だぶる厄MAN 椎間板ヘルニアと深部静脈血栓症の闘病記+α
治療記録

1. はじめに
2. 主な症状
3. 原因
4. 検査方法
5. 治療方法
6. 続発症
7. ロングフライト血栓症
8. 日常管理
9. そして......
10. 急性期経過
11. 7/10/2002現在
12. 9/4/2002現在
13. 2002.11.現在
14. 2003.3.現在
15. ストッキングの末路
16. 2003.8.現在
17. 2003.12.現在
18. 2004.5.現在
19. 2004.7.現在
2002.1.11〜7.10まで

腰椎椎間板ヘルニアのコーナーに掲載した通院記録からの、
深部静脈血栓症に関わる部分を抜粋いたしました。

*薬の処方でガスターとあるのは、永年の友?である胃潰瘍の再発を抑える為です。

2002/1/11(fri) 退院後は、また実家暮らし。

完全なる和式な暮らしは、コルセットで自由が利かない身体にはとにかく不便極まりなし。要するに、身体が前後に曲がりにくい為、畳の上に直に座ることすら厳しいのである。正座の姿勢が最も安定するのであるが、私の場合は、血栓症の為に正座は禁忌とされている分、余計に辛い。
従って、理学療法士に教えてもらった尻の下に座布団を二つ折りにして胡坐をかくという手段で何とか寝たきりにならないように、身体を起こしておく努力をすることとなった。

*抗凝固剤のワーファリンは少なくとも半年間は内服の継続。
 天気の良い日は、歩行訓練を約2〜3時間行うことを日課とする。

1/23(wed) 退院後2週目の整形外科外来日。血管外科も同時受診(エコー検査あり)。

不思議なことに、あれほど苦しんでいた右足の灼熱感と疼きがかなり解消されてきている。

*ワーファリンとガスター2週間分処方
 外来後、病棟にお見舞いに行く。懐かしかったなぁ。

2/20(wed) 退院後1ヶ月目の整形外科外来に合わせ、血管外科も受診(エコー検査と採血)。

どちらの診療科も順調であるとのこと。

*ワーファリンとガスター1ヶ月処方

3/20(wed) 血管外科外来(採血とエコー検査)。

深部静脈血栓症のエコー検査は毎月一度となっているのである。
経過は順調とのことで、担当医ともコミュニケが気楽に取れるようになってきた。
血栓症についての、国内での増加傾向やこの病院での予防について語ってくれるが、
「???」というところがあった。
これは、「Episode」の項で別掲としたい。

血管外科 所見
詰まった静脈(足首から膝上まで)の代わりにバイパスが2箇所できつつあるので安心。
太腿付け根部分は全く問題なし。
表層に静脈瘤も潰瘍もなく、このまま1ヶ月に一度は外来でのエコー検査と投薬を継続する。その期間は術後約半年間とする。
症状としては、足首の疼痛と脹脛の灼熱感が若干残っている。
先にも挙げたが、この疼痛や知覚麻痺は手術が原因なのか、血栓症が原因なのかが
はっきりしないところに釈然としないものがあるのは正直なところである。

*ワーファリンとガスター1ヵ月処方

そして 4月に入って、生業である営業活動(外回り)を少しずつ開始。
11:00頃に会社を出て、16:00頃に帰社する日々が続く。
また、深部静脈血栓症の右足は、ストッキングを履いていても、ずっと椅子に座り続けでは痛みが激しくなることがあった。特に、疼痛がひどい。
但し、ストッキングを履いていれば、脹脛が浮腫むことはない。

週末にはストッキングを履かないで生活してみる。
酷く浮腫むことはないが、やはりだるさと不快感は強い(涙)。

4/17(wed) 外来。

血管外科 所見
前回外来時の採血検査の結果から、ワーファリンの溶け具合が芳しくないらしい。
血液の成分検査には全く異常が見られず、「とても健康な状態です。」とお墨付きをいただくが、血流促進の治療効果が見られないので、投薬の量を上げることとなった。
即ち、深部静脈血栓症の治療薬としてはワーファリンしかないので、投薬の名目上の措置として主病名を深部静脈血栓症から脳梗塞に切り替え、バイアスピリンを1錠追加内服することとなったのである。
なんだかえらいことになってまいりました(笑)。

*ワーファリン、バイアスピリン、ガスター処方。
(クリックすると別ウィンドーが開きます。参照後はウィンドーを閉じてください。)

6/12(wed) 血管外科のみ外来。

前回は整形外科に止まらず、外科外来も大混雑で主治医も混乱(苦笑)。
エコー検査器がある診察室が使えなかったので問診だけであったが、何故か転院をしきりに薦めるので面食らってしまったのであった。
私の血栓症は腰の手術が引き金になったことに間違いはなく、転院するということは即ち、この病院から切り離されてしまうということであり、そして転院先の主治医もいずれ転勤となってしまうに違いなく、私は彷徨える血栓症患者に成り果てるに違いないと思うのであった。
せんせー、見捨てないでくれぇーっ!(縋泣)

