・『TRUTH』・ネタばれ有りな感想。(すごい長文 (^^;)

    ここではネタばれモード「入」で書いてみたいと思います。
    なおかつ、複数ステージを観ての感想です。
    そしてめっちゃ長いので、時間が十分ある時にお読みになることをお薦めい
   たします。(爆)
    (7/31に書き直し&書き足しを若干しました。緑字の部分がそうです)
 
    まずはあらすじから……
 
 
    慶応四年二月二十日夜……江戸赤坂、池波道場。
    その一室で男――弦次郎(岡田達也)が手紙を書いていた。
    親友の許嫁・初音(岡田さつき)に宛てて。
    そこへ、道場の師範で剣の師匠でもある、池波帆平(西川浩幸)の妹・美緒
   (中村亮子/小川江利子)が駆けこんでくる。弦次郎を追って鏡吾(上川隆也)
   たちが来たというのだ。彼らは昨日までの同志であり、友人であった。だが今
   は、彼らから逃げなければいけない。危ういところで弦次郎は逃げのびる。
    なぜ、弦次郎は逃げなければいけないのか。かつての同志たちから。
 
    …………時を遡ること一月と少し。弦次郎は都から二年ぶりに江戸へ戻って
   きたばかりだった。上屋敷の留守居役・山岡(篠田剛)への挨拶と報告を済ま
   せ、長屋に行くと、懐かしい顔がそろっていた。鏡吾、隼助(菅野良一)、三
   郎太(南塚康弘)、虎太郎(清水誉雄)……そして子供の頃からの親友である
   英之助(大内厚雄)。彼らは譜代の藩士でありながら、帝への恭順を主張する
   勤王派であった。その中で弦次郎は全員の統率役となっていた。
    数日後、隼助が鉄砲を持ってくる。彼は鉄砲に興味を持っており、藩邸の倉
   庫にあったものを自分で作り直したという。試し撃ちをしてみようと、浜辺へ
   出かける六人。くじ引きで虎太郎が撃つことになった。ところが引き金が動か
   ない。無理矢理に引こうとする虎太郎を止めようと駆け寄る弦次郎。弦次郎が
   鉄砲を取り上げた途端、鉄砲が暴発した! ……頭をやられ、弦次郎は倒れる。
   幸い命は助かったが、両耳の聴力を失ってしまった。
    しばらくして藩からの正式な処分が決まる。弦次郎は江戸詰めの任を解かれ、
   国へ帰ることになった。彼は江戸を去る前に気がかりなことを片付けようとす
   る。初音と英之助の間のことだった。弦次郎はずっと初音を慕っていた。だが
   耳の聞こえなくなった自分は、もう初音を幸せにすることはできない。同じく
   初音を想っている英之助に彼女を任せたいというのだった。弦次郎の気持ちを
   汲んで、二人は婚約の仲となる。
 
    そして二月二十日の夜が来た。以前から藩を実質的に動かしてきた側用人・
   横溝左近が、浪人姿の男たちと会合を開いていると鏡吾が弦次郎に知らせに来
   た。横溝が、幕府は滅びるべきと公言する勝海舟を暗殺する危険があるとの話
   は前々から聞いていた。その実行が今日かも知れないというのだ。帆平の知人
   であり、自分たちも心酔している勝海舟の危機を見逃すわけにはいかない。二
   人は横溝たちが会合をしているという料亭まで出かけていく。
    鏡吾が相手の確認役、弦次郎が斬り役ということになった。
    暗闇と緊張の中で待つ弦次郎の目に、鏡吾の合図が見えた。
    弦次郎は一人でやってきた頭巾の男を斬る。
    ところがそれは、横溝ではなく………………なんと英之助だった!
 
