メイン » » » 島 隆
しま たかし

島 隆

しま たかし

1931(昭和6)〜 2020.6.22(令和2)

昭和・平成期の鉄道技術者

埋葬場所: 15区 1種 2側 15番

 東京出身。祖父は鉄道の先覚者で車輌の神様と称えられた島安次郎(同墓)、父は新幹線生みの親・宇宙開発研究者の島秀雄(同墓)の次男として生まれる。
 東京大学工学部機械工学科卒業。1955(S30)日本国有鉄道(国鉄)に入社。'65外務省出向し、ニューヨーク勤務となる。'69帰国。父の秀雄とともに東海道新幹線0系の台車設計にあたる。後に東北・上越新幹線の200系の車両設計責任者となる。
 その後、'81世界銀行に出向し、ワシントンD.C.近郊に滞在。1990年代から計画されていた台湾新幹線計画ではフランスのTGV車両が受注していたが、'99(H11)台湾大地震で耐震性に優れた日本の車両に発注が変更され、フランスと中華民国間で裁判となったが、結果、仏・独・日の合同プロジェクトに決まり、2002 台湾高速鐵路から技術顧問の依頼を受け、2007 開通まで3国間の調整を行った。
 新幹線輸出第一弾の台湾高速鉄道の顧問を務めた鉄道人であり、三代に渡り鉄道一家である。妻は絵本研究家の島多代(同墓)。

<台湾新幹線プロジェクト関連記事>>
<平成新修旧華族家系大成など>


正面 裏面

*墓石前面「島家」。小さく「十河信二揮毫」と記されている。昭和34年7月建之とあることから、島順が没した年に島秀雄が建立した墓である。裏面が墓誌になっている。


【島 一族】
 島家代々は和歌山県で「島喜」という薬問屋を営んでいた。島吉兵衛の次男が車輛の神様と称された鉄道技術者の島安次郎(同墓)。多磨霊園の墓石墓誌は昭和17年に3才で亡くなった島敏から刻まれ、安次郎以降の代々が眠っている。
 島安次郎の妻の順(同墓:S34.1.21歿)は、朝鮮郵船社長などを務めた原田金之祐の娘。安次郎と順の間には5男儲ける。長男は新幹線生みの親と称された鉄道技術者の島秀雄(同墓)。次男はソニー常務を務めた島茂雄。三男は鉄道省技師の牧田邦雄、三井合名理事や三井鉱山会長を務めた牧田環、団琢磨の娘のメイとの娘の玉枝の婿養子になった。四男は農芸化学博士・朝日麦酒副社長の原田恒雄、安次郎の妻の順の弟の原田立之祐の娘の篤子の婿養子。五男は鉄道航空技師で日本航空機製造取締役の島文雄。
 島秀雄の妻は豊子(同墓:H1.1.23歿)。豊子の祖父は陸軍大将の中村覚(22-1-27)。父は鉄道官僚・男爵の中村謙一(22-1-27)。秀雄と豊子の間には4男1女。長男の島宏(同墓:S55.8.11歿)は日本交通技術者。台湾高速鉄道の顧問を務めた鉄道人の島隆(同墓)は次男。4男の島直は日本電気に勤める。長女の久美子は弁護士の池田映岳に嫁ぐ。
 島隆の妻は多代(同墓)。多代は絵本研究家として活動した。多代の曽祖父は鉄道建設に貢献した官僚の松本荘一郎(3-1-17-4)、祖父は商法学者・政治家の松本烝治(3-1-17-4)、父は哲学者の松本正夫(3-1-17-4)。大叔父に経済学者・教育家の小泉信三(3-1-17-3)。多代の妹の萬千は住友海上火災専務の山下洋二郎にに嫁ぐ。洋二郎の祖父は山下財閥の祖の山下亀三郎(20-1-58)、洋二郎の父は山下汽船社長の山下太郎(20-1-58)。多代の妹の百代は富士ゼロックス会長の小林陽太郎に嫁いだ。



第18回 弾丸列車&新幹線生みの親 鉄道三世代 島一族 お墓ツアー


関連リンク:



| メイン | 著名人リスト・さ | 区別リスト |
このページに掲載されている文章および画像、その他全ての無許可転載を禁止します。