<01.9〜10に観た舞台の記録>

  ・月影十番勝負第六番『世にも素敵なネバーエンディングストーリー』(01.9)
  ・転球劇場『禁』(←正しくは文字を○で囲んであります)(01.9)
  ・第三舞台『ファントム・ペイン』(01.10)
  ・TEAM発砲B・ZIN『ゴメンバー・デ・ショウ』(01.10)
  ・MOTHER『クラウドバスター』(01.10)
  ・カクスコ最終公演『今日までどうもありがとう』(01.10)
 

 ・月影十番勝負第六番『世にも素敵なネバーエンディングストーリー』

    大阪上本町・近鉄小劇場で9/22〜24の公演。
    9/22に観てきました。
    J列(10列目)15番(センターブロック真ん中)席での観劇。
 
    ある国の富豪の大きな屋敷。主であるキノー家の娘・ハナー(木野花)
   は、幼い頃の病気が元で目・耳・言葉が不自由ないわゆる三重苦。家庭
   教師として屋敷にやってきたタカダン(高田聖子)は、言うことをきか
   せるために暴れるハナーを押さえつけ、生傷が耐えない日々。かつての
   貧乏な生活に戻りたくないがために奮闘した結果、タカダンはハナーに
   言葉を喋らせることに成功。ハナーの両親や兄のマチャー(河原雅彦)
   は大喜びする。次の奇跡を期待する両親に応えるため、タカダンは屋敷
   の使用人で足が不自由な少年・キシリン(岸潤一郎)を友達役に選び、
   ハナーにさらなる進化をもたらしていく。そのことが出入りの行商人・
   ダンゴメス(竹田団吾)を通じて世間に伝わるうち、タカダンはハナー
   と共にその「奇跡」で金儲けをするようになる……
 
    深く考えなくても元ネタがまるわかりの作品(笑)
    ともかくオープニングで笑わされました。木野花さん(設定上7歳)
   の衣装もだし、久々に観る高田さんのテンションの高さにも。
    主要人物(+役者)が5人である都合上(?)、数回出てくる両親が
   マネキン人形で、しかも声を池田成志さん・峯村リエさんがなさってる
   というのが……うーん何と言うか。おぉ、と思う反面、そんなのあり?
   とも思ったり。結局は笑ってしまうんですけどね (^^;
 
    ……でもなぁ。観てるうちにだんだん疲れてしまいました。
    個人的意見としては、コメディとしてもシリアスとしても、あるいは
   「皮肉なお話」(普通は毒のある、って言うのかな)としても中途半端。
 
    ああいう打算的な主人公がいても、それはまぁ有りだとは思います。
   ……でも、もしかしたら甘いと言うか偏見かも知れませんけど、そこが
   私はひどく居心地悪かったんです。なんか凄くいやぁ〜な気持ちがして。
    その嫌な気分が増幅されるのが、「キシリン」の扱いですね……足が
   不自由なことをからかわれて蔑まれて、唯一の家族である父親の死さえ
   隠されて利用される。他の登場人物が、細かい点はともかく自分の好き
   なように振る舞っているだけに、彼一人が物凄く可哀相に思えて。
 
    ラストも、あれはどうなんだろう……何も分かっていなかったはずの
   「ハナー」がああいう行動に出たのは「奇跡」と言えるかも知れない。
    それならそれで、素直にしんみりと落としておいてくれれば良かった
   (というか、まだマシだった)のに、最後の最後でまたギャグを入れて
   しまうんだもんなぁ……「は?」と思っちゃいました。「キシリン」も
   結局救われたのかそうでないのか、よく分かりませんし。救われる必要
   があるかどうかは人によって違うかも知れませんが、個人的には、彼は
   救われてほしかったから……そこもなんだか納まり悪かったですね。
 
