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セントルイスを後に、Route66最後の州、イリノイに向かう
ミズーリ側のChain of Rocks橋に向かいます。前の資料ですと、徒歩か自転車で渡ることができる、とありましたが、現在橋がオープンされているのは、土日の午前8:00〜午後5:00までとなっています。橋の入り口近くには駐車スペースがあるのですが、残念ながらこの駐車スペースも閉められているので、道路脇に車を止めて写真を撮ることにしました。
次はいよいよイリノイ州側からこの橋を見ることにします。橋のたもとからハイウェイに乗り、次の出口で降ります。降りて最初の信号を右に戻るように曲がってまっすぐ進むとイリノイ側です。こちらも入り口は閉まっていますが、この入り口のすぐ手前に左に入る道があります。この道(砂利道ですが)を進むと河川敷にでます。ここからの橋の眺めはまた格別です。突き当たりにはちょっとした駐車スペースがあり、河に釣り糸をたれている人がいます。河を渡るだけで、気のせいか明るくなったような気がするのが不思議です。
橋を後に車を進めることにしましょう。
●標識が親切なイリノイ
イリノイ州に入って驚いたことがあります。それは、Historic Route66の標識が実に細かく立てられているのです。これまでの州にももちろん標識が立てられていましたが、本当に旅行者が必要としているところにはなく、この道は間違いなくRoute66と分かるところに立てられているのです。しかしイリノイは、曲がり角には必ずRoute66の標識が立てられているので、地図がなくても間違いなくRoute66を走ることができると思います。
ただ、親切すぎて困ることがあります。もう皆さんお分かりのように、Route66は一つの道ではなく、年代によってルートが変わっているのですが、イリノイでは、たとえば1940年から70年までRoute66として使われていた道は左、1930年から1940年にRoute66として使われていた道は直進、といった具合に、実に細かくルート案内があるのです。
私は、年代表記のない標識に従って進むことにしましたが、どうやらこの年代表記のないルートが一番古そうです。イリノイに入ってChain of Rocks橋から一ブロックだけハイウェイを使いますが、それ以外は、Route66を走ることができます。
イリノイでは、Route66が通過する小さな町にもオリジナルのフラッグが電信柱に掲示されています。これまで通過してきた州に比べ、アソシエーションがしっかりしているのでしょうか、旅行者には至れり尽くせりの感があります。Stantonを過ぎ、MT.Oliveの町にはいると、ハイウェイ、Old Route66、そして現在のRoute66の3つの道が併走します。Old Route66はつい最近まで使われていたのでしょう。舗装も残っています。この町にはSoulsbay's Shell Stationが保存されています。説明によると、町が保存活動を積極的に行っているようで、道路に面した側はペイントも新しく、記念碑的な建物として残されています。このちょっと先のRichfieldの町にあるレストランで昼食を摂りました。
このレストランのオーナーはイリノイ州Route66アソシエーションのメンバーで、店には、オリジナルのTシャツやグッズが置いてあります。また、本物のRoute66の道路標識もあり、これはかなりお宝物のようです。この先に、注意しないと見落としてしまいそうなRoute66 Cafeがあります。食事を摂ったすぐ後でしたのでよりませんでしたが、モーテルもCafeも営業をしていました。
さらに車を進めBroadwellに入ってすぐの左側にPig Hipというレストランがあります。今から10年ほど前に店は閉めてしまいましたが、オーナーに会うことができました。わざわざ家に招き入れてくださり、少し話を聞くことができました。このレストランはかなり有名で、Route66関係の書籍には必ずといっていいほど紹介されているのです。
別れ際持参したTIM STEILさんが書いた本にサインを貰い車に乗ろうとしたところ、
「ここに古い井戸があるだろ。この井戸でリンカーンが水を飲んだんだよ....」と話してくれました。真偽のほどはともかくとして、そんなことにも拘りを持つということがちょっと以外でした。
ちょうど日も暮れてきましたので、この先の町、Lincolnで泊まることにしました。
●イリノイは穏やかで、優しい州
今でも多くの支持を受けているリンカーンが生まれた州として知られるイリノイですが、大変穏やかな州のように感じられます。もちろん気候が穏やかになっているということと無縁ではないでしょうが、町並みも比較的きれいで、緑も多く、全体が豊かなのでしょう。
砂漠地帯ほど大きな貧富の差を感じることはありません。もちろんトレーラーハウスがなくなっている、というのではありませんが、ぼろぼろのトレーラーハウスはこれまでの州に比べ、圧倒的に少なくなっています。
今まで通過してきた町にはそれぞれ魅力がありますが、ここに住みたい、という気持ちにはさせてくれませんでした。しかし、イリノイの中央から南部にかけては、ちょっと住んでみたいなと思わせてくれます。ただし、冬の寒さが気になりますが。
そう、冬の寒さといえば、マクドナルドの子どもランドとでもいうのでしょうか、遊び場が、ほとんど屋内なのです。砂漠地帯は暑さを避けるため、そしてイリノイのように、冬に寒くなる地域では、暖房のためにと、理由は正反対ですが....。
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