<00.6〜7に観た舞台の記録>

  ・いるかHotel『花火みたい』(2000.6)
  ・KOKAMI@network『プロパガンダ・デイドリーム』(2000.6)
  ・劇団扉座『いとしの儚 100 Days Love』(2000.6)
  ・ドナインシタイン博士〔最後〕の世紀末学会『大阪ロボットのつくり方』(2000.6)
  ・演劇集団キャラメルボックス『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』(2000.7)
  ・ランニングシアターダッシュ『FLAG』(2000.7)
  ・TEAM発砲・B・ZIN『パレット』(2000.7)
  ・『熱闘!!飛龍小学校☆パワード』(2000.7)
 

 ・いるかHotel『花火みたい』

    6/2〜4まで、大阪・扇町ミュージアムスクエアで公演。
    6/2(初日)に観てきました。
 
    「劇団」形態になって最初の公演、らしいです。
    個人的には、知人の所属する劇団ということになります。
 
    旗揚げ公演は観たのですが、以降2回の公演は行ってません。
    理由は挙げればいろいろありますが……観た(旗揚げ)公演があまり
   印象に残らなかったのが大きな要因でしょうか。正直に言えば。
    ただ、公演前には毎回、「観に行くね〜」と知人に言いながら行って
   ない状態だったので、そろそろ本当に観に行ってあげたいと思いまして。
 
    劇場に着いたのは20分前。その時点で整理番号120番までが入場可能
   の状況でした(指定席でなく自由席なので)。20人くらいは並んでいま
   したし、開演直前までぼちぼちと人が入ってきましたから、150〜160人
   は客席にいたんじゃないでしょうか。ちなみにチケットぴあの前売分で
   売れていたのは39枚だったとか……(私のチケットは知人からの招待券
   でした。整理番号は21番 (^^;)
 
    いくつもの場所で、それぞれの人物たちのドラマが進行し、夏の夜の
   花火大会へとつながっていく。
    憧れの先輩を花火に誘いたい少女と、父親の再婚に反発する少女の友。
    屋上で、最後の花火大会の始まりを待つ女性。
    今日限りで演劇を辞めようとしている女優。
    結婚目前のカップルと、漫才をめざす二人の少女。
    タイムカプセルを開ける小学校時代の仲間たち。
    ……彼らは花火大会の夜を、それぞれどんな風に迎えるのか?
 
    上演時間、約2時間半。…………ちょっと長かったな。
    私の場合、1時間過ぎると気が散り始めることが多いし、座り続ける
   負担も考えると、1時間半〜2時間程度がベストですね。
 
    お話自体は、よかったと思います。飾らなくて、でも繊細で優しくて。
    誰かと花火を見たい気分になりました。安直ですが(苦笑)
 
    しかし、組み立て方がもうひとつ、な感じがしました。
    話の数がちょっと多かったと思うし、それぞれの話の長さのバランス
   も少々いただけない……かな。どこ、とは具体的に言えないんですけど、
   無駄に長い部分があったように感じます。もう少し短くすることも可能
   だったんじゃないかな、と。
    あるいは、話の数を減らすか。上演時間を短くすると言う意味でも、
   ややコンパクトにまとめた方が良かったかも。
 
    役者さんはまぁわりと、みんな良かったでしょうか。
    あのサイズの劇場向けじゃない演技をする人もいましたけど……
   (テンション高すぎ、とか。小さい劇場なので、あんまりくどい演技を
   されると、観ていて辛くなる時があるんですよ……個人的感覚かも知れ
   ませんけど)
 
    ロビーで台本が売っていたので、買いました。
    お話自体は好きだったし、惹かれるセリフもありましたので。
                              (00.6.2)
 
 

