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2004/09/01

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●Old Old Route66を走る

 オクラホマシティから朝一番でI-40に乗り、出口101まで逆戻りします。101を降りGearyを目指します。Gearyから再出発です。なぜこの部分を戻ってまで走ったのかですが、この部分は1933年までRoute66として使われていた道だからです。Route66は生誕75周年(全線がつながって)を迎えます。このため、各地で2001年の夏から秋にかけて、さまざまなイベントが企画されています。Route66を走っていると、これらのイベント案内が目に付きます。普段はないのではと思われるフラッグも、町や州によって作られ、電信柱に取り付けられています。それほど大きな盛り上がりを今現在見せているわけではなさそうですが、お祭り好きのアメリカ人ですので、フェスティバルやイベントが近づくと、町の風景が変わるのではないでしょうか。
 緑が多くなるとほっとするのか、この道はドライブしていても、ゆったりとした気持ちにさせてくれます。きれいな田園風景が道の左右を流れていきます。Gearyを抜け、次の町は、Calumetです。大きく道が右にカーブすると真っ先に目に飛び込んでくるのが外壁に描かれたインディアンの絵です。そのビルの前側にあるJennie's Grillで遅い朝食を摂りました。アルバイトの高校生でしょうか、頼んだ朝食を作ってくれましたが、特に美味しいということではありませんでした。もちろん、観光客が行くような店ではありませんので、海外旅行に慣れている方ならともかく、初めて、あるいはパッケージツアー(添乗員付き)以外の旅行はしたことがない、という人にはお勧めしません。
 朝食を済ませ、El Renoに向かいます。El Renoの町中でRoute66から少しはずれたところに、今は銀行になっていましたが、外壁にEl Renoの歴史が壁画として描かれている建物を発見しました。小さな町ですので、ちょっとぐるりと回るとすぐに見つかると思います。
 さらに車をYukonに進めます。Yukonの旧市街地は、建物は残っているのですが、ほとんどがしまっていて、廃墟に近い状況となっています。町を抜けると、Route66の右側を走っている道に古い鉄橋が掛かっています。新しい道ができるまでは、この道がRoute66だったのでしょう。このあたりはほとんどフリーウエイを使わずに走ることができますが、Old Route66とBusiness40をRoute66としているというように、複数のRoute66があります。現在は、多くの町でOldではなく、Business40をRoute66としているようですが、私たちはできるだけ古いと思われるルートを走るよう心がけました。
 特にLutherではOld Route66がさらに二つに分かれます。標識には66Aと66Bとあり、66Bが示す左側を選択して進みました。このルートでWellston、Chandlerと進みます。Chandlerに入って少し行くとY字路の合流地点にさしかかりますが、この左側に、煉瓦作りの大きな建物があります。国境警備隊の事務所だったのですが、60年代後半に新しい建物が別の場所に造られ、現在は秋や状態となっています。
 さらにDavenportというテニス選手と同じ名前の町を通り、Stroudに入ります。古い町並みは、在りし日のRoute66を思い出させてくれますが、ちょっぴり現在の静けさは、一抹の寂しさも同時に与えてくれます。
 この町にはRock Cafeという有名なカフェがあります。建物そのものが自然の岩(ロック)で作られていることからこの名前が付けられたようです。残念ながら日曜日でしたのでお休み。次回というチャンスがあれば、是非中でお茶を飲んでみたいと思います。
 このままいくつかの小さな町を走り、Sapulpaの町に入ります。ここにはRock Creekに架かる橋があります。橋を越え、さらにいくつかの小さな町を通ってTulsaの街に入ります。Tulsaの街は、想像していた以上に都会で、高層ビルとは言いませんが、かなりこのあたりの街としては大きな建物が建っている、落ち着いた街です。今日は予定通り、このTulsaに泊まります。

●Old Route66

 今回のチャレンジで楽しみにしていたのが、アリゾナに入ってすぐのオリジナルRoute66とこのオクラホマシティ直前に残っている1933年版Route66を走ることでした。実際に走ってみて、Route66は東に進むほど人間の臭いがしてきますし、日本で生活する私にとって自然なのは、砂漠ではなく、緑の平原、さらに緑の木々の間を走ることが感覚的にぴったりくるということでした。
 砂漠地帯、カリフォルニア、アリゾナ、さらにニューメキシコを走っている間は、早くこのような環境から抜け出したい、と思っていたのです。ですから、今日の1933年版Route66は、これまでのいらいらを取り払ってくれるような、そんなコースでした。
 もちろん、新しいRoute66ともいえるI-40がこれまでのRoute66沿線に住む人たちの生活を大きく変えたことは否定できません。来年にはまたRoute66は変わっていることでしょう。人が生活していくことは、道をも変えてしまうのです。道を人が変えるのか、人が道を変えるのか。多分その両方でしょうか。
 このルートは比較的道がはっきりしているので、それほど迷うことなく、走ることができます。アリゾナに入ってすぐのRoute66を走るのなら、夏ではなく、冬をお勧めします。ただし、山越えは道が凍ることがありますので、運転には注意が必要です。夏のカリフォルニア、アリゾナ、ニューメキシコの3つの州のドライブは、あまりお勧めしません。
 私も、砂漠の夏がどのようなものか、しっかり認識せずにチャレンジしてしまいました。しかし、他の人にこのシーズンに砂漠地域をドライブすることはお勧めしません。それは、夏の砂漠のドライブはある意味で、命がけだからです。車がよくなったとはいっても、絶対に故障しないという保証はありません。ハイウェイなら1マイルごとに電話もありますし、車もたくさん通っていますので、命の危険はないでしょう。しかし、Route66ではそうはいきません。もしあなたが夏の砂漠にチャレンジするのであれば、それなりの準備をした方がいいでしょう。最低でも丸一日人が通らなくても生きていけるだけの水だけは車に積むことを忘れないように、です。それに比べて、このオクラホマ州のRoute66はそのような必要がない分、精神的にずいぶん楽です。大きな草原、緩やかな上り下りを繰り返し、牛や馬が草を食べている間を走り抜けます。
 Route66沿いの村(町というより、村といった方がぴったりきます)は、場所により寂れてしまっていますが、それでも砂漠の町のように、ゴーストタウン、あるいはほとんど人がいなくなってしまっている、ということはありませんので。
 

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最終更新日 : 2004/05/27