始めに
この観察日記は
2003年冬、鯉の稚魚観察日記(その9)
2002〜2003年冬、鯉の稚魚観察日記(その8)
2002年秋、鯉の稚魚観察日記(その7)
2002年秋、鯉の稚魚観察日記(その6)
2002年夏〜秋、鯉の稚魚観察日記(その5)
2002年夏、鯉の稚魚観察日記(その4)
2002年初夏、鯉の卵観察日記(その3)
2002年初夏、鯉の卵観察日記(その2)
2002年初夏、鯉の卵観察日記(その1)
の続きです。
終わりに
(その1:稚魚の飼育を振り返って)

この観察日記は自分の長年の夢だった、金魚を卵から育てるということを、野鯉の卵で実践したものです。これからまた金魚を卵から育てる機会があるかもしれませんので、この一年を通じて自分が経験したことを今後の参考と思い、書き留めようと思います。

水槽で金魚が卵を産む場合、親魚が産卵後に卵を食べてしまうことが多いので、できれば卵が産まれたら親魚と隔離しましょう。ビニール紐を束ねたものなどを水槽に入れておくと魚巣になるそうです。そして、卵も生き物ですから、酸素が必要であり、ブクブクによるエアレーションは大切です。ただ、いわゆる金魚鉢のような小さい容器では水の対流がおこってしまうので、できれば30cmクラスの水槽を用意するのが得策でしょう。本観察日記の最初で行った、落としコップ作戦やビニール紐作戦も有効かもしれませんが、今思うと大きい水槽を最初から用いるのが正解だと思うのです。また、水槽の置き場所はなるべく直射日光が当たらないところが良いでしょう。アオコの発生が抑えられます。

卵は3〜5日で孵化します。餌は2,3日は必要ありませんが、今では金魚屋さんに市販の粉末状のものがありますので、それを与えれば良いでしょう。欲を言えば生きたミジンコやブラインシュリンプを用いたいところですが。そして、徐々に金魚の餌を細かく砕いたものに慣らしていくのが良いでしょう。そして、これは後で痛感したのですが、水槽の底には最初から玉砂利を敷き詰めておいた方が水質の安定に良いということです。餌の食べ残しや排泄物を分離、分解する効果があります。

たくさんの稚魚が孵化しても、どうしても飼育していくに従い、死んでいく稚魚があります。これらは涙をのんで選別しましょう。死んでいく稚魚を選別するのはちょっとしのびない思いですが。

この観察日記は野鯉を育てたものなので、稚魚の体の色に変化はありませんでしたが、金魚の場合、生後50〜60日で体の色に変化(褪色)が始まるそうです。ちなみに錦鯉の場合は、産まれたときから色がついているそうです。

この観察日記では孵化後100日前後でフィルターを導入しましたが、結論からいえばもう少し早いタイミングでも良かったと思います。ただ、あまり早い段階では稚魚はフィルターに吸い込まれてしまうので、次回の経験に生かしたいと思います。直射日光が当たらなくてアオコが発生していなく、フィルターを用いて水がろ過されており、玉砂利が敷き詰められていて水質が安定していれば、水替えはほとんど必要ありません。過剰の水替えは逆に稚魚たちに負荷を与えます。

以上、何となく感じたことを書いてみましたが、まだ素人の自分にとっては稚魚の飼育は手探りのことが多いです。ただ、一年を通じて、背骨は少し曲がってしまいましたが2匹の稚魚を育てることができたのは、ひとつの成果だったと思います。そして、生き物をあたたかい目で見るという気持ちが一番大切だと最後に述べて、この観察日記を終えようと思います。(2003年4月20日記)

参考文献:楽しい金魚の飼い方・育て方 田中深貴男監修 永岡書店


終わりに
(その2:この一年を振り返って)

この観察日記を始めてちょうど1年経ちますが、振り返ってみると自分の生活の中にもいろいろなことがあったと思います。

まず、6月に世界的なイベントのサッカーワールドカップが日本で開催されました。テレビに釘付けになっていたのが懐かしく思い出されます。

夏、秋、冬と季節が移り変わるにつれ、日記を更新しながらさまざまな季節の移り変わりを感じることができました。

秋から冬にかけてはインターネットも含めてパソコン事情も大きく変わりました。Mac OS Xの導入、電話回線からFTTHへの移行、新しいiMacの購入等、一年前では考えられませんでした。

そして、フォトエッセイで少し触れているのですが、生活支援センター「だんだん」というところに通所し始めたのも今後の生活の中で大きな意味をもってくると思います。1999年3月に、とあるきっかけから自分は心の病を背負ってしまい、現在は仕事も辞め自宅静養中です。一年間、この観察日記を続けてこれたのも自分が定職に就いていないおかげだったのです。しかし、社会復帰に向けての基盤づくりは「だんだん」に通所することで徐々に整っていると考えたいのです。

