カブトムシの飼い方・育て方

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カブトムシの飼い方は簡単です。成虫では、しっかりとふたが閉まる飼育容器に、落ち葉や枯れ枝などを敷き詰めます。カブトムシが転んでも起き上がれるようにするためです。平面では転ぶと足をばたばたさせ、引っ掛かりを探します。引っ掛かりが無い場合、足をばたばたさせながら、それだけで体力を消耗しつくし衰弱して死んでしまいます。ひっくり返って1日も持たず死んでしまいます。カブトムシは自分自身の力だけでは起き上がれないため、ひっくり返ったときのために足を引っ掛けてカブトムシ自身で起きられるように落ち葉や枯れ枝を敷いてあげる必要があるのです。カブトムシは案外、大きく重いため、落ち葉だけでは起き上がれないこともあります。枯れ枝も、細いひょろっとした枝では、カブトムシの体重を支えきれず、起き上がる手助けになりませんので、しっかりした太い枝を入れてあげましょう。しっかりと蓋が閉まらないと脱走する場合があります。力が強いので、蓋をこじ開けて脱走を試みます。脱走が不安な場合、蓋までの高さが無い場合、蓋にカブトムシがつかまっているのを見た場合などは、ガムテープなどで補強をしてあげる必要があります。朝起きたら、カブトムシがそこらへんを動き回っていたということの無いよう気をつけましょう。万が一、脱走された場合、カーテンやカーテンの裏、ソファのした机の下など、を探しましょう。きっと隠れています。足のつめが引っかかるところにいます。床がフローリングなどであれば、しがみつけるところへいますので、見当をつけて探しましょう。カーテンやアコーデオンカーテンでよく発見できます(笑。

餌は、果汁が大好きです。バナナやりんご、昔ながらのスイカも大丈夫です。スイカはおなかを壊すため早く死んでしまうからいけないと書いてあるサイトも見かけますが、カブトムシの成虫の寿命はおよそ2ヶ月と短いため、おなかを壊したくらいでは寿命は縮まりません。スイカをあげて寿命が縮まるのは、ヒラタクワガタやオオクワガタなどの寿命の長い成虫のことを指しますので、早合点しないようにしましょう。カブトムシが果汁を好きなのは、果汁に含まれる果糖が消化のよい糖質だからです。幼虫のときとは違い、カブトムシの成虫はそれ以上大きくなることは無く、したがって成長のための栄養は必要ありません。幼虫のように木のくずや腐葉土を消化して自分の栄養とするほど優れた消化器官を持っておらず、自然化では繁殖のためのエネルギーとして木の蜜を吸います。

カブトムシは極端な乾燥には弱いです。特におなかは頑丈な殻に覆われていないため、おなかの部分に直接極度に乾燥したものが当たり続けると、脱水状態となり死んでしまいます。そのため下に敷いた落ち葉や木の枝には、霧吹きで水分を補給してあげましょう。手で触ってみて少し湿ってるかなといったあたりが適当です。

カブトムシの成虫の飼い方は、ひっくり返らないようにすることと、餌をあげること、水分を補給してあげることで十分、飼う事ができます。卵を産ませたい場合、カブトムシ用のマットが市販されていますのでそれを手で握って水分を感じられるくらいに、汲み置き水で湿らせてください。汲み置き水を使うのは、水道水に含まれる塩素という消毒剤を抜くためです。手で握ってしたたるほど湿らせると、せっかくのマットが腐ってしまいますのでほどほどにしましょう。飼育容器にぎゅうぎゅう強く押しながら敷き詰め、最低10cm以上、15cmは深さが欲しいですが、マットを詰めます。マットの上にカブトムシがひっくり返らないよう落ち葉や枯れ枝を置きます。メスとオスをペアでいれ(沢山一緒に飼うには広い容器が必要です)、十分な餌をあげていれば、夜に交尾し、メスが何日か見えなくなります。これは、メスが容器の底のほうにもぐって卵を産んでいるからです。飼育容器の底部分を光が入らないよう黒い紙で外側をふさいでおけば、黒い紙をはずしたとき、容器の隅に小さな丸い卵が見えることでしょう。カブトムシのマットとして市販されている中には、成虫用と幼虫用と分けられているマットもあります。成虫用とされているもののマットには針葉樹の木を粉砕してマットにした、もしくは針葉樹の木を粉砕してきのこの養殖に使ったあとのマットの場合が多いです。針葉樹のマットにはヒノキチオールという、防虫・殺虫成分が含まれておりますので、卵を産ませて、幼虫を育てたいのであれば、幼虫用としてある広葉樹の木を使ったものにしてください。また、市販のマットを使わず、腐葉土を使うのも手ですが、ほとんどの腐葉土は針葉樹が混入されていますので、自分で採ってくる落ち葉を使ったものだけにしましょう。広葉樹の落ち葉をゴミ袋いっぱいに拾ってきて、バリバリ手で砕いて使っても、山に行けば、ふかふかの落ち葉の層ががいたるところにありますのでそれを使用しても大丈夫です。ただし、幼虫を食べてしまう虫などが混入している場合もありますので注意が必要です。