 ・KOKAMI@network『プロパガンダ・デイドリーム』

    大阪茶屋町・シアタードラマシティで、6/7〜11に公演。
    6/7(初日)に観てきました。
    7列7番(ほぼ左端)席での観劇。
 
    売れないルポライター・山室修司(加納幸和)のところへ、ある女性
   (旗島伸子)が訪ねてくる。彼女の名は奥平絵美。半年前に三角関係の
   もつれから二人を殺した男の妹だった。被害者の家族に対して謝ろうと
   しない父親、ノイローゼになってしまった母親、結婚の話がダメになり
   父親を憎む姉……絵美は山室に、自分たちのルポルタージュを書くこと
   を依頼する。彼女は有名になって、自らが書いた小説を出版することを
   願っていた。最初は誰も相手にしないかのように見えたが、山室たちが
   相談した相手が、他の誰かと次々と奥平事件を話題にしたことにより、
   それぞれの思惑が奥平一家を中心に渦巻いていく。母親の自殺を機に、
   一家に注目し始めるマスコミ。「有名になりたい」絵美はそのマスコミ
   を利用し、思わぬ事件を起こす。そして父親の元には、「世間に傷つけ
   られた」者たちが集まり始めていた。
 
    ………………う〜ん。
    「よく分かりません」でした。
    劇中で登場人物が「どこが分からないか分からないぐらい、分からん」
   というセリフを言っていましたが、それに近い心境です (^^;;;
 
    ニュアンスはなんとなく分かる、ようなそうでないような(どっち?)
    「プロパガンダ」「デイドリーム」……「宣伝」「白昼夢」……
 
    「テレビの力、威力」って、なんなんでしょう。
    あまりにも身近にあるので普段は気づかないけれど、知らないうちに
   それが流す「情報」によって考えが動かされてしまう。
    しかし、「情報」が正しいものかどうかは、実は観ている側からは、
   分からないんですよね。厳密には。戦時中の新聞のように(極端に言え
   ば)、内容を操作しようと思えば、できてしまうものなんですね。
    観ている側からは当然、そんな裏側を知りようもないから、流された
   時点で「情報」は「真実」としての力を持ってしまう。それが正しかろ
   うが、でっちあげであろうが……
 
    テレビの特性と「情報」の威力に翻弄される登場人物たち。
    利用していた者たちも、結局はその「力」を制御することはできない。
    人間が「使っている」はずの「テレビ」という存在に、実際は人間の
   方が「使われている」と言った方がいいのかも知れない。
 
    作る側の狙いは、そういった一面を浮きぼりにすることだけではない
   かも知れませんけど(たぶん、他にも訴えたいことがあっただろうとは
   思いますが)
    私はとにかく、「テレビ」ひいては「マスコミ」による、「情報」が
   持つ「力」の大きさ、引き起こす「波紋」の果てしなさに、圧倒されま
   した。おそろしさと共に。
    しかし観終わった後に感じたのは、怖さよりも悲しさでした。
    どうしようもなく、悲しい気持ちになりました。
 
    「絵美」の本当の目的は、なんだったんだろう?
    有名になることでも、小説を出すことでもなかったはず。
    彼女が「山室」への手紙の中に書いた「人間を信じたかった」という
   のも、違う気がする。
    ……本当は、父親を、彼の本心を、知りたいだけだったのかな。
 
    オープニングとエンディングがやけに印象的でした。
    どかんとかかる音と、テレビの大画面に映される文字と。
    (オープニングのみ)大画面の前に集まる人々のシルエット。
 
    ストーリーの進行役と言える、加納さん。
    花組芝居でも一度観ましたが、私はこういう普通の役の方が好きかな。
    劇中でやってた「おばちゃん」はすごく面白かったですけど(笑)
 
    生では初めて観る、筒井真理子さん。
    (今はなにをしてらっしゃるんでしょう?)
    いやーやっぱり第三舞台の人ですね。随所で見せる演技の迫力が……
 
    前回公演には役者として出ていらした鴻上さん、今回は出演しないん
   だな、と思っていたら…………大画面に映るテレビCMにきっちり出て
   こられました。某健康器具の宣伝で(似合いすぎでした(爆笑))
    ひょっとしたら、2時間のうちで一番受けていたんじゃないかなぁ、
   あのCM (^o^;
 
    その他の役者さんも皆さんよかったです。乾貴美子さんはどうしても、
   なんとなくぎこちなくはありましたけど……周りの役者さんが役者さん
   だしなー。
    あ、NYLON100℃の大倉さん。『唇からナイフ』で一度観ましたが……
   あの時も結構おもしろい役でしたけど、今回の方がうわまってましたね。
   いい感じでした(笑)
   (『唇からナイフ』……『怪傑三太丸』に客演された久松さんも、出て
   いらしたんですね。さっき確認して気づきました……遅すぎ。>私)
                              (00.6.8)
 
 

