<01.2〜3に観た舞台の記録>

  ・TEAM発砲・B・ZIN『センゴクプー』(2001.2)
  ・演劇集団キャラメルボックス『エトランゼ』(2001.2)
  ・『ファンレターズ』(2001.2)
  ・KOKAMI@network vol.3『恋愛戯曲』(2001.3)
  ・劇団そとばこまち『友情しごき教室』(2001.3)
  ・ランニングシアターダッシュ『風のピンチヒッター〜再試合』(2001.3)
  ・演劇集団キャラメルボックス『エトランゼ』東京公演(2001.3)
  ・劇団☆世界一団『645』(2001.3)
 

  ・TEAM発砲・B・ZIN『センゴクプー』

     大阪上本町・近鉄小劇場で、2/10〜12の公演。
     2/10と2/12に観てきました。
     本来は2/10だけの予定でしたが、その日に会った知人が2/12の招待券を
    余らせているというので、便乗して(笑)
 
     基本的に、同じ公演を2回以上観に行くことはほとんどありません。
     キャラメルとかピスタチオなどは複数回行く(行っていた)ことも多い
    ですけど、それはその時点でかなり劇団にはまっていたからで、そういう
    場合でもない限りは、1公演1回です。予算もそんなにないし(苦笑)、
    根本的には最初の余韻を大事にしたいという気持ちもあるからです。
 
     そういう私が(招待券とはいえ)今回2回行ったのは、発砲に、という
    よりこの作品にはまったからです。観てる間が楽しかったんです。
 
     時は戦国の世。力がものを言うこの時代に、刀を持たずに流れ歩く者が
    いた。彼の名は風助。「腕は立たぬが口は立つ」の評判通り、口先一つで
    相手を翻弄し、詐欺師まがいのことをしながら旅をしている。越中の大名・
    天城嵐山をはじめ侍大将の竜巻もお抱え軍師の雪那も、風助に手玉に取ら
    れ続けていた。立身出世を夢見る雷蔵は、風助に騙された一人だが、いつ
    しか風助の生き方に共鳴し、二人で「センゴクプー」として国中にその名
    を広め始める。風助を始末しようと考えていた嵐山たちも、次第に風助を
    自分の手元に取り込むことを考え始める。
     そんな折、嵐山の圧政に苦しむ領民たちがついに不満を爆発させ、一揆
    を起こそうとする。彼らに指揮役を持ちかけられた雷蔵はそれを承諾する
    が、反対する風助と対立してしまう。風助の制止を振り切り、一揆へと向
    かう雷蔵と領民たち。果たして戦いの行方は…………?
 
     発砲は「大人が笑って泣けるヒーローもの」をコンセプトにしているの
    で、いかにも「ヒーローもの」な作品が多いです。それはそれで面白いん
    ですけど、その手の番組にあまり興味のない私にはなじめない時もあって。
     どちらかといえば私は、事件のドタバタが主になるよりも、今回のよう
    に人間ドラマに重きが置かれている(と思われる)物語の方が好みなんで
    すね。
     最近もうひとつピンと来る作品に出会ってなくて、舞台を観て思い切り
    笑うことも少しご無沙汰だったので、今回は両方が当てはまってちょうど
    よかったです。
     ちょっと説明くさいというか、哲学ぶった会話が結構あったりもします
    が、個人的にはあまり気になりませんでした。
 
     どの役者さんも結構いけてたと思いますが、その中でもツボにはまった
    のは、女忍者役の武藤さんとスペイン人宣教師役の平野さん。
     武藤さんはいつもあまり女らしい役をさせてもらえないのですが、そう
    いう役がことごとく似合ってしまうのは、幸いなのか不幸なのか(苦笑)
    役者さんとしては型破り・個性的な役ができるのは得だと思いますけどね。
     平野さんはもともと濃い顔をしていらっしゃるので(笑)外人をやって
    もほとんど違和感ありませんね。背も高いし。
     今回の笑いどころの3分の2くらいは、このお二人が担当していたとも
    言えそうな感じでした。わはは。
 
     次の公演は10/12〜14、近鉄小劇場だそうです。
                               (01.2.15)
 
 

 

  ・演劇集団キャラメルボックス『エトランゼ』

       →神戸初日の感想はこちら(ネタばれ多少あり)(01.2.19)

