきて、僕にはちょっとつらい。
    VITTORIO COSMA
    COLPO DI LUNA 02/CD/ITA/ITA TARGET/BTF VMCD075
    *いつ頃の作品なのか、あるいは新作なのか、まったく年号表示も解説もないので分からないが、PFMのミス・ベイカーなどにも参加していたキーボードプレイヤー(同名の別人だったらゴメン)。マウロ・パガーニやエウジェニオ・フィナルディも参加しているが、基本的にはピアノ・アルバム風。イタリアの最近の映画のサントラのような、ほのぼのとした温かみにどこかほろりとさせるはかなさを感じさせる曲が多い。パーカッションを強調した曲とか、M14のような短いけれどもバイオリンの響きが絶妙に美しい曲などもあって、それなりに飽きさせないが、あくまでも地味、それでいて心に染み入る一枚。
    VITTORIO DE SCALZI
    LA STORIA DEI NEW TROLLS - CONCERTO GROSSO LIVE 01/CD/ITA/ITA GROOVE IT (no number)
    *15人ほどの編成の管絃を従えてのコンチェルトグロッソのライブだが・・・驚くべきことに、何一つと言ってよいほど、30-25年前のスタジオ盤と変わっていないのである。当時のメンバーはデ・スカルツィとマウリツィオ・サルヴィで、サルヴィがオーケストラの指揮をとっているから、この二人で当時の音を再現したということになろうか。私は何かしらの新解釈なりアレンジなりを期待していたので、もろに肩透かしを食らった感じだ。あらためて聞き比べても、やはり「1」より「2」のほうが格段によく作られた曲であることが分かる。また、SIGNORE, IO SONO IRISH はさすが名曲である。あのコンチェルトグロッソを、あのアレンジで、高音質で臨場感のあるライブで聴きたいという人にはすばらしい贈り物であろう。廉価である(私は1800円で購入)がもともとは通常の流通品ではないらしいので、聴きたい人は早めに入手したほうがよいかもしれない。
    P. S. なんて書きましたが、ボーナス入りの日本盤まで出ちゃいました。やっぱり売れるんでしょう。
    VOLAPÜK
    LE FEU DU TIGRE 95/CD/FRA/USA CUNEIFORM RUNE74
    *ジャケット画からはなんとなく邪悪な音を期待させるが、実際はむしろエスプリの効いたチェンバー・アヴァンギャルド。チェロ、ドラムス、クラリネットのトリオという構成も面白いが、案外聴きやすいのはドラマーがいるせいかリズムがはっきりしているからだろうか。
    PÜKAPÖK 99/CD/FRA/POL RETORT MEDIA REM001-2
    *98年のポーランド・ツアーの音源。インプロビゼーションらしい曲もあって、このバンドの得体の知れなさがいっそう際立つ。
    POLYGLOT 00/CD/FRA/USA CUNEIFORM RUNE134
    *これはすごく面白い。エトロンフーのドラマーが結成したクラリネット・ドラムス・チェロのトリオの3枚目。ゲストになんとラーシュ・ホルメルが一曲提供しアコーディオンその他で参加、バイオリンと日本語の歌!でフクシマタクミという人も。クリムゾンのパロディのような緊張の糸が切れかかったような弦の響きとリズム、ホルメルの参加からも連想されるであろう重さと軽妙さが両立する不思議な無国籍チェンバーアンサンブル。
    (IL) VOLO ---> FORMULA 3 / IL VOLO special
    VON ZAMLA ---> SAMLA MAMMAS MANNA special
    VOX
    HILDEGARD VON BINGEN - DIADEMA 90/CD/DEU/DEU ERDENKLANG 90343
    *ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの作品を取り上げたものの中でもこれはなかなか聴き心地がよい。エレクトロニクスと古楽器とクラシカルな女声コーラスという組み合わせで、フェアライトやウィンドシンセを使っているが雰囲気はあくまで中世音楽の荘厳さを演出している。コーラスの美しさと変化のある伴奏で飽きずに楽しめる。
    VYPSANÁ FIXA
    BLUTÁLNÍ VŠECHNO 01/CD/CZE/CZE BMG 74321 854 942
    *あまりにも怪しげなジャケットのデザインと、廃棄寸前の値づけ&たたずまいからついつい拾ってしまったものの、グループの名前さえどう読んでよいかわからないので、なんとも言いようがないのですが、たぶん・・・チェコのパンクです(ウソかも)。うまいんだかそうでもないんだか分かりませんが、楽器も歌もそこそこ聴けます。ときどき顔を出す早口ボーカルはクレヨンしんちゃんのテーマ曲(曲名知りません)を彷彿とさせます・・・なんて、だんだんボロが出てきたのでやめます。
    WAPASSOU
    MESSE EN RE MINEUR 76/LP/FRA/FRA CRYPTO ZAC6401
    SALAMMBO 77/LP/FRA/FRA CRYPTO ZAL6437
    *クラシカルなグループだが、何だかフニャフニャした音。
    WEIDORJE
    s/t 78/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4058AR
