始めに
この観察日記を始めるにあたり、これまで自分が経験して来た金魚の卵の生育について振り帰っておきたいと思います。

自分が最初に金魚の卵を孵化させるのに成功したのは、小学生の低学年の頃だったと記憶しております。たしか学校でもらって来た当歳魚(孵化して一年目の金魚をさす)の和金(ヒブナ)を2匹飼っていたところ、偶然にもそれがオスとメスで、次の年卵を生みました。小学生なりにほったらかしておいたら夏頃には一匹が3cm位になったのですが、いつの間にか死んでしまいました。それからも何度か金魚を飼育する機会があり、金魚の産卵を目にすることが出来ましたが、後にも先にもそれが唯一育った例です。今思うとなにも考えなずに自然のままにしておいたのがが成功だったと思うのです。

2002年現在、飼育している金魚は両方オスの様なので、しばらく金魚の産卵はお目にかかれません。今回育てるのは鯉の卵ですが金魚と共通点は多いはずです。これまで自分がくり返して来た失敗を教訓に活かし、なんとか一人前に育ててあげたいと思います。

なお、この日記は日々、先頭に文章を付け足していくので、始めてアクセスした人は下から読んでいって下さい。(2002年4月30日記)


5月30日(32日目):孵化から4週間
孵化から4週間経ちましたが、水槽、バケツとも経過は順調といえるでしょう。ただ、水槽のほうは毎日10匹位選別をしているので、だいぶ数が減ってきました。このまま順調に育ってくれるかはまだわかりません。写真におさめておきました。


孵化から4週間経った稚魚の様子(ガラスに映っているのは自分)(2002年5月30日撮影)

もう辺りの田んぼには水が張られ、田植えの季節となりました。また、明日からはサッカーワールドカップが始まります。1ヶ月後の稚魚はどうなっていることでしょうか?今日である程度のドキュメントにまとまったので、一度ホームページにアップし、経過が順調でしたら、またある程度のドキュメントにまとまり次第、観察日記をアップしようと思います。(2002年5月30日記)(つづく)

5月27日(29日目):涙々の選別
バケツのほうはそうでも無いのですが、水槽のほうは病気のためか死んだり、元気のないものが多く見られます。水槽のほうが絶対数が多いといえばそれまでですが、昨日は10匹くらい、今日は20匹位涙をのんで選別しました。今後の経過が少し心配です。また、今は稚魚用のエサと金魚のエサを半々くらいで与えています。(2002年5月27日記)

5月23日(25日目):孵化から3週間
孵化から今日でちょうど3週間経ちましたが、水槽、バケツとも経過は順調の様です。エサの与える量もコツがつかめて来ました。数匹か病気のものもいますが、弱いものは淘汰される運命だと割り切っています。そろそろ金魚のエサに慣らさせようと思いますが、今日エサを砕く良い方法を考えました。金魚のエサ、エンゼルは、直径2,3mm程度と稚魚にそのまま与えるには大きすぎますし、いがいと固いものです。そこで、ビンにエサと小石を一緒に入れてふたをし、シェイクしてみました。これなら細かく砕けました。徐々に与えていこうと思います。(2002年5月23日記)

5月19日(21日目):これからが本当の勝負
昨日移し替えた水槽の様子を見ると、稚魚達は元気なようでホッとしました。よく見ると背びれができている稚魚も見られます。しかし、中には病気のためか横たわって狂った様に泳いでいる稚魚もいますし、これからはそれらの稚魚の選別や薬の投入等も視野に置いておかなくてはなりません。金魚のエサにも徐々に慣らしていきたいし、水底にはエサの残りか稚魚の糞かわかりませんがゴミがこどんでいます。フィルターを導入できる大きさに育てるまで、これからが本当の勝負といったところです。(2002年5月19日記)

5月18日(20日目):金魚鉢から水槽へ
最近頭を悩ましていたことに、金魚鉢の水の汚れがありました。今日、試しに金魚用のエサ(エンゼル)を砕いて与えてみたところ、まだエサを食べ残してしまう様です。どうやら水底にこどんでいるものは稚魚の排泄物とエサの残りの様です。そこでブクブク用のフィルターを導入してみましたが稚魚達はフィルターに吸い込まれてしまいました。そこで、一念発起して18リットルの水槽を2000円で買って来て、金魚鉢の中の稚魚を全部移し替えました。


