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    P. F. M. A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z others 
    Chinese Pops  Japanese Pops
    Alice  AREA / ARTI + MESTIERI  Franco Battiato  Lucio Battisti 
    Eugenio Bennato / NCCP / MUSICANOVA  Roberto Cacciapaglia 
    Fabrizio De Andre  FORMULA 3 / IL VOLO  P. F. M.  Mike Oldfield 
    GARMARNA / HEDNINGARNA  SAMLA MAMMAS MANNA 

     PFM がイタリアの音楽シーンのみならず、世界的な影響を与えたことは、特にプログレファンに限らず、70年代のロックシーンに関心のあった人は皆認めるのではないでしょうか。
     そのきっかけは、ピート・シンフィールドが着目してマンティコアレーベルから世界進出を果たしたことでしょう。当時、イタリア盤などほとんど流通していなかった中で、日本盤でPFMが聴けたのは、実にすばらしいことでした。その後は、紆余曲折を経ながらも、今日でも立派なオヤジバンドとして現役なのはうれしい限り。またメンバーもそれぞれすごいのですが、地中海音楽を切り開いたマウロ・パガーニの功績ははかりしれません。
     なお1999年8月、紙ジャケデジタルリマスターでマンティコアレーベル時代からの4枚が日本盤CDで再発されました。
     そして、2002年5月、27年ぶりの来日コンサートが実現しました! めったにライブには行かない私ですが、5月11日(土)川崎クラブチッタの公演を堪能しました。私にとってはあまりにもすばらしいライブで、お粗末なものですがライブレポートみたいなものを書かずにいられませんでした。ニューアルバムやビデオも期待十分、再来日のうわさもありますので、今後もますます楽しみです。
    PREMIATA FORNERIA MARCONI (P. F. M.) 
    STORIA DI UN MINUTO 72/CD/ITA/JPN KING KICP2717, (00)/CD/ITA/ITA BMG 74321 765422
    *ああこれはやっぱりイイねえ。PFM のデビューアルバムで、さすがに音自体は古くなったが(と言ってもこの音、特にメロトロンなんかが大好きな人もいるし、別にけなしているつもりはない)、演奏は実にすばらしい。とにかくみんな、最初っからめちゃくちゃうまかったんだ、ということが分かる。アンサンブルも決まりに決まっているし、一曲一曲の個性もさすが。文句なしの名盤。
    PER UN AMICO 72/CD/ITA/JPN KING KICP2718, (01)/CD/ITA/ITA BMG 74321 765412
    *世界進出を果たす "Photos of Ghosts" の元になった、イタリア語盤。曲の美しさ、アンサンブルの絶妙さ、まったくもって完璧な作品。PFMをまず一枚というときには、手に入るならば、私ならこれをオススメします。しかしこの時期の名盤のジャケットをしばしば手がけているカエサル・モンティの絵、・・・少なくともかなりヘンだと私には思われるのだが。
    PHOTOS OF GHOSTS 73/LP/ITA/JPN WARNER P8383M, 73(99)/CD/ITA/JPN VICTOR VICP-60809
    *マンティコア・レーベルからのPFM世界進出第一弾。何と言ってもいきなり一曲目のスケールの大きな演奏は感動そのもの、一発でノックアウトでした。全体では、美しいメロディーあり、激しいリズムあり、スケールが大きいのに繊細で、緩急自在の演奏力、変化に富んだ名曲揃いのアルバムで、当時はほんとうに驚きました。私をイタリアン・ロックの世界へ導いてくれたのは、疑いなくこのアルバムです。
    P.S.*99年発売の日本盤CDは、オリジナルデザインの紙ジャケットにK2デジタルリマスターで、単なるコレクションとしてではなく、四半世紀前(!)の作品とは到底思えない瑞々しさで、聴く価値のある再発モノと言えるのではないでしょうか。私のようにCDを買いそびれていた人には無条件にお勧めします。
    THE WORLD BECAME THE WORLD 74/LP/ITA/ITA NUMERO UNO DZSLN55669, 74(99)/CD/ITA/JPN VICTOR VICP-60810
