<06.3〜11に観た舞台の記録>  

  ・演劇集団キャラメルボックス
     『あしたあなたあいたい』/『ミス・ダンデライオン』(06.3)
  ・演劇集団キャラメルボックス
      チャレンジシアターVol.4『俺たちは志士じゃない』(06.7)
  ・子供のためのシェイクスピア『リチャード三世』(06.7)
  ・PARCO PRODUCE『プライベート・ライヴズ』(06.10)
  ・演劇集団キャラメルボックス『少年ラヂオ』(06.11)  
 

   ・演劇集団キャラメルボックス    『あしたあなたあいたい』/『ミス・ダンデライオン』:4点/6点       3/23〜27、大阪OBP・シアターBRAVA!での公演。     3/25に両作品、通し券で観てきました。     S列(19列目)14番(センターブロック左端席)にて観劇。       これから東京公演を観る方もいると思うので、別ページに書きました。                                (06.4.3)      ・演劇集団キャラメルボックス     チャレンジシアターVol.4『俺たちは志士じゃない』:7点       7/8〜16、新神戸オリエンタル劇場での公演。     7/9昼に観てきました。     P列(2列目)22番(センターブロック右端席)にて観劇。       いろんな事情で、劇場には開演の5分前到着。プラス、数年来ネタばれ    系サイトは見ていないので、前説が今回は違う趣向であるのに行ってから    気がつきました。黒子の格好をした新人さんがほとんど無言で、宣伝やら    注意事項やらを書いた紙をめくっていく方式。書いてる文章が今回の演目    に合わせて時代劇調で、なかなか面白かったです(笑)       ……さて今回、正直あまり観る前の気分は盛り上がっていませんでした。     客演の役者さんが3人いるのはかまわないんですけど、主人公の一人が    客演の人だと知って「……え、そうなの?」と思っちゃったり、劇団キャ    ストも(失礼ながら)これといって「観たいなー」と思う布陣じゃないと    感じたり(西川さんと坂口さん以外は)……抽選予約で希望日が、および    2列目が取れたのではなかったら、ひょっとしたら「スカパーで放送する    しなぁ」と思って行かなかったかも、というほどの心境。     特に今(2006年7月)の状況では休みはできるだけ遠出したくない気分    で、しかし取っちゃったからにはもったいないので(今回は6500円と高め    ですし)、行ってきたというのが本音でした。       パンフレットの成井さんの文章によれば、今回はリメイク(リライト)    版になるそうで。確かに、大筋は一緒だけど細部がかなり違うし、今まで    の脚本にはいない人物が幅をきかせてますし、冒頭とラストも実は違う。     つまり、1994年初演1998年再演の時とは「別作品」になってます。     必ずしも脚本の改訂に肯定ではない私なので、書き直すと聞いた時点で    「大丈夫かな……」と思っていたのです。この演目はさほど好きじゃない    のですが、それでも「つまらない方向に変わってたら嫌だなー」と。       観た結果、基本的には悪くないリメイク(リライト)だと感じました。     元はキャラメルボックス作品だけど、かなり今回の演出・マキノノゾミ    さんの作品のテイストに近い感じ(と言っても、そんなに多くは知らない    のですが)。全体的に硬派で淡々としていて、けれどこっそり(?)笑い    や涙も混ざっていたり……という感じでしょうか。       それだけに、ところどころ残っている94年・98年版脚本の台詞に、なん    となく違和感が……変に、前に観たものの台詞とか雰囲気とか覚えてます    もので、そのままの台詞を耳にすると思い出してしまって、そこだけキャ    ラメルテイストを感じちゃったりもしまして(その時の演技も以前の脚本    上演時に近い印象を受けましたから)。なんというか、微妙な気分がして    しまったのでした。加えて、その台詞の挿入箇所もあまり合ってないよう    な気がしたし……でも前を知らなければ引っかからないことでしょうか、    やはり。       でもまぁ、6500円は(キャラメルとしては)だいぶ高いけど、払い損と    いう気分にならない程度には楽しんで観られました。客演の浅野雅博さん    (文学座)・大家仁志さん(青年座)・武田浩二さん(アクションクラブ)    もそれぞれ、決して悪くは(合わない感じでは)なかったし。主役の一人    が浅野さんだったのですが、今回の雰囲気ならあの方がメインでも問題は    ない印象でした。そしてキャラメルの役者さん方も、意外に(と言っては    失礼かも知れませんが)あの硬派で静かな雰囲気にマッチしていましたし、    変な意味でなく「キャラメルでもこういう芝居が不自然でなく成立するん    だなぁ」と思いました。     ……いつもなら1曲ぐらいはツボにはまる劇中音楽は、全然印象に残ら    なかったのですけど(苦笑)。だから全曲入りCDも、売ってましたけど    買いませんでした……手持ちが心細いのもありましたが。                                (06.7.17)  

