人を斬るのが嫌で新撰組から逃げ出した、松吉と竹次郎。 途中で盗んだ着物のせいで、新撰組にも途中で会った岩国藩士・清之助にも、坂本竜馬と 中岡慎太郎だと勘違いされる羽目に。 清之助の好意で、岩国藩邸にしばらく隠れることになった二人だが……
人を斬るのが嫌で新撰組から逃げ出した、松吉と竹次郎。 途中で盗んだ着物のせいで、新撰組にも途中で会った岩国藩士・清之助にも、坂本竜馬と 中岡慎太郎だと勘違いされる羽目に。 清之助の好意で、岩国藩邸にしばらく隠れることになった二人だが…… 94年秋に「アナザーフェイス公演」第3弾として上演。 惑星ピスタチオの腹筋さん・保村さん・佐々木さん(現在フリー)・平和堂 (現・田嶋)ミラノさん(現在フリー)をゲストに迎えての公演でした。 キャラメルの10周年記念ビデオやその他のビデオで、ちょっとは観たことが あるものの、全部通して観たのは、この再演上演時に劇場ロビーで売っていた ビデオを買ってから。なので、再演の方を先に観たことになります。 セリフや登場人物に若干変更はあるものの、ストーリーそのものはほとんど 同じです。 でもキャストがかなり違うので、雰囲気もだいぶ変化しています。まぁ再演 はキャラメルオリジナルキャスト、初演はキャラメル+ピスタチオですからね ……キャラメル組でも、初演・再演で同じ役なのは8人中4人ですし。 再演が始まる前に、某プロデューサーさんの日記によく書かれていたのは、 (再演レポートでも書いてますが)初演でピスタチオの方がやった役を作るの に細見さんが苦労しているということ。その「ピスタチオの方」っていうのが 腹筋さんで、知ってる人はよ〜く知ってると思いますが、「一人芝居の元祖」 というか何というか…………とにかく腹筋さんといえば一人芝居、と言われて しまうほど、それが十八番な役者さんなのです。この頃は知りませんでしたが、 ピスタチオの公演(&その他の出演公演)でも、それはそれはものすごい一人 芝居を毎回観せてくださいます。ご本人が乗っちゃうとどこで終わるかわかん ないのです(笑) で。再演を観た時は初演を知りませんでしたから「心配することなかったん じゃないか」と思いましたが、初演を観て、その後もピスタチオの公演などで 腹筋さんの一人芝居を何度か観て、細見さんがいかに悩んだか、がなんとなく 分かる気がしました。……腹筋さんの二番煎じにならないようにやるのって、 すんごい難しいと思います、はい。 再演で近江谷さんがなさった、ある藩邸の御一任役を初演でなさってたのは 佐々木さん。フリーになってから異様に人気が出てるような気がしますが…… まぁピスタチオ時代から人気はあったみたいですけど。それはさておき。 近江谷さんのこの役も好きですが、佐々木さんもいい感じです。……なんか、 妙に「色気」があるよなぁ〜とか思ってしまいました。 素顔でもそうなんですが、メイクするとなおさら……背も高いし、声も特徴 あるし、舞台で映える役者さんですね。普段でも目立つでしょうね。ちなみに 会社勤めなさってた頃は、営業担当だったそうです。 私はどっちが好きかなぁ? ……というか……この作品自体は、実はそんなに好きじゃないかな、と。 主役より脇役の方に焦点が当たってる、芯が通ってるように思います。 だから好きじゃないってわけでもないんですが……ストーリーよりも、脇の 一人一人の役づくりに興味をひかれる感じがするのです。 (99.6.22) *2000年春、惑星ピスタチオは約10年の活動に終止符を打ち、解散しました。 そして2003年6月……田嶋ミラノさんは脳内出血のため、38歳で急逝なさい ました。心からご冥福をお祈りいたします。
天使のミスで、バイク事故に遭い死んでしまったわたる。 おまけに、事件捜査中の刑事の体を借りることになり、男として振る舞わなければならなく なる。映画監督の娘が誘拐され、犯人を捕まえようと奔走するが失敗ばかり。 そんな中で、わたるは巴御前の「幽霊」に出会う。 1993年サマーツアー作品。1988年の夏が初演です。 このビデオを買った時点で、過去の作品ビデオはだいたい集め終えていた ので、キャラメル作品の中ではわりと遅い時期に観ました。 この作品で見どころと言えば、やっぱり津田さんかなぁ。 再々演をするなら、津田さんがこの役をやらなくちゃって思うくらい。 