・NODA・MAP番外公演『Right Eye』(1999.1) ・ランニングシアターダッシュ『うしろから2番目のウィザード』(1999.2) ・惑星ピスタチオ☆ショートカッツ Vol.1(1999.2) ・『西遊記〜仮名手本西遊記より〜』(1999.2)
大阪天王寺・近鉄アート館で1/9〜24の公演。 近鉄アート館は98年3月の『BRIDGE』以来。小さい劇場で、めちゃめちゃ間近 に役者さんを観ることのできる(席が前の方or端っこ(通路を入退場に使うこと もあるので)なら)舞台なので、野田さんその他役者さんを近くで観られる〜♪ と思いながら行きました。D1列、で一番前なのは分かっていたし。 劇場に入ってみると、あれれ、前に来た時と席の配置が違う。 『BRIDGE』の時は舞台の四方を座席で囲んでいたのですが、今回は3方向。 どうやら奥行きを使うらしい。 さてD1列は…………おぉやっぱり一番前だ。しかも舞台のすぐそば! すでに東京では12月に公演されているので、雑誌なんかでも記事が出ていたり するのですが、先入観を入れないために読まずに行きました。どきどき。 開演予定時間より遅れるのは舞台の常。5分過ぎた。まだかな。と。 舞台の上手(右)に照明がすっとついた。誰かがいる。野田さんだ! 机に座って、指で紙をはじいている。 BGMが流れてくる。 そうこうしているうちに客電が消えて、ステージに照明が入った。 野田さんの台詞が始まる。 下手(左)から吹越さんが出てくる。そのうちに、牧瀬さんも登場。 3人だけの世界。3人だけで作られる舞台の世界。 スイッチプレイは『ナイフ』である程度慣れたものの、やっぱりところどころ では驚かされる。今回は特に、役者さんまでの距離が近いからかな。 私の席は舞台下手の前面の端が目の前にある位置だったので、役者さんがそこ に立ったり座ったりすると、めちゃめちゃリアルである。汗が見えるんだから。 これがやっぱり生の醍醐味だね、と思ったりする。(^^) 野田さんが主役(のひとり?)っていうのは、そういえば初めてかな。 …………とゆーても『キル』しか観てないもんなぁ。初めてで当たり前か。 主役でもなお変わらない、あるいはますます際立つ、野田さんの演技の狡さ。 声も動きもギャグもとことんこちらの意表をついてくる。 どこまでが演技でどこからがその時限りなのか分からない、そんな狡さ。 ほんとに今年44才なのか〜? と言いたくなる。 吹越さんも牧瀬さんも実は初めて観るのですが、いや〜いいですね〜。 吹越さんと野田さんの掛け合いはめっちゃええ感じやし(←いきなり関西弁)。 牧瀬さんは顔全体がとてもこじんまりとしていて可愛らしくて、それでドスを きかせた演技をする時のアンバランスさ。なんだか『つぐみ』をやっていた時の 様子が思い浮かぶような (^_^) 普段の作品ですと荒唐無稽な部分の印象がとても強いのですが、今回の『Right Eye』は「ノンフィクション演劇」と銘打たれていて、それを意識しているためか、 いつもよりストーリーの起承転結が分かりやすかったです。現実から飛んだ部分 もそんなに多くはなかったし。 劇中の「野田秀樹」が書く芝居の脚本の結末。 劇中の「野田秀樹」が出会ったひとつの別れ。 それぞれに、なにかとてもせつないものを感じさせる「終わり」でした。 「残された者は、残された瞳で、残された夢を見続ける義務がある」 ラスト近くの野田さんの台詞(完全に正確ではないかも……すみません)。 やけに心に残ります。 (99.1.16)
大阪梅田・HEP HALLで1/26〜2/4の公演。 ダッシュは2回目、HEP HALLは初めて。 ミニサイズですねHEP HALLは。200程度の客席に幅も奥行きもさほど ではない舞台。観る方としては、舞台との距離が近いのはそれなりに良いのです が、椅子が固いのはちょっと辛いかなと。ま〜ミニホールだから仕方ないと言え ば仕方ないですが。座布団持参したいな〜と思ったり(笑)(でもちょっとマジ) さて公演は。 前回『胸騒ぎ』よりもよかったのではないかと私は思いました。 前回は前ふり的な部分が長過ぎるように感じたのですが、今回はそれほどでも なかったし。ストーリー全体のバランスがわりとよかったように感じました。 名馬の父を持ちながらなぜか速く走れない馬「スノーウィザード」。 かつて名馬「ウィザード」を育てながら落ちぶれた調教師「フジサワ」。 10年もの間一度も予想が当たらない競馬記者「オグリ」。 勝てない馬ばかりを持つ馬主「メジロ」。 何かから逃げているついてない男「カツラギ」。 これらの登場人物(馬?)がなかなか、それぞれの個性が出せていたのではな いかな〜と。特に競馬記者「オグリ」は面白くて怪しかったですね〜。胸に赤い 花つけてたし(笑) あと、照明。 雪の場面の照明がすごく綺麗でした。いい感じ。 (99.2.10)
大阪梅田・HEP HALLで2/7〜14の公演。 企画好きなキャラメルボックスでさえ公には(少なくとも私が知る限りでは) やってないようなことを、ピスタチオ+客演(「劇団☆世界一団」から年清由香 さん&志津間恵子改め希ボノリコさん、「化石オートバイ」から高須浩明さん、 「南河内万歳一座」から松下安良さん)の皆さんがやってくださいました。 タイトルを見てもいまいち分かりにくいかと思いますが、まぁ無理やり言って しまえば「演劇版短編集」てなところでしょうか。 1時間ほどの『小林少年とピストル』というミステリータッチの作品をはじめ、 20秒〜9分弱のライブ・ミニ作品を計11コ。 過去の作品の続編(パロディ?)の予告編とか(いやぁ激しいです(笑))。 末満健一事務所とかUDA・MAPの作品とか(演劇好きな方なら、なにから取った 名前か分かりますよね? (^o^))。 わざわざ楽器を買って練習したというミニライブとか。 『BRIDGE』の開演前に一度だけ観た、座長・腹筋善之介さんの噂の(?)一人 芝居とか(「二人芝居」って言ってたけど………わざと?)。 120分…………の予定のはずが終わってみれば150分になっててびっくりしまし たが (^^;) 、ずっと笑いっぱなしで、楽しい時間を過ごさせてもらえました。 難を言えば、『小林少年とピストル』。 面白かった…………んですけど、クライマックス近くの異常に長い腹筋さんの 台詞。あれはアドリブなのか?(役者さんが途中から素で笑ってたからなぁ……) ちょ〜っと長すぎでした。せっかくの流れや緊張感が途切れてしまいました。 いい調子で展開が来てたのにな〜。 もう一回観に行って確かめてみようかな? でも当日券に来る人、多そうだし なぁ…………どなたか、観に行って教えて下さる方、いません?(^^;;; (99.2.10)
大阪上本町・近鉄劇場で2/8〜14の公演。 出だしから前振りなし、という感じで、もう初っ端から立ち回りがあったりし て、すごかったです。全編の半分近くはアクション入ってたのでは? と思える くらい。 衣装も照明も派手でした。あのへんは、劇団☆新感線風ですね。 久しぶりに観る筧さんとか、NODA・MAP以来の古田さんや深沢さんや手塚さん (そういや前も近鉄劇場で観たんだな……)など、結構知ってて好きな役者さん を主に追いかけて観ていました(笑) トータル160分(途中休憩15分含む)。 理屈抜きで楽しめる舞台、の代表と言えるかも。派手でドキドキして笑える。 (99.2.14)