 ・劇団扉座『いとしの儚 100 Days Love』

    6/16〜18、大阪上本町・近鉄小劇場で公演。
    6/16の初日を観てきました。
    B列(2列目)13列目(センターブロックの真ん中)席での観劇。
 
    扉座は初めてです。
    一年以上前から関心はあったのですが、観に行く機会……というか、
   予算の都合がなかなかつかなくて(苦笑)
    今回もそれほどお財布に余裕のあった時期ではないのですが、一度は
   観てみたいし、チケット買わないと今回もまた行かないだろうな……と
   思いましたので、思い切ってチケット購入しました。
    公演約10日前の時点で、上記のような前の席が取れてしまったので、
   「そんなにお客さん少ないのかな……」と思わず心配しましたが、当日
   は、だいぶ満員に近くなっていたように見えました。
 
    知り合いが扉座を誉めていましたし、今回の作品はいろんなところの
   評価も結構よかったので、楽しみなような不安なような……でした。
 
    感想。
    …………………………ついていけませんでした。
    なにがって、………………あまりの下ネタの多さに。
    作品の内容上、そうなったのかも知れませんが、それにしたって……
 
    まぁ、自分が「キャラメルマニア」で、そういうのを見慣れていない
   ことは認めます(キャラメルは下ネタとか直接的なラブシーンとかは、
   まずやらないですから)。しかしもともと好きなわけではないです。
    多少なら、笑って受け流すこともできますけど。それで済ませるには、
   あまりにも無理がある多さでした……(少なくとも私にとっては)
 
    ストーリーも、なんかよく分からないし。「起承転結が分からない」
   のではなく、「まとまりが悪い」感じが。
    「観るべきところ」は最後の10分だけ、という気がしてしまいました。
   そこまでの2時間近くは(上演時間は約2時間10分)、どうしても余計
   なものが多く見えてしまって……歌とか踊りとか、いちいち挿入される
   「下品なギャグ」は必要ないんじゃないかな……
 
    古い物語(『長谷雄草紙』)をベースにしてるのは別にいいんですが、
   それならそれにふさわしいアレンジの仕方があったんじゃないだろうか、
   と思うんです。どっちかというと、長編には合わない、というか長編に
   するのは難しいかも。短編か中編で、もっとコンパクトにまとめた方が
   すっきりしたんじゃないかなぁ……
    もちろん、何でもかんでもまとめりゃいいって訳ではないし、「無駄」
   が必要な場合もたくさんありますけど。でも「無駄」が、出てくる場面
   でそれなりに活きてこないのなら、本当に「無駄」でしかないですよね。
   今回は、「無駄」が活かされているようには、どうしても見えなくて。
    特にラスト30分は、あるいは無い方がよかったかも(ラストシーンは
   気に入ったのですが)。
 
    ヒロインの女優さんの台詞回しも気になったひとつです。
    一応ヒロインやるほどの役者なのに、台詞にあまり気持ちを感じられ
   ないというか……感情移入できませんでした。
 
    わりと評判のいい劇団のはずなのに…………観る作品を間違ったので
   しょうか。うーむ。
    なんか気持ちのおさまりが悪いので、とりあえず次回もチャレンジは
   しようと思ってます。
 
    さて。すこしは誉めておきますね (^^;
    ラストはよかったと思いました。悲しい恋人同士の「別れ」も、舞台
   に舞う花吹雪も、そのまますっと終わっていく最後も、美しかったです。
                             (00.6.16)
    

 ・ドナインシタイン博士〔最後〕の世紀末学会『大阪ロボットのつくり方』

    大阪梅田・HEP HALLで、6/27〜29の公演。
    6/27に観てきました。
    D列(4列目)15番(右サイドブロック・右端に近い)席での観劇。
 
    ある知人に以前勧められていたのと、劇団☆新感線の粟根さんが観た
   かった(最近はまってんなぁ、私 (^^;)ということで、行きました。
    あ、粟根さんが出て来られた時、手(たしか左手小指部分)に包帯を
   していたので、稽古か舞台で怪我でもされたのかな? と思っていたら、
   この「学会」で使うとあるパネルを製作中に、ざっくり切ってしまった
   とか(ひえぇ)……6針縫ったそうです。そのためにリハーサルも中断
   したので、後半は(展開が)どうなっても知らないよということでした
   (おいおい……)
 
