キャラメルボックスと私。

  ●まぁ、キャラメルを通じて知り合った方々などにはお話していることだと思うの
  ですが、もしかしたらここを読まれる皆さんの中には「知らない人」や「さわりし
  か聞いたことのない人」などもいらっしゃるかも知れないので、あらためて話して
  みようかと…………はい。
 

 ●私がキャラメルボックスと出会ったきっかけ。

   そもそもの始まりは高校1年の時。
   私の通っていた高校は、公立高で唯一「演劇科」の存在する、「知る人ぞ知る」
  (まー演劇に興味のある人しか知らんでしょうけども)学校でした。私がいたのは
  普通科ですが、部活は中学からの延長で演劇部でした。
   で。別に普通科を疎外している訳ではなかったでしょうが、演劇部員の大半、約
  9割は演劇科の生徒。同期も先輩も後輩も演劇科ばかり(しかも女子がほとんど)。
  普通科生は、少なくとも私の代では私と、中学から一緒のMちゃんだけでした。
 
   それはともかく。
 
   演劇科は授業の一環で、月1くらいの割でいろんな舞台を観に行っていました。
  そのせいもあってか、科生は劇団の名前にも詳しく(いや、単に私が知らなさすぎ
  ただけ?)、「キャラメルボックス」の名前も科生の先輩経由で聞きました。結構
  科生の間では話題になっていた記憶があります。後で知ったのですが、演劇科の観
  劇プログラムにキャラメルも入っていて、毎年冬に一度観に行っていたようです。
 
   ただ聞いただけで終わっていたら、いまだに「そういやそんな名前の劇団もあっ
  たっけなぁ」程度だったかも知れません。
   それが変わり出したのはその年の秋。
 
   クリスマス頃に1年生だけで新人公演をやることになって。
   先輩方が持ってきてくれたいくつかの台本の中に、キャラメルの作品がひとつあ
  りました。演劇科生の好みが反映したのか、演目がそれ(『不思議なクリスマスの
  つくりかた』という作品)に決定。配役のオーディションなんかもしたりして(形
  だけでもととのえたオーディションやったの、うちの部ではこの時だけですね〜)、
  何と私が主役に決定! ………………とはいえ私自身には自分の役が主役だという
  意識はまるでなくて、ただ「台詞がたくさん言いたかった」がために選んだ役だっ
  たのです。その甘さが後々の苦労を引き起こす訳ですが………………
 
   公演までの細かい話はここではしないことにして(←逃げるのか?>私)(^_^;;;
  これが呼び水となってか、以後、引退までに数回キャラメルの作品で公演を行いま
  した。
                              (98.12.3)
 
 

 ●初めてキャラメルの舞台を観た!

   初めてキャラメルの舞台を観たのは高校3年になる前の春休みでした。
 
   それまでに部活では3回、キャラメル作品で公演を行っていました。
   しかし当時の私は高校生、しかもほとんどバイトもしていないので、お金がない。
   舞台のチケットの¥3000だの¥4000だのという値段は、高校生の私にとっては、
  相当に高価でありました。その時までに観に行っていた舞台と言えば、劇団四季の
  『キャッツ』が1回(93年8月)、サードステージの『トランス』が1回(93年12
  月)、NODA・MAPの『キル』初演が1回(94年3月)の計3回。これらは全部前売り
  で購入済みでしたけど、キャラメルは直前まで予定に入れてなかったので、前もっ
  て買ってもいませんでした。興味はあったけど、お金もないし劇場も遠いし………
  そんな心境だったと思われます。
 
   それが、この時は…………突然観たくなってしまったらしい。春休みで、補習も
  ちょうど休みの日。たまたま公演中だし、行ってみるか〜と思ったのでしょうか。
   思いついたのが3日前だったから、前売りもちょうど販売ストップしてしまった
  時期。会場の近鉄小劇場に当日券がどのくらい残っているものなのかを聞いてみて
  (今なら、いやもしかしたらその当時でも、直接キャラメルに聞くのが手っ取り早
  いのですけど、その頃はそんなこと知らなかったし)、いざ劇場へ。
   チケットは、ほとんど最後尾のかなり右サイドの席だったかと思います。
 