水槽の様子(2002年5月18日撮影)

これが吉と出るやら凶と出るやら。また、バケツの方も数匹に病気のような症状が現れていました。思いきって選別しました(稚魚の淘汰)。バケツの方は水の濁りはありませんが水底にゴミがこどんでいます。しばらく様子を見ようと思います。(2002年5月18日記)

5月16日(18日目):孵化から2週間
孵化から今日でちょうど2週間経ちましたが、鯉はまだ順調の様です。まだ背びれは確認できませんが、お腹の辺りが銀色になってきました。固体差によって大きさはまちまちです。しかし、バケツに入れた方のエサの食べ残しが目立ちますし、昨日あたりからバケツのほうで結構でかくなったのが元気なく横になっているのが気になります。当初、孵化から2週間経ったら金魚のエサに慣らしていこうと思っていましたが、まだ稚魚が小さいため、しばらく今のエサで様子を見ようと思います。また、エサやりは朝とお昼の2回に減らしていこうと思います。(2002年5月16日記)

5月12日(14日目):とりこし苦労
昨日のこともあったので、朝一番で金魚鉢をのぞいてみると、稚魚達は元気にスイスイと泳いでおりました。一安心です。どうやらとりこし苦労のようだった様です。コップ6杯ほどの水替えもしましたがほとんど濁っていません。写真に撮ってみました。


スイスイ泳ぐ稚魚たち(2002年5月12日撮影)

早速エサを与えると、パクパク食べておりました。これでしばらくはよけいなことをせずに推移を見守ろうと思います。(2002年5月12日記)

5月11日(13日目):水草代替え大作戦
以前から自分の頭を悩ませているもの、それは腐っていく水草です。今日はバケツのほうの経過が順調なこともあり、昨日の考えとはと打って変わって、思いきって金魚鉢の水草を全部撤去してみました。
しかし、水草を取ると思った以上に金魚鉢の中の水流が激しくなり、コップに吸い込まれていく稚魚達も多くなってしまいました。やはり水草は水流を穏やかにする緩衝剤としての役割を果たしていた様です。そこで、以前から水草の代替え案として考えていた、ピニールひもを束にしたものを水面に浮かべてみました。


ビニールひもを浮かべた金魚鉢の様子(2002年5月11日撮影)

これでだいぶ水流も穏やかになったと思います。毎日こまめに水替えをしていることもあり、5月05日の写真と比べても水面の泡が消えていることなど、だいぶ水はきれいになったと思います。念のために再び一部の稚魚をバケツに移しました。

夕方、こんな小細工をせずに最初卵を採取した場所から新鮮な水草を取ってこれば良いと思い足を出向くと、なんと川に生えていた水草たちも枯れているではありませんか!10日前はあんなに青々としていたのに。これが自然の営みだなあと思いました。金魚鉢の様子を見ると数匹の稚魚が水面に上がって鼻上げしています。自分の小細工の為にまさかセカンドインパクト(稚魚の全滅、この場合ファーストインパクトとは1日目の卵の全滅をさす)が起こってしまうのでわないかという不安で頭の中がいっぱいになりました。(2002年5月11日記)

5月10日(12日目):順調
金魚鉢の大掃除や一部の稚魚のバケツへの引っ越しをしてから2日経ちましたが、どちらも経過は順調の様です。こどんでいたエサもほとんどなくなりました。バケツの方が容量がでかい為かも知れませんが、バケツの方の水はほとんど濁っておりません。やはり金魚鉢の水の汚れは腐った水草の為だと思われます。でも、水草は水流を穏やかにする緩衝剤の役目や何より稚魚達の絶好のすみかとなっているように思いますので、金魚鉢の中の残った水草の除去についてはしばらく様子を見ようと思います。
稚魚の体の色は上から見ると黒色ですが、横から見ると黄みがかった透明で、浮き袋が透けて見え、背中の辺りにポツポツと黒い点が見られます。比較的大きい稚魚には尾びれらしきものが判別できるようになりました。また、体の左側にポツンと赤い点が見られ、これは心臓と思われます。