    *マンティコアから発売された第二弾。ちょっと凝ったジャケットになっていて、内袋を引き出すと美しい島の絵がセピア色の廃墟になる。外袋の切り抜きは組み立てると島になるほか、丸い島のステッカー付き。LPジャケットは大きさもあるし、こういうのが楽しかった。イタリア語盤と違って、1枚目のアルバムから一曲を加え、さらに全曲英語で歌っている。ジャケットの色も違う。"PHOTOS OF GHOSTS" との比較で言えば、一曲目の歌い方の印象が強いせいもあるが、ハードになった感じを受ける。
    P.S.*99年発売のマンティコア再発CDシリーズ中、これだけがマスターテープの状態のためにK2リマスターにできなかったそうであるが、音質は十分に良いし、オリジナルの切り抜きジャケットを再現したアイデアがなんとも楽しい。なかなかCD化されなかったアルバムなので、買いそびれている人にはこの機会にお買い求めになることをお勧めします(^^)。
    L'ISOLA DI NIENTE 74/CD/ITA/JPN KING KICP2702, (01)/CD/ITA/ITA BMG 74321 896062, (04)/CD/ITA/JPN BMG BVCM37500
    *で、こっちが "THE WORLD BECAME THE WORLD" のイタリア語バージョン。英語で歌っているのは一曲のみ。歌い方のせいもあるが、やはりイタリア語のほうが繊細でかつ自然に聞こえる。
    P.S.*イタリアBMGによる24ビットデジタルリマスター、デジパック盤シリーズ。もともとかなりダイナミックレンジの広い演奏のはずだから、リマスターの効果が出るのではと期待していたが、半端な機械では音が割れるほどレベルが高い。音の分解というか粒立ちが今ひとつの感とはいえ、迫力満点です。
    P.P.S.*ワタシはコレクターではない!はずなのだが、CDで3枚目になっている。実は24K持っていたのを忘れていたのだ。ワタシとしてはよい音と歌詞が揃えばよいので、これ一枚で足りるし、音のバランスはイタリアデジパックよりこっちのほうがよいと思う。たぶん古いのは売ります。
    LIVE IN U.S.A. 74/CD/ITA/ITA BMG ND71838
    *全盛期のライブ。とにかく当時の実力派のプログレバンドは、ナマでもスタジオ以上の緻密でかつ迫力ある演奏をやってくれたものだが、PFMのこのライブも、今となってはちょっと盤の音質がプアなのにもかかわらず、熱いプログレを聴かせてくれる。曲目もツボを押さえた選曲。
    COOK 74(99)/CD/ITA/JPN VICTOR VICP-60811
    *マンティコア盤は、中身は "LIVE IN U.S.A." と同一だが、タイトルとジャケットが違う。この日本盤はそのジャケットを再現し、音質をかなり向上させたデジタルリマスター盤。音の悪さにがっかりしていた人、これは聴く価値あります!
    CHOCOLATE KINGS 75/CD/ITA/DEU ND71781, 75(99)/CD/ITA/JPN VICTOR VICP-60812
    *マンティコア盤LPの星条旗チョコジャケットに比べて、このCDジャケは、プログレつまらないジャケットグランプリみたいな感じで、落差が大きすぎますね(笑)。ヤケになったのでしょうか。それとも何か深い意味が・・・。でも中身の方はというと、やっぱり全盛期の音ですごい。パガーニのフルートとバイオリンが堪能できる最後のPFMのアルバムですし、テクニカルなオルガンやベースも、なんとも興奮させてくれます。
    P.S.*・・・なんてことを言っていたら、見開き星条旗チョコジャケット再現、しかもデジタルリマスターの日本盤が出ました。手触りも見栄えも音質も満足。イエスやジェネシスのときは食指が動かなかったが、このシリーズはけっこう魅力的です。
    JET LAG 77/LP/ITA/GBR WARNER K53511, 77(02)/CD/ITA/ITA BMG 74321 922862
    *マウロ・パガーニがいなくなってしまったが、代わりに入ったグレゴリー・ブロックのバイオリンもスリリングで迫力があり、実力派の演奏を聴かせる。曲といいアンサンブルといい、あいかわらずすばらしい。ただ僕はまったく個人的趣味でベルナルド・ランゼッティのヴィブラート・ボーカルが苦手であり、そのために PFM をあまり聴かなくなってしまう。なおこれはイギリス盤だが、イタリア盤とジャケットの絵が違う。
    P. S.*CD持っていなかったので、おなじみ 24BIT デジリマ発売で購入。「半島」いきなり最高! どの曲も、とにかく演奏がすご過ぎです。かつて日本語ライナーを書いた方が、資料未着の為「パガーニのバイオリンがすごい」と書いてしまったことが知られていますが(というか、よほど悔しかったのか、ご自分であちこちにそのことを書くので、いつまでたっても時効にならない)、ブロックのこのバイオリンの超絶技巧を聴けば、だれも笑ったり文句を言ったりは出来ないでしょう! 「左手」なんかはアレアやアルティ並にすごい演奏なので、ヴォーカルがデメトリオでないのが気に入らないのだ、というのは無茶な話だと自分でもわかっていますが、でもベルナルド・・・、なぜそんなにビブラートかけるの?