       →神戸公演終了後の感想はこちら(ネタばれあり)(01.3.7)

 

  ・『ファンレターズ』

    新開地・神戸アートビレッジセンター(KAVC)で2/14〜15・22〜23、
   大阪梅田・HEP HALLで3/6〜7の公演。
    KAVCの2/23の回を観てきました。
 
    人気少女小説家の元に、奇妙なファンレターが届き始める。一日と空けず
   届くその手紙は枚数が尋常でなく、内容も妄想じみていた。気味悪く思った
   小説家は返事を出さずに放っておいたのだが、次第に差出人の女性の行動が
   常軌を逸していく。数百回の無言電話、ゴミに出したファックスの盗み読み、
   そして付け回し……小説家の周囲の人々にも「彼女」は嫌がらせを続ける。
   追い詰められた小説家が選んだ最後の方法は、「彼女」を怒らせ、何らかの
   実力行使に出させることだった……
 
    毎ステージ、違う女優さんが2人1組で、ファンレターを出し続ける女性
   と、ファックスで周囲の人々に相談する小説家を演じます。お互いが自分の
   手紙を交互に読んでいく、書簡朗読劇。
    私が観た回は、南河内万歳一座の鴨鈴女さん(=小説家)&キャラメルの
   坂口さん(=ファンの女性)。
    この回を選んだのはもちろん坂口さん目当て(笑)坂口さんがキャラメル
   以外の舞台に出るのを今まで観たことなかったので。あと、3/6には大森さん
   が出演なのですが、両方いっぺんに取る予算はなかったので、先にあるこの
   回を観て、気に入ったら当日券とかで行こうかな、という考えもありました。
 
    タイトルやチラシのコピー等からして、ファンがストーカーっぽくなって
   くる展開だろうなーとは思ってました。予想は当たってましたが……いや、
   その点ではかなり怖かったですね。「彼女」の思い込みの激しさ、小説家の
   相談相手である編集者を逆恨みする様子……坂口さんがこの手の役柄をやる
   のは初めて観たので、かなり驚きました。
    それと同時に、すごいなと感じました。キャラメルだと最近キャラクター
   が偏りがちな印象があって残念に思っていたのですが、今回、全く違う坂口
   さんを観ることができて、たいへん有意義でした。坂口さんにとってもいい
   気分転換になったんじゃないかな(希望的観測)
    キャラメルの役者さんは(一部の人を除いて)客演の機会がほとんどない
   んですけど、やはりたまには客演した方がいいよねとあらためて思いました。
   難しいかも知れないけど、外から客演の役者さんを呼ぶよりは、中の人たち
   を外に出して勉強させた方がいいと思う。
 
    あ、全然書いてないですけど、小説家役の鴨鈴女さんも良かったです。
    彼女が語るストーカー被害の数々。無言電話の回数や嫌がらせファックス
   の分量などが細かいだけに、怖くなります。けれど鴨さんの台詞回しや仕草
   に、時に笑わされ和まされました。
    最終的には彼女が幸せになれる話でよかった。後味悪いラストはやっぱり
   しんどいので。
 
    気になったのは暗転の回数と長さ。でもこれは音響と同じく(突然大きな
   音で効果音が出て、そのたびびっくりした)、観客の不安感を煽るため?
    それと、お二人ともセリフを何回かとちっていたこと。台本らしきものを
   見ながらなのに。このお芝居ってあんまり練習しないんですかね? 同じく
   書簡朗読劇である『ラブレターズ』もさほど稽古に時間をかけてないような
   話を聞いたし。
 
    さて、3/6の大森さんの回……どうしようかな。
    どちらを演じるかが気になるんですよね(笑)
    個人的に判断するに、小説家? 逆だったらものすごい。
                               (01.2.23)
    結局、大森さんの回は観に行きませんでした。
    予想通り小説家だったらしいですが……やっぱり観たかったかな……
                               (01.3.7)
 
 

  ・KOKAMI@network vol.3『恋愛戯曲』

    大阪上本町・近鉄劇場で3/8〜11の公演。
    3/8(初日)に観てきました。
    E列(5列目)26番(右サイドブロック・ほぼセンター寄り)席での観劇。
 
