RX-78GP02A PHYSALIS ガンダムGP02A (サイサリス)
 地球連邦軍 戦術型試作モビルスーツ
ガンダムGP02A
 GP01同様、「ガンダム開発計画」によってアナハイム・エレクトロニクスで試作された2号機。GP01が"初代"ガンダムの汎用性の再検証を目的としたのに対して、GP02Aは攻撃用重MSとして計画され、設計途中で核搭載が決まり、アトミック・バズーカによる核弾頭を装備することになった。MS自体が発射地点までの核弾頭の輸送手段でもあるため、その保管機構および耐熱・耐衝撃構造は厳重なものとなり、このため背面のバックパック(ランドセル)にスラスターを取り付けることが出来ず、両肩にフレキシブルスラスターバインダー(FTB)を装備したが、両腕・両足以外の可動姿勢制御ユニットを取り付けるという発想は、後年のMSに受け継がれている。また、重装備での重力下における機動性を確保するためドム系MSと同様にホバー走行が可能になっており、さらにガンダム系MSでビームサーベルを腰に収納したのもGP02Aが最初(のちZガンダムが採用)
 GP01とともに重力下テストのため新造戦艦アルビオンに搭載されてオーストラリア・トリントン基地に到着したU.C.0083年10月13日、デラーズ・フリートに参加していたアナベル=ガトー少佐に強奪され「星の屑作戦」の中心となり、11月10日に連邦軍がコンペイトウ(旧ソロモン)宙域で挙行した観艦式に際して艦隊に核弾頭を撃ち込み壊滅させたが、その直後にGP01Fbと交戦、相討ちとなりその生命を終えた。GP01(GP01Fb)・GP03とともに、連邦軍の公式記録からはその存在自体が抹消されている。

GP02:サーベル持ち
RYOKAN's Impression
 MGゲルググの不評(?)で自信を失ったバンダイが、当時すでに開発を公表していたMGドムに先んじて、大型MS表現における習作的な意味を兼ねて半ば唐突に開発が公表されたMGキットだった。まだMGラインアップも少ない頃で、もっと先に出して欲しいモデルが多かった頃のことで、かなり唐突な印象もあったのだが、とはいえ既にMGでGP01が出ていたので、それと並べるMSとしての意味合いは十分にあったのも事実(この少し前にGP01Fbも登場)。かくして当時の最高額のMGキットとして登場、もっともこの記録は後にあっさり更新されていくのだが。
 とにかく箱を開けて最初に驚いたのは部品点数の多さと巨大なシールド。しっかりと重量を受け止めるために新設計されたボールジョイント部等のポリパーツも大きく、この経験が後のドムに役立ってるのは確かで、その意味でドムの習作の意義は十分に果たされていた。組み立てていくと、上半身に比べて脚、特に膝より下が異常にデカいことが分かる。このため可動範囲の広いMGにしてはポーズの制約が大きくなるのは仕方ないところで、肩のFTBがなければ上下のバランスが取れないという、かなり微妙なバランスの上に立った機体ではある。GPシリーズの開発経緯から、設定上は各パーツは本来GP01/03と共通のものが多いと考えられるが、MGのGP01やGP03と並べるとけっこう大きさが違うのはなんとなく整合性が取れていないような気もするんだが。
 このキットの最大の見せ場はやはりシールド裏に格納された砲身を取り出してアトミック・バズーカを組み立てて発射ポーズを取るところだろうけど、その際に耐衝撃・冷却機構として機能するシールドがあまりにデカくて、アサフレックス製の可動指の手首パーツでは5分くらいしか持たせられない(耐えきれずにシールドが転がり落ちる)。これ、左手首パーツだけシールド保持用の特殊な握り手パーツがあった方が良かっただろうな。それと、肩と二の腕をつなぐボールジョイントが抜けやすく、これもバズーカやシールドを持たせて固定ポーズを取らせて飾るには不向き。接着して固定するには勿体ないしなぁ。頭部もアニメに出てきたあの異様な迫力を表現しきれていない印象で、ちょっと弱いかな。でも組み立てるのはなかなか楽しいキットです。

■MGシリーズで発売中のGPシリーズキット
・RX-78GP01 ガンダムGP01"ゼフィランサス" 1997.7
・RX-78GP01Fb ガンダムGP01 フルバーニアン 1997.12
・RX-78GP02A ガンダムGP02A "サイサリス" 1998.6
・RX-78GP03S ガンダムGP03S "ステイメン" 2001.4