以前から気になっていた点に、金魚鉢のコップ作戦の弱点があります。それはコップの外の水流は穏やかになる反面、コップの入口付近は吸い込みと押し出しの激しい水流が発生してしまうということです。大部分の稚魚は元気ですが、一部の稚魚にはコップの中に吸い込まれた後、ぐったりとして外に出てくるものがあります。バケツのほうは容量がでかいこともありコップに吸い込まれることはない様です。今後の推移を見て、バケツへの総引っ越しも考えなくてはいけないかも知れませんが、しばらくは今のままで様子を見ようと思います。(2002年5月10日記)

5月08日(10日目):金魚鉢の掃除と一部バケツへの引っ越し
今日も稚魚達は順調です。しかし、金魚鉢の中には腐った水草の葉が多く見られるようになり、これも水を汚す原因となっている様です。一念発起して腐った水草の除去と大幅な水替えを行いました。
また、金魚鉢の中がだいぶ手狭になってきたので一部の稚魚達をバケツに移し替えて見ました。


バケツに入った稚魚の様子(2002年5月08日撮影)

ある意味実験的な試みですがこの稚魚たちが丈夫に育つのであれば金魚鉢の中にある残った水草も除去するつもりです。(2002年5月08日記)

5月07日(9日目):稚魚の写真
今日も稚魚達は順調です。体長は様々ですが、大きいものでも1cm弱。デジカメで写真におさめて見ました。この鯉が数日後にはどの位になっているのでしょう。


稚魚の様子(2002年5月07日撮影)

下にこどんでいるのはエサの残りです。すこし、エサを与えすぎているかもしれません。(2002年5月07日記)

5月06日(8日目):順調
今日も朝一番に金魚鉢を覗いてみますと、稚魚たちは皆元気で今のところ順調の様です。金魚鉢の水もきれいです。これなら、午前6時、10時、午後2時のエサやりと、こまめな水替えをしていけば、2週間後頃には金魚のエサを細かく砕いた配合飼料に徐々に慣らしていく段階までもって行くことができるでしょう。

午前中、散歩に出かけると今度は水辺の公園でウシガエルを見ることが出来ました。もう季節は初夏といったところです。(2002年5月06日記)

5月05日(7日目):観察開始から一週間、順調、そしてエサを食べる!
話は変わって、今日はこどもの日、鯉のぼりの季節です。まさか自分の家で生きた鯉を育てることとなろうとは一週間前は想像もつきませんでした。今日も朝一番に金魚鉢を覗いてみますと、稚魚たちは皆元気で今のところ順調の様です。昨日と比べて、水槽の水が少しきれいになっているように感じられます。原因はわかりませんが、前と比べて水草が枯れてきているように思えます。昨日の水の汚れはその為だったかも知れません。写真におさめておきました。


金魚鉢の様子(2002年5月05日撮影)

朝、エサを与えて見ましたが、食べてくれているかはまだ判別できません。

午前中、水辺の公園に足をのばすと、数匹の亀が石の上でひなたぼっこをしていました。きっとこの亀たちは今頃産まれている鯉の稚魚たちを食べて生きているんだなあと思うと、自分の家で産まれた稚魚たちはラッキーだなあと思いました。しかし、この先も順調に行くかは自分のさじ加減一つにかかっていると思うと気が抜けません。散歩から帰って10時頃、昨日と同じ様にコップ4杯程の水替えをし、エサを与えました。すると、下にこどんだエサを食べているのがハッキリとわかるではありませんか!エサの中には赤い粉が混ざっており、数匹の稚魚の中には、お腹にその赤いエサが透けてみえるものもあります。ほっと一息です。

午後2時、本日3回目のエサを与えました。金魚鉢の上から眺めていると、エサを与えた瞬間に稚魚達が騒ぎ出すのがわかります。このエサは、昔釣りの時に使っていたさなぎ粉のようなにおいがするので、このにおいに誘われて食べるのでしょう。しかし、稚魚は口が非常に大きく、成魚の鯉とは程遠い体つきをしています。まさか別の種類の魚ではないかという心配もよぎります。
水は昨日と比べても、今朝と比べてもだいぶきれいになりました。鯉たちが浄化してくれたのでしょうか?(2002年5月05日記)