    席に座ってみてびっくりしました。近鉄劇場の5列目ってすごく前なんで
   すね。去年NODA・MAPの『カノン』を観た時よりも2列前なんですが、えらく
   舞台が近く思えました。しかし近鉄はでかいので、今回ぐらいが「見やすい」
   限界なのかも。知人がたまたま同じ回に来てて、最前列だったのでためしに
   座らせてもらいましたが、あまりにも舞台が近すぎて逆にしんどい感じが。
   ま、特定の役者さんファンなら嬉しいでしょうけどね(実際その知人は筒井
   さんファンであったし(笑))
 
    テレビ局のプロデューサー・向井(筒井道隆)がある山荘を訪ねる。そこ
   は「恋愛ドラマの女王」と呼ばれる女性脚本家・谷山(永作博美)が暮らす
   場所。開局30周年記念ドラマの脚本を依頼していたのだが、オンエア1ヶ月
   前を切った今日になっても全く書けていないと谷山は言う。さらに「名作を
   書くために」自分と恋に落ちてほしいと向井に頼む。気の進まない向井だが、
   谷山のマネージャー・寺田(大森博)の助言を受けつつ、疑似恋愛を試みる。
   ぎこちなくはあるが流れに乗りかけてきた時、麓の町で郵便局に押し入った
   男女(高山広・旗島伸子)が山荘に逃げ込み、向井たち三人を人質に取る。
   脚本を書かせてほしいと頼む向井や谷山に、彼らは「自分たちのことを脚本
   に書け」との交換条件を出す。5人の奇妙な共同作業で、脚本作りが進んで
   いくが……
 
    現実の世界。
    「谷山」が書く脚本の中の世界。
    その脚本の中の、女性脚本家が書く脚本の世界。
    そういう三重構造なんですが……うむむ、途中からどれがどれだか、把握
   するのに精一杯でした。3つとも設定がかなりの部分で同じなので、わずか
   な違いで区別しなくちゃいけなくて。短時間で変わる時もあるので、かなり
   目まぐるしかったり。
    同じような設定でどう違う流れの話にできるか、というふうに見たらそれ
   なりに興味深いかも知れませんが、初見ではそういうわけにもいきません。
    「恋をする仕組み」をテーマにした、という話ですが、あまりそんなふう
   にも思えなかったし。……こういう、ある種「極限状態」における「恋愛」
   では「恋をする仕組み」を考えるとは言えないんじゃ。いや、逆に考えれば
   「恋愛」を起こすには手っ取り早いのかしら。例えばそうなのだとしても、
   今回は状況の特殊さそのものの方が目立っていたように見えました。
 
    旗島さん以外は初めて観る役者さんでした。主演のお二人はテレビドラマ
   でちょくちょく見かけますが、ほとんどドラマを観ない私は、どちらの場合
   もちゃんと観たことないですし。
    筒井さんは背が高いですねー。大森さんも高山さんも決して低くはないだ
   ろうと思いますが、その中でも長身ですよね。演技的には、はっきり言って
   下手っぽいんですが、あの抑揚のなさも計算のうちなんでしょうか? まぁ
   役柄には合っていますけどね。
    永作さん……チラシで見た時から安達祐実によく似てると思いましたが、
   生で見てもやっぱり……安達祐実が20代半ばになって化粧を濃い目にしたら
   そのままあんな感じだなぁと。演技は可もなく不可もなく?
    大森さん、おいしい役者さんだなぁ(笑)一番安定しててキャラクターも
   良かったのはこの人ですかね。
    高山さん……この人はどこの所属なのかな。鴻上さんの舞台に出る若手の
   役者さんって大抵はサードステージの人なんですけど、見覚えないし。演技
   は……どうなんでしょ(苦笑)役柄が強烈というか、現代のキレた若者って
   感じなので、演技自体の深みという点では判断しにくいものが。
    旗島さんは今までのところKOKAMI@network全公演出演ですね。前回2回は
   ヒロインの役どころでしたが、今回は脇(といっても5人だけなんでメイン
   と脇の格差はそれほど激しくないかな)でだいぶイメージも違うキャラでし
   たが、結構はまってました。
                               (01.3.10)
 
 

  ・劇団そとばこまち『友情しごき教室』

    大阪上本町・近鉄小劇場で3/2〜11の公演。
    3/11(千秋楽)に観てきました。
    K列(11列目)10番(左サイドブロック一番センター寄り)での観劇。
 
