福岡県は「元気でやさしい希望のふくおか」の実現を目指します。
平成19年度当初予算に盛り込んだ施策について、麻生知事がお話しします。
本県は、いま日本一元気な県といわれています。さらに福岡県の豊かさと繁栄を実現し、
県民の皆さんの生活と福祉の向上を図らなければなりません。県民の皆さんの視線で改革を実行し、
時代の変化を洞察した創造的な県政の展開が必要です。
中央で決めた制度を全国一律に画一的に実施するのではなく、それぞれの地方が独自のアイデア、
創意工夫を活かし自存自立の発展を実現させることが必要です。
今回の予算編成にあたっては、以下の基本方針に基づき、新しい県づくりを進めていく上で緊要な
事業に重点的な取組を行いました。
第一は、「元気な福岡県」をつくることです。
国内外の地域間競争が激化する中、産業政策をさらに積極的に進め、所得の高い雇用を創出します。
本県の雇用の七割以上を支える中小企業については、融資制度の充実、ITを活用した取引の拡大、
地場産業の振興、街なか活性化など、総合的な支援を推進します。
また、自動車産業、システムLSI、バイオ、ナノテク、コンテンツなど先端成長産業の育成・集積を進めます。
さらに、新品種の開発やブランド化、高収益型園芸産地の育成など、後継者が展望を持てる収益性の
高い農林水産業の振興を図ります。
第二は、「やさしい福岡県」をつくることです。
少子高齢社会が到来し、それぞれの地域において、お互いに協力し、支え合う「共助社会」を
構築することが重要です。
高齢者の方々が健康年齢を延ばし、歳をとっても経験や能力を活かしてはつらつと活躍できる社会、
ひとり暮らしや介護が必要な高齢者を、しっかり支える社会づくりを進めます。
また、少子化の流れを転換させるため、「子育て応援社会」づくりを推進します。
社会保障費が増加する中、医療・福祉制度は大きな制度改革が進められております。
障害者の皆さんの自立と社会参加のための支援策を進めます。また、安心して医療や福祉のサービスを
受けられる体制を確保するとともに、将来にわたり持続可能となるような社会保障費の適正化に取り組みます。
県民の安全・安心な暮らしを守るため、一層の治安の確保、災害や危機に強い県づくりを進めます。
第三は、「希望の福岡県」をつくることです。
誰もが希望を持って働き、多様な就業形態を選択できる社会をつくらなければなりません。
正規雇用と非正規雇用との格差是正、就職氷河期に卒業し不本意・不安定な生活を送っている若者の
就業支援、女性の再就職支援などに取り組みます。
将来を担う子どもたちの教育の向上のため、県民の叡智を結集して「福岡の教育」ビジョンを策定します。
また、第2期青少年アンビシャス運動を推進し、子どもたちが心豊かでたくましく育つ社会づくりを進めます。
森林環境税を活用した荒廃森林の再生、リサイクルや省エネルギーの推進による循環型社会づくりなど、
環境に優しい緑のふくおかづくりを進めます。
福岡県は、古来、アジアと日本を結ぶ玄関口として栄えてきました。本年は、中国江蘇省と友好提携を
締結して15周年を迎えます。
また、タイのバンコク都、インドのデリー州など成長著しいアジア諸国と、経済、学術、文化、観光など
幅広い分野の交流を推進します。
本県は、厳しい財政状況が続く中、県民サービスの向上や効率的な行政経営を行うため、
「福岡県行政改革大綱」をとりまとめました。職員数の削減、組織の抜本的見直し、事務事業の総点検など、
徹底した行財政改革に取り組み、分権新時代を担う少数精鋭体制の新しい県庁づくりを進めます。
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