あとは……西川さんが結構、苦悩してる役が珍しいといいますか(笑) 大森さんがヒロインなんですが、ちょっと他とは毛色が違う感じ。それを 言うならば、作品自体の雰囲気もそうだと言えなくもないかも。初期の作品 なので、『スケッチブック・ボイジャー』的な、現実から飛んだ世界の部分 が比較的大きいのかも知れません。 あ、考えてみるとこの作品て、当時の新人さん以外の役者さんはほとんど 出演なさってますね。まさにベストメンバー状態。 (まぁ、数年前までは、ほぼ全員が同じ公演に出ることもさほどめずらしく ありませんでしたが。今は役者さん増えちゃって、一度には無理だな〜) 『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』初演でヒロインをなさった町田さんの、 最後の出演公演でもあります。『カレッジ……』や『四月になれば彼女は』 などでの役と比べると、ちょっとギャップがあるかも。面白いけど(笑) (00.8.5)
カヌーが好きな小学6年生のケンジは、母さんと二人暮し。父さんには月に一度、「面会日」 に会うことになっている。父さんに会う日は楽しみだけど、いつも気が重いケンジ。母さんが その間はひとりだと考えてしまうから。 ある日父さんの家に行くと、カオルさんという女の人がいて…… 1996年春のハーフタイムシアター2本立て公演にて上演。1991年春が初演。 この作品を知った時期が、ビデオライブであまり古い作品が上演されなく なっていた頃なので、初演は全く観たことありません。完全ダブルキャスト で、西川さんと上川さんがダブル主役だったそうで……機会があったらぜひ 観てみたいですね。 この作品を観て思うのは、「子供という立場の切なさ」でしょうか。 伊藤ひろみさんの「少年役」の真骨頂という感じがいたします。 語り手兼主役の西川さん&坂口さんの「カオルさん」もなかなか良いです。 違う意味での見どころは石川寛美さんの「アベさん」だろうなと(笑) (04.3.1)
タイムトラベルが一般化した時代では、「歴史改変」という犯罪が起こっていた。 そのニュースを報道中のキャスター・柿本は、放送中に突然めまいを感じる。 「僕の過去が、また改変されたんです」 柿本は記憶を確かめるため、急いで恋人・はるかのもとへと向かい…… 1992年春のハーフタイムシアター・ダブルフィーチャーで上演。 初演は1989年。1999年に再々演、2002年には四演目が行われました。 最初にこの再演ビデオを観た時は、正直ちょっとついていきにくい印象を 受けました。西川さん演ずる「柿本」が、わがままに思えてしまったからか な? と思います。今では結構好きなんですが。 ……しかし、キャラメル好きの方ならすでに大半がご存じなように、西川 さんと「はるか」役の大森さんはその後(2001年9月)本当に結婚なさいま したので、2002年の四演目を観た時には妙に臨場感あるように思えて、勝手 に気恥ずかしくなっていました (^^ゞ (04.3.1)
恋人・田山とケンカした直後、たま子は不慮の事故で命を落としてしまう。 田山のことが心配なたま子は、彼女を迎えに来た天使・巴を説き伏せて、様子を 見に戻ってくる。が、予想に反して田山はやけに明るく…… 1991年10月に、東京・名古屋で上演された作品。 (ビデオを持っている友人に観せてもらいました) キャラメルボックスでの公演ではなく、脚本・演出も成井さん・真柴さん ではありません。キャラメル製作総指揮の加藤さんがプロデュースしていて、 役者さんも数名出演&スタッフで協力なさっているので、「キャラメル関係 の公演」と個人的には位置付けしているのですが。 正確には東京・青山円形劇場の「青山演劇フェスティバル」への参加公演 で、脚本は三谷幸喜さん、演出は劇団ショーマの高橋いさをさんです。 キャラメルから出演されているのは、「田山」役で西川さんと、「たま子」 の亡くなったおばあちゃん役で大森さん。お二人とも、当たり役の一つだと 思います。「田山」はいろんな意味でバカっぽくて、でも「たま子」を想う 姿がせつなくて。「おばあちゃん」は……素敵ですねの一言。「たま子」を 諭す一連の会話は愛情に満ちていて、泣けてきます。『広くてすてきな宇宙 じゃないか』の「おばあちゃん」に通じるものがありますね。 「たま子」役の松田かおりさん(ヤング・ニナガワ・カンパニー:当時)・ 「巴」役の粟根まことさん(劇団☆新感線)はもとより、他の役者さん方も 皆さん素晴らしいと言っていい(と思う)作品です。 個人的に、粟根さんをちゃんと認識して観たのがこの作品だったもので、 通常(?)のおポンチな姿を観ると「なんか違う……」とつい思ってしまう 私なのでした(笑) (04.3.8)
