<97.7〜12に観た舞台の記録>

  ・キャラメルボックスサマーツアー『嵐になるまで待って』(1997.7)
  ・リリパットアーミー『白いメリーさん』(1997.9)
  ・ラッパ屋『エアポート`97』(1997.9)
  ・キャラメルボックスクリスマスツアー『サンタクロースが歌ってくれた』(1997.11〜12)
 


 ・演劇集団キャラメルボックス1997サマーツアー『嵐になるまで待って』

   新神戸オリエンタル劇場で7/17〜27までの公演。
   その間に、私は通算4回も観に行ってしまいましたぁ☆☆☆
   観すぎと思われますか? そりゃあそうでしょうね。
   確かに4回は多いし、お金もいっぱい使っちゃってスーパーびんぼーになって
  しまいましたけど(………………)。
   でも、後悔はしてません。くり返し観るだけの価値のある舞台だったと思って
  いますから。それっくらい、よかったです。私にとっては。
   
   今回の公演は再演で、初演は93年に東京だけの公演で行われました。
   そのときの舞台は、もちろん私は生では観ていません。が、上演ビデオが発売
  されているので、本番行く前に買って観ました。キャラメルボックスには珍しい
  サスペンスタッチのストーリーで、悪役の方がけっこう怖くて、面白かったです。
   再演では設定やキャストが大幅変更になると聞いていたので、どういうふうに
  なるのか、ものすごくドキドキしていました。特に、キャストが予想していたの
  と全然違っていたので、びっくりしながら当日を迎えて…………
   そしてさらにドキドキする羽目に陥ってしまったのです。
 
   再演なんてこと、ほとんど忘れてしまってました。ストーリーを知っていたら、
  普通は「あんまり面白くない」って気分になりそうなものですが、まったく逆で、
  まるで新作を観てるような気分でした。始まりから終わりまで、ひたすら気持ち
  が揺さぶられて、言葉に心をしめつけられて。
   特に手話。手話があんなにキレイなものとは思いませんでした。形が、だけで
  はなくて、手のみでなく「全身」を使って話す「言葉」の、その中にこめられた
  伝わってくる「気持ち」が。
 
   4回観に行ったわけですが、何回目でも同じように、いやむしろ毎回違う風に、
  ドキドキさせられる舞台でした。観れて、よかったです。ほんとうに。
   みなさんにも、観る機会があったらぜひ観ていただきたい作品です。
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 ・リリパット・アーミー『白いメリーさん』

   大阪天王寺・近鉄アート館で9/12〜21までの公演。
   中島らもさんを好きな友人に誘われました。
   いろんな舞台を観たいといつも思っているので、よし行ってみようと決定した
  のはいいのですが……リリパットはすごく混む、と知り合いに聞かされました。
   うーんそりゃそうか、でなきゃ前売り券が一日二日で売り切れちゃったりしま
  せんよねぇ……売り切れだったからしょうがなく当日券狙いにしたわけですし。
   しかしやっぱりあらためて「混む」と聞くと、不安度が増します。
  「チケット大丈夫かな???」って。
   当日券狙いで行って、人が多すぎて結局入れなかったら、悲しすぎます……
   天王寺は私の自宅から結構遠いし。
   いちおう予定は9/16、7:00からの回です。せめて入れますように……
 
   と、様々に不安を抱きながら、9/16、行ってきました。
   台風の影響のためか(注:近畿地方は9/16午後あたりから台風の影響強まる)、
  はたまた普段からそんなもんなのか分かりませんが、当日券発売の一時間半前に
  劇場に着いたところ、まだだーれも売り場には並んでいませんでした……うーん、
  行く前にかなり気を張っていただけに、えらく脱力しました。なにせ私は当日券
  の経験がほとんど無くて、さらにリリパット・アーミーを観に行くのは初めてで
  したので、どれだけ人が並ぶかの見当が全くつかず、しかも混むと聞いたもので
  すから、友人ともずいぶんと早い待ち合わせ時間を予定したのです。
   そんなわけですから、「え、平日ってこんなものなの?」と思わず気が抜けて
  しまった私の心情に、どなたか頷いてくださいますでしょうか。
   それはともかく、一番前に並ぶこととなった私たちが手に入れた席は、サイド
  席の前から5列目。近鉄アート館は舞台を囲んで客席が(多くの場合)コの字型
  になってまして、サイド席というと舞台を横から観る形になってしまうのです。
  ちょっとがっかりしましたけど、まぁ席は取れたし、アート館はこぢんまりした
  劇場だからサイドでもそれほど観にくいことはないだろうと、気を取り直して。
 
   感想。…………おもしろかったです。いろいろと。
   舞台カラーがやっぱり今まで観てきたのとは違ってるし、観る側を惹き付ける
  のが上手だし、細かい感情がうまいなって思いました。まぁ感情伝達は演じる側
  の大事な役目だからうまく出来て当然、なのかもしれませんが。
   ……なんていうか、その伝わり方にきりっと尖ったような鋭さがあるって感じ
  の、何かをぶつける勢いの「感情」。観る側を不意打ちにするような、それだけ
  の強さがある「感情」。
   そういうのをいっぱい感じました。
   あと、結末らしい結末ではなかったなぁ、と。
   登場人物のこれからがとても気になってしまう終わり方でした。
   リリパットの舞台はいつもそんな感じなのでしょうか。友人いわく、中島らも
  さんの小説には「あとはご自分で考えてください」的な結末がよくあるらしいの
  ですが。
 