5月04日(6日目):始めてのエサやり
今日も朝一番に金魚鉢を覗いてみました。稚魚たちは皆元気でピョンピョン動いておりますが、期待した程スイスイと泳いでいるものは少ない感じです。迷った結果、最初の稚魚が観察されてから3日目ですが、エサを与えて見ました。エサも稚魚も小さすぎて、よく反応がわかりません。また、だいぶ昨日より水が濁ってきた様ですので、少し水替えをしなくてはいけないかも知れません。

午前10時頃、散歩から帰ってきた自分はコップ4杯程の水を交換し、再びエサを与えました。金魚鉢の上から見ると、数匹エサによってきた気もしましたが、どうも反応は薄い様です。

午後2時頃、本日3回目となるエサを与えました。前に与えておいた、こどんでいたエサが少なくなっているように思えるのは気のせいでしょうか?でも、元気に泳ぎ回る稚魚は確実に増えている様です。あと、前日までは稚魚は金魚鉢の側面でじっとしていることが多かったのですが、今日は金魚鉢の底で動き回っていることが多くなりました。(2002年5月04日記)

5月03日(5日目):今日から浜松まつり、エサの問題、そして、おさかな天国
話は変わって、今日から浜松まつりです。ところで、今日も朝一番に金魚鉢の観察に行くと、昨日にくらべて稚魚の数は多くなっているのですが、まだ卵のほうが多く、このまま死んでしまうかもしれないと不安がよぎりました。稚魚は水草の上や金魚鉢の側面でじっとしてあまり動きません。金魚の育て方の本によると、孵化してから数日は卵のうの栄養でじっと成長を待ち、それからエサを追うために泳ぎ回り出すそうです。その本によれば、最初の頃はミジンコなどの生き餌のほうが良いとのことでした。魚の本能を考えるともっともだと思います。当初、金魚のエサを細かく砕いてあげようと思っていたので、頭を悩ますこととなりました。今日、金魚屋さんに相談してみようと思います。

午前中、散歩がてら水辺の公園でミジンコの採集を試みますが失敗に終わりました。そこで、金魚屋さんに電話したところ、稚魚用のベビーフードを今では売っているとのこと。650円と少し割高感が否めませんが早速買いに走りました。(3年も飼っている和金は100円のエンゼルで満足しているのに!)

朝心配していた残っている卵も大丈夫そうです。次々と稚魚が産まれています。もう、50匹以上はいるでしょうか?少々、背骨が曲がった奇形のものが見られ、これらは最初は力強く泳いでいますが、やがて水底で動かなくなってしまいます。

夕方、金魚鉢を見ると、それはもう、今ヒット中の「おさかな天国」状態でした!しかも数匹は体色が孵化したばっかりの黒色から少し黄みがかった色になり、元気に泳いでいるではありませんか!明日からもうエサをやらなくてはいけないかもしれません。(2002年5月03日記)

5月02日(4日目):順調、そして孵化
朝、目がさめると恒例の金魚鉢の観察を始めました。まだ、孵化していない様子です。でも、卵の中ではすでに卵のうができているのが観察できました。もうちょっとの辛抱です。

お昼過ぎ、家の石油ストーブを片付けた後、再び金魚鉢を見るとなんとすでに孵化した稚魚が見られるではありませんか!しかし前日の不安通り、早く産まれた稚魚は水流にのまれてぐるぐる回ってしまっています。思案の結果、前日考えだしたコップ作戦を導入しました。しばらく経つと他の卵も孵化し始めました。今度は大丈夫そうです。記念に写真におさめて見ました。体長約5mm。どの稚魚も頭を上にしているのは何か意味があるのでしょうか?ブラウザ上でわかるかな?(2002年5月02日記)


孵化した稚魚の様子(2002年5月02日撮影)

5月01日(3日目):なんか動いているぞ
朝、目がさめるとまたすぐに金魚鉢を見てみました。すると、卵はまだ生きている様です。しかも、数個の卵の中にはすでに動いているものもあるではありませんか!お昼頃見てみると明らかに背骨が形成されているのがわかります。どの卵にも目がハッキリとわかります。孵化も間もなくの様です。一つ心配なのはエアーレーションの勢いで金魚鉢の中の水流がかなり激しく、孵化した稚魚が負けてしまうということです。孵化した稚魚の様子をみて、早期に対策を講じなければいけないかもしれません。

