ーキャラメルな思い出・その6ー

 ○『俺たちは志士じゃない』再演(98.3.観劇)

    人を斬るのが嫌で新撰組から逃げ出した、松吉と竹次郎。
    途中で盗んだ着物のせいで、新撰組にも途中で会った岩国藩士・清之助にも、坂本竜馬と
   中岡慎太郎だと勘違いされる羽目に。
    清之助の好意で、岩国藩邸にしばらく隠れることになった二人だが……
    

                →観劇レポートへどうぞ。

 
 

 ○『俺たちは志士じゃない』初演(98.3.ビデオ)

    人を斬るのが嫌で新撰組から逃げ出した、松吉と竹次郎。
    途中で盗んだ着物のせいで、新撰組にも途中で会った岩国藩士・清之助にも、坂本竜馬と
   中岡慎太郎だと勘違いされる羽目に。
    清之助の好意で、岩国藩邸にしばらく隠れることになった二人だが……
 
    94年秋に「アナザーフェイス公演」第3弾として上演。
    惑星ピスタチオの腹筋さん・保村さん・佐々木さん(現在フリー)・平和堂
   (現・田嶋)ミラノさん(現在フリー)をゲストに迎えての公演でした。
 
    キャラメルの10周年記念ビデオやその他のビデオで、ちょっとは観たことが
   あるものの、全部通して観たのは、この再演上演時に劇場ロビーで売っていた
   ビデオを買ってから。なので、再演の方を先に観たことになります。
 
    セリフや登場人物に若干変更はあるものの、ストーリーそのものはほとんど
   同じです。
    でもキャストがかなり違うので、雰囲気もだいぶ変化しています。まぁ再演
   はキャラメルオリジナルキャスト、初演はキャラメル+ピスタチオですからね
   ……キャラメル組でも、初演・再演で同じ役なのは8人中4人ですし。
 
    再演が始まる前に、某プロデューサーさんの日記によく書かれていたのは、
   (再演レポートでも書いてますが)初演でピスタチオの方がやった役を作るの
   に細見さんが苦労しているということ。その「ピスタチオの方」っていうのが
   腹筋さんで、知ってる人はよ〜く知ってると思いますが、「一人芝居の元祖」
   というか何というか…………とにかく腹筋さんといえば一人芝居、と言われて
   しまうほど、それが十八番な役者さんなのです。この頃は知りませんでしたが、
   ピスタチオの公演(&その他の出演公演)でも、それはそれはものすごい一人
   芝居を毎回観せてくださいます。ご本人が乗っちゃうとどこで終わるかわかん
   ないのです(笑)
 
    で。再演を観た時は初演を知りませんでしたから「心配することなかったん
   じゃないか」と思いましたが、初演を観て、その後もピスタチオの公演などで
   腹筋さんの一人芝居を何度か観て、細見さんがいかに悩んだか、がなんとなく
   分かる気がしました。……腹筋さんの二番煎じにならないようにやるのって、
   すんごい難しいと思います、はい。
 
    再演で近江谷さんがなさった、ある藩邸の御一任役を初演でなさってたのは
   佐々木さん。フリーになってから異様に人気が出てるような気がしますが……
   まぁピスタチオ時代から人気はあったみたいですけど。それはさておき。
    近江谷さんのこの役も好きですが、佐々木さんもいい感じです。……なんか、
   妙に「色気」があるよなぁ〜とか思ってしまいました。
    素顔でもそうなんですが、メイクするとなおさら……背も高いし、声も特徴
   あるし、舞台で映える役者さんですね。普段でも目立つでしょうね。ちなみに
   会社勤めなさってた頃は、営業担当だったそうです。
 
    私はどっちが好きかなぁ?
    ……というか……この作品自体は、実はそんなに好きじゃないかな、と。
    主役より脇役の方に焦点が当たってる、芯が通ってるように思います。
    だから好きじゃないってわけでもないんですが……ストーリーよりも、脇の
   一人一人の役づくりに興味をひかれる感じがするのです。
                                (99.6.22)
 
   *2000年春、惑星ピスタチオは約10年の活動に終止符を打ち、解散しました。
    そして2003年6月……田嶋ミラノさんは脳内出血のため、38歳で急逝なさい
   ました。心からご冥福をお祈りいたします。
 
 

 ○『グッドナイト将軍』再演(98.4.ビデオ)

    天使のミスで、バイク事故に遭い死んでしまったわたる。
    おまけに、事件捜査中の刑事の体を借りることになり、男として振る舞わなければならなく
   なる。映画監督の娘が誘拐され、犯人を捕まえようと奔走するが失敗ばかり。
    そんな中で、わたるは巴御前の「幽霊」に出会う。
 
 
    1993年サマーツアー作品。1988年の夏が初演です。
    このビデオを買った時点で、過去の作品ビデオはだいたい集め終えていた
   ので、キャラメル作品の中ではわりと遅い時期に観ました。
 
