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夏カゼ7/7更新




麻 疹 ( は し か )
はしか(麻疹)は麻疹ウイルスによっておこる感染症です。
高熱、全身の発疹、咳を主症状とする病気です。
その感染力は大変強く、昔から「命さだめ」と呼ばれ恐れられていました。
医療の進んだ現在においても年間50人ほどのこども達が命を落としています。
予防するにはワクチンしかありません。
はしかになると、とてもつらく、合併症も重篤です。
ですから満1歳をすぎたら、早目に予防接種をうけましょう。


疫学
麻疹ウイルスはくしゃみや咳などで飛び散って感染(飛沫感染)します。
感染力は強く95%の人が感染して約11日がたつと咳、熱などの症状が出現します。
予防接種を受けていないお子さんが麻疹の子と接触した場合、
5日以内にガンマーグロブリンの注射をすれば症状が軽くてすみます。
症状
はじめ2〜3日は、熱、咳、鼻水、目やにがでます。
この時期をカタル期といって風邪と区別ができません。
4日目位に一旦熱が下がり、その後半日から1日たち再び高熱がでます。
それと同時に発疹が首や顔からはじまり、全身に出現します。かゆみは伴いません。
この時期を発疹期といいます。この時期とてもきつくこども達もぐったりしてしまいます。
この後熱は3〜4日で下がり、発疹もだんだん黒っぽくなり(色素沈着)1週間ほどで
消えます。
診断
発疹が出る前に口の中にコプリック班と呼ばれる白い斑点がでます。
これをみれば麻疹と診断できます。発熱と発疹の出現時期の関係、特有の発疹で
診断します。
血液検査で麻疹抗体を調べることがありますが、抗体検査は時間がかかるため
急性期の診断には適していません。既往を調べるのによく使われます。
合併症
肺炎、気管支炎、中耳炎、脳炎などを合併することがあります。
治療
麻疹はウイルスの病気ですから、特効薬はありません。
咳、鼻水、目やに、熱さまし、抗生剤など症状にあわせた薬を使います。
重症の時や合併症のある時は入院が必要になります。
家庭で気をつけること
★高い熱が続きます。高熱がつらい時は冷やしたり、熱さましを使って上げてください。
★食欲はおちますが、水分だけはとるようにしましょう。食べれるようなら消化の良い、
口あたりのよい物を与えましょう。
★入浴は熱がなく、咳が軽くて、具合がよくなっていれば可能です。
保育園・学校
はしかは大変伝染力の強い感染症です。
そのため法律で登園・登校停止が定められていて、熱が下がって3日間は休む
必要があります。
予防接種
はしかは怖い病気です。はしかを予防する唯一の方法は麻疹ワクチンの接種です。1歳になったら早目に予防接種を受けましょう。
特に保育園など集団生活にはいるまえに忘れず接種しましょう。
麻疹ワクチンを接種していないお子さんが、麻疹の患者さんと接触した場合は
できるだけ早急にワクチン接種をうけるか、ガンマ・グロブリン注射を受けることで
発症を予防するか、発症しても軽くすませることができます。