 ・子供のためのシェイクスピアカンパニー『リチャード三世』:6点

    7/22・23、大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)での公演。
    7/23昼(楽日)に観に行きました。
    D列(4列目)4番(左端)席にて観劇。
    (楽日といっても、2公演しかなかったんですけどね)
 
    さて、自分で立ててた予定よりちょっと遅れて、劇場には10分前の到着。
   着いたらこのカンパニーおなじみの「開演前のお楽しみ」、出演者による
   (?)1曲ライブをやってるところでした。去年に引き続き、曲目が何か
   分からなくて、正直楽しさは微妙だったんですが。ちなみに席は去年より
   ちょうど一列真後ろ(去年はC列4番)。
    演目は、タイトルは知ってるけど観たことない作品なので、どういう話
   なのかという点でも楽しみではありました。まぁ、シェイクスピア関係は、
   比較的分かりやすい演出で観られる(と思う)ここでしか、根本的に観て
   ないんですが。
    ……しかし今回、途中でちょっと帰りたくなってしまいました。
    作品自体がそもそもかなり重いんですが、それだからかカンパニー特有
   の「笑いどころ」も少なくって……自分が近頃疲れているせいもありそう
   な気はしましたけど、どうも全体的には楽しめずじまい。
    子供のためのシェイクスピア(旧グローブ座)カンパニーを観るのは、
   2001年から6年連続で6回目。そういえば考えてみたら、4回目(2004年)
   以降は作品の性質(悲劇だったり重かったり)のせいか、なんかいまいち
   面白く感じられてないような……好みの問題でしょうし、まぁしかたない
   と言えばそうなんですけど。
    でも近くの席の人が何人か、途中でたぶん寝てました……私も正直言う
   と眠りたい気分&体調だったのですが、内容を知らないから、寝ちゃって
   分からなくなるのは嫌で耐えました(爆)
    去年とは違う意味で、これ、子供が観て果たして分かる(面白い)のか
   なぁ……とも思いました。ちょっと人物関係がややこしいし。
 
    来年は喜劇作品(夏の夜の夢)の予定だとか。
    何だかんだ言いつつも、次回は今年よりは笑いが多めの舞台が観られる
   かな?と少しだけ(笑)期待しつつ、来年もたぶん観に行きます。はい。
                               (06.8.16)
 
 

 ・PARCO PRODUCE『プライベート・ライヴズ』:7点

    10/7〜9、大阪・OBP円形ホール(旧MIDシアター)での公演。
    10/8昼に観に行きました。
    Wブロック1列10番席での観劇。
 
    一週間ぐらい前から風邪気味な体調で、当日はだるくて頭もぼや−っと
   してました……開演前にコンビニで甘めのコーヒー補給してから会場へ。
    今回は海外もので、コメディらしい……と聞いてて、なんとなく不安も
   ありました。めったに翻訳劇は観なくて、コメディ経験といえば2本だけ、
   しかもどっちも「嘘をつき続けることによる騒動」が中心の物語で、私は
   観ていて疲れてしまったんですよね……笑える時が無かったわけではない
   ですけど、生理的に嘘ばかりの展開は落ち着かなくて。
    今回もドタバタっぽいのは確かな感じだったので、また変に疲れるだけ
   に終わったらどうしよう、という思いはずっとあって、正直行く直前でも
   あまり気が乗ってませんでした(体調も一因ですけど)。それでも行って
   みたのは、あまり観る機会のない、キャラメルの西川さんの客演姿を観た
   かったから。めちゃくちゃファンというほどではないですが、でもキャラ
   メルの役者さんの中ではかなり好きな方です。
 