 
    ……うわ〜あらすじのくせにすでに長いぞ。すみません m(_ _)m
    (でもこれ以降がもっと長いんだよな……再度言いますが、どうぞ時間の十分
   ある時にお読みくださいませ)
 
    物語はとてもハードです。
    「悲劇」というだけあって「あぁ悲劇だ……」と思います(←そのままや!)
    いつものキャラメルほどギャグの部分も多くない(と思う)し、いつものよ
   うにラストである程度ストーリーに収拾をつけて終わったりもしてないし。
    キャラメルを見慣れている人ほど、「え〜!?!?!?」と思うでしょう。
    逆に、これが初キャラメルの人は、どういったイメージをキャラメルに対し
   て持つのかな……と考えてしまいます。
    それほど、「いつものキャラメル」らしからぬ色の強い作品です。
    が。
    キャラメルを見慣れている人ほど、というか、キャラメルを本当に好きな人
   ほど、観てもらいたい作品でもあります。
    最初はびっくりするでしょうが、キャラメルを好きであることをあらためて
   嬉しく思えるようになるので…………少なくとも私はそう感じました。
 
    さて、主役はやはり岡田達也さんです。
    なぜか時代劇での役は「イケてない」との評価が多いのですが…………
    今回は……そうですねぇ。
    好演だと私は思いました。実際、ファンが急増しつつあるようですし (^o^;
    キャラメル作品のいろんな役の中でも、かなり大変な役だと思います。
    不慮の事故で耳が聞こえなくなってしまい、その上あやまって親友を殺して
   しまう………………ずいぶん苛酷な役です。
    
    その過ちは欺かれたためだったとはいえ、それがどれだけはっきりしても、
   自分が親友を殺したという事実は、絶対に変わらない。
    その苦しみは生きている限り消えることは決してない。
    殺した相手が生き返りでもしない限り、彼の心はもう永遠に癒されることは
   ない………………なんてかなしいことだろう。
 
    西川さん演じる「帆平」が、逃げ込んできた「弦次郎」に「お前は誰を斬っ
   てきた」と聞くシーン。聞かれて、「帆平」を見上げる「弦次郎」の目が……
   …………ものすごくかなしくて、「うわぁっ」て言いそうになりました。
 
    彼が書く手紙の中の「この耳さえ聞こえれば、私は英之助を斬らずにすんだ」
   「その声だけはどうしても聞きたかった」という言葉には、彼の激しい後悔と
   願いが感じられて、痛々しいです。
 
    ラスト近く、「英之助」以外の5人が斬り合うシーンがあります。
    ……前半部分では、とても仲の良かった彼らの斬り合いです。
    あんなに仲のよかった皆が、どうして斬りあわなくちゃいけないのか。
    つらくてつらくて仕方ありませんでした。
    歯を食いしばることしか私にはできませんでした……口を開いたら、思わず
   叫んでしまいそうで。
 
    ラストシーン。「弦次郎」が「英之助」に聞きます。
    「おまえは許してくれるか。俺がおまえにしたことを」
    そして答えが返ります。
    「許すも許さないもあるか。おまえは俺の生涯の友だ」
    ……………………この答えが、本当に「英之助」のものだったのか、それと
   も「弦次郎」の願いが生み出したものなのか。
    そういう意見もあるでしょうが、私はそんなのは関係ないと思っています。
    「弦次郎」がその時なにを「聞いた」のか。これだけでいいと思います。
    ……初日はただただ圧倒されていて感じなかったのですが、2回目を観た時、
   もしかしたらラストの言葉は、「弦次郎」だけにでなく、全員になにかしらの
   形で「聞こえて」いたんじゃないかな……とも思ったりしました。
 
    その台詞の前、「初音」が「弦次郎」に「私と一緒に帰りましょう」と言い
   ます。…………でも「弦次郎」は、そこにいる「初音」ではないものを見つめ
   ています。…………言うまでもなく、「英之助」でしょうね。
    あの時の「弦次郎」には、「初音」が見えていながら「見えていなかった」
   ………………と言うより、この先「弦次郎」は、もう「初音」の顔をまっすぐ
   見ることさえできないのではないか、と思います。
    ……その考えに思いいたった時、とてもかなしくせつなくなりました。
    当然、彼は「初音」と一緒になったりはしないでしょう。お互いを思う気持
   ちは変わらなくても、彼はすでに一人で生きていく道しか選べないでしょう。
    ………………つらいです。でも、生きていかなければならない………………
 
