PASSIO SECUNDUM MATTEUM 72/LP/ITA/JPN POLYDOR 23MM0146
PAPILLON 73/LP/ITA/JPN POLYDOR 23MM0147
ACQUILE E SCOIATTOLI 76/LP/ITA/ITA MAGMA MAL01
L'AURA
OKUMUKI 05/CD/ITA/ITA SONY 520049 2 *最初OKUMUKIというのが名前だと思った(Sさん教えてくれて感謝)。L'AURA となると LAURA と AURA をかねているのだろうからLに入れるのかAに入れるのか困ったけどとりあえずここにした。奥向きという日本語も書いてあるので何か日本贔屓の女性なのだろう。落ち着いた声でつやも力もあり、曲もよく作りこまれていてしっとりとした雰囲気まで見事にプロデュースされた作品という印象だが、今様の音作りやエフェクトに呑み込まれないようにするには、もうひとつ突き抜けた個性の主張がほしい気がする。
LAURA PAUSINI
LAURA PAUSINI 95/CD/ITA/DEU CGD 4509 99885 2 *ラウラの初期二枚のアルバムからのベスト盤で、一曲目は英語バージョンを収録しているあたり、おそらくインターナショナルマーケット進出ねらいなのだろう。歌い方には表現力もあるほうで、日本盤もでるなど人気があるようだが、曲の魅力が今ひとつで、あまり私にはぴんと来ない。
LA MIA RISPOSTA 98/CD/ITA/JPN EAST WEST AMCE2952 *インナーは作りも丁寧で、決してアイドル系ではないと思うのだが、なかなか豪華。歌はときおりはっとさせる色彩感があるが、全体としては楽曲の魅力が今ひとつのところもあって、言葉が分からないとちょっときつい。
ENTRE TÚ Y MIL MARES 00/CD/ITA/DEU CGD 857384397-2 *ラウラのヒット作のスペイン語盤。あらためて思うのだが、この人は顔つきがなんとなく暗いというかきついというか、少なくともかわいい系ではないが、それでいて声がきらびやかで華があるというところに、不思議に惹きつけられるものがある。
LA CRUZ DEL SUR 93/CD/ARG/ARG CICLO3 50-042 *アルゼンチンのプログレッシヴ・シーンの重要人物(らしい)、キーボード奏者のリト・ヴィターレの作品。メンバーは他にドラムス、ギター、サックスとフルート。シンフォっぽい流麗でゆったりとした曲ばかりだから、聴きやすくて安らぐが、演奏は実に精妙で、長めの曲が多く構成美がしっかりしていて、退屈させない。濃い音ばかり聴き続けた後には、口直しというか箸休めとして、これはこれでなかなかです。
LIVING LIFE
MYSTERIOUS DREAM 81/LP/ITA/JPN K25P359
LLUIS LLACH
ARA I AQUI 70/CD/SPA/SPA FONOMUSIC CD1090 *"VIATAGE A ITACA" を聴いて以来ずっと気になりつづけていたが、マメに探していた甲斐あって某レコード店の新入荷中古盤のダンボールをかきわけて初期作品を3枚ほど格安で入手できた(見込みのありそうな店や記事が載っている雑誌を紹介してくださった sight さんありがとう)。いずれも1991年にCD化された(たぶん)廉価盤のようですが、スペイン語の対訳付きの歌詞もちゃんと付いています。もっとも対訳があってもスペイン語が分からないのだからしょうがないといえばしょうがないのだが(^^;、どの曲にも言葉のカベを超えて訴えてくる、力の漲ったような不思議な美しさがあります。
I SI CANTO TRIST... 74/CD/SPA/SPA FONOMUSIC CD1087
VIATGE A ITACA 75/LP/SPA/SPA MOVIEPLAY 17.0710/8 *もう十年以上前に、どこかのバーゲンだったかで偶然入手した一枚。どういう人なのかさっぱりわからなかったが、手放さずに残っていたのは、力強いトラッド調の歌がすごく気に入っていたから。インターネットに入るようになってから GEPRのぞいたら、ちゃんと項目があるし、歌詞や .ra ファイルまである洒落たホームページもある(が、何と書いてあるかが分からない。ライブの日程くらいは分かるが分かってどうする(^^;)。カタルーニャの実力派で、弾圧に屈しないで歌い続けた反骨の歌手ということである。