    PASSPARTU' 78/CD/ITA/ITA BMG ND75245
    *昔聴いたときは、バイオリンは入ってないし、ボーカルがどうもだしで拒絶反応を示していたのだが、あらためてCDを買って聴き込んでみると、悪くないではありませんか。地中海音楽風の名曲もあるし、ゲストも含めて上手い人たちだし(とりわけジヴァスのフレットレス・ベースの響きがすごくいい)、聴き応えあり。でもやっぱこのヴォーカルがどうしても苦手だ(しつこい(^^;)。
    SUONARE SUONARE 80/CD/ITA/ITA BMG 74321 100812
    *ネットであちこちのレヴューを読むと、このアルバムの評価は分かれている。僕はジャケット写真からもっと地中海音楽寄りの作品を予想していたのだが、ルーナあたりと感じが似ているなあ、というのが一聴した印象だった。確かに変拍子などはないけれど、演奏はハードさもあるし、ジャズ、ロックをよく消化してPFMらしいプログレッシブな音楽を作り上げていると言っていいと思う。ベルナルド・ランゼッティがいなくなって、チョッチョ、ムシーダ、プレモーリが交代でボーカルを取っているのは、ぼくの好みには合う。ルチオ・ファブリのバイオリンも彩りを添えている。
    COME TI VA RIVA ALLA CITTA' 81/CD/ITA/ITA BMG 74321 100802
    *プレモリが抜けたところにルーチョファブリが収まっているのだが、いささか物足りなくないといえば嘘になる。しかし、こじんまりとした分、演奏はルースなリズムの曲ですら非常にタイトに聴かせる。ジヴァスのフレットレスの響きのせいもあるし、ディチョッチョの歌の、マリオラヴェッツィあたりに近い、これまた落ち着きを感じさせる味わいのせいもあろうか。"POETA MANCATO" は、スピードのあるなかなかカッコイイ曲。
    PERFORMANCE 82/CD/ITA/ITA BMG 74321 100822
    *このライブアルバムの評価が低かったのは、ドラムスやキーボードの演奏がややゆるいせいもあるだろうが、"Il banchetto" や "Celebration" が、80年代PFM流にアレンジされていることが大きいのではなかったか。"pfmpfm.it" や "LIVE IN JAPAN 2002" を聴いたあとだと、確かに物足りなさは否めないが、これ以降の時期のPFMの転換点というか再出発点という位置付けができて、かえって違和感はなくなっている。この盤をしまいこんでいるならば、もう一度見つけ出して聴いてみるのも一興かと。
    PFM? PFM! 84/LP/ITA/ITA NUMERO UNO ZL70442
    *たぶんこのアルバムだけがCD化されていないと思う。チョッチョがヴォーカルに専念、プレモーリもあいかわらずいないけど、カッローニのドラミングはキレがよいし、時折入るファブリのバイオリンもツボを押さえていて、スピード感のある歌モノロックに仕上がっていてけっこう好きなんだけどな。これはこれでチームとしてはよくやっているのでは。
    MISS BAKER 87/CD/ITA/ITA BMG 74321441552
    *これ、あらためて聴くとキレがよくてかなりかっこいいんですけど。何せいきなりホーンセクションが炸裂、ディチョッチョのヴォーカルはすっかりパワーアップ、といえばまるでフィル・コリンズですね! M6のような叙情的な曲も、M7のスピード感あふれるインストもなかなか。ヴォーカルのプロデュースとカバーデザインのアイデアにマウロ・パガーニの名前がありますが、貢献度は? むしろ共同プロデューサや新加入キーボードの影響もあるのでしょうか、かなり高水準のロックアルバムです。加えてけっこうプログレしているところもあるし、作曲もアレンジも聴かせどころたっぷり、もちろん演奏力は抜群です。発表当時の時勢、アルバムのコンセプト、バンドイメージが噛み合わなかったのは不幸だったと思います。今のPFMの始まりがここにある。
    ABSOLUTELY LIVE 1971-1978 96/4CD/ITA/JPN KING KICP2829-32