    役者さんを楽しむだけなら、それなりによかったかも知れませんけど
   ……いや、河原さんファン的にはそうでもないのかも。何せ私は本家の
   HIGHLEG JESUSをまだ観たことないし、強烈な河原さんも知らないので
   (今までに観たのが『トランス』と今回ですから。いろんな評判を考慮
   する限り、どちらも多分、相当に「おとなしく普通」な河原さんなのだ
   と思います (^^;)
 
    この「月影十番勝負」シリーズは、3年前にも一度観ているのですが
   (98年7月『唇からナイフ』)、あの時も確か「なんだかなぁ……」と
   思ってしまったんですよね……作・演出も、出ていらっしゃる役者さん
   も(高田さん以外は)違うのに。うーん、相性悪いのかな? せっかく
   観に行ったのにそういうふうには考えたくないですが。次回(来年か再
   来年?)がどんな作品・舞台か、ですね。観るまで分からないっていう
   のはこういう場合辛いなぁ。いや、もちろんそうだからこそ、思いがけ
   ず面白い舞台に出会った時が嬉しいんですけど。
                             (01.10.8)
 

 ・転球劇場「禁」(←筆者注:正しくは文字を○で囲んであります)

    大阪・扇町ミュージアムスクエアで9/21〜24の公演。
    9/23の昼に観てきました。
    全席自由。4列目か5列目の右端近くでの観劇。
 
    OMSに来るのはほぼ半年ぶり。観る公演の多くが近鉄小劇場上演な
   ので、他の劇場にはご無沙汰になりやすいんですね。まぁ6月にベター
   ポーヅを観れていたら3ヶ月ぶりになったんですが、それはおいといて。
 
    個人的に、転球劇場は「笑うため」に観ています……なんて言うと、
   劇団関係者やファンの方には失礼でしょうか?(苦笑)でも今まで観た
   2回とも、思いっきり笑えてますからね。おなかが痛くなるまで笑える
   機会や舞台って、そうしょっちゅうは無いんですよ。だから気分転換に
   もちょうど良いと言いますか……笑うこと自体が気持ちいいというか。
 
    コントオムニバスライブ、と聞いていました。
    通夜の席に集まってくる、見知らぬ者同士のコミュニケーション風景。
    妻殺しの容疑で裁判にかけられていた同僚へ無罪確定の祝電を打とう
   とするが、気を回しすぎて逆に本音を並べてしまうサラリーマン二人。
    演出家がいない中、初日間近の公演の稽古をする劇団員たち。
    押しの強い声優の男女、その間を取り持とうと努力するディレクター。
    知人にお祝いを持ってきたらしい日本語の怪しい植木職人(?)二人。
    そして場面は最初の通夜の席に戻り、それまでのコント全てに繋がり
   があることが明らかになる。
    オムニバスっていうのは元々そういう構成の作品を表してるわけなの
   で、考えてみれば最初から「そういうもんなんだよ」と提示されていた
   んですけど。全然注意を払っていなかったので(爆)最後にたどり着い
   た時には単純に「おぉ、そう来るか」と思いました。
 
    かなりの割合で、登場人物がぶち切れた人たちでしたね(笑)
    観客の印象に一番強く残ったのは、きっと最後の場面の、血まみれの
   お坊さんだったと思いますけど。あ、劇中劇も相当に意味不明でインパ
   クト強かったかな (^o^;
    ……しかしそれ以上に謎なのは、全てのコントに一貫して名前・存在
   が出てくる「田中」氏ではないでしょうか。意味不明な作品の演出をし、
   妻殺しの容疑をかけられ、挙句に脚立(?)から転落して亡くなり……
   一体何なんだ? という感じです。身内の者が一人も出てこない(通夜
   の席にさえ、他の部屋で休んでいるという理由で)ので、ますます存在
   がミステリアス。うーむ。
 
    タイトルの通り、「おいおい、いいのか?」的なネタ続きでしたが、
   だからこそというか、とにかく笑ってしまいました。今回も。
    個人的にひときわ受けたネタは「ピューロランド」でした(観た人に
   しか分からなくてすみません)。ディズニーランドでもディズニーシー
   でもなく何故?(笑)
 