BARCELONA GENER DE 1976 76/CD/SPA/SPA FONOMUSIC CD1091 *初期のライブ。
CAMPANADES A MORTS 77/CD/SPA/FRA WARNER 3984-26576-2 *彼の作品はフランスでコンピレーションが何枚も出ていて、これもフランス盤。ジャケット違いだが、独自編集ではないようだ。リュイス・リャックの作品ではもっともプログレッシブといわれているが、私の印象では、大仰なオーケストラアレンジがドラマチックではあるものの、曲想や音的にもそれほどプログレよりの印象はない。ギリシアの音に近いものを感じる。アルバムとしての完成度の高さは確かだが。
VERGES 50 80/LP/SPA/FRA HARMONIA MUNDI LDX-74749
ET AVEC LE SOURIRE, LA REVOLTE 83/LP/SPA/FRA HARMONIA MUNDI LDX74784
STADE DE BARCELONE 85/2LP/SPA/FRA HARMONIA MUNDI LDX74855/56 *フランス盤二枚組LP、ハルモニア・ムンディの「世界の歌」シリーズみたいなものらしいのだが、ホームページで確かめると中身は "CAMP DEL BARCA-6 DE JULIOL DE 1985" だ。ジャケット写真はこっちのほうがよいかもしれない。全曲歌詞とフランス語の対訳がついている。いつもながらの力強くも暖かい歌がすばらしいのはもちろんだが、クレジットがまったくないのだがバックの演奏もかなり豪華で、相当大規模なコンサートであったことがうかがえる。終盤の盛り上がりは感動的。実に聴き応えあり。
ASTRES 86/LP/SPA/SPA CBS 4503541 *全部で5曲、それぞれ「宇宙」・「太陽」・「月」・「地球」・「異星人」であろうか。青紫色のバックにそれらのシンボルマークを配したジャケットは、シンプルながらおしゃれ。いつもの弾き語りの味わいは残したままコーラスや効果音、管も入っていて、曲の力強い温かさに変化が加わり、歌詞が分からない私にもとても聴きやすい。プログレファンにもお勧めの一枚。
TORNA AVIAT 91/CD/SPA/FRA MUSIDISC 108982 *その歌声は柔らかで粘る感じなのだが芯の太さを失わず、その曲想や演奏は多彩で洗練されているが陰影の濃さは相変わらず。そっけないジャケット(フランス盤はスペイン盤と顔写真が違うようだが)だが、中味は初めての人にも勧められる豊かさ。36分はCD時代にはちょっと寂しいのだが、もうちょっと聴きたい、というくらいが実はちょうど良いのかもしれない。
NU XXXANS 97/CD/SPA/DEU WARNER EAST WEST 0630189372 *歌手生活30周年記念と思われる、96年末から97年初にかけての最新のライブ。70年代のアルバムからの曲がほぼ半分という点からも、彼の歌が一向に古びていないことが分かる。何せピアノかギターの弾き語り、飾りでごまかすところがないのだから。選り抜きの名演集であり、聴き応え十分のすばらしい作品。
LOCANDA DELLE FATE
FORSE LE LUCCIOLE NON SI AMANO PIU' 77/LP/ITA/JPN POLYDOR 23MM0148
NORMALE O SUPER 76/CD/ITA/ITA CGD 4509-91398-2 *ベルテのセカンドアルバムになるのだろうか。ヴィンチェ・テンペラのアレンジ、マリオ・ラヴェッツィのプロデュース。"SERENADE" などラヴェッツィの唄とは違った緊迫感があるなど、声質は薄いのに、迫力とヒネリを効かせた歌は個性が強く存在感がある。
...E LA LUNA BUSSO 84/CD/ITA/ITA CGD 9031 70139-2 79年 "BANDABERTE" 9曲から6曲、80年 "LOREDANABERTE'" 9曲から6曲の計12曲を集めた編集盤で、いきなりヌード写真でアルバムを飾ったロレダナにしてはジャケットの清楚で幻想的な絵に却って惹かれます。ラヴェッツィやラディウス、バッティスティ、グラツィアニやピーノ・ダニエレなど、錚々たる顔ぶれの作曲による佳曲の数々に、ロレダナの艶々の歌ときてはもう全面降伏モノです。なお公式ホームページは歌詞や写真など内容豊富。例の写真もあります・・・が、最近のインタビュー?のビデオのほうが、もしかするとある意味衝撃的・・・(;_;)。