   個人的に追っていたのは、客演の関秀人さん(立身出世劇場)。以前、好きな
  役者さんが出演されるプロデュース公演で、関さんは確か脚本か演出を担当して
  いらしたと思います。その方がこれでは役者として参加なさっているということ
  で、どんな演技をなさるのかなぁ、と思って観ておりました。……どんどん出て
  ほしいタイプの方でした。それと、中島らもさんもなかなか……おいしい役割の
  人だなぁと。野田秀樹さんに近いかも。「ちょっとの出番でもおいしい目にあう
  役者さん」という意味では(笑)
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  ・ラッパ屋『エアポート`97』

   ……観た、といってもテレビでですが。
   ほんとは(確か)9月にあった大阪公演を観に行くつもりでしたが、チケット
  代の都合がつかなくてあきらめた舞台でした。
   ですから、ある演劇情報誌で「NHKで放送する」と知ったときは嬉しかった
  ですね。
 
   リアルタイムでは観られない用事があったのでビデオ録画しておいて、休みの
  日にゆっくり観ました。キャラメルほど「はじけて」はいないと思いましたが、
  小劇場らしく(……と言うのかな?)コミカルな舞台で、面白かったです。場面
  転換がけっこうこまめだったから、装置を動かす人は忙しかったことでしょう。
   たいして関係ありませんが、舞台監督・舞台美術の方がキャラメルでもやって
  いらっしゃる方だったということを、観て初めて知りました。ちょっとびっくり
  しましたけど、そんなものかもしれませんね。役者さんが一見すると意外な場所
  にも出演していらっしゃる時があるように。
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 ・演劇集団キャラメルボックス1997クリスマスツアー

   『さよならノーチラス号』 → 『サンタクロースが歌ってくれた』

   新神戸オリエンタル劇場で11/26〜12/5までの公演。
   劇団代表及び脚本・演出の成井豊さんの1年3ヵ月ぶりの新作公演……となる
  はずでしたが。
   10/24、上記のように演目変更が決定されました。
 
   理由は、成井さんの急病。詳しいことは劇団プロデューサーの加藤さん作成の
  「キャラメルボックス速報のページ」を見ていただければ分かるのですが、とり
  あえず、新作の執筆を以後続けられる状態ではなかったらしいです。
 
   知った時にはびっくりしました。演目変更自体にもですが、そこまで成井さん
  が体調を崩しておられたということにも。
   確かに、今年に入ってからほとんど休みを取っていない、もしくは休みがない、
  というようなことを聞いていましたので、倒れてしまうようなことにならないか
  と常々気になってはいたのです。しかしまさか本当にそうなるとは……
   成井さんご本人は「最後まで書き上げる」とおっしゃったそうですが、周りが
  止めたとのこと。それは当然です。ここで無理をして、もしもっと大変なことに
  なったら、それこそ一大事ですから。
   最後までちゃんと書きたい、という成井さんの気持ちはとてもよく分かります
  が……とにかく今は、できるだけ休養を取って一日も早く元気になることに専念
  していただきたいです。
   少なくとも、本当にキャラメルが好きな人達(私も含めて)は、そういう事情
  で演目が変わってしまったからって、成井さんが途中で逃げたとか、そんなこと
  は絶対思わない(はず)ですから。
 
   さて、この作品『サンタクロースが歌ってくれた』は、1989年に初演、1992年
  に再演として上演された作品。今回の上演で3度目ということになります。
   私は最初、ビデオで92年版を観ました。この作品は成井さん自身によってノベ
  ライズ(小説化)されてまして、そっちの方も読んだことがあります(おそらく
  今は、あるとしたら古本屋か図書館だけだと思います。私も市の図書館で借りま
  した>読んでみようと思われた方)
   舞台と小説ではあちこち設定が違うのですが、ファンタジー(と表現すべきか
  どうかは、微妙ですが)色と人物の気持ちはきちんと出ています。私は、小説も
  舞台もけっこう気に入りました。あれが生で観られるのかと思うと、観る前より
  ももっと楽しみになりました。残念なのは小説本が、普通に買える場所で見つか
  らないことですね〜〜〜 (^^;
 
   いろいろと大騒ぎした(上川さんが初めてフライデーに載ったりして)(*^^*)
  神戸公演も、寂しいけれど今や過去のもの。東京公演も12/30で終了。
   クリスマス過ぎても公演をやったのは、珍しい(というか、初めて?)らしい
  です。たしかに、キャラメルの長期休みって年末年始くらいだし、今回は特に、
  年明けに客演される役者さんが何人かいらっしゃるし………ものすごく慌ただし
  かったでしょうね〜〜〜。
   上川さん効果かステージ数が多かったためか、総動員数が38000人を突破した
  とのこと。96年のクリスマス公演が27500人ほど、97年の春・夏がともに3万人
  強だったことから思うと、ものすごい人数増加! うーむこれは……今年(98年)
  上川さんが出演されたら、4万人越えちゃうんじゃ………? あるいは、そうで
  なくても自然に4万人いってしまうかも。最近増加ペースすごいからなぁ。キャ
  ラメルを好きな人が増えるのは嬉しいけれど、チケットが取りにくくなることを
  考えると、すこし複雑だったりして………… (^^;;;;;
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