    *マグマのパガノッティとエルドンのゴーチェのバンド。音も当然、マグマとエルドン、つまりヘヴィでエレクトロニックで、文句なしのかっこ良さ。マグマそのものより聴きやすいかも。
    WIGWAM
    HARD N' HORNY / TOMBSTONE VALENTINE 69,70(90)/CD/FIN/FIN LOVE LRCD9/19
    *これは初期二枚のアルバムの2in1。まず一枚目、ハードンホーニーとはすごいタイトルだが、アルバムは一曲目がベーシストの曲で、その後グスタフソンの曲が並び、おそらくLPではB面が丸ごと、オーケストラも入るペンブロークによる組曲。69年という年を考えるとこれはものすごい先進的な構成であり音である。ビートルズ的と言えば言えないこともない。続く二枚目だが、私はなぜかこの「トゥームストーン・ヴァレンタイン」というコトバの響きがずっと気に入っていてふとしたはずみに思い出すことがある。ここからはいよいよペッカポホヨラが加わり、ユッカトローネンもゲスト参加、ウィグワムの黄金期が始まる。ポップなテーマに洒落たハーモニー、ひねった歌詞にタイトな演奏、ジャズっぽさ時々実験と、まあみごとな取り合わせである。一枚ずつでもいずれも良いアルバムだが、二枚まとまって76分超というお買い得感もあって推薦。
    FAIRYPORT 71/2LP/FIN/FIN LOVE 2LRLP44/45
    *前作の延長上にある2枚組の大作。
    BEING 73/LP/FIN/FIN LOVE LRLP92
    *最高作といわれるコンセプトアルバム。乾いた演奏に切ないヴォーカルが載る様は、プログレッシブでありながら歌心豊かで、このメンバーの組み合わせの絶妙さを思い知らされる。
    NUCLEAR NIGHTCLUB 75/LP/FIN/FIN LOVE LRLP129
    THE LUCKY GOLDEN STRIPES AND STARPOSE 76/CD/FIN/NDL LOVE LRCD166
    *このころの作品になると、独特のポップ感覚のアルバムという印象。歌詞もポイントだろう。
    WIMME
    WIMME 95/CD/FIN/USA NORTHSIDE NSD6005
    *ヴィンメはフィンランドの先住民で北極圏に住むサーミ人の民族歌唱であるヨイクを、今風の音楽に融合させて歌うことで知られる。このファーストアルバムでは、RinneRadioというフィンランドのテクノアンビエントバンドと共演している。こういうアプローチはもう珍しくもなく、商業音楽の側から民族音楽をサンプリングして聞かせるタイプの作品には食傷気味なのだが、ここではバンドの音は至って控えめで、ヴィンメの側が完全にメインだから、当然ながらヨイクの魅力をさらに増した仕上がりになっていると思う。氷原を音もなく去っていくトナカイのそり、妖しく空を彩るオーロラを勝手に目に浮かべながら聴いてしまいます。
    GIERRAN 97/CD/FIN/USA NORTHSIDE NSD6023
    *こういう音楽の感想は難しい。よりエレクトロニクスが強調され、楽曲らしさが増しているのを、肯定的に捕らえるか否定的に捕らえるか、単に聞きやすくなったというわけではなく、ヨイクの音楽的な可能性を引き出したと見るか、他の音群の中のひとつに溶け込ませてしまうことによって、ヨイクの唯一性を結果的に薄めてしまったとみるか。
    CUGU 00/CD/FIN/FIN ROCKADILLO ZENCD2067
    *やはりバックは打ち込み系なんだけど、プログラミングもキーボードもギターも複数のミュージシャンのサポートで、曲ごとの個性がそれぞれ出ていて、聴き心地のよいアルバムになっている。
    WINDCHASE
    SYMPHINITY 77/LP/AUS/JPN KING K25P356
    WOJCIECH JASINSKI
    APOKALIPSA 97/CD/POL/POL S001
    *さてこれはどういう人なのか? あれこれ検索してみたが、ポーランドのキーボードプレイヤーだということしか分からなかった(それは最初から分かっている(^^;。ついでながら、WOJCIECH も JASINSKI も、よくある名前らしいということも分かった(^^;)。キーボード、ギター、ドラムスのトリオで、黙示録を題材にした本格的なプログレ大作。自主制作っぽいので警戒していたが、曲も演奏も録音も良い。メロディは哀愁味もヘヴィネスも兼ね備えていてドラマティック、演奏はうまいし、音にも厚みがある。結局どういう人たちなのか分からず終いだが、作品としてはけっこうお勧め。
    WOLF (DARRYL WAY'S)
    CANIS LUPUS 73/LP/GBR/JPN KING DL45
    WURTEMBERG
    ROCK FANTASIA OPUS 9 80/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4401.AR
    *もっとトラッドよりかと思っていたのだが、案外、ロックだったのは、聴く前にやや不安を感じさせたいかにものタイトルどおりかもしれない。メロディラインにはもちろんトラッドが生かされていて、最初のうちはなかなかよい感じで聴き始めるのだが、テクニカルで音も厚い分息苦しく、きっちりと作りこみすぎて包容力というか要するに余裕が感じられない。手が込んでいるのに、ロックとしては安易。ボーナスのバッハやベートーベンにかえってほっとさせられる。

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