LO MEJOR DE LUAR NA LUBRE XV ANIVERSARIO 01/CD/SPA/SPA WEA 8573 87642 2 *ガリシアのトラッドバンドで、マイク・オールドフィールドとのかかわりからマイクファンにも広く認知された。歌にも演奏にも隙がなく、スパニッシュとはいえケルトらしくきれいにまとまりすぎている感もあるものの、メロディと歌の哀愁は格別。ケルトファンなら申し分のない作品でしょう。
STORIE DI CASA MIA 71(02)/CD/ITA/ITA BMG 74321 763812 *タイトルやジャケットの絵、その生い立ちを歌い話題になった"4/3/1943"が納められていることからも、自分のふるさとをテーマにした作品なのでしょうか。この作品からすでに、アレンジや構成の凝り方は並外れていて、曲の美しさに加えて、私のように言葉が分からないものでも楽しませてくれます。
IL GIORNO AVEVA CINQUE TESTE 73/CD/ITA/ITA RCA ND74975 *この人も1960年代後半から20枚以上のアルバムを出している大ベテランのわりに、日本語のページではあまり情報がない。これは何かのコンセプトアルバムなのだろうか。歌詞カードもないしタイトルだけでは何とも言えないが、一曲一曲が、一言でいえば、かなりヘン(^^)。何といったらよいか、それぞれの曲がわざと「○○風」になりそうな一番特徴的なところだけを残しておいて、そこに彼のクセのあるメロディと歌を乗っけてしまって、わざと「○○風」をハズす、とでも言いましょうか(って、ぜんぜん分かりませんよね、はい・・・)。とにかく聴いてみて、としか言いようがないかも。ジャケットの絵も面白い。
COME E' PROFONDO IL MARE 77(00)/CD/ITA/ITA BMG 74321 763802 *この作品は評判が良かったのかな。デジパックシリーズで買ってしまったので歌詞も何もなくて取り付く島がないのだが、あいかわらずの声、楽しいです。
LUCIO DALLA 79(01)/CD/ITA/ITA BMG 74321 773452 *24ビットデジタルリマスターデジパック金ぴかCDは流行のようですが、たぶん音が良いのでしょう。でもこのアルバムがぜんぜん時代遅れに聴こえないのは、音がよくなったからではなくもともと作品が良かったからです。このちょっとしゃがれ気味でありながらふわっと暖かい、時折茶目っ気をみせながらそれがかえって物悲しい、この声と唄にいったん心奪われれば、もう何も言うべきことは見つかりません。アレンジも完璧に近い。たぶんリード吹きから歌中心に転向したほとんどその瞬間に、自分の音楽というべきものに出会ってしまった人なのでしょう。この頃から今にいたるまで、何一つ変わっていないように思います。
LUCIO DALLA (Q DISC) 81/CD/ITA/ITA BMG PD75372 *Qディスクという原則4曲入りの通常サイズのCDシリーズがかつてあって、最近次々と再発されている。ダッラのこの盤は、いまのところまだ再発になっていない。歌物もそれぞれよいが、最後の "YOU'VE GOT A FRIEND" はリードソロですごくいい感じだ。サンクスがあるので、生ギターはロンかもしれない。
THE BEST OF LUCIO DALLA 95/CD/ITA/ITA BMG 74321-28982-2 *"CARUSO" は入っていないのだが、幅広く名曲を拾い上げていて、元のアルバムを聴きたくさせる、趣味のよいベスト盤。ラストの "Mambo" はオリジナルバージョンとある。ダッラ入門編として過不足のない一枚。