    ぴあで普通に席が取れたのであまり考えてなかったんですが、当日は
   立ち見の人が結構いて、ちょっとびっくりしました。しかもみなさん、
   異様にノリがいいし…………「そういう人たち」の集まりなのかー、と
   妙に納得してしまったり(苦笑)
 
    ドナインシタイン博士(川下大洋)が、助手(粟根まこと・山内圭哉)
   と一緒に、「東京に負けない」ための「大阪ロボット」について考えて
   いく、というコンセプト……のようです。
    でも実際には、ロボットについての話はそんなに多くなくて、大阪と
   いうネタでどれだけ「遊べるか」、という感じでした。ロボットの作り
   方を歌で講義する、というのでどんなのかと思っていたら、大阪の交通
   事情だとか大阪弁のアクセントだとか、そんなのがネタだったりしまし
   たし(笑)
    しかし、HEP HALLはコンパクトなだけに、音が響きますね〜。私の席
   はスピーカーの延長線上に位置していたので、特に。
 
    「学会」だけに、講義形式だったり、観客が参加したりという部分も。
    「自分がほしい「大阪ロボット」を描け」というのはまぁともかく、
   「鉄腕アトムを描け」と言われた時には笑ってしまいました。……でも、
   全然描けませんでした……イメージはあるのに、実際には描けないもの
   ですね。どちらの問題も、いくつか観客の答えが選ばれて紹介されるん
   ですが、ある意味なかなかすごかったです。特にアトムが (^^;
 
    ストーリーよりもネタのやり取りで進められていきますが、ラスト、
   いちおうオチはあります。
    ロボットを再起動させたら某パソコンの起動音がする、というのは、
   とっても個人的な好みって気がしましたが(笑)
    
    基本的に思いっきり笑えますので、最近あんまり笑う機会がない、と
   いう人におすすめかも。大阪人の方々(私は厳密には「関西人」になる
   でしょうけど)には、自分がそうであることがやけに面白く感じられる
   のではないでしょうか。
 
    「世紀末学会」はとりあえず今回で終了、次は90年後だそうです (^o^;
    名前を変えて、来年以降もやってくれないかな〜と期待している人は
   結構いると思うんですけど(私もそうですし)。
                             (00.6.28)
 
 

 ・演劇集団キャラメルボックス『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』

     ・神戸初日版→こちらへどうぞ。(ネタばれなし)
     ・神戸公演全体版→こちらへどうぞ。(千秋楽一言挨拶付き・ネタばれあり)
 

 ・ランニングシアターダッシュ『FLAG』

    7/14〜24、伊丹AI・HALLでの公演。
    初日の7/14に観てきました。
    B列(2列目)16番(ほぼセンター)席での観劇。
 
    今までと違う感じ(あんまり良くない意味で)、という感想をわりと
   目にしていたので少々不安でしたが、私は楽しめました。
    たしかに、設定が荒唐無稽とかストーリー展開がはちゃめちゃだとか、
   そういうのはあるんですけど、個人的には、こういう感じも好きです。
    劇中の時間も上演時間自体もいつもより短いので、場面転換がかなり
   目まぐるしいですね。そこについていきにくい、という人もいるようで、
   早い転換を見慣れている人とは大きく感想が分かれるところでしょう。
   (私はどちらかというと、慣れている方だと思います)
 
    ファンタジー度というか、現実離れした面がメインの部分にあるので、
   人によってはそれが鼻につくかも知れませんが、ダッシュ特有の「空気」
   はちゃんとあったと感じました。私は。
 
    今回、キャラメルの岡田達也さんが、客演なさっています。
    初・外部出演。
    キャラメルではたぶん回ってきそうにないタイプの役で、それが結構
   うまく馴染んでいて、おもしろかったです。
    笑えた、というか「おいおい (^^;」と思ったのが、劇中でいきなり
   「休憩〜」とか言って、「最近どう、キャラメル?」とか他の役者さん
   に聞かれて、「もう小川江利子(現在公演中の『カレッジ・オブ・ザ・
   ウィンド』再演で初主演)が心配で心配で……」と思いっきり内輪話に
   入っていたこと。いや、知ってる人は笑えますけどね〜(苦笑)
    しかも、ご自分が次に出る『また逢おうと竜馬は言った』の神戸公演
   の日程も忘れていらしたし…… (^^;;; 心の中で「9/21〜27ですよ〜」
   とつっこんでいた私でした。
                             (00.7.15)
 