    *"10 ANNI LIVE" というタイトルのイタリア盤と、この "ABSOLUTELY LIVE" という日本盤は、装丁だけではなくて4枚目の内容がちょっと違う。イタリア盤は1981年まで追っているが、日本盤は1978年までで埋めている。したがって日本盤だとルチオ・ファブリの時代のライブが含まれない。もっともイタリア盤はバラ売りもしているので、セットでは日本盤を買って、4枚目だけバラのイタリア盤を、というのがいいのだ。もちろん先立つものがあればカラーブックレット付きのイタリア盤も欲しいが(日本盤の日本語解説も詳しくて良い)。なんてことよりも中身ですね、これはもう、・・・すばらしいです(笑)。初期のクリムゾンのコピーなども面白いが、やはり "LIVE IN USA" があまりにもひどい音質でもあったし、これだけの内容をこれだけまとめて聴けるなんて、申し分ないです。大曲も良いですが、これだけの分量だからこそのソロやインプロ(んー、どれを例に挙げたらよいのか困ってしまうくらいだが、例えばCD3のM9 "WB VIOLIN JAM" のインタープレイなんか凄すぎ!)が、楽しませてくれるとともに、実力を感じさせます。
    10 ANNI LIVE vol.4 97/CD/ITA/ITA RTI 20652
    *というわけで、これがイタリア盤4枚組みライブのバラ売り4枚目。日本盤のCD4前半4曲がなく、代わりに最後に3曲、"Performance" ツアー、1981年フィレンツェでのライブが入っている。この頃の曲はあまりプログレっぽくはないのだが、テクニックも迫力もあって、ロックミュージックとしてそんなに悪くない。何よりもチョッチョのヴォーカル、上手いと思う。ランゼッティのより断然聴きやすくて良い(ホントしつこいねオレも)。
    ULISSE 97/CD/ITA/ITA RTI 1146-2
    *前作から10年を経て突然発表された本作、幻想風味のバックに渋い語りで幕をあけるあたりはファブリツィオ・デ・アンドレを思わせもするが、始まってしまえばこれが勢いとメリハリのあるロックンロールである。もうとにかくみんなうまい上に、曲がよいし、録音も良質で、大いに満足の行く作品になっている。ドラマーがヴォーカルでブレイクというとジェネシスを思い出してしまうが、ディチョッチョのヴォーカルは完全にバンドの顔になっている。このまま行っちゃうのかなと思わせておいて、「私の後姿なの? この雨のなかを行くのは」という日本語の語りもシュールに、ラストに向けてのリプライズは雰囲気ばっちりで締めるあたり、さすがとしか言いようがない。参りました。
    www.pfmpfm.it (il Best) 98/2CD/ITA/ITA SONY 4970432
    *来日コンサートを聴いたあとでこれを書いているので、ちょっと公平な判断はできないかもしれない。コンサートの光景がフラッシュバックしてしまって、ついつい繰り返して聴いて感動してしまいます。来日公演のセットリストは70年代の曲中心でしたが、このローマでのライブは "ULISSE" からの曲も加わって、また来日したらこういうのもよいなあ、と思わせてくれます。バックにファブリはいませんが、バイオリン、サックス、ディジェリドゥまで加わって、隠し味を効かせます。締めはデ・アンドレの "IL PESCATORE" というのは泣かせます。これも次回来日の折にはぜひ。
    :SERENDIPITY 00/CD/ITA/HOL SONY 498901 2
    *たまたまセレンディピティについての本を読んだら、その後に出たPFMの新譜のタイトルがセレンディピティで驚いた。コロンが頭についているのはタイプミスではない(^^;。で、・・・これは濃い! 濃厚そのもの、真正のイタリアンロックである。とにかく作曲力、演奏力抜群、発想も構成も十分にプログレッシブ、そこいらの新興バンドではやはり太刀打ちできまい。作詞にはバッティアートやパスカレ・パネッラも名を連ね、プロデュースはコラド・ルスティチ。どもっ!どぞっ!
