ここではわたしが傑作、もしくは価値ありと判断を下し、ビデオテープに残している回を紹介しています。わたしが傑作といっても他の人にはどうだかわかりませんが、そんな時は昔こんな企画があったのか、ってくらいに思ってください。放送日、順番は失念しておりますので一応放送順に近いかたち(下が古く上が新しい)になってますが諸般の事情により一部順番を変えています。そのところはご了承ください。本当に松尾貴史がよく出る。こんなにキッチュの出たネタをとっといてるんだなあと思いました。あと、渡辺祐の出演回数の多さといったら。最近はあまりでないのですけれど。
快傑!お鍋奉行 | |||||||||
ゲスト:さとう珠緒、プリンプリン、ヨネスケ、オナベさん4人 | |||||||||
寒い時には鍋が旨いので鍋物で1本。そこへヨネスケがやってきて仕切りだす。ありそうなつまらん食い物ネタかと思ったらそれにかこつけたオナベものだった。時代劇風の設定で、お鍋奉行がヨネスケ、岡っ引きがタモリ、町娘がさとう、同心がプリンプリン。そして女に生まれてしまった男、オナベの彼らならではの悩みを聞いたり日常を聞いたりしてオナベの世界を知るとともに、悩みに対してお鍋奉行が見事な裁きを下す。要するに昔あった「恋のカマ騒ぎ」のオナベ版みたいなもの。ヨネスケの裁きはいいかげん。しかしあくまで設定のままに企画が進行してゆくので滑稽で面白い。最後はあまりにベタなオチで終わる。はじめに設定ありきなのかゲストありきなのかはわからないが、プリンプリンがボキャブラ天国で時代劇ネタをよくやることが今回の企画に影響を与えていることは間違いないであろう。極端に面白いわけではないが「恋のカマ騒ぎ」を保存してある以上対照的なこれを消すわけにはいかない。
My勝負パンツ あいざわかおりの青の網目っぽい透ける総レース。中野英雄がゲスト。中野のターボ度は80%。最後の言葉は「たまには色っぽい時間を過ごしたいな かおり」。 空耳アワーの結果
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タモリ倶楽部 やじうま古新聞(明治編) | |||||||||
ゲスト:山田五郎、みうらじゅん、小俣雅子(進行)、志生野温夫(進行) | |||||||||
世はエコロジーの時代。そんな中、テレビ朝日の朝のワイド番組「やじうまワイド」(関西は「おはようコール」「おはよう朝日です」の時間)では毎日大量の新聞が廃棄される。そこに目をつけたこの企画。要はやじうまワイドの古新聞版であり、泉麻人のB級ニュース図鑑の明治版に近い内容。結局はそこに目をつけた、と言っても半ばこじつけ。ただし形式はやじうまワイドにのっとっていて、名前も「やじうまナイト」と銘打っている。本家の許可は得ていないらしい。いかに同社の番組とはいえ勝手にやるところ、らしいといえばらしい。志生野が明治時代の新聞記事を読み、小俣が簡単な解説。紹介記事にはきちんと赤ペンで枠がつけられている。タモリも含む3人は記事を味わいコメントしたりなんだり勝手に言いたい放題の役どころ。紹介される記事の題目は「四国の不入山に怪獣骨」、「饅頭一ツで大騒動」、「涙々の泣き虫女房」、「雨乞ひに乙女を人身御供」、「勅文誤写で伊藤博文以下進退伺」、「伊藤博文公御乱行」、「スリ縄張り争いの奇策」、「富田はな入浴お断り」。記事はどれも相当面白く、ゲストが誰であってもかなり笑えるであろう内容。最後に一番世間を騒がせたという大賞を決定し、「泣き虫女房」の小学校教員松井さん夫妻のお松さんになる。賞品も用意されていて、石鹸とタオルの詰め合わせなのだが、今のところ贈りようがないので、夫婦の子孫は名乗り出てくださいとの旨を伝える。こういう系統はタレントに頼らず企画で勝負できるのでよい。
My勝負パンツ 小野砂織の虎柄のガーター。「熱い気持ちを下着に込めて…」の台詞を春菜愛がしゃべる。ゲストは中野英雄。ターボ度は40%。最後の言葉は「ひと通り遊び終って私に落ち着いて 砂織」。 空耳アワーの結果
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大物ロックアーティスト大挙来日記念 ロッキンクイズ 俺の叫びも聴いてくれ! | |||||||||
ゲスト:赤坂泰彦(進行)、グッチ裕三、萩原健太、ユースケ・サンタマリア | |||||||||
