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2005. 5.31

 東京にいる長男が、東京医科歯科大での同窓で消化器外科を専門としている友人に、セカンドオピニオンを聞いてくれた。「結論から言うと、放射線治療と抗癌剤の併用に賛成だけど、エビデンスをもって勧められる薬剤はないとのこと、二人とも一度目の再発が大きくなっていないことに注目していて、抗癌剤よりもむしろ放射線療法に期待してはどうか?とのこと」
 27日に体外へのチューブにふたをしたが、幸いお腹の痛くなるようなこともなく4日が過ぎた。まだ少し下痢気味だが、体力が回復して来ていることを感じている。

2005. 6. 3

 名古屋大学病院で診てもらってセカンドオピニオンをいただこうと、名古屋にいる妹たちが予約を取ってくれて、昨日、主治医から紹介状、経過報告、CTなどを預かって、名古屋大学病院第2外科へ出かけた。胆膵の専門の先生が診て下さって、「現在まで岐阜市民病院で充分な治療がなされている。TS-1も使用されており、これ以外にどの抗がん剤が有効かということは明らかになっていない。十二指腸乳頭部がんは件数が少なく、抗がん剤のまとまった報告のデータがない。CPT-11、CDDPもあるが、使ってみないと分からない。」との意見であった。大動脈周辺リンパに始まって、今回のリンパでの再発であるから、これからもリンパに出ることが考えられる。再発部に放射線をあてるか、全身の抗がん剤を用いるかの考え方であるようだ。
 岐阜まで戻ってから、岐阜駅で絵の仲間のデッサン展を見、妻と娘と三人で和食のお店に立ち寄って、幾皿かを美味しく楽しんで、お腹をいっぱいにして病院に戻った。
 さっそく主治医に報告して、来週から放射線治療を進めていただくことを相談した。また今回まとめて下さった経過報告には、主なCTや造影の画像が含まれているので、これを私のパソコンにも入れて下さった。

2005. 6. 6

 放射線科の医師に診てもらって、治療の説明を受ける。前にほうしゃせんをあてた個所に近いので10〜15回にとどめる。腸や腎臓に障害が出ないように、4方向からあてる。
午後準備としてCTを撮る。9日にこのCTに基づいて位置と照射の角度を決めて、治療を始めることになる。放射線治療は通院で出来るので、7日に退院することになる。主治医には毎週月曜日に外来で診てもらうことにする。

2005. 6. 7

 5月3日以来一ヶ月余りの入院生活を終えて、今日退院した。家族の支え、友人、知人、また同じ病を得てホームページを見ていて下さる方々からも励ましをいただいて、とりあえずの対処治療を終え、主治医と相談して再発に対する今後の治療方針を決めて、退院することが出来た。9日から放射線治療が始まる。TS-1も服用を続け、腸を圧迫している腫瘍をたたくことが出来ることを期待している。

2005. 6. 9

 今日から通院で放射線治療が始まった。初日は、6日に撮ったCTに基づいて患部の位置に正確に照射できるように、また周辺に障害をもたらさないように、前回(正面と背面からあてた)とは違った角度で四つの方向からあてるように、時間をかけて設定がされた。一日2グレーで、15回の計30グレーの放射線治療が計画されている。腹部に照射するので、消化のいいもの、よく噛んで食べるように注意書きをもらう。

2005. 6.14

 放射線治療は今日が4日目で、15日間を終えないと効果のほどは分からないのだろう。2003年10月に30回の放射線治療を受けたが、その時は直後の CT では小さくなっておらず、固形がんでは効果が出るのに時間がかかるとの説明を受けた。今日までのところ、まだ回数も少ないので放射線による副作用と思われるものはない。

2005. 6.18

 10日頃から時々お腹に強い痛みが出るようになった。毎日ではなく一日おきに、一回だけ10〜20秒位のもので、まだ放射線の副作用が出ることもないだろうし、入院中の強い痛みの記憶がよみがえってこんなになるのかなと、思ったりしていた。ところが、16日に痛みが数回あり、今日も午前に1回、午後に数回起きて、寒気がするようになり、熱を測ると8度あった。土曜日だが、念のため休日診療を受けたほうが良さそうなので、病院に出かけた。さっそく血液検査、レントゲン、CT を撮ってもらう。チューブステントの流れが充分でなく、また胆汁、膵液が溜まってお腹の強い痛みとなり、また胆管を逆流して熱が出たようだ。抗生剤の点滴を受け、解熱の注射をしてもらう。明日も午前、午後の2回、抗生剤の点滴を受けに来るように指示をもらう。

2005.6.23

 先週後半に起きた強い腹痛は、今週は治まり、下痢も止まって来た。また腹痛が来るのでないかという、いくらかの不安から食欲はあるものの、食べるものは控えめにしている。20日、23日と続けて主治医の診察を受け、経過を見ている。放射線治療は今日までに10回が終わり、あと5回になった。

2005. 6.29

 先週も今週も、お腹の強い痛みはない。落ち着いて来たようだ。主治医も、先々週に起きた痛みは何だったのだろうかと首を傾げている。腸に挿入されているチューブ・ステントの流れが悪かったのだろうが、詰まったりするものか聞いてみると、外径は7ミリくらいで内径は3ミリくらいだろうとのこと。胆汁と膵液の流れる部分であるから、液体のステントとしては一般に使うものであり、太くすれば詰まらないとも言えないとのこと。念のために、体外へ取り出すドレナージのチューブは取り除かないで、ふたをしてお腹の上に残してある。このまま落ち着けば、これも取り外すことになるだろう。
 放射線は、あと明日1回を残すだけとなった。主治医から「放射線を終えてからどうするかですね。」と言われたので、抗がん剤を変えるか、あるいはTS-1に何かを加えるか検討しましょうとの意味かなと受け止めている。