                            (01.10.13)
 

 ・第三舞台『ファントム・ペイン』

    大阪上本町・近鉄劇場で10/5〜9の公演。
    10/5(初日)、E列(5列目)29番(右サイド真ん中)席での観劇。
    10/9(千秋楽)、M列(13列目)26番(右サイドブロック・センター
   ブロック寄り位置)での観劇。
 
    好みの点、不満な点、いろいろあります。
    ですが、単純に、観て良かったと思います。
    細かい話はまた日をあらためて。
 
    日本政府軍と、多数の反政府団体が日夜「正しい戦い」を続けている、
   90年代のもうひとつの日本。パソコン通信上を流れる謎の文書「スナフ
   キンの手紙」をめぐり集まった男女7人が、ある経緯から「平成の日本」
   へ飛ばされてきた。……この物語はその7年後から始まる。
    かつて居た世界での活動を続けようとする者、新しい目的を見つけて
   暮らしている者、記憶を失い違う人間として生きている者……「平成」
   の世の中で、それぞれの暮らしを送っていた彼らは、再び「スナフキン
   の手紙」の存在を知る。さらに、インターネット上の巨大掲示板で公開
   されている、7年前の彼らの映像……サイコメトリー能力を持つ青年と
   彼を追う研究者たち、この世界に違和感を感じる若者たち。もうひとつ
   の日本を知る彼らとそれぞれに知り合った人々は、二つの謎に引き寄せ
   られるように一同に会する。もうひとつの日本での「スナフキンの手紙」
   は、政府軍の軍人がかつて絶望していた時に知った、同じ境遇の人々の
   つぶやきを記したものだった。この世界でのそれは一体何なのか、あの
   映像を作り出したのは誰なのか。問題の掲示板の管理者である人物は、
   家族によると長い間引きこもりを続けているという。話を聞き出すため、
   彼らは協力して様々な作戦を試すのだが……
                             (01.10.28)
 
    ……日をあらためて、と言いながら気がつけば2ヶ月が経とうとして
   おります(爆)ので、とりあえず簡潔に書かせていただきます。
   (本当は細かく書きたいところもあるのでまた後日……ってできんのか
   なぁ、今の状況で……書きたいのは本心なのですが。でも待っていただ
   かない方が賢明ですね (^^;;;)
 
    まえがきにも書いていますが、第三舞台との出会いは高校演劇部時代。
   つまり観る側でなく演じる側として知ったわけです。まぁ、当時の私は
   新入生で裏方専門だったので厳密には「演じる側」じゃないですけど。
    で、この封印公演までに観た公演は生で2本(本公演のみ)、ビデオ
   含めても4本。……知らなくもないけどよく知ってるほどでもない、と
   いう微妙なスタンスですね。要するに、今回多かった内輪(ファン向け)
   ネタがある程度は分かるというぐらいの経験値。分からないやつもそれ
   なりに笑いましたけど。
 
    大阪より先に東京で公演がありましたが、それ(東京公演)の感想が
   結構辛いものが多くて、観る前は不安でした。せっかく久々に、プラス
   当分やらない劇団を観るのにつまんなかったら悲しいなぁと。
    個人的には、不安に思ってたほどではなかったです。ファンサービス
   が多すぎるとか、昔の作品の続編としたところがそもそも良くないとか、
   東京を観た人の感想で頷けるところもあります。私も多少そう思わなく
   はないし(観た後の今でも)。
    ストーリーに訳わかんないところ、というか、何でそうなるの?的な
   部分もありますしねー。結局のところ、この物語って「長く別れていた
   人々の再会の一時と新たな出発」しか書かれてないわけで、その前後が
   分からなくったって当たり前、なのかも知れませんが。その方が想像の
   余地があって面白いという意見もあるだろうし(私としてはもうすこし
   詳細を知ってみたかったですけど)。……いや、そのへんを抜きにして
   も、無理やりだなぁと感じる部分はあるんですけどね。登場人物の行動
   自体が結構……細かく書きだすと長くなっちゃうので、やめておきます
   (苦笑)
 