夕御飯のおかずにシラスの煮干しがでました。ふと、孵化した稚魚が皆こうなってしまったらと思うと食欲がなくなりました。そのあと、水流対策でよい方法を思い付きました。金魚鉢の中に落とし蓋ならぬ落としコップをして、その中からエアーを送ればコップの外の水流は緩やかになると思う。孵化した稚魚が多く死んでしまう様なら試す価値はありそうだ。まあ、今の所は取り越し苦労になることを願います。(2002年5月01日記)

4月30日(2日目):今度は大丈夫
朝、目がさめるとまたすぐに金魚鉢を見てみました。すると、死んでいる卵もあるのですが大部分は透明のままで今度は大丈夫の様です。よく見るとすでに卵の中に目が見られます。そこで、この観察日記を作成することを決意しました。デジカメの性能上、卵の接写は不可能ですが取りあえずは金魚鉢の全体像を写真におさめて見ました。さてさて、この先どんなドラマが待っているのでしょう?(2002年5月01日記)


金魚鉢の様子(2002年4月30日撮影)

4月29日(1日目):卵絶滅、再トライ
朝、目がさめるとすぐに金魚鉢を見てみました。すると、なんとほとんどの卵が乳白色に変色して死んでいるではないですか!すぐに原因がひらめきました。これは酸素不足だと。卵も生き物ですから酸素が必要です。また、何気なく取ってきた水草も水中に自生している種類でなくて葉っぱを大気中にのばすタイプでした。当然植物も酸素呼吸していますし、小さな金魚鉢のわりには大きな水草を取って来てしまった様です。自分はショックから立ち直れませんでした。

朝御飯を食べた後再び水辺の公園に足をのばすと、その日もたくさんの鯉が産卵していました。前日は気が付かなかったのですが、ちょっと離れた反対側の川岸に、自生している水草に植え付けられた卵を見つけることができました。よく金魚屋さんで売っている水草と同じものです。再び自分の心にある考えが浮かびました。この水草ごと卵を持っていこうと。辺りを見回し捨ててあったスーパーの袋を見つけると、それに水をくんで卵をゲットしました。はやる気持ちを押さえきれずに水の入ったスーパーの袋を片手に家路に着く姿は、他人から見るとどんな風に映ったことでしょう。何はともあれ、なんとか無事に家に帰った自分は、前日の反省点を踏まえて金魚鉢のセッティングを始めました。

まず取りかかったのは水です。川からくんできた水は変な虫がうようよいて気持ち悪いし、第一汚いので観賞向きではありません。そこで思いきって水道水を用い、カルキ抜きの薬を一粒いれて中和しました。次に前日の失敗の原因である酸素不足を解消するためにエアーレーション(いわゆるブクブク)をポンプを用いて行いました。

午後、再び水辺の公園に散歩に行くとまだ鯉がうようよしていました。休日とあってか、小中学生が多く釣りをしていました。余談ですが、何故彼らはその鯉に向かってルアーを飛ばしているのでしょう?ルアーで釣れるのはナマズや雷魚であって、鯉を釣るには芋練りとかミミズが最適なのに。どうも最近の子供は釣りをファッション感覚でとらえている様です。なにはともあれ、今度こそという思いと不安を抱きながら、次の日の朝を迎えました。(2002年5月01日記)

4月28日(0日目):鯉の卵をゲット
ゴールデンウイークまっただ中の日曜日の朝、いつもと同じように馬込川(まごめがわ)の川沿いを水辺の公園に向かって散歩していました。水辺の公園に到着するとそこには、馬込川に注ぎ込む遊水池の浅瀬で、鯉がたくさんジャバジャバと泳いでいるのが見られました。ああ、産卵の季節だなあと思いつつ川岸を降りるとそこには、枯れた木の枝に産みつけられた無数の卵を見つけることが出来ました。そこで私は少年の心に帰りました。この卵を育ててみようと。早速家に帰った私はバケツを自転車のカゴに突っ込んで全速力で卵のあった所に戻り、その辺にあった水草と一緒に卵を持ち帰りました。水はとって来たものそのまま使い、金魚鉢に水草と卵を突っ込んで、自分の部屋に飾って観察日記としゃれこんでみました。よく見ると変な虫やら微生物がうようよして気持ち悪いのですが、とりあえずほっておいて次の日の朝を楽しみに待っていました。それが翌朝悪夢を見ることとなることを知らずに。(2002年4月30日記)

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