ーキャラメルな思い出・その5ー1997年11月〜12月ー
○『広くてすてきな宇宙じゃないか』再演(97.11.ビデオ)
母親を亡くした柿本一家。父親は子供たちのために、アンドロイドの「おばあちゃん」
を借りることを決心する。最初は反発していた子供たちも、何でもできて優しいおばあ
ちゃんに対し、だんだん親しみを深めていく。しかし、末っ子・クリコだけは、決して
おばあちゃんと仲良くしようとせず……
92年春「ハーフタイムシアター・ダブルフィーチャー」作品のひとつ。
もう片方の『銀河旋律』と並んで、キャラメルを語る上で外せない作品と
なっているようです。
…………「ようです」って、なんか「でも私はそう思ってない」みたいな
言い方しちゃってますけど、私もすごい好きです、もちろん。
キャラメルの、ある程度古いお客さん、もしくはビデオの作品をほとんど
観ている人たちの中では、この作品が好きだっていう人多いみたいだなー、
という意味です。
実際、私の知り合いにもこの2作品を好きな人は多くて、「そろそろ再演
してくれないかなぁ〜?」と事あるごとに話していたりします。
(*99年春に、2本同時に上演されました! やっぱり一度は生で観ないと
……という思いを新たにいたしました。再々演の感想はこちら。あらすじ付)
私にとっては、『不思議なクリスマスのつくりかた』と同じく、「高校の
演劇部時代に扱った作品」として思い入れのある作品でもあります。
今はもうビデオも販売されていないですけど、89年夏初演・91年夏再演の
『ナツヤスミ語辞典』という作品も、高校時代にやりました。しかも2回。
一度ちゃんと「本物」を観たいなぁ、と思い続けています。
……おっと、余談でした。
*その後、2000年1月にキャラメルから、『ナツヤスミ語辞典』のビデオ
が期間限定発売されました。もちろん、購入しました。
*2003年夏に、12年ぶりに上演も行われました。その感想はこちら。
さて。この作品の見どころと言うと、やっぱり、大森さん演じる「おばあ
ちゃん」でしょうね。母親を亡くした「傷」が癒えない子供たちをとことん
愛そうとする、アンドロイドの「おばあちゃん」。子供たちの中でただ一人、
おばあちゃんと打ち解けようとしない(それには彼女なりの理由があるので
すが)石川さん演じる「クリコ」も、なかなか良いです。子供たちの父親役
の西川さんも、イケてるというか、おもしろいというか(笑)
この作品には元ネタになった短編小説があります。レイ・ブラッドベリ氏
の『歌おう、感電するほどの喜びを!』という作品。
この小説もなかなかいいですよ。本が好きな方は、ぜひ読んでください。
たしかハヤカワ文庫から、上記作品が表題になっている本が出ています。
(98.7.23)
○『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』初演(97.11.ビデオ)
事故で家族全員を失ったほしみは、検査のため入院する。
家族はほしみを心配して彼女のそばにとどまるが、その姿はほしみにしか見えないため、
看護婦や同室の患者たちは不審に思う。
一方、彼女の叔父・鉄平は、ある事件に巻き込まれて警察に追われていた。
詳しいあらすじは、こちら。(ラストまでは書いていません)
92年サマーツアー作品。
高1の秋に初めて買った「演劇ぶっく」にこの作品の記事が載っていて、
その頃からちょっと気になる作品ではありました。
93年に退団してしまった、主役を演じる町田久実子さんという役者さんが
いい! と聞いたので、前々から町田さんを観てみたいと思ってもいました
ので、観ました。
(97年11月時点で)一番、泣きそうになった作品。
今でも観たら、きっと泣きそうになりますね。
これを初めて観た時の半月か一月か前に、母方の祖父を亡くしまして。
そのつい4・5ヶ月くらい前までは、元気だったのに。私のダンスの発表
会も観に来てくれたのに。……父方の祖父母は私が生まれる前にすでに他界
しているので、たった一人の祖父でした。
この作品、主人公が家族を全員亡くしてしまうって話なんですよ。
ストーリーは観る前から知っていたのですが、いざそのシーンを観てみる
と………………もうダメでした。つらい。クライマックスも。
まぁ、個人的な事情なんですが。
そんなわけで、好きな作品なんですけど、そういうシーンにさしかかると、
今でもちょっと辛いです。
いい作品なので、生で観たいという気持ちもあります。
実際、時期的にそろそろ再演あるかも、という噂も流れていたりはするん
ですよね。
……でも生で観たりなんかしたら、今度こそ泣くかも。
(98.7.23)
*2000年夏に、再演が決定しました!
主役が同じ高校の卒業生である小川江利子さんということで、そういう
個人的な点でも楽しみです。(その時の感想は、こちら。数種類あります)
○『サンタクロースが歌ってくれた』再演(97.11.ビデオ)
大正5年冬、華族・有島家に「怪盗黒蜥蜴」からの予告状が届いた。
芥川龍之介と、のちの江戸川乱歩である平井太郎は、黒蜥蜴を捕まえようと有島家を訪れる。
……という映画を、イブに一人で観ていたゆきみ。
しかし突然、ストーリーの流れがおかしくなった。なんと黒蜥蜴が、映画の外の世界へ逃げ
出してしまったというのだ!