もうじき海外の大物ミュージシャンが続々来日する。ローリングストーンズ、U2、エアロスミス、エルトンジョン、ビリージョエルとそうそうたるもの。今回はそれにかこつけて、過去にも何回かやったことのある音楽ネタ。日本人がカバーした海外のロックの名曲を聴いて誰が歌っているかをあてるクイズ。正解者にはロックに掛けて石が一つ与えられ、最後に石が一番多いものが勝ち。解答者は赤坂以外。滅多に聴けないものが多く、有名な人のものもなかなかわからない。聴けるのは増田恵子のホテル・カリフォルニア(オリジナルはイーグルス)、狩人のブラウド・メアリー(CCR)、野口五郎の迷信(スティービー・ワンダー)、尾崎紀世彦のクエスチョンズ67/68(シカゴ)、渋谷哲平のウィ・ウィル・ロック・ユー(クイーン)、にしきのあきらのシェリーに口づけ(ミッシエル・ポルナレフ)、草刈正雄のクロコダイル・ロック(エルトン・ジョン)、河合奈保子のハート悲しく(マーティ・バリン)、松崎しげるのハートに火をつけて(ドアーズ)。タモリの「魂を抜き取っている」という表現がまさに言い得て妙のへなちょこカバーばかり。聴いていく過程で初登場のユースケに関する様々な事項が明らかになる。1972年生まれであること。ズー・ニー・ブーや林寛子を知らないこと。あまりに何も知らないので萩原健太に「それは世代の問題じゃなくて一般常識の問題だ」とまでいわれた。わたしもそう思う。それでも優勝は逆転でユースケ。優勝商品はロックンロールにちなんでろくろ。「優しいまなざしで育んでたのに26才の若造に優勝持ってかれちゃったよ」というタモリは本当にくやしそう。今回は曲の珍妙さもさることながらユースケの天然ぶりが見もの。
My勝負パンツ 永松恵子のシンプルな純白。石原良純がゲスト。とんでもない質問をしたので笑えた。最後の言葉は「あなたの色に染めてね 恵子」。 空耳アワーの結果 My勝負パンツの登場(この週から始まった)で休業期間に入ったかと思われた空耳アワー。2度目のCM後に移ってきた。いつものイントロを見てほっとしたのもつかの間、激震。安斎、髪を切る。むさくるしいおやじが普通の人になってしまった。
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こちとら会PRESENTS 古地図で東京探訪 | |||||||||
ゲスト:宮本浩次、松尾貴史 | |||||||||
タモリ本人の趣味で作る企画。それは江戸の古地図ものである。タモリが古地図専門店に入るとエレファントカシマシの宮本がいて、彼も数少ない愛好者であることが判明。そこへ松尾が現われ、古地図東京探訪連絡会、略してこちとら会を結成したことを伝え、入会を勧める。今入ったものには古地図トレーナー付きということで、トレーナーにつられた2人は入会。本題の企画では3人が古地図をもとに熱い思いを語りつつ、江戸情緒をたずねる。移動中の宮本の話が古地図に対する情熱を感じさせる。彼の古地図のコレクションはたいしたものですべて本物。それを見せている間は宮本自慢中というテロップすら入る。引き続きタモリの自慢。当時の地図を見ながらテレビ朝日周辺の店を確認する。続いて広重の浮世絵そのままの写真を撮ろうと湯島天神に向かい、民家のベランダにまで入って彼の視点を確認する。腹が減ったため古地図に載っている料亭に行こうということに。向島の料亭に向かうが、近くの秋葉神社の宮司によるともうないとのこと。ほかの料理屋を見つけたスタッフのおかげで家光の時代から続く扇屋にたどりつく。扇屋は卵焼きが名物。6時間ほどずっとロケだった3人はもう腹ペコで、食事ですっかり満たされる。CM後は宮本がかつて古地図をテーマに作った歌、「寒き夜」を披露。彼は本当に感慨深そうだ。タモリと宮本の圧倒的な古地図の知識に浸れる一本。松尾すら印象が薄い。 空耳アワーの結果
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お笑いVS文化人 銭湯魚雷戦ゲーム | |||||||||
ゲスト:杉作J太郎、山田ゴメス、パルコ木下、加藤賢崇、佐藤正宏(お笑いキャプテン)、元気安、ジョーダンズ、TIM、辻義就(実況)、なんきん | |||||||||