さて。
今日も問診だけであった。
前回処方されたバイアスピリンの効き具合について尋ねられたが、これが思いの外に効いたようで「絶好調です!」とお答えしておく。
ただ、主治医曰く、
「その割りには、右足の方がまだまだ太いですねぇ......。」ですと(涙)。

*ワーファリン、バイアスピリン、ガスター処方。

7/10(wed) 外来。
今日の予約診療は、朝一番からの採血である。
8:30に外来に着くと、予約確認のモニター5台には既に長蛇の列ができていた。
一体全体、何なのよ。この騒ぎは?
初診なのか、予約外なのか?或いは少しでも早く診察室に入ろうとする2番手3番手の予約時間帯の方々なのであろうか?
漸く予約をチェックして2階にある検査室に向かうと、そこにもまた50人くらいの列が......。
そして、ふと振り返るとどんどん列が後ろに伸びているではないか!!
男性の老人が多いので、検尿がほとんどであろうから採血は余り混まないだろうとは思ったが、やはりこの光景は異常である。
採血も今朝は3人のナースがフル回転している。
その中にひとり頼りなさそうなナースがいたので、「ああ、私には当たらないでね。お願い。」と一心不乱に祈り続けていたのであるが、こういう時の祈りが全戦全敗に近い私は見事その素人目にも頼りないナースに当たってしまったのである(あうあう)
そして.....。予想通り、腕には青い痣ができてしまったのであった(泣)。


血管外科 所見
立ち上がった状態で、両足のエコー検査を行う。
足の付け根、膝の内側のそれぞれ2箇所を診ていただくが、右足の深部静脈は閉塞したまま何の変わりもない。ただ、少しずつ別の血流が見受けられ、これがより太くなれば有難い。
それから、朝一番の採血結果を診ていただく。
が、血流が芳しくない様子で、私に検査結果を示しながら説明くださる。
要するに、期待する数値の半分も結果に反映されていないということである。
「あなたの血液は一体どうなっているんでしょうかねぇ.......。」
今や、腰よりもこちらの方が大きく気懸かりであることは言うまでもない(涙)。
私の右足、どうなっちゃうのかなぁ......。
次回は、9/4(wed)。

*ワーファリン、バイアスピリン、ガスター処方。

ここまでの総括 詰まった静脈(足首から膝上まで)の代わりにバイパスが2箇所できつつあり、特に脹脛の部分の表在静脈の1本が太くなってきた。
これの血流が悪くなると瘤ができ、静脈瘤となるから気をつけなければならない。
主治医曰く、「ま、でも、男性だし、ちょっとくらいなら気にならんでしょう。」
......いえいえ、せんせー。気になりますってば!(苦笑)
医師に言わせれば、皮膚表面が赤黒くなり潰瘍ができるほどの静脈瘤は薬を処方しても飲まないで放置している人がなるくらいで、余程のことがない限り、あんな風にはならないとのこと。
また、脹脛の灼熱感が去ったものの、足首から膝裏までの疼痛は未だ残っている。
同じく、不快感とだるさも依然と残ったままである。
そして、これからの夏の季節、発汗で血液も水分不足になりがちである為に、充分に水分を取るようにとの注意を受けた。
食生活上では、納豆とブロッコリーの摂取は禁忌である。

さて、しきりに勧められた転院の件であるが、実は4月の外来時から空気が変わっていたのである。漸く主治医と良好なコミュニケーションが取れるようになったと思えば、この仕打ちである(苦笑)。
せんせー、あんまりだわっ!他にいい女ができたのね?くやしーっ!!
そんなことではないだろうが(注;私は健全な精神を持つ男性である)、何故急に転院を勧めるのかはわからない。
転院を渋る私に対して前回の外来時などは、ついに「整形外科の先生と相談しておきますからね。その結果でいいですか?それじゃ......。」とまぁ、こんな感じだったのである。
転院先に挙げられている某労災病院は、確かにこの公的総合病院よりも近い(と言っても片道1時間以上はかかる)し、そこにはこの疾患の権威が心臓血管外科部長として勤務しているので安心なのかもしれない。
が、もう既に症状は慢性化し、後はいつ投薬を止めるかという状況である。
それに、この病院で椎間板ヘルニアの手術を受け、その合併症で発症したのである。例え主治医が代わってもここで診察を受けたい気持ちには変わりはない。
とにかく、今回の外来では恐る恐る下手に出てみたが、あっさりと「転院しなくてもいいですよー。」と言われてしまったのであった。拍子抜けでした(苦笑)。

いずれにせよ、深部静脈血栓症になってしまったことについては医療過誤とは思っていませんし、関わってくださった医師達を責めることも一切しなかった訳ですが(当たり前だ)、医師の人間的な資質に問題がない限りは医師との良好なコミュニケーションを取ることが適切な治療を受ける権利の行使には最大の課題であると思った次第です。

診察中に何とか笑いを取ろうと独りボケ突っ込み......?(ちゃうか;笑)。




Copyright(C) 2000-2002 猫ぢぃ All rights reserved.