・『ミスター・ムーンライト<月光旅人>』初見の印象。

    新神戸オリエンタル劇場で7/20〜8/3の公演。
    今までのキャラメル公演の際と同じく、初日に行ってきました。
    L列(6列目)8番(左サイドブロック真ん中あたり)での観劇。
 
    パンフレットのキャスト表で、一番上に上川さんの名前があるのを
   見て「もしかして?」と思っていたら、やっぱり主役でした。意外と
   上川さんの主役って少ないんですよね。メインキャストは多いけど。
    明確な「主役」は、『ディアーフレンズ、ジェントルハーツ』初演
   及び『また逢おうと竜馬は言った』初演ぐらい?(前者はビデオでも
   全く観たことないですが)……あと、『ハックルベリーにさよならを』
   初演で、西川さんとダブルでやってましたけど(これも未見です)
    上川さんの主役って(1作品しか知りませんけど)なんか情けない
   タイプで、でもそこが妙に現実の人間くさくて、わりと好きだったり
   します。テレビだと真面目でしっかりした好青年とかが多くて、正直
   その傾向には飽きてきてます。こういう役柄も(プラス、すごく徹底
   した悪者とか、印象の強烈な役も)やらせてもらえればいいのにな。
    かなり出ずっぱりだから上川さんファンには嬉しいでしょう。……
   しかしこの情報が出回ると、当日券の列がさらに長くなっちゃうかな
   と、新たな不安も……(え、じゃあ書くなって?)
 
    ストーリーの軸になるのは大内さんの役と、その周辺の人々。上川
   さんと大内さんは学生時代の友人という設定。
    春の2公演でメインだった方々は、基本的に脇に回っています。
    出演予定者やパンフのキャスト表には入ってませんが、新人さんが
   一人(女性)初舞台。上演台本のキャスト表には書いてありますが、
   観た後に見ることをお薦めします。たとえ本文は読まなくて、表だけ
   チェックしようとお思いの場合でも。
    初日に観た限りでは、突出して良い人も悪い人もほとんどいないと
   いう印象。岡田達也さんがちょっと弱いと思ったぐらい。
 
    全体的にも、いまいち評価がつけにくい感じです。
    べた褒めはできないけど、とりたてて貶すほどでもないと言うか。
    ……心にどーんとインパクトが来る。そういった台詞もシーンも、
   個人的にはなかったからかなぁ。いまひとつ心に残るものが少ない。
   台詞や展開は覚えていても、心を締めつけられるような、気持ちを
   思いっきり揺り動かしてくれるような、そういうものが私は感じら
   れなかった。結構、淡々と観てしまっていました。
 
    うるっと来た瞬間が無いわけではないのですが。
    その部分が、最近のキャラメル作品(新作再演含め)に多いネタ
   に起因しているものだというのが、私には不満でした。
    だってその手のネタって、おそらく9割以上の人にとって多かれ
   少なかれ共感しやすい、極端に言うなら否応無く泣かされてしまう
   ような、そういうものですから。作る側が意図してないとしても、
   こう続くと結果的に、卑怯なネタになってるんじゃないでしょうか。
 
    卑怯と言えば。劇中で2回ほど客席をいじるというか、お客さん
   を「使う」場面があります。……あんまり好きじゃないなぁ、個人
   的には。NODA・MAPなんかでも結構やってますけどね。面白いけど、
   根本的にはずるい手段ですよね。あくまでも舞台の上のみで勝負を
   してほしいと思うんですが。……とは言え、少し前の、もっとキャ
   ラメルにのめり込んでた時期の私なら、一緒に楽しんでたかも知れ
   ないので、それを指摘されると複雑な気持ちですが……(爆)
 
    「キャラメルな話のページ」にも書きましたが、中村亮子さんと
   ダブルキャストだった温井さんが、稽古中に倒れてしまったため、
   急きょお休みだそうです。ロビーに告知板がありました。パンフの
   最後の方でも触れられています。なので、中村亮子さんがシングル
   キャストということになっています。
 
    『TRUTH』『クローズ・ユア・アイズ』『エトランゼ』に続いて、
   オリジナル音楽での公演も4度目。ただし今回の場合、「ほぼ」と
   いう注釈付き。1曲だけ、キャラメルでおなじみのアーティストの
   ものが使われています。私はてっきり今月発売の新曲が使われると
   思ってたんですが、すでに発売済みのものでした。わりと好きな曲
   なので、驚くと同時に少し嬉しかったです。同じく初日を観た知人
   も言っていましたが、今回の舞台、この曲の勢いの良さに助けられ
   ている部分も結構あるかも。そんなふうにもちょっと思いました。
 
    まぁ、この時期はまだ観ていない方々が大半ですからね。あまり
   細かいことまでは言えません。それに、観る人によって解釈も印象
   も違うんですし。舞台に限りませんけど、気に入るかそうでないか、
   は結局のところ好みが大きく作用しますからね。
    期待は多すぎず少なすぎず、ほどほどな感じで観に行くのが無難
   だと思います。別に今回に限ったことじゃないですけどね。
 
    あ、そうそう。タイトルと内容の関連性ですが。
    ……うーん、意味があるような無いような。私が嫌いな「台詞に
   無理やり入れる」ことはしてないので、それは良かったんですが。
   (あえて言うなら、劇中の月に関する話はちょっと無理やりかも?
   無くてもいいとまでは言わないけど、もう少し言い回しを変えた方
   が劇中への自然な取り入れ方になるのでは、と思いました)
    象徴的と言うか、モチーフと言うか、観る人がそう見えればそれ
   で正解、という感じに近いんじゃないかと。……なに言ってんだか
   自分でも分からなくなってきました(爆)
    とりあえず、今回のタイトルの扱い方はこれでいいんじゃないか
   と思ってます。
 
    グッズ関連情報を少し。
    サウンドトラックCDが東京初日発売なのは発表済みですが。
    神戸初日発売予定だった『クローズ・ユア・アイズ』DVDと、
   データブック『キャラメルボックス博覧会』も発売が延びています。
   どうやら7/25以降になるようです。DVDの方はその予定もかなり
   不確定らしいです。
                            (01.7.20)
 
 


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