LUNA MATANA 01/CD/ITA/EU BMG 74321 892912 *アートワークといいアレンジといい、なぜこんなに美しく洒落ていて、彼の歌にぴったりと言うかしっとりとマッチしているのでしょうか。気の合ったバックの演奏も完璧。おなじみのベースのロベルト・コスタがダッラとの共同でプロデュースとアレンジを担当、録音やプログラミングもしていて、本作の魅力的な(しかしちょっといじり過ぎに感じるところも・・・)音作りの鍵を握っているようだ。ゲストでカルメン・コンソリやロンも一曲ずつ顔を見せている。・・・などとまあ、本作ならではの話題を並べたところで、もうとにかく暖かくも哀愁のある曲と声がもともと良すぎるので、あいかわらず傑作です!というほかは本来すべて余計なことでしょう。
LUCIO 03/CCCD/ITA/EU BMG 82876570272 *まず一曲目、お約束のコテコテのバラッドですが、ミーナとのデュエットで至上の美しさ。あの名曲 "CARUSO" を越えたか?という出来。どの曲も、安心させられるダッラ節が聴けるのですが、アレンジやレコーディングの巧さも当然あるのでしょうが、ダッラの歌声の魅力が最大限に発揮されています。オーバーザレインボウのインストからタイトル曲がリプライズして幕を閉じるまで、すっかりダッラの歌の世界に引き込まれてしまう。基本メンバーは前作と同じですが、ちょっと今様に作りすぎの印象もあった前作を大きく超えたと言って間違いないと思います。クリスマスシーズンの一枚にぜひ。
12000 LUNE CLASSICA & JAZZ 06/2DVD/ITA/EU SONY 88697043769 *新譜待ちの期待も正直なところ忘れかけていたところに、いきなり2枚組の、しかも新しい映像。2005年にシチリアのティンダリのギリシア劇場、ヴェロナのローマ劇場で行われた、弦楽五重奏団をバックに従えたクラシック風のコンサートと、2004年スイスのバーゼルで行われたサックス・ピアノ・コントラバス・ドラムスにゲストで女性ヴォーカルも入るジャズ風のコンサートという、二つのコンセプトの二つのDVD。名曲カルーソーなど別バージョンが聴けるわけで、それだけでも興味深い。とはいえどちらもクラリネット片手に軽やかに歌うダッラは余裕綽々に見える。私の好みは格調の高さが意外にもマッチしたクラシック風か。カルーソー泣けますよコレは。
IN EUROPA 89/CD/ITA/DEU ARIOLA 259653 *ヨーロッパツアー記念盤ということのようで、ライブ録音ではない。英独仏蘭各国語の訳詞付き。まずはもう、しぶい二人のデュエットが魅力ムンムン。ダッラの自作・共作曲に加えて、モゴル&ラヴェッツィやバッティアートの曲などもあって、変化に富んで名曲揃いの構成もすばらしい。ステージを見られたらさぞかし楽しめたであろうと思わせる。
EDEN ROC 99/CD/ITA/ITA BMG 74321707172 *映画音楽の世界で知られる作曲家、ピアニスト。弦楽とピアノでゆったりと漂うような音像が広がる、非常に映像的な作品になっている。
I GIORNI 01/CD/ITA/ITA BMG 743211887952 *VENEGONI & CO. にも参加していた人だと思うが、クラシックや映画音楽のスコアがメインの仕事のようだ。このアルバムは聴き心地のよいピアノソロ作品。それほどテクニカルではなく、シンプルなアルペジオで叙情的なメロディを聞かせる。
TANGERINE CAFE 02/CD/ITA/EU MEDITERRANEO FHME19 *これはすごい。Canzoniere Del Lazio のサックス奏者 LUIGI CINQUE & TARANTULA HYPERTEXT O'RCHESTRA 名義の超絶汎地中海ジャズロック。打ち込み系のリズムと民族音楽の組み合わせは珍しくないが、ヴォーカルにも楽器にも曲ごとに顔ぶれが変わり、あるときはタランテッラのリズム、あるときはアラブの唱法、そしてサックスやクラリネットの自在な音色が、息つく間もなく飛び出してきて、あっという間に聴きおわってしまう。
SACRA KONZERT 06/CD+DVD/ITA/ITA RADIOFANDANGO/EDEL 0167632RAF *LUIGI CINQUE が仕組んだらしい、汎地中海コンサートのDVDとCDのセット。ユダヤ、キリスト、イスラムの3つの宗教的伝統を織り込んだ、いわば一神教の宗教音楽。各地の優れた歌い手と演奏家を揃え、充実したコンサートになっている。歌手にはディ・ジャコモもいる(春の歌にCINQUEが参加していたようだ)。一つ一つ違った手触りで、厳粛でありながら面白い。DVDにはインタビューも。これはすごい仕事だ。