お茶の効能   <お茶と健康>


お茶は万病に効く薬だった

イメージ画像(お茶) 6世紀の中国の医学書には、「苦茶は寒で、毒なし。五臓の邪気を払い、下痢、渇熱(熱による口のかわき)、中疾(胃腸病)、悪瘡(たちの悪いできもの)などを治す。 久しく服すれば、心を安んじ、気を益し、頭を良くし、眠りを少なくし、身を軽くし、老いを能くし、老化を抑える」(『神農本草経集注』陶 弘景)とあります。
まさに万病に効く薬といったところですが、約1500年も前に、すでにお茶の多彩な効能が認められていました。お茶は薬として用いられ、やがて湯で浸出して嗜好飲料として飲まれるようになったと考えられています。


お茶の健康効果

 お茶は無糖・ノンカロリー!食後のお茶は一石四鳥

イメージ画像お茶はほとんどノンカロリー。また、食後にお茶を飲むとダイエット効果が期待できます。お茶に含まれるカテキン類が、でんぷんなどの糖質の分解を防ぎ、ブドウ糖としての吸収を抑え、結果として肥満予防や血糖値の上昇を防ぎます。 食後にお茶を飲めば、カテキン類が虫歯予防&口臭予防してくれるうえ、口の中もさっぱりし、肥満防止効果も得られて一石四鳥(?)です。

 運動前のお茶でダイエット効果UP!

イメージ画像運動の前にお茶を飲むと、カフェインの効果によって、脂肪がエネルギー源として優先的に使われるため、ダイエット効果がアップします。また、カフェインには筋肉刺激効果もあるので、体を動かしている最中でも20~30分おきにお茶を飲むと良いようです。水分補給もかねて、こまめにお茶を飲むようにしましょう。


 悪玉コレステロール値上昇抑制

イメージ画像カテキンには様々な働きがありますが、そのひとつにコレステロール値の上昇を抑えるという働きがあります。お茶にはカテキン類が豊富に含まれ、中でもエピガロカテキンガレート(EGCg)は、悪玉コレステロール(LDL)の酸化を抑える作用が強いことがわかっています。悪玉(LDL)を減らし、善玉コレステロール(HDL)を増やして、血中コレステロール値を抑制しましょう。

 高血圧予防

イメージ画像高血圧は、心筋梗塞や脳卒中などの生活習慣病を招く危険因子とされています。お茶に含まれるカテキン類には、アンギオテンシン1変換酵素の働き(血管を収縮させ、血圧を上昇させる原因の一つ)を抑える作用があります。そのため、お茶をよく飲むと高血圧の予防に効果的だと言われています。

 血糖値の上昇を抑える

イメージ画像お茶の成分であるカテキンには、糖質の消化吸収を遅らせる働きがあり、消化が遅れれば、その分ブドウ糖が血液中に吸収されるのが遅れます。その結果、血糖値の急激な上昇が抑えられるのです。

 抗酸化作用

イメージ画像抗酸化作用はお茶の代表的な健康機能であり、すべての病気予防につながるとまで言われる重要な作用です。体内の「酸化」と呼ばれる現象を抑えて、組織が老化するのを防ぎ、免疫力を保つことにつながるからです。
お茶に含まれるカテキンは、活性酸素や過酸化脂質を撃退する抗酸化作用を持っています。 ちなみに、酸化を招く要因のひとつであるストレスは、肉体的なものよりも精神的なものの方が害は大きいと言われています、お茶を飲んでホッと一息つき、気持ちをリラックスさせましょう。

 風邪に効く!咳や喘息にも効果的

お茶には、風邪に効果のある成分がいろいろ含まれています。

●ビタミンC・・・免疫力向上・疲労回復
●カフェイン・・・頭痛を和らげ、血行を良くする・利尿作用を高めるイメージ画像
●カテキン・・・・強い殺菌効果(インフルエンザウィルスの働きを弱める)

イメージ画像また、お茶を飲むと、気管支の収縮作用が抑えられ、ヒスタミンの作用を和らげてくれます。ヒスタミンとは喘息やアレルギーを引き起こす成分のひとつで、気管支は特にヒスタミンに対して敏感です。お茶が持つ「抗ヒスタミン」作用は、喘息や咳にも効果があります。

 ビタミンCで美肌

イメージ画像ビタミンCには、肌の白さを保つ効果があります。シミやソバカスの原因であるメラニン色素の皮膚への沈着を防いでくれるのです。
意外に知られていませんが、お茶はビタミンCを豊富に含んでいて、上級な煎茶ほど含有量が多い傾向があります。また、お茶のカテキン類がビタミンCを熱から守ってくれる為、熱いお湯で淹れても壊れにくく安定しているのが特徴です。ビタミンCが豊富に入っているお茶を飲んで、手軽にビタミンCを補給しましょう。

 善玉ビフィズス菌の増殖を助ける

イメージ画像人の腸内には多くの細菌がすんでいますが、乳酸菌やビフィズス菌のような「善玉菌」とブドウ球菌やクロストリジウムのような「悪玉菌」に分けられます。お茶のカテキンは非常に強い殺菌効果を持っていますが、善玉菌の腸内ビフィズス菌に対しては、むしろ増殖を手助けする働きを持っています。普段からお茶を飲むことで、腸内の健康も保たれ、便秘や嫌な臭いの予防にもなります。

 お酒とお茶の良い関係

イメージ画像お酒を飲みすぎてしまったときには、お茶が役立ちます。カフェインが持つ覚醒効果によって、大脳皮質が「酔い」の状態から醒まされるからです。また、血液中に十分な量のビタミンCなどがあれば、アセトアルデヒドの分解能力は高まりますので、カフェイン・ビタミンCを含むお茶は、ふたつの相乗効果で二日酔いを防止してくれます。