    この作品のラストが、彼にとっては何だったのか。
    ほんの少しでも「救い」となってくれればいいと、願わずにはいられません。
 
 
    チラシには岡田さんと、大内さんと上川さんが写っていますね。
    きっと大きな役だと予想はついたものの、どんな役か気になった人も多いこ
   とでしょう。私もその一人ですが (^o^;
 
 
    大内さんは最近、ずいぶん劇中で重要度の高い役をなさっていますね。
    『My Belle』『広くてすてきな宇宙じゃないか』では特に。
    今回も主人公の親友という準主役級のキャスティング。
    …………しかし劇中で死んじゃうんですよね。しかも殺されて。
    そのへん、大内さんファンの方が観たら、どういう反応を示すのだろう??
   と気になってます。そもそもキャラメル作品で、登場人物が死んだり殺された
   りするシーンなんてのは、ほとんどないしなぁ。うーん。
    役柄的には、なかなかクールでかっこいいですね。成井さんが「今が旬」と
   おっしゃるのも頷ける感じ。一応、仲間うちでは剣の腕が一番という設定です
   が、殺陣は1シーンだけです。大内さん好きな人はちょっと残念かな (^_^;
    途中、ちょっと可愛いところも見せてくれたりします(笑)
    うーん、またまたファンが増えるかも。
 
   (*この文章を書いた後、いろいろ聞くところによると、大内さんファンが急
   増中のようです…………おぉぉやっぱり〜。古くからのファンの方は、かっこ
   よくて嬉しい反面、心配でたまらないらしいですが (^^;)
 
 
    上川さん。このごろ一年に一回しか出演されない(できない?)ので、余計
   にやる役やる役が妙に印象づくのですが、今回もやっぱり…………うわぁ。
    ひさびさの悪役モードでしょうか。『サンタクロースが歌ってくれた』でも
   それっぽいところはありましたが、今回の方が明確に「悪役」かな。生で上川
   さんの悪役を観るのは実は初めてなので、なんかドキドキしてしまいました。
   情報誌などには「お笑い担当」みたいなことが書かれていて、「そうなんだ〜」
   と思い込んでいたこともあって、相当「うわ〜」って思いましたね。たしかに
   前半部分ではかなりギャグ入ってるのですが。後半にいくにしたがって、酷薄
   というか残酷というか、寒いような側面が出てきます。
    こういう二面性のある役を観ると、上川さんの「上手さ」が非常によく実感
   できますね〜。
 
    彼が、「仲間」の中にいて感じてきた孤独は、どれだけのものだったのだろ
   う、と考えます。
    自分一人身分が低いことのコンプレックス、真実はともかくも父親が「藩を
   裏切った男」と呼ばれることへの悔しさ…………
    「弦次郎」の後悔や苦しみがきっと誰にも(本当の意味で)癒しきることが
   できないように、「鏡吾」の暗く深い思いも、彼自身にしか分かることのでき
   ないものだった……のかもしれない。少なくとも彼自身はそう思い込んでいた。
    いつも草履を皆より一段低いところで脱いだり。
    父親に関する話の際に見せる異様なまでの激しさも。
    抑えている気持ちの表現のひとつなのでしょうか。
 
