育成培地研究
発酵に関する研究 添加剤に関する研究 菌糸に関する研究
新発想?!
幼虫の栄養摂取について書いている間に別の話題にそれたある新培地
セルロース(高分子多糖類)→細分化(低・中?分子多糖類)→摂取→微生物による消化+消化液による消化→吸収
生物は特化される。
たとえばセルロースをおもにかじる生き物は、セルロースを消化するためにその消化器官を特化する。
主に木材。
生きたままの樹木では、防御機構が働くためその防御機構に打ち勝つように進化したものだけがそれを摂取することが出来る。
たとえば、カミキリムシ。
弱った樹木を中心に、弱っていないものまでも幼虫時代には食料とすることが出来る。
たとえば、白色腐朽菌。
弱った樹木を中心に、セルロース・リグニンという防御機構そのものをも糧とする。
この白色腐朽菌に侵された樹木を狙い、クワガタたちは産卵、幼虫時代をすごす。
それから考えられることは、白色腐朽菌によって分断されたセルロースと白色腐朽菌そのものを栄養として摂取しているということである。
しかし、糞をよく見てみると白いというか木の色だ。
と言うことは、ガタ幼虫はセルロース分解能が思ったほど優れていないようだ。
噛み砕いて汁を吸い出したようにもみえる。
白色腐朽菌として残った栄養を摂取したのかもしれない。
白色腐朽菌でよく使われるひらたけの成分は(子実体の資料しかない)
水分90.4、たんぱく質3.3、脂質0.3、糖質5.2、灰分0.8となっている。
このうち糖質はセルロースとトレハロースが主成分として占めているのだろう。
たんぱく質成分は、不明。
一方、発酵マットを使った場合、糞は黒色でよく消化しているようにも見える。
発酵マットはセルロース・ヘミセルロースを褐色腐朽菌の持つセルラーゼという消化酵素によって切断・細分化させたものが主な糖質であろう。
それに微生物を構成する各種たんぱく・糖・脂質が栄養となる。
これらから、幼虫にとって褐色腐朽菌のセルラーゼで切断・細分化したセルロースのほうがよりよく消化吸収できるのではないだろうか?
そうであるのなら、褐色腐朽菌でセルロースをほどよく分解させた培地に栄養添加という意味合いで菌糸をはびこらせるのはどうだろう?
この場合、程よく分解されたセルロースをできるだけ分解されないようにまた、一度、褐色腐朽菌によってセルロース他を消費してしまっているので、菌糸をはびこらせるためには糖質を添加する必要がある。
だが、増殖した後の褐色腐朽菌がまた活動をはじめると菌糸がはびこれないため、どうにかしないといけない。
一番安全なのは100℃以上の高温で滅菌(オートクレーブなどがあると安心)し糖質添加、植菌するとよいと思われる。
簡易版として、発酵マットを60℃以上で再加熱後、冷却し、糖質添加、植菌し低温保存。
この間、無菌操作する。
60℃以上で高温菌のみの状態とし、(中・低温菌は死滅)
その後冷却、高温菌が活動できない10℃以下を保ちつづける。
菌糸は10℃以下でも十分活動範囲なのでその間に菌糸が廻ると、何とかなるかもしれない。
放冷効果の高いガラス瓶で冷蔵庫投入が簡単に試せる。
コンタミとしてかびの胞子状態で高温を耐え抜く可能性があるが、胞子から発芽後は耐性は低くなるため間欠的に加湿60℃以上を行なえばより安全だろう。
高温菌は菌糸にとって栄養となるので菌糸がはびこれば、高温菌の復活もなくなると思われる。
もっと手抜きは、発酵済みマットを10分以上レンジでチンすれば、なんとかなるかもしれない。
その後、糖質添加→植菌→はびこらせる冷やしたほうがいいかも。
たぶんできるだろう(かもしれない)としか言えないけどw。
なんせ、マイクロ波照射はいろんな化学組成も変えかねないし、殺菌(滅菌)という意味でも不安材料たっぷりだから。
お勧めの添加剤○○○○はただいま実験中。
2004.08.01
ある糖質を寒天で固めてマットに投入。
おなじくアミノ酸(たんぱく質)を寒天で固めてマットに投入。
ゼラチンでもいいかもしれないが、腐りやすいことを考え、なおかつ寒天の主成分はセルロースなのを思い出すと寒天でもOKかも。
2004.07.27
栄養剤点滴マット
栄養剤のふたにわずかに滴り落ちるくらい小さい穴を空けマットに半分ほど埋めてセットする。
熱帯魚でも光合成菌の補充に使われていた手法である。
ふたの下に少ない範囲、栄養剤を含んだマットができる。
大きい穴だと一気に中身が出てしまってマットの腐敗や再発酵をもたらすが
少しずつであれば、幼虫が気に入るかも!
中身は希釈EM菌溶液でも???
2004.01.28
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