92年クリスマスツアー作品。
この年(1997年)の冬にやるはずだった新作がとある事情(下記参照)で
中止になって、急遽これの再々演になった、ということで、どんな作品だか
確認したくて観ました。先に小説版を読んでいたので、ストーリーは知って
いましたが、やっぱり小説と舞台じゃ違いますからね〜。
観た後の感想。この作品が生で観られるのかと思うと、嬉しくなりました。
ちなみに、小説と舞台では、ストーリーもかなり違っています。
で。
再演と再々演ではいくつか違うところがありました。それについて詳しい
ことはレポートにも書いたのですが、たとえばオープニングなんかは再演版
の方が私は好きだなぁ。登場人物の関係が分かりやすいと思うんですよね。
ギャグでも再演版での方がいいじゃん、と思ったのが数カ所。まぁそんな
部分は思いっきり個人の好みですけどね。
(98.7.31)
○『四月になれば彼女は』(97.11.ビデオ)
アメリカで仕事をしている母・麻子が日本へ帰ってくるという。しかし、15年間
一度も帰ってこなかった母親の言葉を、のぞみ・あきら姉妹は信じようとしなかった。
約束通りに帰ってきた麻子に対し、二人は冷たい。
同じ頃、のぞみが憧れる社会人ラグビーの監督・堀口が暴力事件を起こした。彼の
力になりたいのぞみは、しばらく堀口の息子・健太郎を預かることにしたのだが……
93年スプリングツアー・アコースティックシアター第1弾の作品。
アコースティック作品の中では、今のところこれが一番好きですね。
これを観ようと思ったきっかけ、というかお目当ては、上川さんが演じる
「耕平」くんでした。知り合いから「めちゃめちゃいい!」と聞いたので。
感想。確かに、めちゃめちゃよかったです。おもしろくて、かつ格好いい。
今までに(98年夏現在)上川さんが演じてこられた役の中でも、ベスト3に
入るくらい笑わせどころも見せ場も多い役じゃないか、と思いました。
それから……町田さん演じる「あきら」。
大森さん演じる、「あきら」とその姉「のぞみ」(坂口さん)の母親の、
「麻子」さん。
酒井さん演じる小学生「健太郎」。
この方々も良いですね。
反対に、あまり好きでないのが西川さん演じる「上田部長」と岡田さつき
さん演じる「健太郎」の母親「カンナ」。ちょっとエゴが強すぎる気がして。
キャラメルは年間の公演数が多いせいか過去の作品の再演も多いのですが、
この作品は再演予定はないそうです。酒井いずみさんが退団されてしまった
からできない、と成井さんがおっしゃってるとのこと。……確かに「健太郎」
は酒井さんじゃなきゃダメかも。でももう生で観られる可能性がないなんて、
残念……
(98.7.31)
*その後、2002年春に、再演されました。
感想はこちらになります。
○『ブラック・フラッグ・ブルーズ』(97.11.ビデオ)
宇宙船のパイロットになるための最終試験。
彼らは自分たちで「ブレイン・シップ」と呼ばれる宇宙船を運転しなければならない。
同じ船に乗った砂記・星・神林は、何かにつけてライバル心を燃やす。船のブレイン
(頭脳)は20年前事故に遭った砂記の母親・マリナ。砂記はそのことに対しても苛立つ。
その試験の最中、彼らはある遭難船を見つけ、乗組員たちを助けるのだが……
97年アナザーフェイス作品。東京のみでの公演。
「TEAM発砲・B・ZIN」(以下、発砲と略)という劇団から、客演・演出協力者
を呼んで、行われた公演です。
当時は東京まで観に行く習慣がなかったので、生では観られませんでした。
でも『スケッチブック・ボイジャー』の、ある登場人物の過去が絡めてあると
いうので、ものすごく観てみたかった作品。
97年クリスマス公演の直前に行われた関西でのトークショー時に、ビデオが
早くも販売されたので、さっそく買いました。
うーん、笑えておもしろいのですが、なんと言うか。
力技で笑わせる部分が多かったかなぁ。
笑いたい人にはおすすめ、でしょうか。
キャラに全然魅力がない、とかではないんですが。
坂口さんの女海賊はかっこいいし。
泣けてきそうなシーンもあるし。
笑えると言えば。
このビデオには「海賊版」というのがあって……千秋楽の回をビデオにした
ものなんですが(しかも、正規版とセットでなくちゃ買えませんでした)。
これに出てくる西川さん扮する「某千秋楽特別キャラ」が……もう何という
か。物凄くマニアック(この場合、西川さん好きという意味)向けというか。
登場した途端、拍手と歓声がすごくって、セリフが聞こえないんですよ。
西川さんとダブルキャストで、この回の担当だった発砲のきだつよしさんの
映像も入っていますが、結構いい感じです。
最後には「次回公演予告」「役者さん一言挨拶」なんてのも入ってますし、
「キャラメルにはまってる」人ならかなり楽しいビデオですね。
……しかしここのところ、キャラメルは「おまけ」「特別映像」ビデオなど
を出すのが癖になっているような気も……
おもしろいから、それはそれでいいんですけどね(←結局いいのか!)
