だぶる厄MAN 椎間板ヘルニアと深部静脈血栓症の闘病記+α
治療記録

1. はじめに
2. 主な症状
3. 原因
4. 検査方法
5. 治療方法
6. 続発症
7. ロングフライト血栓症
8. 日常管理
9. そして......
10. 急性期経過
11. 7/10/2002現在
12. 9/4/2002現在
13. 2002.11.現在
14. 2003.3.現在
15. ストッキングの末路
16. 2003.8.現在
17. 2003.12.現在
18. 2004.5.現在
19. 2004.7.現在
◇ 治療方法 ◇

私が受けた(受けている)治療と他の方法をご紹介します。

急性のものは約1週間の入院・治療となるでしょう。
それは、新たにできた血栓が血管の壁に固着する時期を想定されているからだと思われます。
何故なら、血栓を溶解して肺塞栓等の続発症を防いだり、或いはそれらの緊急治療の為にも安静が必要だと
思われ、尚且つ何よりも入院している方が何かと安全であるからだと思います。

そして、発見が早ければ早いほど治癒に繋がります。
様子を見たり、我慢したりせずに直ぐに医師にご相談されることをお勧めいたします。

治療方法 治療の内容
抗凝血薬療法 新たな血栓の生成を予防し、症状の進展を防ぐ為の薬物療法です。

ヘパリン(96時間連続)、その後ノバスタン、ウロキナーゼの輸液。
同時に、ワーファリン(1mg)3錠を朝食後に内服(7/10現在も継続中)。

warfarin
画像をクリックすると、ワーファリンについての説明ファイルが
開きます。


4/17より、バイアスピリン(100mg)1錠を朝食後に追加内服。
処方用の主病名は、『脳梗塞』です。つまり、下肢深部静脈血栓症には処方できない
が為の主病名変換裏技だそうです(苦笑)。
従って、カルテ上は、腰椎椎間板ヘルニアで下肢深部静脈血栓症の合併症があり、
更に、脳梗塞の合併症を持ったことになっているのでしょうか?
ああ、何だかややこしい(笑)。

bayaspirin
画像をクリックすると、バイアスピリンについての説明ファイル
が開きます。

血栓溶解療法 ウロキナーゼの輸液(上記輸液の後)。

特殊なカテーテルを直接血栓内、或いは血栓付近の深部静脈に挿入し、血栓溶解剤
をシャワー状に噴射するカテーテル線溶療法も試みられます。
早期発見には効果が高いそうですが、私は受けておりません。
弾力性ストッキング 静脈の還流を促し、うっ血や腫脹を防ぎます。

stocking
画像をクリックすると、弾力性ストッキングについての説明ファ
イルが開きます。

これを履いているいないの差は歴然としています。
下肢のうっ血が緩和されとても楽ですし、後述する静脈瘤の予防にも繋がるので、
手放せないでいます。
就寝時には外します。
下肢の挙上 うっ血や腫脹の緩和策です。

デスクワーク等、たまに足を組んだり(患部の下肢を上に)、靴の下に台を置いて少しで
も下肢の位置が上がるようにすると良いとのことです。
就寝時には下肢の下に座布団などを敷いて下肢を心臓より高くすると、うっ血や腫脹が
収まり楽になります。
その他 治療の内容
硬化療法
結紮術
ストリッピング術
人工血管バイパス術
硬化療法/静脈内に硬化剤を入れて潰してしまうこと。
結紮術/静脈を縛って逆流を防ぐこと。硬化療法との併用が多い。
ストリッピング術/静脈を引き抜いてしまうこと。
人工血管バイパス術/文字通り、人工血管や自分の血管に入れ換えること。

他の治療方法として、硬化療法・結紮術・ストリッピング術を説明されましたが、
これらは主として静脈瘤の治療に行うものようです。

また、先に挙げたカテーテル線溶療法については、血栓が生成されて約3週間が経過
していると見られるので、完全溶解の可能性がほとんどないことから見送り。
人工血管バイパス術についても、そこまで行う必要性はないだろうということで、
こちらも見送りとなりました。
専門医が仰るには、保存的療法が第一で、もしも私がスポーツ選手であるなら手術の
検討はしてみるが、そうではないのならば、これ以上身体を傷つけることはないであろ
うということでした。
......つまり。
下肢の静脈は深部静脈の他にも網の目のように毛細血管があり、その一部が血流を
確保しようとして太くなり、結果的にバイパス血管に成長すれば、うっ血や腫脹等の慢
性症状がかなり緩和されるらしいからです。
そして、エコー検査による診断では、それが形成されつつあるというものでした。

今後は、上記の薬の効果で血液をサラサラの状態にして流れを良くし、このバ
イパスがより太くなることによって、静脈の還流を今以上に良くすることが治療の
最終目標です。

血栓除去手術 壊死の危険性がある、有痛性青股腫・有痛性白股腫以外には行わないようです。

共に下肢の静脈うっ滞が強く激痛を伴う、より閉塞の酷い症状を差すようです。
四肢がチアノーゼで青くなるのが有痛性青股腫、
牛乳のように白くなるのが有痛性白股腫です。
いずれも、かなり稀な症状のようです。


入院中は、足の甲の親指付け根あたりの動脈に油性マジックでマーキングされておりました。
巡回に来るナースが脈を取る為です。

動脈が詰まってしまったら、もう最悪ですものね。

下肢の切断......と言う恐怖がまず脳裏に浮かびましたが、深部静脈が詰まったくらいではそんな恐れはないこと
を医師から聴き、ほっと胸を撫で下ろしたことは、ついこの間のようによく覚えております(苦笑)。

ただ、生命に直結するくらいのもっと恐ろしい続発症までは知りませんでした。
それらについては、次のページでご紹介したいと思います。



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