   もうすぐ開演かな? と考えているところへ、いきなり舞台に人が。
   とっても高いテンションで開演前の注意やら何やらをしゃべってて、何だ何だ!?
  と思ってしまいました。今じゃもうものすごく知っている、プロデューサーの加藤
  さんだったわけですが。それまで観た舞台には前説なんてなかったから、驚きまし
  たよ、えぇもう。あの人が役者ではないなんて、じゃあ役者はどんなのなんだ〜、
  とか思いましたもの。
 
   その時に観たのが『アローン・アゲイン』でした。
   感想にも書いたように、その時はあまり面白いと思わなかった。
   これまで観たのとは違うなー、というのと、役者さんの声のあまりの大きさ……
  「言う」というよりは「叫ぶ」感じの声量に頭が痛くなるほどだった、ということ
  が印象として残りました。
   舞台そのものよりも、劇中で使われていた曲の方を好きになっちゃいました。
   帰りに、劇場ロビーでたった1枚残っていたCD……SPIRAL LIFEのファースト
  アルバムを、「残り1枚で〜す」という声に誘惑されて(今考えると、あの時そう
  言ってた人も、加藤さん???)、買ってしまいました。
   この1枚でSPIRAL LIFEを好きになり、当時よく利用していたレンタル屋さんには
  どうやらなかなか入荷しないらしいこともあって、その後に出されるアルバムも買
  い続けていくことになり…………(それしか手段がないとは言え)CDで集めよう
  と思った、最初のアーティスト。
 
   キャラメルの舞台の方は、この後2年と数カ月、間が空くことになります。
                                  (99.1.25)
 
 

 ●キャラメルにはまる元になった舞台。

   大学2回生の8月。
   その時期神戸でやっていたキャラメルの舞台『風を継ぐ者』を観に行ったのは、
  ほんとうに偶然のなせる業でした。たまたま、キャンプリーダー仲間に舞台が好き
  でキャラメルも好きな子がいて、その彼女が誘ってくれたからでした。
   前回の『アローン・アゲイン』があんまり自分の気持ちにピンと来なかったこと
  で、その頃はどの公演の時もわざわざ「観に行こう」とは思ってなかったし、実際
  行っていませんでした。一度、大学入ってすぐの時期の公演(95年6月・『スケッ
  チブック・ボイジャー』)を観に行こうとはしたのですが、違う予定が入ったので
  キャンセル。結局2年と……4ヶ月? 観ないままで過ごしてきて。まぁずいぶん
  長く観てないし、ひさびさに行ってみようかな。そう思って、誘いを受けました。
  当時は5枚一緒に買えばお得なチケットがあったので、数合わせのために誘われた
  のかも知れませんが (^_^;
 
   とにかく、ひさしぶりのキャラメルボックス。
 
   ………………実のところ、この時の舞台のことはあまり鮮明には覚えていません。
   ただ、ものすごく心を動かされたことだけは、はっきり覚えています。
 
   時代劇。
   わかりやすいストーリー。
   ギャグとシリアスの起伏。
   立ち回り。
   登場人物たちの気持ちの「まっすぐさ」。
   音楽。
 
   全部が私の大好きなもので、全部が一緒になって、私にすごいストレートパンチ
  をくらわせたと言うか、フェイントをかましてきたと言うか。……ちょっと違うな。
   とにかく、「今までに観たことのないもの」を観せてもらった気がしました。
  (……この後、またまた劇中音楽のZABADAKを好きになり、今ではCDのほとんど
  を持っていて、ライブにも行きます ^^;;;)
 
   一緒に観に行ったみんなで「いや〜も〜いいもの観たよ〜」とずっと言いながら
  帰ったことも、よく覚えています (^^)
   この舞台を生で観られて、ほんとによかった。
 
   「これからは毎公演観に来よう!」とこの時初めて思いました。
 
   この次の、クリスマス公演の演目が『不思議なクリスマスのつくりかた』でした
  から、どちらにしてもまた観に来ることにはなっていたでしょう。…………でも、
  それ以後、毎公演観に行こうと思っていたかどうかは分かりませんね。必ず観に行
  くようにしようと思ったのは、やっぱり『風を継ぐ者』を観たからだと思います。
   それぐらい好きになった作品です。
                                  (99.4.3)
 
 
 


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