1990年春に上演。 1992年に再演、1999年に再々演が行われました。 (1999年のCSCメンバー向けお正月セールにて、ビデオ購入) 正直な感想を言うと、観て一番泣けるのは再演、楽しめるのは再々演だと 個人的には思っています。 だからこの初演ビデオは、現時点では、キャラメル初期を観られるレアな ところがメリットと言えますでしょうか。……なにしろ14年前ですからね〜、 役者の皆さん若い若い。ほとんどの方が今(2004年3月現在)の私より年下 なんですよね(うわぁ)。 あ、冒頭に入ってる「プロモーションビデオ」的な映像、実は大好きです。 BGMとの相乗効果で、そこだけでも十分泣けそうです…… (T_T) (04.3.8) *一部改訂しました。(05.10.8)
1994年4〜5月に東京のみで上演。 (1999年のCSCメンバー向けお正月セールにて、ビデオ購入) 同年の2月に初演があり、ステージ数が少なすぎてもったいない、という 理由で直後に再演が決まったらしいです。 これも上記の『天国から北へ3キロ』同様、キャラメルの公演ではありま せん。脚本は成井さんで、製作はネビュラプロジェクト(キャラメルの製作 担当)なので、『天国……』よりはキャラメル寄りかも知れませんが。 ご存じの方もいらっしゃると思いますが、原作は氷室冴子さんの同名少女 小説です。 キャラメルからの出演は酒井いずみさん(1997年退団)・上川さん。他、 当時は劇団員ではなかった明樹由佳さん(1998年退団)も出演してらっしゃ いました。この出演がきっかけでキャラメルに入団(94年)したそうです。 ディティールは、原作を読まないと少々分かりにくい部分もあると思うん ですけど、舞台はそれ自体でも結構楽しめます。酒井さんのヒロインは一所 懸命でかわいいし、上川さんの謎の男ぶりも面白いし(笑) 明樹さんはキャラメルにおける本格的ダンサーとして有名でしたが(現在 も独自にダンス活動しているほどですし)、この作品での役柄は「踊り子」 なので、まさに本領発揮という感じかも。一部では「魅惑のダンス」と言わ れているようです(観ればよく分かります)。 (04.3.13)
撮影中の怪我で「夏休み」中の俳優・クサナギ。 彼の元に、教師時代に担任をした少女たちから手紙が届く。 そこに綴られていたのは、彼女たちが過ごした、不思議な夏休みの出来事だった。 1991年サマーツアー上演。 初演は1989年。2003年に再々演が行われました。 (ビデオを持っている友人に頼んで、観せてもらいました) いま観ても、十分楽しめるビデオだと思います。再々演もそれなりに良い ですけど、私個人は再演の方が、素直に心を打たれる舞台だと思います。 1992年前後というと、懐かしのNARADAレーベルの音楽がよく使われていた 時期。この作品はその典型というか、NARADAミュージック一色です。当時の キャラメルによく合っていて、私は大好きです。再々演の時に、ほとんどは 再演と同じ曲(厳密にはそのカバー)を使うと聞いて、嬉しかったですね。 特にオープニングは格別に気に入っていたので。……まぁ欲を言えば、エン ディングも同じ曲ならもっと良かったのですが(原曲の作者と連絡がつかず、 カバー許可が取れなかったそうです)。 (04.3.14)
1991年クリスマスツアーにて上演。 1994年に再演、2001年に再々演が行われました。 (2001年のCSCメンバー向けお正月セールにて、ビデオ購入) 個人的に、1992年頃までの舞台セットってわりと素朴で、手作りの雰囲気 が今よりも強いように思います(……まぁ、スタッフ技術や予算等は、時と ともに変化するでしょうから)。この舞台もそうですね。 初期のビデオはそれだけでレアな価値がある昨今ですが、このビデオは、 西川さんの力技的なギャグもなかなか楽しい一本です(笑) (04.3.14)