この一年間は後から振り返って、充実した一年だった。そして、これからももっと充実した一年にしていきたい。そう思いたいと今は思っています。(2003年4月30日記)


5月1日(368日目):孵化から52週間、観察日記完結へ
この観察日記も開始から無事一周年を迎えることができました。稚魚たちは孵化から52週間経ち、一年間無事育ってくれたのは2匹でしたが、えさも元気に食べるし、しばらくは心配ありません。


一年経った2匹の稚魚の様子(2003年4月30日撮影)

さて、飼育のほうはまだしばらく続けるつもりですが、今日でホームページでの観察日記はひとまず終了したいと思います。一年間無事育ってくれてどうもありがとう。いろいろ勉強になりました。感謝!(おわり)(2003年5月1日記)

4月26日(363日目):水槽の水替え
今日は午後になって久しぶりに天気が回復しました。この観察日記を始めてもうすぐ一周年を迎えるので、久しぶりに水替えをしました。


水替え後の水槽の様子(2003年4月27日撮影)

稚魚達もきれいな水になって気持ちよさそうです。(2003年4月26日記)

4月24日(361日目):孵化から51週間
最近は雨の日が多くて、一時期より少し涼しくなってきました。先日タケノコを食べる等して、春を満喫しています。ところで、稚魚たちは孵化から51週間経ちました。残った2匹はどちらも元気です。来週にはこの観察日記を始めてから1周年を迎えます。完結編に向けて、ラストスパートといったところです。(2003年4月24日記)

4月20日(357日目):遅れましたがお花見の様子
デジカメの写真を整理していたら、先日だんだんで浜松城公園でお花見をした時の写真が出てきたので載せておきます。


浜松城公園の桜の様子(2003年4月2日撮影)

当日はあいにくの雨でした。(2003年4月20日記)

4月17日(354日目):孵化から50週間
最近は本当に暖かくなってきました。そろそろ寝るときの布団も一枚減らそうかな。さて、稚魚たちは孵化から50週間経ちましたが、経過は順調です。ますます自分に慣れてきたように思います。あとはえさをあげる時に喜んで近寄ってきてくれれば良いのですが。(2003年4月17日記)

4月10日(347日目):孵化から49週間
桜は先日の雨でほとんど散ってしまいましたが、モンシロチョウをよく見かけるようになり、春が駆け足でやってくるのを感じています。さて、稚魚たちは孵化から49週間経ちましたが、最近になってようやく自分に慣れてきてくれました。えさをあげると待っていましたとばかりに食べてくれるのです。これで毎日世話をしている甲斐があるというものです。(2003年4月10日記)

4月03日(340日目):孵化から48週間
いよいよ4月です。もう桜は満開でちょっと散り始めています。ただ寒暖の差はまだ激しいです。さて、稚魚たちは孵化から48週間経ちましたが、経過は相変わらず順調です。このままキープでいきたいものです。(2003年4月03日記)

3月27日(333日目):孵化から47週間
最近はだいぶ春めいてきました。モクレンの花が咲いたと思っていたら、もう桜も開花しました。なんとなく気分がウキウキします。さて、稚魚たちは孵化から47週間経ちましたが、経過は順調です。最近では馬込川を散歩していると野鯉が跳ねるのがみうけられます。春は確実にやってきているのです。(2003年3月27日記)

3月20日(326日目):孵化から46週間
暑さ寒さも彼岸までとよくいいますが、最近は散歩に出かけるのもジャンパーがいらなくなり、風もさわやかに感じるようになってきました。また、先日は午前中散歩している時にウグイスの鳴き声が聞こえました。テレビでも桜の開花予想の話題が出るなど、春を感じずにはいられません。でも、朝晩はまだ寒いです。そして、稚魚たちは孵化から46週間経ちましたが、以前から瀕死の状態だった一番小さい稚魚が今週の月曜日に死んでしまいました。しかたがありません。でも残りの2匹は元気です。もう少しこの観察日記も続けられそうです。(2003年3月20日記)

3月13日(319日目):孵化から45週間
3月も中旬に入り、だいぶ日も長くなってきました。家の庭にはミヤマツツジが咲き始め、散歩をしていてもつくしがちらほらと目に入るようになりました。さて、稚魚たちは孵化から45週間経ちましたが、一番小さい稚魚が瀕死で今にも死にそうです。これはしょうがないかな?残りの2匹は元気なので、まだなんとかもちこたえそうです。(2003年3月13日記)

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