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DVTに要注意!
「リスクマネージメント」のページでも述べましたが、下半身を手術する時に要注意なのがこのDVT。
DVTとは、「Deep Vein Trombosis」の略称で、深部静脈血栓症という疾患です。
これが引き起こす疾患に、「肺塞栓血栓症」があります。
近年では、通称としてエコノミークラス症候群と呼ばれておりましたが、これは、長時間のフライト後に立ち上がったり歩いたりすると胸痛や息切れがしたり、酷い場合には呼吸困難に陥り生命と落とす危険性があるということでした。事実、特に国際線でのフライト後に倒れたり、大変お気の毒にも生命を落としてしまったという例が何件も発生し、ご遺族が航空会社を訴え、今も係争中という例はいくらでもあるようです。
具体的には、水分不足に加え、長時間同じ姿勢で座り続けて運動不足となったことにより、足の静脈内部に自然に血栓(血の塊り)が発生し、目的地について歩き出した拍子に血栓が剥がれ、血流に乗って肺に廻る。そして、肺の動脈にその血栓が詰まってしまうが為に、そこから先に血液が流れなくなり、肺の機能が障害され、心臓に負担がかかるという病態です。
12月5日付け、日経紙夕刊「病を知る」というコーナーでの、千葉大学栗山教授のインタビュー記事によれば、
旅行中に限らず、手術後も注意が必要とのことです。
例えば、足を骨折しての手術後、ギプスで足を長期間固定していると血流が悪くなる上に、手術で血管を傷つけているので血栓ができやすい。ギプスを外した途端、血栓が剥がれて肺に到達して亡くなる例もあると述べておられます。
これは一例ですが、実際には整形外科や産婦人科などでの手術や出産後に、この深部静脈血栓症が発症し、肺塞栓血栓症を引き起こす事例が増加傾向にあることが考えられます。
直近では、一昨年、香川県内の某病院にて、股関節の手術後にこの疾患を発症した患者がお亡くなりになった例があり、医師達が充分な対策を講じなかったのが原因であると、現在係争中となっています。
先の教授によれば、深部静脈の血栓は生まれつき血液が固まり易い人にできやすいとのことです。
また、診断が難しく、息苦しさや胸痛などの症状はレントゲンに出ないし、症状が軽いと心電図にも異常が表れないとも述べておられます。
その為に、「気のせいじゃないか?」と言われることもあるそうです。
これらの症状を引き起こす深部静脈血栓症ですが、その急性期の症状には、静脈に炎症が起きて血が固まると、静脈に沿った部分が痛くなり浮腫みが出るとのことです。
私は不幸にも見事!これに罹ってしまいましたが(苦笑)、これから下半身の手術をお受けになられる方々は、事前に医師からこれについての予防方法等の説明を充分にお受けになられることをお勧めいたします。
何も知らずに発症した私でしたが、危うく生命を落とすところでしたから......(涙)。
だぶる厄MANでは、この深部静脈血栓症について、自らの体験を元に詳しく説明しております。
ご参考までに、ディレクトリに目を通してみてください。
脅す訳では決してありませんが、罹患してしまえば、肉体的にも精神的にもかなりの負担となります。
どうぞ、これから手術をお受けになられる方々には何も起きないことをお祈りして、このページの締め括りとさせていただきます。
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