    「鏡吾」はたしかに、ずいぶんと前から皆を裏切ってきたのかも知れない。
   台詞などからは、そういうふうに読み取れます。
    ……でも、「仲間」たちのことを、まったく好きでも何でもなかった、とい
   うふうには、私には思えないんです。心のどこかでは本当の仲間になりたかっ
   た、ほんの少しでも皆のことが好きだった時もあった、そう思ってしまうんで
   す。
    でなかったら、裏切る直前の、斬り役は自分にやらせてくれ、という言葉が、
   どうして出てきたのか、私にはわからない。あれは彼の本心だったと思うので
   す。(それもすべて演技だったんだ、と言われると、返す言葉がないのですが
   …………事実、そういう可能性は高いのかも。それでも私はやっぱり…………)
    もしかしたら、万に一つもなかったかも知れないけど、あそこで「弦次郎」
   が彼に斬り役を譲っていたら、後のことは起こらなかったのかも知れない……
   ……うーん、好意的に過ぎる見方かも知れませんが。
 
    あ、神戸で観た場合、上川さんのギャグ絡みで3階席の人たちがおいしい思
   いをしたのですが(鉄砲の試し撃ちのシーンで、「虎太郎、3階席を撃て!」
   って…………(笑))…………東京ではどうなるのかな???(サンシャイン
   劇場は2階席までです)
 
   (*聞くところによれば、東京でのここの部分は、初日は「2階席上手」だっ
   たらしいのですが。次の日には「2階席○列○番」になり、そのうちとうとう
   「この人を撃て!」と言い出し (^o^) 最近は鉄砲を撃つ清水さんまで一緒に
   なって何かやってるとかやってないとか……どこまでいくんだ〜(爆笑))
 
 
    さてその他の方々。
 
    西川さんは岡田さんを始めとする若い藩士グループの剣の先生、という役。
    いつものことながら、西川さんは脇でもこういう「締める」役柄についてい
   らっしゃいますね。そういうのがとても似合ってかっこいいですし。さすが。
   (そういえば、時代ものではいつも「剣の腕がいい」役だなぁ。『風を継ぐ者』
   でも『俺たちは志士じゃない』でもそうだったし)
    今回は……知人のそのまた知人によれば「西川さんに惚れ直す」そうです。
    なるほど、たしかにそうかも…………
    もちろんギャグもいい感じ(というのか?)です。前半部分は、炸裂してま
   す(爆笑)
    神戸初日、私は最前列の右端で観ていたのですが、目の前で西川さんが死ん
   だふりして倒れられたんですよ〜。いやぁおいしい席でした (*^o^*)
 
    ……ある意味、一番辛いのは「帆平」なのかもしれないな、と思います。
    彼にとっては六人は全員、可愛い教え子のはず。
    なのに一人は聴力を失った上に藩から追われる身になり、一人は死んでしま
   い、一人は他の全員を裏切り…………ついには同志討ちにまで発展してしまっ
   ても「帆平」は結局は見ていることしかできなくて。「弦次郎」を危ういとこ
   ろで助けはしたけれど、それ以上のことは何もできない。その後「弦次郎」が、
   他の全員がどうするかは、彼らが自分自身で選ぶしかないのだから。
    「弦次郎」が聴力を失った後で、「帆平」は言います。
    「俺だって、代われるものなら代わってやりたい。しかし、それはできない。
   黙って見守ることしかできないんだ」と………………
    「見守るしかない立場の辛さ」って大きいですよね。
 
 
    岡田さつきさん。今井さんが退団してどうなるやらと思ってましたが、岡田
   達也さんが新しい相手役としてそろそろ定着しそうですね(笑)
    岡田さんのヒロインは可愛いですね。しっかり者で男勝りなところもあるけ
   れど、気持ちはとても一途で。今回の「初音」もそんな感じです。
 