    この作品で見どころと言えば、やっぱり津田さんかなぁ。
    再々演をするなら、津田さんがこの役をやらなくちゃって思うくらい。
    あとは……西川さんが結構、苦悩してる役が珍しいといいますか(笑)
    大森さんがヒロインなんですが、ちょっと他とは毛色が違う感じ。それを
   言うならば、作品自体の雰囲気もそうだと言えなくもないかも。初期の作品
   なので、『スケッチブック・ボイジャー』的な、現実から飛んだ世界の部分
   が比較的大きいのかも知れません。
    あ、考えてみるとこの作品て、当時の新人さん以外の役者さんはほとんど
   出演なさってますね。まさにベストメンバー状態。
   (まぁ、数年前までは、ほぼ全員が同じ公演に出ることもさほどめずらしく
   ありませんでしたが。今は役者さん増えちゃって、一度には無理だな〜)
 
    『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』初演でヒロインをなさった町田さんの、
   最後の出演公演でもあります。『カレッジ……』や『四月になれば彼女は』
   などでの役と比べると、ちょっとギャップがあるかも。面白いけど(笑)
                                (00.8.5)

 

 ○『ハックルベリーにさよならを』再演(98.4.ビデオ)

    カヌーが好きな小学6年生のケンジは、母さんと二人暮し。父さんには月に一度、「面会日」
   に会うことになっている。父さんに会う日は楽しみだけど、いつも気が重いケンジ。母さんが
   その間はひとりだと考えてしまうから。
    ある日父さんの家に行くと、カオルさんという女の人がいて……
 
 
    1996年春のハーフタイムシアター2本立て公演にて上演。1991年春が初演。
    この作品を知った時期が、ビデオライブであまり古い作品が上演されなく
   なっていた頃なので、初演は全く観たことありません。完全ダブルキャスト
   で、西川さんと上川さんがダブル主役だったそうで……機会があったらぜひ
   観てみたいですね。
 
    この作品を観て思うのは、「子供という立場の切なさ」でしょうか。
    伊藤ひろみさんの「少年役」の真骨頂という感じがいたします。
    語り手兼主役の西川さん&坂口さんの「カオルさん」もなかなか良いです。
 
    違う意味での見どころは石川寛美さんの「アベさん」だろうなと(笑)
                                (04.3.1)

 

 ○『銀河旋律』再演(98.6.ビデオ)

    タイムトラベルが一般化した時代では、「歴史改変」という犯罪が起こっていた。
    そのニュースを報道中のキャスター・柿本は、放送中に突然めまいを感じる。
    「僕の過去が、また改変されたんです」
    柿本は記憶を確かめるため、急いで恋人・はるかのもとへと向かい……
 
 
    1992年春のハーフタイムシアター・ダブルフィーチャーで上演。
    初演は1989年。1999年に再々演、2002年には四演目が行われました。
 
    最初にこの再演ビデオを観た時は、正直ちょっとついていきにくい印象を
   受けました。西川さん演ずる「柿本」が、わがままに思えてしまったからか
   な? と思います。今では結構好きなんですが。
    ……しかし、キャラメル好きの方ならすでに大半がご存じなように、西川
   さんと「はるか」役の大森さんはその後(2001年9月)本当に結婚なさいま
   したので、2002年の四演目を観た時には妙に臨場感あるように思えて、勝手
   に気恥ずかしくなっていました (^^ゞ
                                (04.3.1) 

 

 ○『天国から北へ3キロ』(98.6.ビデオ)

    恋人・田山とケンカした直後、たま子は不慮の事故で命を落としてしまう。
    田山のことが心配なたま子は、彼女を迎えに来た天使・巴を説き伏せて、様子を
   見に戻ってくる。が、予想に反して田山はやけに明るく……
 
 
    1991年10月に、東京・名古屋で上演された作品。
   (ビデオを持っている友人に観せてもらいました)
    キャラメルボックスでの公演ではなく、脚本・演出も成井さん・真柴さん
   ではありません。キャラメル製作総指揮の加藤さんがプロデュースしていて、
   役者さんも数名出演&スタッフで協力なさっているので、「キャラメル関係
   の公演」と個人的には位置付けしているのですが。
    正確には東京・青山円形劇場の「青山演劇フェスティバル」への参加公演
   で、脚本は三谷幸喜さん、演出は劇団ショーマの高橋いさをさんです。
 
    キャラメルから出演されているのは、「田山」役で西川さんと、「たま子」
   の亡くなったおばあちゃん役で大森さん。お二人とも、当たり役の一つだと
   思います。「田山」はいろんな意味でバカっぽくて、でも「たま子」を想う
   姿がせつなくて。「おばあちゃん」は……素敵ですねの一言。「たま子」を
   諭す一連の会話は愛情に満ちていて、泣けてきます。『広くてすてきな宇宙
   じゃないか』の「おばあちゃん」に通じるものがありますね。
 