    LIVE IN JAPAN 2002 02/2CD/ITA/ITA SONY S4 505 106 2
    *圧倒的に素晴らしかった来日公演最終日のライブ。初期のプログレ黄金期の傑作を、初期のアレンジにさらに厚みを増した演奏で、すばらしい出来。まあもう何も言わずに聴いてください。さらにボーナストラックはスタジオ録音でピーター・ハミルのボーカル入りの新曲と、バッティアートの曲。
    LIVE IN JAPAN 2002 DVD 03/DVD/ITA/JPN PONY PCBP-50672
    *感動のライブが追体験できるDVD盤。私が行った翌日のライブだが、家のテレビで見てしまうと、ちょっと物足りないような気もしてしまうが、まあ生と比べればそれは仕方がないでしょう。クオリティの高さに関してはもう言うことありません。ライブにいけなかった方はぜひ!
    PFM + MAURO PAGANI - PIAZZA DEL CAMPO 04/CD+DVD/ITA/ITA SONY 5194363000
    *プログレおやじの一家に一枚、必携の傑作。ついに実現した黄金期の再現。収録曲はほぼ初期作品からだがステージではどうだったのだろう。音だけでも全編欲しいところだ。CDは12曲、DVDは15曲。CDだけに入っているデアンドレの "UN DIUDICE" はどうやらプレモリがアコーディオン弾いているようだ。いっぽう、DVDではピエロとチョッチョの熱唱とメンバー紹介のソロがある "SI PUO' FARE 〜 SIENA ROCK JAM 〜 SI PUO' FARE"(ピエロが登場してから演奏開始までのステージの様子がまためちゃ楽しいので必見)、日本公演を思い出させるチョッチョの踊り入り "PROMENADE THE PUZZLE" が見られる&聴けるので、このCD+DVD盤をぜひ入手してください。パガーニはフルートにバイオリンに大活躍、息もピッタリ。さらにゲストにピエロ・ペルはいるし、ルーチョファブリらのサポートメンバーも活躍、弦楽カルテットも登場するなど、アンサンブルになれば重厚さは十分。パガーニがフルート吹いてファブリがバイオリンとか、二人でダブルバイオリンなんていう贅沢も楽しめますし。オマケの "PROMENADE..." のヴィデオクリップは薄気味悪い夢のようなフシギな作品。ところでファッション的にはメンバーは色は黒で揃えているがデザインがまちまち、日本公演でその渋さにけっこう惚れていたジヴァスの野球帽(ロゴはPFMだけど)とこのズボンでは普通のおじさん、というあたりが、また楽しいですね。パガーニの赤シャツ(サッカーユニフォーム?)もとんでもないです。日本公演ではなんとなく神経質そうに見えたプレモリもニコニコしている。ムシーダは相変わらずボスの貫禄、チョッチョはまあとにかくよく動いてよくしゃべる。このメンバーでぜひ再来日を!!!
    DRACULA opera rock 05/CD/ITA/ITA SONY 82876723062
    *わわわこれは驚いた! 来年公開予定のロックオペラ「ドラキュラ」の劇伴ということで、ちょっとどうかなと思いながら聞いたら、まったく杞憂だった。フルオーケストラ入りのバリバリの新作そのものである。往年の名バンドの最盛期の再現みたいなものにはそろそろ付き合いきれないというかいささか醒めた気分になってきたところへ、期待をはるかに超えてますます高まる作曲力、演奏力を見せ付けるこのバンドは、まさに若い生き血を吸って生命力とエロチシズムに満ち溢れるドラキュラもかなわないかもしれません。チョッチョのヴォーカルもますますうまくなっている。初期作品の叙情性を昇華させながらぐんぐん高まっていく力強さに、どの段階のPFMファンをも満足させる大傑作。絶対に聞くべし。
    STATI DI IMMAGINAZIONE 06/DVD+CD/ITA/ITA BMG 86970 26489
    *DVDとCDで曲目は同じ。スリーブデザインにはかなり引くが内容はすばらしい。プレモリ不在だがキーボードはアナログライクな音で大いに活躍するしファブリのバイオリンもいつになく表現に富んでいる。ボーカルレスでシーケンサもオーバーダブも使わないと宣言、正味五人分の音で潔くタイトなインストプログレを叩き出している。やはり凄い人達だ。映像との共振もいい。わたしは二曲目のアニメーションが一番すきだ。三曲目の映像には感動してしまったな。


    FRANCO MUSSIDA
