菌糸に関する研究

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きのこ栽培で適する木(菌糸がどの木に適応できるかどうか)

◎:最適樹  ○:適樹  △:栽培可

あらげきくらげ えのきたけ くりたけ しいたけ たもぎたけ なめこ ぬめりすぎたけ ひらたけ ぶなはりたけ まいたけ まんねんたけ むきたけ やなぎまつたけ
エノキ ニレ科            
カシ類 ブナ科            
クヌギ ブナ科                
クリ ブナ科                
クルミ類 クルミ科      
コナラ ブナ科    
サクラ類 バラ科  
シイ類 ブナ科              
ブナ ブナ科  
ミズナラ ブナ科    
ヤナギ類 ヤナギ科        

ひらたけ

瓶栽培では添加物を消耗し、セルロース、ヘミセルロース、リグニンの分解はあまり進まない。
10%米ぬかで、成長促進。

このことから、糖質添加は控えることが必要と思われる。
米ぬかは窒素源としての使用らしい。
とすれば、窒素の豊富なアミノ酸を加えればいいのかも。
セルロース、ヘミセルロース、リグニンはしっかり分解してもらわないといけないからだ。
弱アルカリでも生育可能なら、コンポストを培地にして瓶飼育をしてもいいかも。
そうすれば、大量の微生物バイオマスを含むため、栄養は高くなる。
2004.07.27

マッシュルームの増殖理論

たい積直後の高酸素状態は、好気細菌の活動によって消耗され、代謝熱のため高温に達する。

その後は、比較的低酸素環境で高温を維持しながら、
とくにアルカリ性では窒素のアンモニア化成作用が促進され、
カラメル化が進行し、わらの組成は軟化する。

切り返しは数日の間隔をおいて3~4回行なうが、主目的はたい積物の混合である。

切り返し後、数時間で中心部の酸素濃度は10~15%に減少する。

通気性が大きく15%以上になると冷却される。

中心温度が75℃以上に達すると、好熱菌の増殖は阻止され、
熱化学反応により、糖質の変性、リグニンたんぱく複合体の合成、
易分解性有機物の消耗などが起こる。

一方、増殖した好熱菌は、発生熱と栄養の枯渇により休眠状態に入り、
黒色の微生物バイオマスとしてわらの表面に沈着する。

これら高分子化合物がマッシュルームの栄養となり、
同時に原料に付着している病原菌は高温のため死滅する。

一次発酵でリグニンを蓄積。
マッシュルームは特にリグニン分解菌で、他の非リグニン分解菌は資化できない。

微生物起源のポリフェノールを含む。
高分子フェノールの高濃度で生育可能。

植物体高分子と微生物を含むリグニンとポリフェノールの複合体。
基質コンポストに含まれる主要栄養源。

微生物バイオマスの休眠状態。
栄養源として微生物を分解吸収する。

微生物群の休眠状態。
微生物群は胞子や休眠細胞として存在し、マッシュルームとは競合しない。

水分量。
生育の最適水分量は約70%。

基質の密度とガス交換。
コンポストは水分を含むが過湿は不可。

好気性の栄養菌糸は含まない。
二次発酵後、高熱菌の栄養成長は不能。

セルロース、ヘミセルロース、リグニンの存在。
マッシュルームはこれら高分子化合物を好んで資化する。

低分子栄養物質を含まない。
他の微生物にも適する栄養源の枯渇。

なんと、発酵マットによいといわれる条件を満たしていると思いませんか?
この状態で、マッシュルーム菌を増殖させれば、特製菌糸培地の出来上がり???

欠点はマッシュルームは非常に雑菌に弱いらしい。
別にマッシュルームでなくてもこの状態なら他の白色腐朽菌でも何とかなりそう?
75℃以上での熱化学反応は重要かも。

予備知識
ほだ木は、酸性に傾く。
わら、竹などの草類はアルカリ性。

身近に起こるメーラード、カラメル化反応は、炊飯器っ!
発酵マットを炊飯器の保温で1日寝かすとさらによくなる???
メーラード、カラメル化反応の進んだ茶色くなったお米(どっからそんな発想が!?)を、
砕いてマットにいれるのもありかも?(微生物反応 小)
『マッシュルームの増殖理論と実際』から抜粋