    さて、結論から言うと。今回はかなり笑って、終演後の気分もしんどく
   はありませんでした。それは西川さんが出てたから、という気がしなくも
   ないですけど、「観て良かった」とは思えるレベルでした。
    上記の「子供のためのシェイクスピア」(旧グローブ座カンパニー)が
   利用してた頃は年に1度は来てましたが、ここ数年はすっかり縁遠くなっ
   ていたこのホール。久々に行ってみましたら、これまで来た時とは違い、
   真ん中に舞台設置して周囲に4ブロックに分かれた座席。1列目という点
   から想像はしてましたけど、かなり舞台に近い席でした。しかも西川さん
   が主に演技するのが、私の座っているブロック側だったので、嬉しい位置
   でもありました。最初の登場もそちら側だったんですが、けっこう間近で
   口ひげをつけた西川さんを見た瞬間、「……似合わないかも」とか思って
   しまいました。すみません(苦笑)
    ストーリーとしては、最後になっても結局収拾はつかなくて、「で、何
   だったの?」と言いたくはなりました。まぁ、あの流れで収拾を無理矢理
   つけたら、それはそれで不自然かも知れませんけどね……しかしその後が
   物凄く気になるんですけど (^^;;;
    5名の出演者さん、どの人もそれなりに良かったと思います。でも個人
   的にはやはり西川さんと、あとメイド役だった詩梨さんという方。なんと
   いうか、役柄的においしかったのはこの二人だったんじゃないかと(後者
   は英語が堪能でないフランス人という設定だったので、台詞の面でも工夫
   できたかも)。西川さんは非常〜に情けない、真面目すぎるフラれ男の役
   なんですが、それが(失礼ながら)なんかものすごく合っていた感じ……
   西川さんの時だけ、最初から笑いの人数が多かったのは私の気のせいじゃ
   ないと思います(笑)もしかしたら、その日はキャラメルのサポーター率
   も高かったかも?
 
    開演前に記念がてら購入したパンフレットも、けっこう楽しめました。
   座談会のページでは、結婚・恋愛が中心な作品だけに、奥さんである大森
   さん(注:西川さんと同じくキャラメル所属の女優さん)とのエピソード
   もいくつか語られたりしましたし。
    ……しかしこの作品、本来の原作とは違う部分も多いんだそうで。今回
   の上演にあたってわかりやすいようにアレンジしたといったことがパンフ
   に書かれていました。翻案ってやつ? 今回の西川さんの役が、ご本人の
   イメージっぽかったのはそのせいもあるのかも。
    個人的に、上に書いた尻切れトンボ的なラストとか、中盤の長いケンカ
   シーンはちょっとしつこい感じがしたとか、微妙な要素はいくつかあった
   のですけど。でも今回はわざわざ観に行って正解だった、と思いました。
   観る前よりも元気な気分で帰れたぐらいでしたので。
                              (06.10.23)
 

 ・演劇集団キャラメルボックス『少年ラヂオ』:4点

    11/10〜20、新神戸オリエンタル劇場での公演。
    11/11昼の回を観てきました。
    G列(11列目)19番(センターブロックほぼ中央)席にて観劇。
 
    今回、先行予約で希望日を外してしまったので、どうしようかと思って
   いたところ、知人からチケット譲渡の話が。おかげさまで、当日券などで
   ギリギリまで席が取れるかどうか分からない、という思いはせずに済みま
   した(どうもありがとうございました)。席位置も、個人的にはちょうど
   良かったですしね。以前にも書いたと思いますけど、舞台全体が無理なく
   見渡せて、役者さんの表情もある程度分かるぐらいの距離が好きなのです。
   もちろん最前列に近ければそれはそれで楽しみますし、極端に後ろの方で
   なければあまり不満は感じないですね、基本的には。
 
