深蒸し茶について

日本茶プチ講座


蒸して緑茶に

お茶の葉

緑茶を作るときには、最初に殺青(さっせい)を行います。殺青とは、生葉を加熱して葉の成分がそれ以上変化しないように酸化酵素やその他の酵素の働きを止めることです。
生葉を加熱する方法には、蒸す、炒る、煮る、焼くなどがありますが、日本の緑茶のほとんどは蒸して作られます。


深蒸し煎茶

お茶

深蒸し煎茶は、お茶の製造工程の第一歩である蒸熱(蒸し)を長くしたものです。
普通煎茶の標準的な蒸熱の時間は30~40秒ですが、深蒸し煎茶はその2~3倍ほど長く、60~120秒間蒸して作ります。長く蒸すと渋みが抑えられ甘みが増します。浸出液は濃い緑色でコクのある味になります。


普通煎茶

普通煎茶

お茶と言えば一般に「普通煎茶」をさすことが多いようです。普通煎茶の「普通」とは普通蒸し煎茶のことです。




緑茶と紅茶

緑茶と紅茶

緑茶も紅茶も同じお茶の葉から出来ています。
紅茶は最初に生葉を放置して萎れさせ、生葉の酸化酵素を働かせることで成分を変化させ、独特の色や香りを出しています。
酸化酵素を最大限に働かせたものが紅茶で、酸化酵素の働きを止めて製造したものが緑茶になります。