(98.8.14)
*2004年夏に、キャラメルオリジナル&ダブルキャストで再演されます。
公演日程などの詳しい情報は、公式ページをご覧ください。
○『また逢おうと竜馬は言った』初演(97.11.ビデオ)
ジェットコースターにも飛行機にも乗れない男・オカモトは、坂本竜馬に憧れている。
同僚・本郷夫妻の離婚に危機に直面した彼は、自分の空想の竜馬とともに、二人の仲を
とりもとうとするのだが、なかなか上手くいかない。
しかも、思わぬところから絵画の密売事件に巻き込まれてしまって……
92年アナザーフェイス作品。
アナザーフェイス公演の第一回目ですね。
前にも言いましたように、私はどちらかと言うと再演(95年夏)の方が好き
なのですが。この公演ビデオを観ていて、初演は初演でけっこういいじゃん、
と思ったりもしてました(結局どっちなんだ!>私)。
この作品の主人公「オカモト」っていうのはかなり情けない男なんですよね。
で、初演でそれを演じていらっしゃるのは上川さん。再演では今井さん。
最近(98年夏現在)のイメージで言うと、「情けない」感じの役っていうのは、
なんとなく今井さんの方がフィットするんですよ。個人的見解ですが。この頃の
上川さんはそういう役柄、やっていらっしゃらないですからねぇ。
でもちょっと視点を変えてみると、「情けない」感じの上川さんていうのは、
今となっては逆に新鮮でもあります。
この時「オカモト」だった上川さんが、再演では「竜馬」なんだよなぁ。
その対比というか、見比べもなかなか興味深いかも。
(98.8.14)
○『サンタクロースが歌ってくれた』再々演(97.11.観劇)
大正5年冬、華族・有島家に「怪盗黒蜥蜴」からの予告状が届いた。
芥川龍之介と、のちの江戸川乱歩である平井太郎は、黒蜥蜴を捕まえようと有島家を訪れる。
……という映画を、イブに一人で観ていたゆきみ。
しかし突然、ストーリーの流れがおかしくなった。なんと黒蜥蜴が、映画の外の世界へ逃げ
出してしまったというのだ!
97年クリスマス公演作品。
「新作」をやるはずが、成井さんの体調不良のため台本が途中でストップ、
急遽演目変更で再々演が決定した、という、今後キャラメルにおける「伝説」
の一つになりそうな経緯がありました。
変更からツアー初日である福岡公演初日まで約一ヶ月。その間によくここ
まで作れたなぁ、と思います。これ以後、キャラメルはしばらくトラブルが
続くのですけど(役者さんの病気による降板とか)トラブルを逆手にとって
燃えるキャラメルファイトには、頭が下がります。ほんと。
感想自体はこちらに書いてありますので、そちらをご参照ください。
(って、手抜き???)
(98.10.29)
○『ジャングル・ジャンクション』(97.12.ビデオ)
平凡なOLのラブストーリー。
凶悪殺人犯を追う、二人の刑事。
世界征服を企む悪と戦う、改造人間。
全く違う3つの物語の登場人物が、どういうわけか出会ってしまった!
ごちゃごちゃになった物語を完結させるために、登場人物たちは走り出す。
93年秋「アナザーフェイス・ダブルヴィジョン」公演の作品のひとつ。
『嵐になるまで待って』初演と同時期に上演されました。
そういう次第で、西川さんが最初から出演しないことに決まってました、
唯一の公演(98年10月時点)。
私がビデオ集めに凝り出した頃にはすでに、通信販売のラインナップには
載ってなかった作品で、「あー、もう品切れなのね」とあきらめていました。
……そしたら、上述の『サンタクロースが歌ってくれた』を観に行った際
に、劇場ロビーでこの作品のビデオがないか尋ねている人が偶然いまして。
スタッフさん答えて曰く、「事務所に何本か在庫があったと思いますので、
事務所の方にお電話ください」
翌日、ちゃっかり電話しました。
そして入手成功。
ハンドブックなどで「津田さん・坂口さんのキャラがすごい」と言われて
いたので、観てみたら。
……ほんとうにすごかったです〜。
津田さんは毎回役づくりが徹底していることで有名ですが、この作品でも
……いやーもう、とことんいろんなイメージを作り出せる女優さんですね。
そして坂口さんも、かなりぶっ飛んだ設定の役でありながら、カッコよくて。
作品の全体的な感想としては……そうですねー。
装置も小道具もほとんど使わずに、役者さんの演技だけですべてのものを
表現するという方法の演出。舞台をくまなく使っている感じがします。
出演者は一人を除いて全員女優さんなんですけど、めちゃめちゃパワフル
ですね。パワフルにならざるを得ない、と言いますか(笑)
あんまりストーリーで見せる作品ではないかな、という気も。
(98.10.29)
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