    さて、舞台本編なのですけど……終演後の第一印象は「なんかまとまり
   に欠けるなぁ」でした。
    うーん、久々の新作というのと、大正時代設定の活劇というところに、
   変に期待してしまってたのかも知れない。すでに、近年のキャラメルには
   必要以上の期待はしない主義のはずなんですけど……
    何がピンと来なかったのか。
 
    キャラメルの劇中にドタバタした場面が多いのは昔からですけど、今回
   はその割合が妙に強かったというか、それ中心に話が進むうちに終わって
   しまって、他の表現すべき事柄が中途半端なままという感じがしたのです
   よね。
    大正時代の雰囲気とか、スリの少年だとか、軽いミステリ風な展開とか、
   そういった素材自体は個人的に嫌いじゃないだけに「なんかもったいない
   なー」とも思いました。もっと違う表現の仕方もあったんじゃないかと。
   (ちなみにストーリー自体は、普段すさまじく鈍い私が言うのもなんです
   が、わりと先読みのしやすいパターンだったと思います)
    なんというか……どうも、メインである登場人物の気持ちが、観ていて
   あまり伝わってこなくて(台詞からも役者さんの演技からも)、感情移入
   できる部分が見つからなかった、といいますか。こういう言い方は筋違い
   かも知れませんが、いっそ、設定や心理描写をもっと書き込んでもらった
   小説形式のものを読む方が面白いんじゃないか……とまで考えてしまった
   のです。
    正直、「これで泣ける人が今回いるのかな?」とラスト近くまで思って
   いました。私個人は必ずしも「感動する=涙を流す」とならない性質なの
   で、この点については比較しにくい思いもあるのですけど……ともかく、
   ラスト近く、私の近辺では鼻をすすってる音が聞こえましたので、「あー
   感動してる人もいるのか」と認識しました。……反面、同じ回を観た知人
   の周辺では、寝てる人もいたらしいです……ずいぶんな差ですね (^^;
 
    チラシの宣伝コピーもそうだし(ある人物の台詞にそのまま使われてた
   のでちょっと驚きました)、劇中の台詞などからも解釈すると「淋しさ」
   が今回のキーワードのようですが。
    ……今の段階で、それが前面に出てるとはどうも思えない。かろうじて
   その気持ちが伝わってきたのは、主人公の弟ぐらいでした。その他の人物
   にもそれぞれの「淋しさ」があるのでしょうが、台詞でそう言われても、
   感情として実感できない場合が多かったです。
    特に、ヒロイン自身。設定上、彼女の淋しさは並大抵じゃないと思うん
   ですけど、それが全然わからなかった。……ヒロインを演じてる役者さん
   のファンには申し訳ありませんが、良くない意味で、数年前から演技の質
   が変わっていないなぁと思ってしまいました。台詞の言い方が「立て板に
   水」という調子で情感が足りない・感情表現の幅に広がりが感じられない
   という点で。この役者さんは、こういう複雑なヒロインには向いてないと
   思うんですけど……うーん。
    そして、主人公の少年役も、私はあんまり好きにはなれませんでした。
   どこがどうという具体的な点は挙げにくいんですが……こちらも、役柄と
   役者さんの組み合わせが個人的にもうひとつだったのかも。ただし上とは
   違う意味で。下手だと思ったわけではないんですが、あの役者さんで柄の
   悪いしゃべり口調がずーっと続くことに、次第にイライラしてしまったん
   ですよね……何故なのでしょう??
 
    年末にSKY PerfecTV!にて、東京公演千秋楽あたりの映像が放送される
   かなーと思うので(ここ数年はずっとそうですから)、その際にもう一度
   観てみるつもりではいます。……その時どう感じるのか、楽しみなような
   不安なような。
                              (06.11.21)
 
 
  

  舞台の記録のページに戻る

  趣味の舞台のページに戻る

  趣味のページに戻る

  トップページに戻る

  掲示板「観たものネタばれ話の部屋」に行く

 

トップ更新プロフィール日記/趣味/リンク掲示板