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こうら みよこ

高良美世子

こうら みよこ

1936.8(昭和11)〜 1955.3(昭和30)

『春の雪』『誕生を待つ生命』著者

埋葬場所: 19区 1種 13側

 1935.11(S10)母で婦人運動家の高良とみ の胎内でインドへ行き、詩聖タゴールとインド独立運動の父マハトマ・ガンジーの前に座る。翌年誕生。
 東京出身。幼いころ、当時の女性の先駆けとして孤独な道を歩いた母に溺愛され、父で心理学者の高良武久、姉で後に画家になる高良眞木、詩人となる高良留美子との関係が疎遠になる。東京教育大附属中学時代、創作・作曲・絵画の道を模索し、音楽をこよなく愛した。
 アジア侵略戦争への抵抗と挫折による鬱屈のなかで娘を溺愛してきた母が、戦後、平和運動家として解放され全力疾走する。その変容に戸惑い、母親喪失の深い傷を負いながらも、自分の人生を生きること、世界と関わることへ強い意思を「詩」「創作」「手紙」「日記」として表現しつづけ、母からの精神的離脱をはかろうと苦闘する。
 成城学園高校時代は新聞部で活動したが、多忙な母の愛情を求め拒食症を発症、不登校になる。滞仏中の長姉の眞木を慕い帰国を待ちわびる。「私は自由になろう」と手記を記す。1955.3睡眠薬を飲み発見されたが、肺炎を起こして逝去。享年18歳と7カ月の生涯を自ら閉じた。
 1958美世子を著者とし『春の雪 〜高良美世子遺稿〜』を長姉の眞木が編集し私家版で出版された。2016(H18)中学1年から高校3年までの日記、手紙、創作を遺稿集として姉の高良留美子が編集し、著者を高良美世子として『誕生を待つ生命〜母と娘の愛と相克〜』を出版した。

<『誕生を待つ生命 母と娘の愛と相克』著者紹介>


正面 裏面、墓誌

*墓石正面「高良」と刻み、裏面が墓誌となっている。裏面の墓誌は高良先祖代々之墓と刻むが、美世子の刻みのみない。

*キリスト教徒の自殺は「大罪」というわけではないが、キリスト教において自殺が罪として扱われてきたのは事実であるという背景があるため、墓誌には美世子の名前は刻まれていない。しかし、祖父母である高良善十郎、登美と、親戚で病にて急逝した耐火物技術研究者の高良義郎との間に一行空白がある。なお、墓誌は高良義郎の後には、父の武久、母のとみ、姉の眞木と続いて刻まれている。


高良留美子 こうら るみこ
1932.12.16(昭和7)〜 ご健在
昭和・平成期の詩人、女性史研究家
 東京出身。心理学者の高良武久と婦人運動家のとみの二女。姉は画家の高良眞木、妹は18歳で自死した高良美世子。伯父に耐火物技術研究者の高良淳、従兄弟(淳の長男)に高良義郎。
 戦争中は栃木県那須に学童疎開。自由学園初等部、日本女子大附属高校を経て東京藝術大学美術学部、慶應義塾大学法学部に学ぶ。先鋭な学生の文化雑誌『希望(エスポワール)』に参加、1956(S31)東南アジアを経て海路フランスへ短期留学、アジアの問題に目覚める。
 詩集『生徒と鳥』で詩壇に出る。その後、『神々の詩』など9冊の詩集、『高良留美子詩集』がある。評論集に『高良留美子の思想世界』全6巻、『世紀を超えるいのちの旅-循環し再生する文明へ』、フェミニズム批評『恋する女−一葉・晶子・らいてうとその時代』『岡本かの子 いのちの回帰』『樋口一葉と女性作家 志・行動・愛』ほか共著多数。編著に『世界的にのびやかに―写真集 高良とみの行動的生涯』、共編著に『高良とみの生と著作』全8巻、高良とみとの共訳書に『タゴール著作集 第一巻 詩集I』等がある。幼年期の母との関係、疎開や空襲、航海については自伝的小説『発つときはいま』『いじめの銀世界』『百年の跫音 上・下』『時の迷路・海は問いかける』などがある。'52〜'55思索と表現をまとめた『わが二十歳のエチュード―愛すること、生きること、女であること』がある。第12回H氏賞、第6回現代詩人賞、第9回丸山豊記念現代詩賞受賞。
 国立近代美術館勤務。'89〜'96(H1〜H8)城西大学女子短期大学文学部客員教授。'97〜'98東京放送(TBS)のドキュメンタリー番組『神々の詩(うた)』に毎週巻頭詩を書く。'97「女性文化賞」を創設。日本現代詩人会、日本文藝家協会、新・フェニミズム批評の会、日本女性学会、総合女性史学会会員。
 2016 妹の高良美世子を著者として自身が編集した『誕生を待つ生命〜母と娘の愛と相克〜』を刊行。これは多忙な母の愛情を求め拒食症を発症して18歳で自死した妹の美世子が中学1年(1949年4月)~高校3年(1955年3月)までの日記、手紙、創作を遺稿集としてまとめた本である。

<『誕生を待つ生命 母と娘の愛と相克』著者紹介など>


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