タモリ倶楽部のゲストは大きく分けて文化人とお笑いの2種類がある。どちらをこの先重視すべきか、という問題を文化人対お笑い、という対決によって決めよう(?)とする企画。その決定方法は四谷の銭湯を使ったゲームである。文化人と芸人が5人ずつ男湯と女湯に散り、それぞれ18個ずつある蛇口のところにあられもない格好でスタンバイ。文化人、お笑い各キャプテンが蛇口配置図から相手方の陣形を読み魚雷戦ゲームのノリで対決する。キャプテンの指示によって送り込まれた撃チンギャルが選ばれた蛇口の熱湯ボタンを押す。すると50℃のお湯が男性のもっともな敏感な部分を直撃。当たった場合は誰に当たったかも当てて初めて撃チン(1人減る)となる。文化人のキャプテンはタモリが務めた。第1回戦からいきなり文化人チームが一歩リード。お笑いチームが一人も当てられない中、文化人チームは3人リードまで差をつける。しまいには残り人数4対1まで文化人がリードするも、お笑いチームが猛追、勝負の行方は分からなくなる。徐々にヒートアップするゲームはお笑い側の大逆転勝利で幕を閉じる。勝利チームの全員には好きな時に出られるタモリ倶楽部・出演権利券が与えられるが、しばらく先までの企画の予定が呈示されるとあまりにきついネタの連続に全員怖気づく。すかさずタモリがそれを奪って文化人チームに与えてしまう。お笑い側は「好きな時に出られる」の文面を見落としていたのだ。「お笑いはこうやって馬鹿にされていく」という佐藤の言葉で幕。 空耳アワーの結果
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タモリ倶楽部 日用品クイズ!これ何に使うの? | ||||||||||||
ゲスト:小俣雅子(司会)、みうらじゅん、デビッド伊東 | ||||||||||||
オープニングの映像が突然変わった。しかし何事もなかったかのように番組は始まる。架空の家庭、佐藤家で使われる変わった日用品の用途を当てるクイズネタ。タモリも含めた3人が解答者になってフリップに書く。用途もはっきり書いてさらに商品のネーミングも行うという厳しいクイズ。クイズ前に見られる道具がネクタイを丸めるミスタークルクル、ペットボトルハンドル。問題となった道具は赤ちゃん用品編では鼻吸い器「ママ鼻水トッテ」、名前のままのさく乳哺乳器・ポンプタイプ、美顔編では顔の筋肉を引き締めるスリム・マウスピース、キッチン用品編ではパイナップルに使うイージースライサー、エステ編では美しい胸をつくるモデルバスト、寝室編で足の筋肉を鍛えるサイ・スリマー。優勝者はタモリ。彼にはあると便利な日用品がたくさん入った日用品福袋が贈られる。みうらの解答がすべてエロネタ(しかも絵付き)で大ウケ。みうらがとにかく「下」に走るので面白く、生き生きしている。あまりに我が道を行っているのでタモリにちゃんとやれといわれてしまうがまあよいだろう。 空耳アワーの結果
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タモリ倶楽部 レコタイ紅白歌合戦 | |||||||||
ゲスト:松尾貴史、萩原健太、根本敬、湯浅学 | |||||||||
音楽界の総決算的一大イベント。レコタイとはレコードタイトルの略。レコードタイトルのインパクトで優劣を競う。紅組の根本と白組の湯浅が自慢のレコードタイトルを見せて、その曲を実際に聴いてみる権威あるイベント。タモリ、松尾、萩原が審査員で、松尾と萩原は礼服をきちんと準備してくる気合のはいりよう。去年は白組が勝った。今年も両軍充実のラインナップで勝負の行方は全く読めない。両軍1曲ずつ対決し、その都度審査員の多数決によって1回戦ごとの勝敗を決める。白熱の組み合わせは「たにしどの」(紅・大場いたる・勝利)対「抹香鯨のバラード」(白・井関真人)、「お酒でウットリキッスでネットリ」(紅・葵美千代)対「焼鳥サンバ」(白・あおきあい・勝利)、「海の底から来たのか君は」(紅・港孝也・勝利)対「ズボンの折目」(白・大橋節夫)、「痛い痛い痛いのよ」(紅・應蘭芳・勝利)対「鞭で打たれて愛されて」(白・池亜里沙)、ここからは対戦結果のみの表示で「謎の女「B」」(紅・平岡精二)対「金髪仁義」(白・サリー・メイ・勝利)、「刑法第212条」(紅・瑞紗マリエ・勝利)対「人間製造株式会社」(白・三条政一)、「キリスト神様仏様」(紅・大田美喜)対「恐山哀歌」(白・蛯名大五郎・勝利)、「引っ込み思案」(紅・丘圭吾)対「生まれてしまってごめんなさい」(白・五城昭彦・勝利)、そして大トリが「父ちゃんどこさ行った」(紅・奈良寮子・勝利)対「オッパイちゃんが自慢です」(白・渚まさ子)。発表された対戦結果は6対4で紅組勝利。5対4のような気がするが。勝利チームから出される最優秀レコタイ大賞には「海の底から来たのか君は」が選ばれる。勝利チームキャプテンの根本には副賞としてクズレコードダンボール一箱分が贈られた。レベルの高い音楽ネタの中でも特に優秀な回。 空耳アワーの結果 異例の「なし」。つまらなかったというわけではなく、むしろ面白い方でTシャツと手ぬぐいがセットで送られる予定だったが葉書に「賞品とかは別に要りません」と書いてあったばかりに送られないことになった。彼らのことだから本当に送ってないだろう。
