走ることしか取り柄のない立川迅助と、学問所の教授の息子・小金井兵庫。 それぞれの理由で新撰組に入隊した二人は、沖田総司率いる一番隊に配属される。 彼らは様々な事件の目撃者、時には当事者となっていく。 これを観なかったら今みたいにキャラメルにはまってないでしょう、という 意味で、とても記念的な作品。ってあっちこっちで言ってますね。今でも特に 大好きな作品のひとつです。「何がおすすめ?」って聞かれたら絶対にこれを 入れますね。ビデオでも10回以上観ているし。 どこが好きかって……一つ一つ挙げるとすれば、「波」の大きいストーリー であるとか、ギャグとシリアスのメリハリがきいてるとか、時代劇で立ち回り (殺陣)のシーンも多いってこととか、いろいろ理由はあるんですけど。 ……言ってみれば、すごく「まっすぐ」な物語だってことでしょうか。 キャラメルの作品は、根本的に「人間」がまっすぐに純粋に書かれてる場合 が多いんですけど、これは特に、登場人物全員がそれを体現している、という ふうに強く感じられる。 主人公からして、他の登場人物に「まっすぐ」って言われる人物だし。 気持ちが、「人間」が「まっすぐ」であるっていいなぁ、と思わせてくれる 作品。今の世の中、「まっすぐ」ということはひょっとしたら「恥ずかしい」 と思われることなのかも知れないけれど、これを観たら、やっぱり素直にそう でありたいな、って思いますね。 (1998.)
クリスマスイブの夜、デパートのエレベーターに閉じ込められた8人の男女。 クリスマスに皆でお芝居をやろうとする、スヌーピーをはじめとするマンガ『ピーナッツ』 の登場人物たち。 現実と漫画の世界が、いつの間にか絡み合っていき…… クリスマスが好きなキャラメルでは、冬公演はほとんどクリスマスに絡めた ストーリーになっています。これは、現実世界のクリスマスイブの日に事故で エレベーターに閉じ込められた8人と、マンガ『ピーナッツ』(スヌーピーが 出てくる有名な作品)の世界の8人が、交錯し合うというストーリー。 かなり「ファンタジー色」の強い設定なので、ある意味非常に分かりにくい ストーリーでもあります。私の知り合いでキャラメル歴(当時)3年くらいの 人は、「前評判ほど良くなかった」と言っていました……やっぱり分かりにく かったのでしょう。 確かに、ふだん起承転結がはっきりしているキャラメルの作品と同列にして 観たら、これはちょっととっつきにくいでしょうね。 でも、私はこの作品がとても好きです。 と言っても、「観る作品」としてと言うよりは、「この作品を演劇部時代に やった者として」なんですよね。しかも一番出番の多い役だったし(とっても 個人的)。 でも「観る作品」としても、これは楽しい作品だと思います。それぞれの役 の遊びどころが多いし。特に西川さんが演じる「スヌーピー」は、多くの人が すでに言ってますけど、もう「最高!」でしょう。西川さんが好きならば観な くちゃ損ですよ〜。ふふふ。 (1998.)
上記の再々演のビデオは春にならないと発売されないので、それまでこれを 観ていよう、と買いました。 90年上演なんですが、役者の皆さんがとっても若い。今30代半ばの方も20代 の頃だし。舞台装置も現在ほどにはこみいってなくて、シンプルですね。 しかしストーリーを非常によく知っているだけに、1回目や2回目はちゃん と観てますが、3回目くらいになると、途中で眠気がすこし……(おいおい) 今となっては、かなりレア度は高いビデオでしょう。 (1998.)