    今回、岡田達也さんと大内さん、そしてさつきさん(+中村亮子さん&小川
   さんの役も多少)が恋愛の部分がある役柄なのですが……それぞれの気持ちが、
   とても素敵なのです。「弦次郎」と「英之助」がお互いを思う気持ち、「初音」
   を思う気持ち、そして「初音」の気持ち……すべてがまっすぐで強くて、涙が
   出そうになります。
    特に、好き合っているのに離れてしまう「弦次郎」と「初音」のやり取り。
    ラスト近く、なぜ「弦次郎」は「英之助」を斬ったのか、いくら考えても理
   由が分からない、それでやっと、斬る理由がそもそもないのだということに気
   づいた……という「初音」の言葉。「弦次郎」を信じる「初音」の気持ち。
    人の気持ちはどこまで優しくあたたかく、強くまっすぐでいられるのだろう
   …………その可能性の大きさを知らず感じてしまいそうな、そんなシーンです。
 
 
    坂口さん。あらすじには進行上の都合で書けませんでしたが、清水さん演じ
   る「虎太郎」の年上の奥さん「ふじ」という役。
    うーん、意外な組み合わせだ。と初めて観た時思いました(笑)
    だって清水さんは(私の感覚では)まだどちらかといえば「新人さん」です
   し、坂口さんはもう「ベテランの方」ですし。でもそのミスマッチさ、意外さ
   がなかなか面白くもあります。
    それ以前に、こういう「ちょっと年かさの女性」を坂口さんが演じると……
   もう最高です!(爆笑)『風を継ぐ者』の「たか子」が大好きですからね〜私。
 
    キャラメルではお久しぶりの菅野さん。
    なにやら、普段の扱われ方が反映されているのか、劇中でもずいぶんといじ
   められていらっしゃるのですが(でもそれを観て笑っちゃってますけど (^_^;)
   結構要の部分を背負っている役でもあります。「隼助」が「弦次郎」を信じて
   起こした行動が、「弦次郎」の命を救うことになるわけですから。他の仲間が
   全員「弦次郎」を疑う中、ひとり彼を信じ続ける「隼助」って、考えてみたら
   すごいですよね。起こったことだけに拠って思い込まないで、自分が今まで見
   てきて知っている「弦次郎」の方を信じる…………ああいう極限の状況では、
   他の仲間の反応こそがむしろ自然と言えるかもしれないのに。
    今まで時代ものでは「沖田総司」ばかり演じていらしたので、そうでないの
   は今回が初めて。ですから「剣があまり上手くない」というのも初めてなんで
   すよね…………それを言うなら、今回はほとんどが「剣の達人ではない」設定
   らしいので、そうでない(上手く見せない)ように殺陣を作っていくのは結構
   大変だったとか何とか。
    「沖田総司」ほどではないかもしれませんが、菅野さん好きな人には特に、
   なかなかツボに来る役だと思うのですが……いかがでしょう?
 
    篠田さん。藩の上屋敷の留守居役……プラス、「弦次郎」と「美緒」が一時
   身を隠す寺の和尚さん(笑)
    この「一人二役」はパンフレットには載っておらず、なおかつ初日は前説で
   も全く触れられなかったために、全然知らずに観ていました。…………出てこ
   られた時、「え〜〜〜???」(……笑)という感じでした。
    なんか、客席がその時、ずいぶんとひいていたとかで、翌日(?)からは、
   前説で加藤さんがこの「一人二役」についてちょっとコメントすることになり
   ました。誰が何の役、とはもちろん言わないのですが、「一人二役がいます」
   「見分ける方法としましては、髪型に注意していてください」という感じで。
    その「注意」が功を奏してか、日に日に、篠田さんの「和尚」さんの出番の
   時に、笑いの客席波及速度(そんなのあるのか?)が上がっていったように思
   います(笑)…………ほんと、おもしろいです。緊迫した台詞のあるシーンの
   はずなのですが…………ま、これもひとつの「心の休息のためのネタ」でしょ
   うか(……なんか言い方に無理があるなぁ (^^;)
    そういえば、今回ロビーのみき丸くんは和尚さんの格好をしています。幕末
   の武士の話なのになんであんな衣装なの? と思ってましたが、これを観て深
   く納得いたしました(爆笑)
 
