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はじめて訪れたTulsa
Tulsaは始めて聞く名前の街でした。もちろん、Tulsa以外のRoute66沿いの町はほとんど始めてと言っていいのですが、町に入って、地図上で想像していたのとはあまりにも違っていたので、ちょっと驚いてしまいました。というのは、大変近代的な街だからです。サンタモニカを出発し、大きな街と思わせてくれたのは、オクラホマシティだけでした。オクラホマシティの名前は前から知っていましたので、大きな街というのは分かっていたのですが、Tulsaは本当に意外なほど、大きかったのです。高層ビルもあり、近代的な部分と、古い部分が同居する街です。
オクラホマシティの少し前からだいぶ緑が濃くなってきましたが、このTulsaを過ぎると、さらに緑が濃くなってきます。そして、単に緑が濃くなるというのではなく、緑の高さが少しずつですが増しています。ですので、よけいに緑が濃くなった印象を受けるのでしょう。
このTulsaを出てから最初の楽しみは、現存するRoute66の中で、もっとも狭いと言われている9Foot wide Roadを走ることです。Aftonという町を出てMarcissaに向かいます。このMarcissaに入るところでI-44をくぐりますが、25(West)、69(North)、59(North)という三つの標識がある交差点にさしかかります。この交差点から約1マイルの地点がこの9Footへの入り口となります。
注意していないと見落としてしまうほど細い道です。中央部分が舗装された名残があり、道路の両側には砂利が敷かれています。こんな細い道がRoute66なのだと訝りながら進みますと車と出会いましたので、
「この道はRoute66ですか?」と聞きますと、
「Yes」
との答えです。現在のRoute66は、曲がってこの細い道に入る前の道ですので、よほど事前に調査しておかなければ見つけることはできないでしょう。なんとなくうきうきした気持ちでこの道を走りました。
しばらく走ると道は村に入り、この村のMain Streetになります。ここが旧市街で、Coleman Theaterがあります。まもなくオクラホマを抜け、もっとも短い通過州カンザス州になります。州境はQuapawの先5マイルほどのところで、州境を示す標識があります。
ちょうど私たちが通過したとき道路工事中でした。この州境を越えて、Baxterという町に入り、もともとは銀行だったビルを改装してレストランとして利用しているCafeで昼食を摂ることにしました。女性用のトイレが銀行の大金庫の中にあるのです。もしここを通ることがあったら、立ち寄ってみてください。ただし、写真を撮るときには、必ず、店の人に断ってからにしましょう。アメリカの場合、店の中を写真に撮る場合、必ずお店の人に一声掛けて、というのを忘れないように。よほどのことがない限り、写真を撮らせてくれますので。
●Baxterは数少ない緑のトンネルを持つ町
昼食を終え、車はBaxterに入ります。この町でRoute66は二つに分かれます。私は3dSTを左折しましたが、このまままっすぐ進んでもRoute66です。前述したように、このあたりは大変に緑が濃くなっています。道の両側を覆うように木の枝が張り出しています。大型のトラックが通るからでしょうか、ある高さから下は枝がなく、まるで緑のトンネルの中をRoute66が走っているようです。なかなか見ることのできない風景ですが、冬になると葉が落ちてしまいそうですので、緑のトンネルでいられるのはそれほど長い時間ではなさそうです。この緑のトンネルを過ぎて少し進むと、Rainbow Archie Bridgeがあります。橋のたもとで車を止め写真を撮っていると1台の車がよってきました。
「ここにあったのだ、3回目にしてやっと出会えたよ....」と声を掛けられました。そんなに分かりにくいところではないし、いろいろな資料に共通して掲載されている橋なので、問題なく見つかるはずですが、きっとなんとなくRoute66を走っていたのでしょう。そうでなければ、必ず見つかるはずです。このまままっすぐ道沿いに進むとRivertonを通り、先ほどBaxterで分かれたRoute66と合流することになります。
このまま標識に従って道なりに進みますと、道の左側にEisler Bro's General Storeがあります。このお店もいろいろな書籍に紹介されていますので、写真を見ておけばすぐに見つかると思います。現在入手可能なRoute66関連の資料は、やや古くなっていて、掲載されている写真と現在のものが微妙に違っていたり、オープンしているはずのCafeやレストランがすでに閉鎖されていりといった具合に、時間の経過をはっきりと感じさせる物となっています。
この後Chico、Galenaの町を通りますが、この先が州境となります。ただし、残念ながら、州境の標識はありません。唯一ここが州境ではないだろうかと思われる場所に小さな橋と、白い棒が残っているだけです。そして、この小さな橋を少し越えたところに「State Line Bar Grill On Top」という店があり、Historicの標識がミズーリになりました。
●アメリカンはアンティークがお好き
このまま小さな町をいくつか通過し、Holtonの町を通りかかったときアンティークショップがありましたので、ちょっと立ち寄ることにしました。建物そのものもアンティークで、お店は1900年から開いているというお店です。お店の中には70歳前後でしょうか、年輩の女性(デキシーさん)が店番をしていました。
日本でアンティーク=骨董ということで、かなり価値のあるものを想像しがちですが、アメリカのアンティークは=古いだけ、と考えた方がいいでしょう。もちろん日本で言うところの骨董と同じような価値を持つ物がないわけではありません。しかし、このような小さな町のアンティークショップにおいてあるものの大半は、アンティークというより、がらくたといったほうがいいでしょう。日本ならゴミとして捨てられてしまう物をアンティークとして再利用しようというのです。
最近日本でもリサイクルショップが大流行となっています。アメリカでは「Savers」という古着屋さんが全米をカバーするようにアウトレットモールに店を増やしています。消費文化の国、アメリカといった印象が強いのですが、実際は物を大切にする国であるという面を持っていることが、このようなアンティークショップを見ると分かります。
このタイプのアンティークショップはちょっと大きな村(商店街があるような)から町には必ずといっていいほどあります。フリーウエイを走っていてもアンティークショップの看板が目に付きます。目利きの方は立ち寄ってみるといかがでしょうか。私などにはがらくたにしか見えないものの中に掘り出し物を見つけることができるかもしれません。
今日は早めに次の大きな町、スプリングフィールドに泊まることにしましょう。このスプリングフィールドという町の名前ですが、いろいろな州にあります。もっとも有名なスプリングフィールドは、イリノイ州のスプリングフィールドですが、このスプリングフィールドには立ち寄りますので、そこで詳しく紹介しましょう。
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