    他の作品でも結構、客観的に分析すると展開や設定の意味不明・理解
   困難なところはあると思うんです。一見しただけではなおさらそうでは
   ないでしょうかね。私なんか無意識に辻褄を合わせたがる性格なので、
   ちょっと「?」なところがあると気になって仕方なかったりします。
    それでも第三舞台が支持されてきた要因の一端は、今回でなんとなく
   分かった気がします。……「格好いい」んですよね。
    初日に観た後、この作品の時間軸的な前段階『スナフキンの手紙』を
   観てみた時にも思ったんですが、音楽の選び方とか、1シーン1シーン
   の組み立て方とか、その他色々総合して、こちらに見せてくれるものが
   すごく格好いい。「現代風」という言葉は具体的に厳密に言うとその年
   その年で違うでしょうけど、その言葉の抽象的イメージが似合う感じ。
   もともと戯曲の内容も時事ネタ・テーマが多いので、そういうイメージ
   は強いですね。……反面、時間が経ってしまうと中身が古く感じられが
   ちな側面もありますが (^^;
 
    ともかく、多くの人を引きつけてきた要因は、そういう「格好良さ」
   の割合も結構大きいんじゃないでしょうか。ひいてはそこから作り出さ
   れる圧倒感、パワー、迫力。
    それを感じられただけでも、観に行って良かったと単純に思います。
 
   (タイトルとかについても触れてみたいのですが、それをまともに書い
   てる時間が取れなくて……どうもすみませんです。あ、ちょっと聞いて
   みたいこと。長野さんの着ぐるみはいつ頃からお約束になったのでしょ
   うか?(笑))
                             (01.12.1)
 
 

 ・TEAM発砲B・ZIN『ゴメンバー・デ・ショウ』

    大阪上本町・近鉄小劇場で10/12〜14の公演。
    10/14の昼に観てきました。
    I列(9列目・実質7列目)1番(左サイドブロック・左端)席での
   観劇。
 
    戦闘ヒーロー番組『ゴメンバー』が終了して約10年。あるデパートの
   屋上では明日、『ゴメンバーショー』が開催されることになっていた。
   女性店員と警備員が深夜、準備をしてる最中に、突然現れたゴメンバー
   姿の5人……彼らはショーを観に来た子供たちを人質に取り、身代金を
   要求しようと企み、デパートに忍び込んだのだった。居合わせた店員と
   警備員たちは取りあえずの人質にされてしまう。
    その頃、地下駐車場に1台の車が到着した。宿泊費を浮かすために、
   予定より早く到着した本物のショーメンバーたちである。偽メンバーの
   犯人たちは、彼らを身替わり犯にすることを考える。捕まってしまった
   ショーメンバーたちは、何とか計画を阻止しようと脱出方法を考えるが、
   上手くいかない。そんな中、犯人の一人が、実は潜入捜査中の警察官で
   あることが発覚して……
 
    10月は毎週のように通った近鉄劇場・小劇場(及び近辺)。ほぼ毎月
   1回は観劇予定があるといっても、何ヶ月も行かない劇場も少なくない
   (ドラマシティや新神戸オリエンタル劇場など)ので、こう場所が偏っ
   ているとなんとなく不思議というか、ちょっと面白いというか。まぁ、
   たまたま観たいものがそこに集中しているだけなんですけどね。
 