 
    南塚さん。………………うーん。
    『TRUTH』はストーリーも登場人物もかなりしっかりと作られている作品だと
   思うのですが、南塚さんの役だけはどうにも納得のいかないものを感じます。
    あんまり、「三郎太」自身の信念が、見えてこないと言いますか……他の人
   の言うことを信じすぎと言いますか。(でもああいう状況に置かれたら、そう
   なってしまってむしろ当たり前なのかなぁ…………観てる私たちは真相知って
   るからなぁ…………)
    他の部分・役柄の出来がいいだけに、ここだけがもったいない気がしてしま
   います。南塚さん結構好きなだけに残念…………『広くてすてきな宇宙じゃな
   いか』ではあんなに良かったのに。
 
    清水さん。坂口さんと夫婦役ということで、結構プレッシャーとか緊張とか
   あったんじゃないかと思います。でもがんばっていらっしゃいます。なかなか
   いい夫婦になってるんじゃないかな。演技も、公演ごとに落ち着きというか、
   「清水さんらしさ」がついてきている感じで。初舞台から観ている役者さんの
   成長していく様子は、観ていてなんだか心あたたまるものがありますね。
    そうそう、清水さんて、上川さんが好きで入団なさった方なんですよね。
    ようやく上川さんと同じ作品に出られて、しかも結構会話もあったりして、
   嬉しいだろうな〜と思っちゃいます(もちろん緊張もすごいでしょうけど)。
 
    ダブルキャストの中村亮子さんと小川さん。
    神戸公演ではだいたい半々くらいの確率で観ることができました。
    どちらでもいい役になっていると思いますが、どちらかと言えば、小川さん
   の方がこの「美緒」という役には合っているかも。結構、激しい感情を持って
   いる役なんですよね。「弦次郎」に対する気持ちとか、すごく可愛らしくて、
   初々しい感じで、そして激しくもあるのです。そういう面を、小川さんの方が
   上手く出せている気が(私は)しまして。中村亮子さんが悪いというわけでは
   ないのですが、良くも悪くも「落ち着いちゃった」感じがするところも、少し
   あるのです。
 
 
    今回は舞台そのものがすごくてすごくて、観ている方もかなりの気力・体力
   を要します。…………演じている皆さんの方は、いかばかりでありましょうか。
    カーテンコールのご挨拶で、時折話が詰まってしまったり混乱してしまった
   りするのを観ても、どれほどお芝居で燃焼しつくしているかが分かります。
 
    大変な舞台ですが、その分、終わった後の皆さんは、実に充実した表情なの
   です。観ているこちらまでが嬉しくなってしまうくらいに。
    初日の時はたしかなかったのですが、次に観に行ったステージ〜千秋楽では、
   カーテンコールが終わって舞台袖へ行かれる際に、舞台中央で岡田達也さんと
   上川さんが、手をがしっと組み合わせていらっしゃいました。
    うわぁっ、いいなぁああいうの…………すごく素敵な瞬間でした。
 
    ……また、日が経つにつれ、カーテンコールの時に涙目になっていらっしゃ
   る岡田さんの姿が目につくようになりました。あぁ…………なんかすごいなぁ。
 
    東京ではただいま公演真っ最中です。
    ようやく52ステージ(公演全体)の半分が過ぎ、折り返しに入ったところで
   すね。
    ………………み、皆さん(役者さんもですが、スタッフさんも)大丈夫だろ
   うか………………千秋楽まで心身がもつのでしょうか????? 心配です。
    ……でもキャラメルの皆さんのことだから、やり遂げてしまうのでしょうね。
    くれぐれも、大きな怪我や病気や事故のないように…………と願います。
                                 (99.7.31)
 
 
    →神戸千秋楽カーテンコールでの役者さん一言挨拶はこちら(7/18)
        7/22に補足しました。
 
    →東京公演(8/21)の感想はこちら。(ネタばれあり・長文!(8/22)
        8/23に加筆しました。
 
 


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