カブトムシの幼虫の育て方は、広葉樹の腐葉土や市販の幼虫マットを使えば、すくすくと大きくなります。きのこが育ってすかすかになった木の部分は特に好みますので、山で採ってきたり、クワガタの産卵木として売ってあるものを与えると、もっと大きくなります。クワガタの幼虫を育てた後の、菌糸くずなどもとても好みます。表面が乾燥してきたら霧吹きで水分を与えてください。適度な水分さえ気をつけていれば死ぬことなくどんどん大きくなります。うんこがすごいので、表面にうんこが見えてきたら、マットをすべて取り替えてあげましょう。手間がかかってもいいのであれば、ふるいを使ってうんこだけ取り除き、新しいマットと混ぜて使用しても大丈夫です。当然、使い古しのマットと新しいマットを混ぜて使うより、毎回新しいマットだけで育てるほうが幼虫は大きくなります。マットに1割ほど牛糞や豚糞、鶏糞などを混ぜるとそれらの糞を栄養として食べて大きくなります。発酵牛糞や発酵鶏糞などは針葉樹の木の粉や樹皮を使って発酵させているものも多いため気をつけなければいけません。冬には冬眠し、活動を停止しますが、乾燥には気をつけてあげてください。ビニールに小さい穴を開けたもの(わたしは台所の三角コーナーで使う水切りを切って開いて使います)を蓋にはさんでおくと、呼吸もでき、水分が飛びにくくなりますので、楽になります。

暖かくなってくると、大きく育った幼虫は、黄色くなり、やがてさなぎになります。さなぎにまでなったら、成虫はもうすぐです。見たいのを我慢し、さなぎがいる部屋を壊さないようにしましょう。さなぎがいる部屋を壊してしまったら、そのさなぎは、水分がなくなり脱水で死んでしまいます。その時は、花を活けるオアシスを買ってきて、オアシスにカブトムシが入っていたくらいの穴をあけオアシスにしっかりと水分を補給して、ゆっくりとそのあなの中へさなぎを入れてあげましょう。水分が少なくならないよう、水を浅く張った上にオアシスを置いてあげれば大丈夫です。時間が経つと、成虫へと脱皮していくのも観察できます。

カブトムシの採取は、至って簡単です。8月初め~8月いっぱいまでは成虫を捕まえることができます。8月は夜7時くらいまで明るいので、暗くなり始めてから、行動を開始します。人里はなれた山奥で捕まえるのであれば、自動販売機の周りを探せば、捕まえることができます。捕まえ方は簡単。網も要りません。自動販売機が照らす地面にいますから、掴み取ります。それだけです。自動販売機めぐりは、そこだけが明るくほかに強い明かりがないような場所に効果があります。冬になるとスキー場になるところなども、絶好の採取間所です。たいてい明かりの強い水銀灯がありますので、その下を探せばきっといます。ダムがある場所も、人里はなれて、そこだけに明かりがあるため、採取しやすいポイントの一つです。

これらの知識は、カブトムシを飼育すると自然に身についてきます。それ以上の詳しい知識が欲しいのであれば、カブトムシを大きくするための研究室(クワガタも)を覘いてみて下さい。ここにはカブトムシを大きく育てるための数々の挑戦とアイデアが豊富に揃っています。カブトムシを大きくするための研究室では、カブトムシ飼育ではあまり必要ではないけれども勉強になる生命の神秘突然変異のこと。また、カブトムシの幼虫をより大きくするためにどのようにすればいいか、発酵マット発酵が起きる過程発酵マット製造法などがあります。より大きくするためのノウハウが満載のカブトムシを大きくするための研究室です。多少マニアックなところもありますが(笑。

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