    で、舞台そのものはと言えば。
    ネット上では芳しくない評価が多かったんですけど、私個人はわりと
   楽しんで観られました。『ゴメンバー』シリーズ三部作の完結編という
   ことなんですが、そういうものとしてはそこそこではないかと。……て
   いうか、そう銘打たれた作品ってコケやすい気がするんですよね。同じ
   ような位置付けの先日のダッシュの公演は、個人的にはダメダメでした
   から。だからこの作品は、心配したほどの失敗作ではなかったかな、と
   感じたんです。もちろん完璧とは言えませんけどね。
    これまでメインが多かった役者さんは脇に回って、若手さんを前面に
   出すという形も、それなりに成功していたんじゃないでしょうか。そう
   思うのは、私自身が発砲の観劇歴があまり長くなくてベテランの皆さん
   に思い入れが深すぎないせいもあるのでしょうけど。でも若手の方々も
   決して悪くはなかったです。……ベテランさんと若手の方々の交替って
   かなり難しいんですよね。某劇団を始め、長く観続けた劇団ほど、そう
   感じてしまうんですが。やはりそれは古株の方に対して思い入れが深く
   なるからでしょうね。そうなると劇団側も、観る観客側にも、難しい。
   長く続けば続くほど、世代交替は避けられないのですけど。
 
    それにしても毎回不思議なのが、上演時間の実際の長さと感じる長さ
   の違い。実際には(今回も)1時間半程度でも、いつも何故か2時間強
   ぐらいに感じるんですよね。私だけかも知れませんけど。エピソードの
   多さ、というか、登場人物への焦点の当たり方が比較的全員に平均して
   いる(ように見える)からですかね?
                             (01.11.3)
 

 ・MOTHER『クラウドバスター』

    大阪上本町・近鉄劇場で10/18〜21の公演。
    10/20の夜に観てきました。
    I列(9列目・この日は実質7列目)14番(センターブロック左端)
   席での観劇。
 
    数百年前、戦争で残虐な殺戮を続け、ドラキュラと呼ばれた伯爵。
    20世紀半ば、獄中で死んだとされる変わり者の学者ライヒ。
    彼ら二人が、昭和33年、東京タワー建設最中の日本に現れる。
    まだ東京タワーという名称が決まる前……「東京電波塔」建築現場。
   最近、塔の上部でお化けを見たという証言が相次ぎ、そのために工事は
   遅れ気味になっていた。ある夜、真偽を確かめようとした鳶職人の一人
   が、塔に登っていった直後、落下する……その翌日、雑誌記者とモデル
   一行が現場を訪れる。吸血鬼の映画が日本で初公開されることを受けて、
   電波塔で写真を撮りたいと言うのだが、勝手に話を進める記者側と現場
   監督が対立する。何とか間を取りなす女性事務員を、吸血鬼役のモデル
   であるはずのルバニア伯爵が突然攫い、塔の展望台へ姿を消してしまう。
 
    ……この公演、某演劇関係ページではかなり評判が良くなかったので、
   行く前はかなり不安でした (^^;;;
    しかしそれだからか、逆に意外と楽しんで観られたようです(苦笑)。
   役者さんも客演の方々(腹筋善之介さん・コング桑田さん・ラッパ屋の
   岩橋道子さん)もそこそこ良かったし、殺陣が多かったにもかかわらず
   どのシーンもそれなりに様になっていたと思うし。
    確かに話に無理を感じたり、展開が分かりにくい部分とかはあったと
   私も思うけれど。なぜ伯爵が本当に吸血鬼になったのか、東京タワーを
   爆破しようとしていた者たちは一体何者だったのか、受付嬢が吸血鬼に
   なったのは(血を吸われたんだから)まだ分かるけどいつの間に伯爵の
   妻の人格が入り込んでいたのか……などの説明が無いに等しかったです
   からね。お話、文字としての物語や小説にしてみたら結構面白いものに
   なりそうなのですが、舞台の作品としては扱う「人間外のもの」が多い
   といいますか……多くても上手くいく場合ももちろんあるのでしょうが、
   この作品はそのために焦点がぼやけてしまった感があります。ひとつに
   絞り込んだ方が分かりやすかったんじゃないかな、と。
 