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恋のカマ騒ぎ | |||||||||
ゲスト:ヨネスケ、嘉門洋子、柴田理恵、おかまさん8人 | |||||||||
日テレ系人気番組のパロディー。ロゴやセッティングも真似ている。タイトルである程度想像がつくが、おかまさんたちを招いて、彼女たちならではの恋の悩みなど、すべてを語り尽くすという企画。柴田はこのロケの後に本家、恋のから騒ぎに出るらしい。すごい話だ。話すテーマは男に言われてショックだった一言、彼への不満、最近一番嬉しかったこと、人生最大の決心、私の将来の夢、オカマから見たムカつく同性、彼が気分を悪くした私の一言、私の自慢、別れの時の最後の台詞、現在の最大の悩み、CM後にベストオカマ賞の授与が行われ、辛い身の上話で柴田のもらい泣きを誘った愛さんに送られる。賞品はオカマ(電気釜)の中の(普通の)オカマ。最初は期待していなかったタモリも大いに感心。いろいろと勉強に、ためになる回であった。 空耳アワーの結果
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パンスト愛好者の集い エレガントな身のこなし編 | ||||||||||||
ゲスト:みうらじゅん、ひさうちみちお、板尾創路、菅原万美(インテリジェント・フィニッシング・セミナー主宰)、パンチ佐藤 | ||||||||||||
第1回に参加できなかった関西屈指のパンスト好き、板尾が集めたパンスト愛好者のためのパンスト集会。パンストをより楽しむため、パンストがより似合うエレガントな足もとを目指すために女性的な身のこなしを菅原女史に学ぼうという企画。初心者のひさうち以外は会場に来るとき既にパンストを着用しているという気のはいりよう。レッスン開始時にはみなスカートにはきかえて本格的。レッスンはエレガントな立ち方に始まり、エレガントな歩き方、エレガントな落とし物の拾い方と流れ、休憩中もエレガントなタバコの吸い方を学ぶ。みな真剣に受講し、質問も飛び出すほど。CM後はエレガントな座り方。各レッスンで学んだ直後には実践もする。みうらのボケが絶好調で、笑いが絶えないレッスンとなる。スタッフがここまで大笑いする回も珍しい。 空耳アワーの結果
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タモリ倶楽部 第1回寿司屋おあいそチキンレース | ||||||||||||
ゲスト:ぜんじろう、林寛子、辻義就(実況)、堀井憲一郎(解説)、さとう珠緒 | ||||||||||||
寿司屋の値段という者は意外と庶民にはわかりにくいもの。回転寿司ならともかく、老舗のところは本当にわからないものだ。今回はそんな老舗の寿司屋で行う企画。ぜんじろうと林、タモリとさとうが組んでチキンレースを展開する。ルールはまず一人から10,000円を徴収。一チーム5,000円を酒代とし、募金する。一チームの所持金15,000円でどれだけぎりぎりで食べられるかを競う。うちわで近いチームの方が勝利。寿司の値段を当てると全国共通すし券のプレゼント、勝利チームの寿司代金は番組持ち。7,500円の折り返し時点で自己申告。折り返し点以降ははじめからこれまでの過不足分を修正して価格の申告をしなければならない。もちろん参加者にネタの値段はわからないので、予想価格で計算しながら15,000円に近づけなければならない。レースはタモリがさとうの大ボケに振り回されっぱなし。暴言も数知れず。見ているとあまりにバカなので腹が立つ。こういう人はタモリ倶楽部に出てはいけないのではないか。途中で突然注文したネタに関するシャレを言う、というルールが追加される。結果はぜんじろう・林チームが14,700円、タモリ・さとうチームが15,100円でぜんじろう・林の勝ち。敗れたタモリはやる気なさそうに番組を締める。極端に面白い企画ではなかったが、この回の価値は空耳アワーに見出される。 空耳アワーの結果 なんと安斎肇が来ないため代わりに今回初登場だったぜんじろうが駆り出される。落ち着いていて見事な進行。安斎は3曲目でようやく現れる。めったに見られない空耳の安斎以外版。
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