    ACCORDO 91/CD/ITA/ITA MUSICANDO MUS014
    *PFMのギタリストのアルバム。しかしこれはまるっきりアンビエントな曲が一曲入っているだけで、歌もギターもなしです。
    RACCONTI DELLA TENDA ROSSA CD/ITA/JPN VIRGIN VJCP28070
    *いきなり実験的ヴォーカルで驚かされるが、2曲目は地中海の叙情漂うインスト、以後ヴォーカルとギターが、隙のないジャズ系のバックに支えられて展開する、聴き応え十分の名盤。


    MAURO PAGANI
    MAURO PAGANI 78/LP/ITA/JPN KING GXF2041, CD/ITA/JPN KING K32Y2057, (04)/CD/ITA/JPN ARC-7066(WQCP-168)
    *一曲目の5拍子・3拍子のスリリングな演奏にいきなり激烈な一発を加えられる。パガーニのバイオリンに強力なリズム。静と動のコントラストの妙味。アレア、PFMのメンバーや、テレーザ・デ・シオの歌声、さまざまな民族楽器も。パガーニのテーマである「ランゴバルトとサラセン」の通りの、まさに地中海音楽の傑作。本作とデ・アンドレの "Creuza De Ma" は、これからもずっと私の愛聴盤でありつづけるだろう。
    P.S.*ついに出ました紙ジャケリマスター。もともとのダイナミックな演奏がさらによい音で聴ける。もう音がどうのこうのという盤ではありませんが。頭の中で再生できる盤なので。
    ROCK AND ROLL EXIBITION ---> DEMETRIO STRATOS / MAURO PAGANI / PAOLO TOFANI
    SOGNO DI UNA NOTTE D'ESTATE 81/LP/ITA/JPN KING K22P242, (04)/CD/ITA/ITA VMCD095
    *おそらくロックミュージカルのようなシェイクスピア『真夏の夜の夢』の劇伴として作られた作品。バックも強力なメンバー揃いで、クセの強いロックミュージックに仕上がっている。
    P. S. *BTFからようやくのCD再発である。日本盤LPはクリームがかった色だったが、この紙ジャケCDはもっと白っぽい。どちらがオリジナルのLPに近いのかはわからない。例によって歌詞はもちろんMATTHIASの英訳つきの解説やレコードラベルの写真なども入った16ページのブックレット入り。劇伴とはいえパガーニの七変化というか八面六臂というか非常に凝ったアレンジと演奏がめちゃくちゃ刺激的。
    PASSA LA BELLEZZA 91/CD/ITA/ITA POLYGRAM 848 444-2
    *新しいわりになかなか手に入らなかったのだが、期待通りのすばらしい作品だった。まずパガーニの曲は地中海音楽、ジャズ風、ロック調の歌モノなどなど、飽きさせない展開。マッシモ・ブボラが作詞をしている曲もある。パガーニのバイオリンやブズーキが良いのは当然だが、ハモニカもカッコ良かったりする(もともとフルートの人ではあるが・・・って関係ないかも)。しかもファブリツィオ・デ・アンドレとのデュエットはあるし、バック陣も豪華。地中海音楽としての充実度ならばファーストソロだが、パガーニの多彩な才能を味わうには、このアルバムは聴きどころたっぷりの傑作で、絶対のお勧め。
    PUERTO ESCONDIDO 92/CD/ITA/HOL COLUMBIA 472802-2
    *映画のサウンドトラックで、パガーニは音楽監督?みたいな仕事をしているようだ。パガーニの曲は "SUERTE" 1曲だけ(サントラなので何度か出てくるけど)だが、デ・アンドレの曲のような暖かさがある。あとはラテン音楽で、SON Y LA RUMBA というグループ?が主になっているほか、サンタナの「俺のリズムを聴いてくれ」(だったっけ)など、すごく懐かしい曲も。それにしてもこの映画、ジャケットのスチルなど見た限りではパガーニのイメージとは全く結びつかない。主人公らしきおじさんのポーズもすごく変だし、舞台はメキシコらしいのだが、どんな映画なのやら。
    NIRVANA 97/CD/ITA/ITA MERCURY 5345582
    *これも映画のサウンドトラック。これまた、いったいどんな映画なんだか。SFアクションものらしいが。純粋なオリジナル・ソロ・アルバムは、もう出さないのだろうか。とはいえ、エレクトロニックでエスニックなこのアルバムは、曲はこま切れだがサントラであることを忘れてしまうほど、変化に富んだ魅力的な作品である。ところでこのアルバムの一曲目は、16年前の『真夏の夜の夢』の一曲目とすごく雰囲気が似ていて、あらためて聴き比べてみると、通して聞き終わったときの印象も共通している。
