有限会社 トチオ構造設計室/Report・地震のあれこれ4

 
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5. 活断層とは
活断層は、断層の1種です。断層とは、地質学的にいうと「1つの面を境にして2つの岩体が相対的にずれている場合の現象」をいいます。
図-8 断層の模式図
図-8 断層の模式図
地下ではごく小さな岩石の破壊は頻繁に起きているようです。3章で述べた地震の原因(この事がそもそもの起因になるのですが)の他に大きな断層に関係した岩石の破壊により地震が起こる事もあります。1995年の兵庫県南部地震がその例で海溝型地震に対して内陸型地震といいます。このタイプの地震は、内陸の浅い所で発生するために、地震の規模が海溝型地震に比べて小さくても、大被害をもたらす事があります。兵庫県南部地震では、「直下型地震」という名称が有名になりましたが、これは都市直下で発生した内陸型地震についてマスコミが使い始めた言葉です。
活断層とは、最近の地質時代にくりかえし活動し、将来も活動することが推定される断層をいいます。活断層という言葉から受ける第一印象では、動きつつある断層であると考えられがちですが、たとえば、毎年動いている断層は、日本では知られていないようです。活断層とはいつか再び動くであろうと判断されるものをいい、現実に活動しているわけではありません。活断層かどうかの判断の目安になる第一の事項は、近い過去に活動したかどうかということです。
近い過去といっても50万年〜200万年前の事をさしています。
6. 液状化現象
液状化とは、ふだんは、しかっりした地盤が地震によって泥水状態になることをいいます。下図に液状化のメカニズムを示します。
図-9 液状化のメカニズム
図-9 液状化のメカニズム
液状化はどんな地盤でも起こるのではありません。岩や粘りのある粘土からなる地盤では液状化はほとんど起こりません。液状化が発生するのはゆるく堆積した、さらっとした砂を主体とした地盤です。又、液状化は水で満たされた地盤でしか発生しません。地震により地盤中には大きな水圧が生じます。地震動の継続時間は10秒前後ですが、この間に水圧が上昇していくのに伴い、砂粒間の結びつきがゆるめられ、ついにはそのスクラムが完全にはずされて液状化に至ります。
 液状化が起こると地盤は、泥水状態になり、地割れ、噴砂、陥没、沈下などのいろいろな現象が発生します。「噴砂」とは、砂や水が地盤の弱いところを突き抜いて、地表面に噴き出す現象です。

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