 ・TEAM発砲・B・ZIN『パレット』

    7/21〜23に、大阪天王寺・近鉄アート館で公演。
    7/21に観てきました。
    B2列(前から5列目)1番(左端)席での観劇。
 
    怪獣災害や宇宙人の侵略が頻発する現代日本。それに対抗するために
   結成されたのが、平和軍隊パシフィックレギオン。攻撃部隊(PLAC)
   ・科学班(PLSM)などに細分化される中に、パレット(PLET)
   と呼ばれる部署があった。退治した怪獣の後始末から、軍事行動に伴う
   市民の苦情受付まで、トラブルの専門家としての活動がメインの彼らは、
   その日も某アパートの大家夫人の苦情を聞かされていた。そのアパート
   に、宇宙船が墜落したところから、話は始まる。乗っていた正体不明の
   宇宙人は、食料をくれたアパートの住人に恩を返すまで帰らないと言い
   出し……
 
    一年ぶりの関西公演。
    今回はあんまり……という感じの感想を一部で聞いていたので、どう
   なのかな〜と思いつつ行きました。
 
    私はわりと、よかったと思います。
    今まで観たことのある発砲の作品だと、結構バタバタしていて、まぁ
   最後には解決するはずなんですけど、そこまでの展開がしつこいくらい
   敵方に優勢になっていったりで、それが「長い〜」と感じてしまったり
   してました。そういう作品でも、好きなものはあるんですけどね。
    今回は、それらに比べるとバタバタ度は少なかったかな? はっきり
   した「敵」の役がそういえばなかったし。
    謎の宇宙人を早く宇宙に帰すために奔走するストーリーですからね、
   それはそれでいろいろトラブルが出てきたりするのですが。発砲が普段
   やっている、わりと正面きった「ヒーローもの」というよりは、「SF
   ドラマ(+ギャグ)」という感じの内容かな。「登場人物の気持ち」が
   いつもよりも前面に出ている話。私は、人間ドラマの比重が大きい方が
   好きな(場合が多い)ので、結構気に入ったのかも。もちろん、ドラマ
   そのものが(それなりに)ちゃんとできている、というのも条件ですが。
 
    そういえば、発砲の客演常連(?)の、草野徹さん。
    なんか、「普通の役」を初めて観た気がします(笑)
    実際は『カケルエックス』でも「普通の役」だった覚えがあるんです
   が、あの作品はあまり好きじゃなくて、記憶も薄くて(苦笑)
    印象に残ってる役といえば、犬とか、怪人のボスとか、安楽椅子探偵
   (←これは舞台ではなく、関西ローカルで放送された『ミステリーな夜』
   という推理ドラマに出てきた、正体不明の探偵役です(笑))だとか、
   そんなのばっかりでして……素顔だって、ようやく見られたって感じが
   したもんなぁ (^o^;
 
    次回は、2001年2月に近鉄小劇場だそうです。
    戦国時代が舞台……なのかな???
                             (00.7.29)
 
 

 ・『熱闘!!飛龍小学校☆パワード』

    7/20〜25に、新神戸オリエンタル劇場で公演。
    7/25(千秋楽)に観てきました。
    I列(9列目)5番(左端から5番目)席での観劇。
 
    手にした者は、一年生でも六年生を倒すほどの力を持つと言われる、
   飛龍小学校の最大の伝説「飛龍エメラルド」。そのエメラルドを狙う、
   番長・轟天寺とその部下たち、遠山会長率いる児童会。
    校庭地下にある古代図書館遺跡でエメラルドを見つけたのは、飛龍小
   ナンバー1の探偵と評される3年生・赤木ジョー。だが調査の帰り道、
   落盤事故に遭い、相棒のキムに大怪我をさせてしまう。
    折しもその日、転校生が来た。3年生で、名前はウォン。彼は転校先
   でナンバー1の探偵を倒して自分が一番になると決めており、ジョーに
   会った早々の勝負を挑むが、その場はジョーにかわされてしまった。
    キムのことが気がかりなジョーは、調査の依頼人である、噂屋・マリ
   を探すが見つからない。おまけに、同じクラスの生徒に存在を忘れかけ
   られているような事件が相次ぐ。
    放課後、ジョーはマリが開催する噂オークションに姿を見せる。だが、
   参加者はおろか、いつもジョーをライバル視してきた探偵・エースも、
   マリでさえもジョーのことを知らない奴と言う。そこへ乗り込んできた
   轟天寺も、児童会の連中も、同様だった。
    轟天寺の求めに応じてエメラルドを出したマリは、恐ろしい話をする。
   飛龍エメラルドを使えば大人になることができるが、最初に見つけた者
   には呪いがふりかかる――周りから自分の存在を忘れられてしまうのだ。
    ジョー、轟天寺、児童会の、エメラルドをめぐる攻防戦が始まった!
 