    某ハム会社の苦情処理室に勤める大平は、上司から後輩にまで見下されて
   いるダメ社員。ある日の昼休み、行きつけの喫茶店に行くと様子がおかしい。
   マスターは自分に見覚えはないと言うし、客も変な人間ばかり。しかもある
   時間からそこは、パソコン教室と称してマスターが客をしごく「しごき教室」
   になるのだった。その雰囲気が気に入ってしまった大平は、だんだん会社へ
   行かなくなる。同僚の吉岡は会社に戻るよう説得するのだが……
 
    そとばこまちは初見です。劇団員の生瀬さんや山西さんなどは、別の舞台
   で何度か観たことがありますが。
    通っているダンス教室の生徒さんが出るというので、気になってました。
   どうしようかなーと考えているところへ、知人の誘いがありましたので。
 
    ……うーん。厳しい話だなーと思いました。
    前半では「大平」が主役だと思ってたんですが、後半に行くにしたがって
   「吉岡」がそのポジションになってきました。なので、話の焦点というか、
   こちら側が(少なくとも私が)物語の中心と受け取るものも、初めに感じた
   ものとは違いました。タイトルや物語の始まりを見ると、主人公が何かしら
   しごかれることで変わっていく過程が中心なのかと思いますけど。
    ……まぁ、人によって受けとるものも受け取り方も違うとは思いますが、
   個人的には、後半の主役「吉岡」が「しごき教室」の彼らに触れてどう思う
   のか、自分を省みて何を思うのか、というのが核であるように感じました。
 
    「吉岡」は「しごき教室」の面々を普通じゃない、まともじゃないと言う。
   けれど、じゃあ「普通」って何なのか、「まとも」とはどういうことなのか。
   そんなのは自分が勝手に決めた基準であって、それに当てはまらないからと
   言って人を批判するのはおかしいんじゃないのか。もし基準が存在するのだ
   としても、そこに当てはまらないことはそんなにダメなことなのか。
    淡々と、それなりに仕事をこなし、嫌なことには極力関わらない、大した
   刺激も変化もない日々。それにこそ何も疑問を感じたことはないのか。
    ……なんかうまく言えませんけど、そういったことを突きつけられている
   ような気がしました。「吉岡」にも、客席側にも。
                               (01.3.14)
 

  ・ランニングシアターダッシュ『風のピンチヒッター〜再試合』

    大阪・扇町ミュージアムスクエア(OMS)で3/8〜18の公演。
    3/14の夜に観てきました。
    A列(最前列)7番(ほぼセンター)席での観劇。
 
    ……OMSの最前列ってものすごく舞台に近いですね。
    手足をちょっと伸ばせば舞台に届いてしまいます。近さで言えば去年の
   NODA・MAP『農業少女』に匹敵しますね。ただ舞台の高さが少しあるので、
   役者さんが前の方へ出てくると見上げなきゃいけませんけれど。
    あまりに近いので汗が飛んでくるんじゃないかと思ってしまいましたが、
   その点はなんとか大丈夫でした(笑)
 
    大阪府立第三高校野球部は、今まで一度も勝ったことのないヘナチョコ
   野球部。監督は逃げ出し、メンバーもほとんどがいなくなり、残ったのは
   キャプテン・イサムと一年生・コゴロウの二人。そんな時、私立の名門・
   一高から転校生が来るという噂が。最近、毎日練習を見学していた生徒が
   そうだと思いこんだキャプテンたちは、熱烈な勧誘で彼を入部させる。が、
   その生徒は二人目の転校生、野球は好きだがものすごく下手くそなミナミ。
   噂の当人・キタカゼは、試合中に相手チームの選手を怪我させたことで、
   野球から自ら遠ざかっていた。ミナミをはじめ、他校の勧誘にも応じよう
   としない。
    転校生が入部したと聞いたメンバーが少しずつ戻ってくるが、ミナミを
   見るとまた辞めていこうとする。問答の末、なんとか全員が部に復帰した。
   新任の監督は女性教師・サカモト。彼女の変わった指導の元、甲子園予選
   に向けての練習が始まった。……組み合わせ抽選の日。一回戦の相手は、
   よりによって強豪・星上学園。絶望しかかるナインだが、サカモトに叱咤
   され、とにかく1点は取ろうと決心する。ミナミたちの説得でキタカゼも
   ようやくナインに加わった。……そして、試合の日がやってきた!
 