    「たま子」役の松田かおりさん(ヤング・ニナガワ・カンパニー:当時)・
   「巴」役の粟根まことさん(劇団☆新感線)はもとより、他の役者さん方も
   皆さん素晴らしいと言っていい(と思う)作品です。
    個人的に、粟根さんをちゃんと認識して観たのがこの作品だったもので、
   通常(?)のおポンチな姿を観ると「なんか違う……」とつい思ってしまう
   私なのでした(笑)
                                (04.3.8) 

 ○『広くてすてきな宇宙じゃないか』(初演)(99.1.ビデオ)

    1990年春に上演。
    1992年に再演、1999年に再々演が行われました。
   (1999年のCSCメンバー向けお正月セールにて、ビデオ購入)
 
    正直な感想を言うと、観て一番泣けるのは再演、楽しめるのは再々演だと
   個人的には思っています。
    だからこの初演ビデオは、現時点では、キャラメル初期を観られるレアな
   ところがメリットと言えますでしょうか。……なにしろ14年前ですからね〜、
   役者の皆さん若い若い。ほとんどの方が今(2004年3月現在)の私より年下
   なんですよね(うわぁ)。
    あ、冒頭に入ってる「プロモーションビデオ」的な映像、実は大好きです。
   BGMとの相乗効果で、そこだけでも十分泣けそうです…… (T_T)
                                (04.3.8)
                       *一部改訂しました。(05.10.8)

 ○『シンデレラ迷宮』(再演)(99.1.ビデオ)

    1994年4〜5月に東京のみで上演。
   (1999年のCSCメンバー向けお正月セールにて、ビデオ購入)
    同年の2月に初演があり、ステージ数が少なすぎてもったいない、という
   理由で直後に再演が決まったらしいです。
    これも上記の『天国から北へ3キロ』同様、キャラメルの公演ではありま
   せん。脚本は成井さんで、製作はネビュラプロジェクト(キャラメルの製作
   担当)なので、『天国……』よりはキャラメル寄りかも知れませんが。
    ご存じの方もいらっしゃると思いますが、原作は氷室冴子さんの同名少女
   小説です。
 
    キャラメルからの出演は酒井いずみさん(1997年退団)・上川さん。他、
   当時は劇団員ではなかった明樹由佳さん(1998年退団)も出演してらっしゃ
   いました。この出演がきっかけでキャラメルに入団(94年)したそうです。
 
    ディティールは、原作を読まないと少々分かりにくい部分もあると思うん
   ですけど、舞台はそれ自体でも結構楽しめます。酒井さんのヒロインは一所
   懸命でかわいいし、上川さんの謎の男ぶりも面白いし(笑)
    明樹さんはキャラメルにおける本格的ダンサーとして有名でしたが(現在
   も独自にダンス活動しているほどですし)、この作品での役柄は「踊り子」
   なので、まさに本領発揮という感じかも。一部では「魅惑のダンス」と言わ
   れているようです(観ればよく分かります)。
                               (04.3.13)

 

 ○『ナツヤスミ語辞典』(再演)(99.11.ビデオ)

    撮影中の怪我で「夏休み」中の俳優・クサナギ。
    彼の元に、教師時代に担任をした少女たちから手紙が届く。
    そこに綴られていたのは、彼女たちが過ごした、不思議な夏休みの出来事だった。
 
 
    1991年サマーツアー上演。
    初演は1989年。2003年に再々演が行われました。
   (ビデオを持っている友人に頼んで、観せてもらいました)
 
    いま観ても、十分楽しめるビデオだと思います。再々演もそれなりに良い
   ですけど、私個人は再演の方が、素直に心を打たれる舞台だと思います。
    1992年前後というと、懐かしのNARADAレーベルの音楽がよく使われていた
   時期。この作品はその典型というか、NARADAミュージック一色です。当時の
   キャラメルによく合っていて、私は大好きです。再々演の時に、ほとんどは
   再演と同じ曲(厳密にはそのカバー)を使うと聞いて、嬉しかったですね。
   特にオープニングは格別に気に入っていたので。……まぁ欲を言えば、エン
   ディングも同じ曲ならもっと良かったのですが(原曲の作者と連絡がつかず、
   カバー許可が取れなかったそうです)。
                               (04.3.14)
 

 ○『ブリザード・ミュージック』(初演)(01.1.ビデオ)

    1991年クリスマスツアーにて上演。
    1994年に再演、2001年に再々演が行われました。
   (2001年のCSCメンバー向けお正月セールにて、ビデオ購入)
 
    個人的に、1992年頃までの舞台セットってわりと素朴で、手作りの雰囲気
   が今よりも強いように思います(……まぁ、スタッフ技術や予算等は、時と
   ともに変化するでしょうから)。この舞台もそうですね。
    初期のビデオはそれだけでレアな価値がある昨今ですが、このビデオは、
   西川さんの力技的なギャグもなかなか楽しい一本です(笑)
                               (04.3.14)
 
 

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