お茶の効能 <お茶の栄養素>
体と心、両方にやさしい飲みもの
お茶は、無糖でノンカロリーなのにおいしく、しかも食事や甘味との相性もすばらしい嗜好飲料です。さらに近年、健康への効果について多くの研究成果が発表され、病気予防、健康維持のための保健飲料としても世界的に注目されています。お茶には体に良いたくさんの成分が入っていますが、その中でも代表的なものを紹介します。
カテキン類
抗酸化作用、抗突然変異作用があります
肥満予防や血糖値の上昇を防ぎます
コレラ菌やO-157などの食中毒菌対し、強い殺菌力があります
腸内の悪玉菌を殺し、ビフィズス菌などの善玉菌を増やします
悪玉コレステロール(LDL)の上昇を抑えます
虫歯菌の繁殖を抑えて、虫歯になるのを予防したり、口臭を防ぎます
湯呑み一杯のお茶に含まれるカテキン類の量は70~120mgです。
カフェイン
疲労回復、覚醒効果、大脳刺激、利尿作用があります
脂肪の燃焼を促進したり、飲みすぎた時の酔い覚まし効果があります
強心作用がり、血行を良くします
湯呑み一杯のお茶に含まれるカフェインの量は30~50mgです。
テアニン
カフェインの作用を穏やかにします
脳の神経細胞に作用してリラックスさせるヒーリング(癒し)効果があります
テアニンはお茶特有の成分です。上級煎茶、玉露、かぶせ茶に多く含まれています
ビタミンC/A(カロテン)/B1/B2/E
抗酸化作用、免疫力向上、疲労回復、風邪の予防や美肌効果があります
お茶に含まれるビタミンCはカテキンが守るため、熱に強いという性質があります
緑茶2杯で、レモン1個分のビタミンC(20mg)がとれます
お茶に含まれるカロテンは、ニンジンの10倍です
ビタミンB1は、炭水化物をエネルギーに変えるのに必要不可欠です
細胞の維持に欠かせないのがビタミンB2です
老化防止に効果のあるビタミンEも含まれています
ビタミンA・Eは脂溶性のため、お茶には溶け出してきません。(抹茶や粉末茶を飲んだり、お茶の葉を料理に使用することで摂取できます)
食物繊維
大腸がん予防に効果があるとされている食物繊維は、水に溶けるものと溶けないものがあります
不溶性の食物繊維は、上級煎茶の茶殻を食べたり、抹茶や粉末茶を飲むことによって摂取できます。
フッ素
歯の表面を強くし、虫歯にならない抵抗力をつける成分です
歯が悪かったり、弱かったりすると噛み合わせがうまくいかず、力が十分に入りません。フッ素は、歯を強く丈夫にします。
緑茶中のフッ素の含有量は、煎茶で90~160ppm、番茶で150~350ppmです。
ミネラル(亜鉛、ナトリウム、カリウムなど)
新陳代謝が円滑に行われるために必要な栄養素
ミネラルは血液のアルカリ性を保ちます
ナトリウムとカリウムは神経伝達系に作用し、不足すれば反応が鈍くなります
お茶にはカリウムが多く含まれるほか、カルシウム、リン、マグネシウム、鉄なども含まれています
夏にカリウムが不足すると「夏バテ」症状として現れることもあります。
サポニン
朝鮮人参など漢方薬の主成分として知られている成分
鎮静、鎮痛、インシュリン作用、中枢神経興奮作用、抗疲労効果、精力増強作用、脂質低下作用、血栓予防作用など、さまざまな効果をもっています
サポニンには、抹茶などでみられるように、水と混ぜると泡立つという特徴があります。