    DOMANI 03/CD/ITA/EU NUN 0149192
    *サントラを除けば12年ぶり、待ちに待った新譜は涙、涙の大傑作。まずパガーニはバイオリンは弾いていません。ブズーキやフルートは聴けますが、なんと言ってもここでのパガーニは「ヴォーカリスト」なのです。音にはエスノ・テクノの味付けも。・・・と聞いて、引かないで下さい。すんごい嗄れたオヤジ声がすばらしく渋いです。アレンジやプロデュースで活躍してきたキャリアを想像してください。彼の存在の全てをここに注ぎ込んだ作品です。この一曲目を聞いて泣けないパガーニ・ファンはいないはず。バックの面子からもヒップホップの影響があるにせよ、またソウルフルな歌い方にブルースを感じるにせよ、その消化というか昇華の仕方に納得というか感動しつつ、そのうち聴きなじんだ懐かしいパガーニの音楽性や地中海の風が、豊かに膨らんでいることにも気づきます。古さも新しさも越えたところに、唯一無二の音楽が生まれています。興奮してちょっとほめすぎ? いやいや、やはりこれは名作だと思いますよ。40ページを越える歌詞や写真、コメントのあるブックレット綴じ込みデジパックのジャケットのアートワークも良い。
    2004 CREUZA DE MA 04/CD/ITA/ITA EDEL OMM001
    *パガーニのファーストソロとデ・アンドレの『地中海への道程』の日本盤を聞いたことが、地中海音楽と長い付き合いが始まるきっかけだった。この二枚は、私にとって、おそらくずっと愛聴盤でありつづけるだろう。それだけに、この盤をはじめて見たときは、信じられない気持ちだった。今はなきデ・アンドレの名盤を、そこに参加し共同プロデュースしたパガーニが再演しているのである。シエナで行なわれたライブらしい。演奏といいアレンジといい、共同作品のすばらしい発展形であり、成熟である。オリジナルにもこの作品にも、それぞれ独自の存在意義がある。そしてどちらもすばらしい。その場に行けた人は幸せだ。ほかに "LE NUVOLE" から "MEGU MEGUN" など3曲。

    QUELLI
    I GRANDI SUCCESSI ORIGINALI 65-69(03)/2CD/ITA/ITA BMG RICORDI 74321984992(2)
    *PFMの前身バンド、クエッリの、貴重なシングル集成2枚組。すでにPFMのメンバーがそろって、やがてヌメロウーノからデビューを果たす前、ビートポップバンドとして活躍しながら異彩を放っていたと言う事になるのだろうか。アフロディテスチャイルドにポルナレフ、"Sealed with a kiss" やら "Happy together" やら、さまざまなカバー曲が多いものの、曲ごとに強く個性が出ていて、リマスターで音もよく、最初二枚はきついかと思っていたが、なつかしのポップス集風に楽しめてしまいました。

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    関連盤
    AREA, BLUVERTIGO, CARNASCIALIA, CLAUDIO ROCCHI, CRISTIANO DE ANDRE, DEMETRIO STRATOS, FABRIZIO DE ANDRE, INDACO, MASSIMO RANIERI, MUSICANOVA, PINO MASI, RICCARDO GIAGNI, ROBERTO VECCHIONI, LI TROUBAIRES DE COUMBOSCURO, TETES DE BOIS, TERESA DE SIO, VITTORIO COSMA, 1979 IL CONCERTO, AREA STUDIO LIVE 1975+1978 & 1979 IL CONCERTO PER DEMETRIO, "THE DIFFERENT YOU", "NOTTE DELLE CHITARRE", "POP VILLA PAMPHILI", "GABRIELE SALVATORES SOUND & VISION", "TRIBUTO A FABRIZIO DE ANDRE'"
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