    今回の主役「ミナミ」は岡部尚子さん。結構お気に入りの役者さんです。
    彼女が男役をやること自体は珍しくありませんが、こういう、少し気弱
   で自信のない少年の役は初めて観ます。いつもはすごく個性も押しも強い、
   インパクトのあるキャラクターなので(笑)
    どんな感じになるのかな、と思ってましたが、よく合っていました。
    こういう役柄もうまくできるんですね。……そういえば岡部さんって、
   脚本も書くことあるんだよな(本公演ではやらないけど)。すごいな。
 
    いかにも「青春!」って感じの作品だなと思いました。
    普段からダッシュはそういう色合い・雰囲気が強いですけど、今回は特
   にそう感じました。
    席の位置が位置だけに、熱気も迫力もすごかったです (^o^;
 
    「ミナミ」のラスト近くの台詞、「あの頃の友達はもう作れない」。
    ある意味、一番心に残るフレーズです。
    確かにそうかも知れない。でも「あの頃」にできた友達は、一生残して
   いけるかも知れない。
    実際「ミナミ」たちは、会えなくなっていたとしても、「心のつながり」
   は絶対に続いていっているんでしょうね。……うらやましい。
 
    いい意味で、「難しく考えずに観られる舞台」っていいですね。
    いや、「考える舞台」が悪いってわけじゃないですが、中には難しくて
   ストーリーさえ把握しきれないものもあるし。
    好みは人によって違うので一概には言えませんけど。個人的には、物語
   の構成が多少荒削りでも、素直に笑えて泣けて心が動かされる舞台が一番
   好きです。
                              (01.3.16)
 

  ・演劇集団キャラメルボックス『エトランゼ』東京公演

       こちらへどうぞ。(ネタばれ多少あり)(01.3.21)

 

  ・劇団☆世界一団『645』

    大阪上本町・近鉄小劇場で3/30〜31の公演。
    3/31の昼に観てきました。
    J列(10列目)28番(右サイドブロック真ん中あたり)席での観劇。
 
    645年、飛鳥の都。蘇我親子の暗殺が行われる前日から物語は始まる。
    その日、蘇我氏邸宅に二人組の盗賊が忍び込んだ。彼ら――「影」と
   「鏡」の狙いは水時計。それを持つ者は時間を支配できるという。家人
   に見つかり逃げる最中、偶然から「まがない師」未来を助け、共に脱出
   を試みる。
    同じ頃、とある場所では中大兄皇子と中臣鎌足・その仲間たちが暗殺
   の予行演習をしていた。翌日の朝鮮使節を迎える儀式の際、隙を狙って
   まず息子の入鹿を殺す……という段取りなのだが、なかなかうまく進ま
   ない。おまけに、遅れてきた仲間が偽聖徳太子とかいう詐欺師を連れて
   くるわ、中大兄皇子を追いかけ回す額田王が乱入してくるわ。
    蘇我氏に関わる両者が遭遇した時、事態はさらに混乱を極めていく。
   果たして「影」たち三人は逃げ切ることができるのか。そして暗殺計画
   の行方は…………?
 
    おおまかな感想は3/31付の日記に書いたんですけどね。
    個々の評価ができるほど+しようと思うほど、役者さんの顔と名前も
   一致してないし、あらためて言うことはほとんどなかったりして。
    そうですね……上手いなとは思わないけど、それなりに楽しめたって
   ところかな。物語自体は初めて観に行った99年3月の『ハワイの結婚式』
   の方が好きですね。展開がそんなにバタバタしすぎてなくて。今回は、
   全員がそれぞれ一人何役もやっていたのが、余計にめまぐるしく感じる
   要因だったかも。そういうところも含めて、某演劇関係ページでの評価
   には「ピスタチオっぽい」というのが結構あった。そうも言えるかなと
   思わなくはありませんが、感じられるパワーはピスタチオの方が凄まじ
   かったですね、やはり。
    まぁ個人的には、いっぱい笑ったし、印象に残る台詞や場面があった
   ので、平均的合格ラインの作品でした。
                               (01.4.3)
 
 
 

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