    1997年に、惑星ピスタチオで上演された作品。
    さらに前に『熱闘!!飛龍小学校』という前バージョンの作品も。
    97年版は、CS(SKY PerfecTV!)で放送されたものを観たことがあり
   ます。その前の、96年秋の公演(『Believe』)を観に行ったので、DM
   は届いたのですが、その時は行きませんでした。
 
    ピスタチオ時代の作品なので、多少不安がありました。ピスタチオの
   解散後すぐの公演でそんなのをやって、大丈夫かなぁと……元メンバー
   が数人いるだけに、余計に。前のと比べちゃったりする人がいそうで。
    実際、チケットさばくのは大変だったようで、私が行った回は千秋楽
   だったにもかかわらず、好意的に見ても4分の3程度入りだったかな。
   シャトナーさんが開演前に「前説ライブ」とでも言えそうなことをやっ
   てまして。その時、チケットがあまり売れない苦労を歌にしてて、その
   中の歌詞に「またひとつキャラメルを偉いと思った」とかいうのが……
   私としては、思わず笑ってしまいました (^^; 同時に、よっぽど大変
   だったんだな〜と。確かにキャラメルでは、同じオリエンタル劇場で、
   ステージの当日には満員、もしくはそれに近い状態までお客さんが入り
   ますからねぇ……前売があまり売れてない公演の時でも。
 
    さて、肝心の本編は……
    おもしろかったですねぇ。長かったけど(笑)
    「ピスタチオ」という形態がなくなったのが、逆に良かったのかも。
   いい意味で「ピスタチオの頃の良さ」が出ていたように思います。
    そういうのを抜きにしても、結構面白くできていたんじゃないかな。
 
    問題は、時間が長いのと、台詞の聞き取りが難しいことかなぁ (^^;
    最初の通し稽古では3時間以上という、某ミュージカル2作品に匹敵
   する長さだったとか。それを、次の通し稽古で2時間15分ほどに縮めて。
   ……でも本番では、どうやら2時間半以内におさまったことはほとんど
   ないらしい……私が聞く限りでは。知人もだいたい、「約2時間40分」
   という話だったし。この日(7/25)のシャトナーさんの目標としては、
   1時間50分とおっしゃってましたが、「それは絶対無理だろう」と観客
   の大半が思っていたに違いありません(笑)……結果的には、やっぱり
   約2時間40分でした。エピソードが、長くなっていたものが多かったの
   が、原因ですかね。カーテンコールが3回あったので、もう5分くらい
   長かったかも。
 
    …………しかし。元ピスタチオファンって、キャラメルファンよりも
   ある意味、「濃い」んじゃないでしょうかねぇ。
    私が行った日は千秋楽だったから「特に」かも知れませんけど。
   (加えて、私はキャラメルに対するほどピスタチオを「追っかけて」は
   いませんから、そのせいもあるかも)
    開演前から、客席から声が飛ぶし。他の人の話とか聞いてても、話に
   すごい「情熱」みたいなものが入ってる感じがしたし。
 
    この作品の膨大な台詞についていくのは、初見の人は大変だったので
   はないでしょうか。おまけに速いから、前から9列目の私でも聞き取れ
   ないところが結構ありましたし。私は97年版を観ていて、ストーリーを
   だいたい知っているから、台詞の一部分が分からなくてもなんとかなり
   ましたけど……
 
    97年版オープニング(ジプシー・キングスの曲)がお気に入りでした。
    今回も同じシーンで使われていたので、かかった時は嬉しかったです
   ね〜。探すのにちょっと苦労した曲なので、思い入れもありましたし。
                             (00.7.29)
 

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