2004.04.07

きのこ栽培の栄養

しいたけ
米ぬか、ふすま、とうもろこしぬかで菌糸成長の促進。

ひらたけ
瓶栽培では添加物を消耗し、セルロース、ヘミセルロース、リグニンの分解はあまり進まない。
10%米ぬかで、成長促進。

なめこ
米ぬか、ふすま、とうもろこしぬかで、成長促進。

まいたけ
米ぬか、ふすま、とうもろこしぬかで、成長促進。

えのきたけ
米ぬかで、成長促進。

上記食用5種、どれも、10%米ぬかで成長促進。

2004.04.05

主な食用きのこ類の菌糸成長と温度の関係

種名 菌糸成長
最低 最適 最高
アミスギタケ Favolus arcularius 5 25-30 40
ツクリタケ Agaricus bisporus 3 24-25 30
シイタケ Lentinus edodes 5 25 35
エノキタケ Flammulina velutipes 3-4 22-26 33-34
3-4 22-25 33-34
ヌメリスギタケ Pholiota adiposa 5-10 20-25 28-30
5 27 33
ナメコ Pholiota nameko <8 24-26 32
4 22-28 32
ヒラタケ Pleurotus ostreatus 0< 30 <35
<10 28 38
5 25 35
10 24-30 40
7 25-31 37
タモギタケ Pleurotus citrinopileatus 5 22-28 32
マイタケ Grifola frondosa 10 25-28 31
<15 24-27 32
マツタケ Tricholoma matutake 4-8 24 32
5 20-23 28
フクロタケ Volvariella volvacea 20 30-35 40
ヤナギマツタケ Agrocybe cylindrocea <15 <27< 35
5 27 <35
10 25-28 35
ハタケシメジ Lyophyllum decates 12 25 30
ブナシメジ Hypsizygus marmoreus 5 23-27 30
5 25 30
5 23 25
キヌガサタケ Dictyophora indusiata 5 25 35
2004.03.22

菌糸の侵入

菌糸の先
菌糸が材に侵入し、どのように栄養を摂っているのか図にしました。
2004.02.06

ドックフードを分解するかび

ドックフードのかびの生えた部分しか食べない。
これはかびをたべているのではないだろうか。(夜空さん談)
わたしの考えはこうである。
菌糸の侵食
かびの菌糸がドックフード内に伸びてドックフードはその部分細分化される。
つまり、そのままの状態よりも消化のしやすい状態となるのである。
かびが生えたところだけ食べるのはその内側で菌糸が活躍しているのである。
かび自体も食物として、かびの菌糸も食物として活用されるが、一番はかび菌糸に侵され、断片化・細分化されたドックフードが消化の良い栄養源となるに違いないと思われる。
2004.01.31

土中のきのこ

修正

どうやら、土中に生育するきのこは栄養価が高いらしい。
だが、その生態も研究が進んでいないらしい。
有名なものにトリュフがあるが、日本にもいくつか土中に生育する種がいるそうだ。
その存在を知らせるため匂いがするらしい。
大型草食哺乳動物が好んで掘り出して食べるほどおいしいらしい。
なんだか、わからないけど研究・情報集めの価値があるかもしれない。
こいつらは、かぶ・がたに使えるかもしれない。
従来の菌糸瓶などよりずっといいかもしれない。
ここだけの秘密にしとこう。「口外厳禁」

2004.01.27

だめだって~。
菌糸成長がはやく幼虫の手におえないらしい。
しかも食べないようだ。(夜空さん談)
土中に生息する同士、何かしらの防御機能が働いているのだろうか?
それとも幼虫を食す側なのだろうか?
2004.01.29

菌糸瓶飼育

菌糸瓶飼育は菌糸が体内に十分な栄養を蓄えていてそれを直接摂取することにより、より栄養価の高い食事をとることが可能であるのだと思う。
これを越える食事はどうすればよいか?
いまの段階は、多少の添加物では菌糸の栄養価は劇的に変わらないとおもわれる。
生活環境をどれだけよくして摂取量を増やすことができるかがうまくいけば、少しだけ大きくなるのではないだろうか?

【カブトムシ大型化研究室目次】

  1. カブトムシ大型化研究室トップ
  2. 生命の神秘
    1. 遺伝子、突然変異、進化など
      1. インブリード(近親交配)をしよう
      2. 自然の選択・生物の大型化
      3. 進化
      4. 種の進化・分化
      5. 突然変異体の血の残し方・遺伝子の修復
      6. アウトブリード・クローン技術・突然変異
      7. DNAの塩基配列・細胞と遺伝子・デオキシリボース
      8. 現代の進化概論
    2. 他の生き物との比較など
    3. 分子レベルでの代謝やしくみなど
  3. 育成培地研究
    1. 発酵に関する研究
      1. EM菌(有用微生物群)について
      2. 発酵についての考察
      3. 衣裳ケースを使った発酵マット製造法
      4. マットの劣化
      5. 高温状態でのマット発酵・材の腐朽タイプ
      6. 腐朽菌・マットの微粒子化・小麦粉を使った発酵マット
      7. 発酵の条件
      8. 発酵とは・発酵の終息・異常発酵
      9. 共生生物・窒素不足・栄養としての微生物
      10. 幼虫のたんぱく源・微生物に関する知識
    2. 添加剤に関する研究
      1. より多く食べさせるために
      2. 添加物として使えそうなものの栄養組成
      3. 発酵マットの材料
    3. 菌糸に関する研究
  4. かぶとむし村計画
  5. おまけ
  6. サイトマップ

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