腐朽菌
白色腐朽菌はセルロース、リグニンを分解する酵素をもち、それにより利用可能になるまで分解されてできた糖質を利用する。(きのこの菌糸など)
褐色腐朽菌はセルロース、リグニンを分解する酵素をもたない。
マット発酵で土色になるのが褐色腐朽菌の仕業ではないのだろうか?
ということは、褐色腐朽菌の活躍は材のセルロース、リグニン以外の本来、材が持っていた栄養+添加物を消費してしまうだけにはならないだろうか?
もちろんその他の微生物も活躍しているのであろう。
発酵で微生物により生成されるものが理由であれば、未発酵マット+生成物質の添加によって解決されないだろうか?
陰でセルロース分解酵素をもつ微生物が多少なりとも活躍するため幼虫にとってすこしだけよいものになるのだろうか?
発酵の高温が保たれたらよい発酵の結果をもたらすとどこかのサイトで見たが、これは主に堆肥などに含まれるセルロース分解酵素をもつ高温菌がその主たる原因ではないだろうか?
はたしていままでのマット発酵は理にかなったものなのだろうか?
セルロースの有効利用をみれば、いままでやってきたマット発酵ではセルロースを分解・効率よく消費していく菌糸飼育にはどうやっても太刀打ちできないことにならないだろうか?
発酵牛・鶏糞+糖質+ほだ木マットを50-60℃で維持させると低温・中温菌が死滅して高温菌だけによる効率の良いセルロース分解が行なわれるに違いない。
さて、どうしよう。
2004.02.06
材が持っている栄養自体はほとんど幼虫にとって意味のないものかもしれない。
高温発酵によって木材のセルロースが分解され、消化しやすくなったものを糖質として摂取、消化器官内細菌もそれを摂取、増殖、幼虫のたんぱく質源となる。(だろう)
2004.07.27修正
マットの微粒子化
ああ、なんと本はいいのだろう。
いたるところに答えが記してある。
マットの微粒子化は必要か?
答えはYes。
セルロースを分解するセルラーゼという酵素をもつ微生物は少ない。
となれば、普通の微生物は素材の表面からしか栄養をとることができない。
大粒のものを微粒子化することにより微生物が利用できる表面積を大幅増やし、効率の良い微生物活動を促すことができる。
これは、発酵をおこなうときに際しても言えることであるし、直接摂取し消化するときにも言えることである。
2004.01.28
小麦粉を使った発酵マット
小麦粉を使った発酵マットは小麦粉を餌にして微生物にたんぱく質を生成させることが主な目的であろう。
しかし、この生成されたたんぱく質は微生物からは排出されない。
生きた微生物も一定以上増えることはない。
が、微生物が死ぬことによって、マット中のたんぱく質の総量は微生物の死骸という形で次々と蓄えられ増加するものと思われる。
むろん、微生物の死骸も微生物には餌となるため無制限に総たんぱく質量が増えることはない。
この場合、アミノ酸各種がほぼ均一的に増えるものと思われる。
発酵マットのもう一つの注目点はマットの粒子がさらに細かくなるということもあげられるような気がする。
ということは未発酵マットを微粒子状して、たんぱく質を添加すれば添加物発酵マットと同等(劣化を考えると、よりマット寿命が長くなる利点もあるかもしれない)の成果が得られるのではないか?
味の素マット以上のものはできるのか?
粒子が細かいことに注目し、思い立ったら早速コクワ幼虫と思われる個体(現在玄関にて冬眠中、採取品)をこそっと掘り出して、0.5mm極小目ふるいにかけたEM菌のみ無添加1次発酵マット(自家製、いま未発酵マットは手持ちにありません)にゼラチン(たんぱく質85.5%)を1%添加、さらに味の素を少々振りかけ、高野豆腐も腐敗しないよう縦入れ見えるくらいの豪華たんぱく質微粉末1次発酵マットに移し変え様子見のため玄関に放置中部屋へ移動。
はたして、生存してくれるのか?
その結果は???
あったかくなってからの発酵が、ちと心配。w
この寒さではダニは全滅するため(凍らせなくても0℃付近・長時間でダニは死んでしまうらしい)、ダニの大量発生に悩む心配はないものと思われる。
やっぱ、国産は手軽でいいね~。
2004.01.27
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