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2005. 5.1

 4月22日から一週間、水彩画を習っている教室のグループ展を開いたが、この世話役で準備から開催中なんどか会場につめるなど少々無理が重なったためか、お腹の調子がくるったようで、腹部に痛みがあったり通じが悪かったりした。連休に入って診てもらうことができなくなっても困るので、28日に病院へ出かけた。触診と状況の説明だけではよく分からないのかもしれないが、抗がん剤 TS-1 の副作用かもしれないので、しばらく服用を休んでみましょうとの主治医の判断になった。それから三日ほど経っていて、お腹がいくらか落ち着いてきているようだ。

2005. 5. 3

 夜中にお腹の痛みが強くなり寝ていることが出来なくなった。起きたり、横になったりしてうとうとした。日中も横になるなどして過ごしたが、午後になって、お腹の痛みとともにガタガタ震えが来て止まらなくなった。病院の休日診療を受けることにして、血液検査、レントゲン、CT をしてもらい、胃の横に腫瘍があるのか、手術の際に小腸を引き上げて肝臓、膵臓をつないである(胃はその次につなげている)部分が通過不良を起こしており、胆汁、膵液が流れなくなって、胃から上の小腸が大きくふくれていることが分かった。流れない胆汁と膵液が炎症を起こしたのか、9度3分の熱が出て、肝機能の数値が大変悪くなっている。そのまま入院することになる。

2005. 5. 4

 連休中であるが、主治医が毎日病院に来て状況を見て対応して下さる。先ず通過不良の部分を直すため、内科で内視鏡による減圧術を試みる方針を出して下さる。昨日から食事を止めて、点滴を続けている。幸い、今朝の血液検査では肝機能がだいぶ改善してきている。お腹の痛みも良くなってきている。長男も東京から見舞いに来て、次男、孫を連れて娘も来て、兄弟が揃うことになった。

2005. 5. 5

 今朝の血液検査は一段と改善して、普段の数値にまであと一息かなと思う。食事をすることで胆汁、膵液が活発に出ることになるが、いくらかは流れているようなので、夕食から五分粥が出ることになる。明日の休み明けには内科の先生と相談して下さることを聞く。

2005. 5. 7

 6日休みが明けてさっそく内視鏡による減圧の治療が行われた。胃カメラのようにしばらくのどに麻酔の薬をふくみ、しびれが来たところでこれを吐き出すと、点滴のチューブから眠り薬を注入したので、これ以後の覚えがない。2時間くらいかかったようで、内視鏡で詰まったところを通すことは出来なくて、お腹に小さな穴をあけて膨らんだ腸にチューブを入れて、ここから胆汁、膵液のたまっているものを体外へ取り出すことになった。来週改めて腫瘍で圧迫されて詰まっている腸を流れるように処置が試みられる。腫瘍の組織をとることも来週行われるようだ。

2005. 5. 10

 詰まった腸に溜まった胆汁、膵液を体外に取り出しているチューブから造影剤を入れて、何処でどのように狭窄があるのか、レントゲンを写しながら、主治医が診て下さる。

2005.5.12

 腹部を造影剤を入れてのCTが撮られる。どの程度の腫瘍ができているのか、判断するものであろう。まだ分からないが、大動脈周辺リンパに転移しているものが更に転移しているとすると、胃のあたりのリンパかあるいは神経に転移したのでないだろうか。

2005. 5.13

 今日はEUS(超音波内視鏡)が行われた。先ずお腹に付けたチューブから再度造影剤で通過障害の腸を映し出して状況をつかみ、それから内視鏡の部屋に移って口から胃に内視鏡を入れて、その先端に付けた超音波の装置で腫瘍の位置や大きさを調べた。詰まって通過障害になっているが、この腫瘍をはっきり映し出すことはできなかった。そのため、予定したFNA(吸引細胞針)で腸を通過して腫瘍に挿して細胞を取る試みが実現しなかった。

 対処療法ではあるが、先ず通過障害を取り除かなければいけないので、17日に再度内視鏡を使って細い管を入れて詰まったところを広げる処置を行うことになった。

2005. 5.19

 一昨日造影しながら、内視鏡を使って圧迫されている腸に内径10ミリのチューブ(ステント)を入れて、胆汁、膵液が流れるようになった。チューブを入れ替えるなど、いろいろ処置がなされたのか、昨日の午前中までお腹が痛んで、疲れやすく横になることが多かった。今日は、レントゲンで、このステントで本当に流れているかを、造影剤を入れながら確認してもらい、体外へ取り出していた胆汁、膵液のチューブにふたをした。これで必要なものが腸内を流れるので、食べ物が消化、吸収されるようになるだろう。今日は、疲れることなく、元気さが回復するのを感じている。

2005. 5.20

 17日に圧迫された腸にチューブを入れたと書いたが、主治医からの説明でチューブではなくステント(形状記憶合金のような網状のもの)であることが分かった。腸の中で広がろうとする性質のもので、圧迫があっても腸を広げて流れを確保するもののようだ。

 昨日腸から体外に膵液、胆汁を取り出していたチューブにふたをして丸一日経った昼、食事の後に腸が収縮するきつい痛みが一時間ほど繰り返し続いた。主治医に診てもらった処、再び腸に膵液、胆汁が溜まって、膨らみ、そのために起こった痛みのようであった。再びチューブを開放して体外に膵液、胆汁を取り出したところ、痛みが来なくなった。