    MOTHERと言えばダンスシーン(by知人)らしいのですが、私は
   まともに観たことは今までありませんでした。今回初めて生で観ました
   が、なかなか「観せる」ダンスをやってますね。振付は(たぶん)創立
   メンバーで役者でもある牧野エミさん。数人ずつ分かれての振りが結構
   多いので、考えるの大変でしょうねぇ。
 
    今年観た2公演(『Jack』『i・blue』)では、どちらでも相当好き
   勝手に遊んでいた感のある腹筋さんですが、今回はそれほどではありま
   せんでした。パワーマイムはやってましたけどね、恒例(?)のアニメ
   ネタはさすがに無かったです(笑)
 
    更新ついでに「まえがき」にも書きましたが、来年2月の公演を最後
   に解散してしまうそうです……今まであまり観に行かなかったし、もの
   すごく好きというわけでもないんですけど、一応ずっとチェックはして
   いた劇団なので、無くなってしまうとなるとやはり淋しいです。ラスト
   の公演は必ず観に行こうと思います。
                             (01.11.3)
 

 ・カクスコ最終公演『今日までどうもありがとう』

    大阪上本町・近鉄小劇場で10/24〜28の公演。
    10/28(千秋楽)に観てきました。
    E列(5列目・実質3列目)21番(右サイドブロック左側)席で観劇。
 
    「まえがき」にも書いてますが、カクスコは今公演(来年1月の東京
   公演千秋楽まで)で解散です。
    大雑把に、地味か派手かで言えばたぶん前者だと思いますけど。その
   「地味さ」が受け入れられて長ーく続いてきて、そのためコアなファン
   は多い感じですね。個人的にはビデオを含めても今回で3回目なので、
   カクスコに関しては知らないことの方が圧倒的に多いです。でもそんな
   私でも、カクスコの独特の雰囲気はすごく好き。ですから長く観続けて
   いる人ほど、ここの雰囲気を心地よく感じる度合いは強いでしょうね。
   まぁ個人的には、たまにだるく感じるシーンもありますけどね (^^;
    今回も、完璧に気に入ったわけじゃないけど、とても楽しかったです。
 
    今までのダイジェスト版ということで、いちおう基本になってる作品
   はあるんですが(偶然、今年BSで放送されて観た作品でした)ところ
   どころ違う作品から引っぱってきたシーンがあったようです。カクスコ
   は観てない作品が圧倒的に多いので、正確にどこがどの作品のシーンか
   までは分かりませんでしたが。
    しかしそういう構成でも(少なくとも私には)不自然に見えなかった
   のは、舞台作品としては淡々とした、そう大事件があるわけでもない、
   日常的なシーンで展開してゆくカクスコ作品ならではだろうと思います。
   他の劇団の作品で同じことをやったら、ほぼ確実に訳が分からなくなっ
   ちゃいますよね。良くも悪くも作品ごとに設定や展開に一貫性があって、
   それ一つで独立しているものが大半でしょうから。
    カクスコの全ての作品がまったく独立していないわけではないと思い
   ますけど、なんていうか、作品の(ひいては劇団の)始まりから終わり
   までずっと一緒にいる6人の「繋がり」はどの作品でもきっと不変なん
   ですよね。だからどの作品のどのシーンでも、6人の「生活の一コマ」
   として(大抵)自然に観ることができるんじゃないでしょうか。
 
    最終公演記念パンフレット+2枚組CDのセット(それぞれ単品売り
   ももちろん有り)がロビーで売ってました。
    セットだと5000円と結構いい値だったのですが、もうこうやって劇場
   で観るのもグッズが販売されるのも最後だし、と思い切って買っちゃい
   ました。予定外の支出ではありましたけどね(苦笑)
    もしやと思い、迷いはしましたが開演前に買っておいて良かったです。
   案の定、終演後には売り切れていましたので。
                             (01.11.3)
 

  舞台の記録のページに戻る

  趣味の舞台のページに戻る

  趣味のページに戻る

  トップページに戻る

  掲示板「観たものネタばれ話の部屋」に行く

 

トップ更新プロフィール日記/趣味/リンク掲示板