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2004/09/01

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●ほとんどフリーウエイを使うことなく走行できるオクラホマ

   今日は昨日よりちょっと遅くなりましたが、8:30に出発しました。Business40号を使って街を抜けると、Amarilloの空港が右手に見えてきます。空港の反対側まで進むと、Business40右の標識がでます。Y字路の右側を進むと、I-40に突き当たります。I-40を越えずに左に曲がり、併走します。Old Route66の標識があります。昨日に続き、このあたりも、I-40の右側、左側を行ったり来たりの繰り返しになります。
 Alanreedの街(村)に入ってすぐ進行方向右側に「66 Supper Service Station」があります。使われなくなって何年になるでしょうか。
 ここまでカリフォルニア、アリゾナ、ニューメキシコ、オクラホマと進んできましたが、砂漠地帯は比較的古いRoute66を走ることができました。しかし、ニューメキシコの後半からオクラホマに掛けては、I-40に併走することが多く、標識はRoute66となっているのですが、すべてがRoute66ではなさそうです。
 というのは、古い資料に載っている街を通っているRoute66と、このI-40と併走しているRoute66はあまりにも違っているのです。古くからの街を通っているRoute66沿いは、ゴーストタウンとまでは言いませんが(中には完全にゴーストタウンとなっているところもあります)、かなり寂れているのです。
 I-40と少し離れた町をRoute66が通っていたはずですが、元気な町の部分は別の名称の道路となっているのではないかと言うことです。それというのも、Route66は年代によって複数の道があり、そのどれもがRoute66とされているからです。ですので、ここまでの道でかなりの距離をI-40と併走しました。確かにRoute66だとは思うのですが、今ひとつ実感がわきません。資料にそうあるからきっとRoute66なのだろうな、といったところでしょうか。それに比べて、I-40から少し離れて走るRoute66は、確かにRoute66であろうと実感させてくれるものでした。

●テキサスからオクラホマへ−−−−−有刺鉄線は中西部の文化

 McLeanという町に、Devils Rope Museumがあります。Devils Ropeは有刺鉄線のことで、この博物館には、併設されたRoute66コーナーがありますが、圧巻なのは、この有刺鉄線の展示コーナーです。様々なタイプの有刺鉄線が年代別に展示されています。私は意識していなかったのですが、この有刺鉄線によって作られた囲い(鉄条網)は、天国と地獄を分ける大切なものなのです。つまり、鉄条網の内側は天国で、この世界では、牛や馬も命を守られて生活ができるのです。反対に、鉄条網の外側の世界は地獄で、命の保証がない世界、ということです。単に土地を区切るのではなく、安全を守る役割が大変に大きかったのです、と博物館の女性職員に教えていただきました。蒐集しているものは異なりますが、アメリカでは小さな町でもこのような博物館が設置されていて、受付にいる人(多くが年輩の女性なのですが)に話を伺うと、懇切丁寧に説明してくれます。
 この博物館で驚いたのは、針金から同時に4〜6本の鉄条網を作り出す機械です。構造は比較的簡単で、2本の針金を寄り合わせながら間に爪の針金を挿入していくのです。ですので、このマシンを動かすことで、一定間隔に杭を立てておけば、鉄条網ができあがってしまいます。今まで、鉄条網を1本1本西部劇で見るようにくいに止めているのだと思っていましたが、どうやら違うようです。もちろん鉄ではなく、木の蔓を利用したものは1本1本取り付けていたようですが。
 この鉄条網のほかに、1800年代の農具や、工具などが展示されています。また、当時のカウボーイの生活用品なども置かれていますので、是非立ち寄って、ご自身の目で確認していただければと思います。
 そう、話が突然変わりますが、テキサスは大きな人が多いようで、男性用、女性用のトイレが高いのです。便器に座ると足がぶらぶら、小便用は、背伸びとまではいきませんが、恥ずかしながら私の身長では、ちょうどぎりぎりの高さに便器がある、という状況です。

●昔の面影と現代が同居するShamrock

 Shamrockに入ると交差点の左角に、U Drop Cafeがあります。何とも奇妙な建物ですが、昔は、飲んで歌っての社交場だったようです。現在保存の動きがあるようで、このCafeの前のレストラン&モーテルで昼食を摂りました。
 ここまで、比較的地方都市としては中規模の街、村に近い町に泊まってきました。もちろん、食事はいろいろなところで摂りましたが、日本と同様、街が大きくなると値段も高くなるのです。ただし、ガソリンは別です。カリフォルニア、アリゾナあたりのガソリンの価格は2ドル近くしていました。しかし、Giants(J・ディーン主演)の映画にもあるように、テキサスは石油の州です。ですので、ガソリンも安いのだろうと想像していたのですが、この想像は大正解でした。テキサスにはいるとすぐにガソリンは、1.20〜1.50の間で、さすがに1ドルを切るところはありませんが、日本円にすると1リットルあたり、25円〜50円も値段が違っていました。このガソリンの安さはそのままオクラホマ州でも同様で、安くあげようとしている私たちにとっては嬉しいことです。このShamrockを抜けるといよいよテキサスとは離れ、オクラホマに入ります。
 Business40を進むとTEXOLAの標識があります。ここがテキサスとオクラホマの州境のようです。というのは、最初気づかずに通り過ぎてしまったのです。いつのまにか、Erickの町に入っているのです。ちょうどパトカーが通りかかったので、警官にテキサスとオクラホマの州境はどこかと聞きました。女性警官の答えは、7マイルほど戻るとTexolaという町があるが、そこが州境だというものです。何か目印になるようなものがあるか聞いたのですが、
「そんなものはない」という答え。仕方なしに、Texolaに戻り、町の標識を一応州境としました。そこから再びオクラホマに入り、Sayreに向かいます。ここで始めておなじみとなったHistoric Route66の標識を発見しました。さらに車を進め、前大統領と同じ名前の町に入ります。落ち着いた静かな町で、比較的裕福な町であることを伺わせます。
 アメリカは豊かさと貧しさが混在する国です。テキサスでは、何百、何千エーカーという巨大な農地を持つ農家、あるいはロス・ペロー氏のような大富豪がいるかと思うと、あばら屋に住む人もいます。もっとも貧富の差が大きい州として知られますが、実際にRoute66を走ると、その差をはっきり見ることができます。
 夕闇も迫ったため、残り40マイルのOld Old Route66を走ることをあきらめ、オクラホマシティにI-40を使って入ります。この走れなかった部分は、明日戻って走ることにします。

 

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最終更新日 : 2004/05/27