ISOとKAIZENの部屋  
      池上生産技術研究所 ISO9001/ISO14001/TS16949/生産改善 コンサルタント 

     ISOとKAIZENで、企業の未来を築く
ISO9001:2015 ISO14001:2015

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(更新: 2016.08.11)

    

NEW ISO/TS16949は、2016年 10月に2016版として発行されるとのアナウンスがありました
(2016.08.11)

2016年8月9日付けのIATFプレスリリースで、ISO/TS16949は、この10月に改訂発行されるとのアナウンスがありました。

ISO/TS16949:2016は、ISO9001:2015に完全に合わせられて、参照され、ISO9001:2015年の構造と必要条件は完全に尊重されています。(原文仮訳)
(以下、SUPPLEMENTAL BULLETIN : 2016年8月9日発行より抄訳)
このTS16949:2016のゴールは品質マネジメントシステムの開発であり、それは:
- 継続的改善を提供します、
- 欠陥防止を強調します、
- 自動車の産業から特定の必要条件とツールを含みます、
- サプライチェーンの変化と損失の減少を促進します。

この国際規格は、適用可能な顧客に特定された要求と自動車の生産、サービスそして/またはアクセサリー部品の組織のための基本的な品質マネジメントシステム必要条件の定義の両方から成り立っています。

改訂版の“IATF document Rules for achieving and maintaining IATF recognition(IATF承認取得・維持ルール)“は、2016年11月に発行予定です。

原文はこちらで、見ることができます。http://www.iatfglobaloversight.org/


NEW  ISOサーベイ:2014から  (2016.06.05)
ISO本部は、世界のISO取得白書ともいえるサーベイを実施し発表しているが、2014年版が発行された。当HPでもISO9001/14001,ISMS等の日本の機関発表取得組織数(JAB,JIMDEC)を載せているが、これには、外国認証機関等で取得された組織の一部が入っていないと思われるために、総数はこのサーベイから判断することになる。 主な規格の日本の認証組織数をサーベイに基づき以下に載せておく。なお詳細はこちらから見ることができる。

 ISO規格    日本認証件数
 ISO9001(品質)  45,785
 ISO14001(環境)  23,753
 ISO/TS16949(自動車)  1,411
 ISO27001(情報)  7,180
 ISO13485(医療)  1,076

NEW  ISO/TS16949:2016改訂情報=ISO/TS16949 2016版移行計画が発表された(2016.04.29)
2016年4月12-13日のIATFローマ会議にて、改訂案に対するフィードバックと次の各国でのパイロットギャップ調査、認証機関の審査員に対する訓練等が打ち合わせれた。
また、認証移行計画も発表されたので、以下のサイトから入手できる。
http://www.iatfglobaloversight.org/docs/TRANSITION_16949_April_2016.pdf

概要(仮訳)は、以下の通りだが、必ず原文に目を通して、審査機関にお問い合わせすることをお薦めする。

改訂された自動車の QMS への移行計画
1.組織がいつまでに移行しなければなりませんか?
ISO/TS16949:2009 に現在認証を持ったすべての組織は成功裏に2018年9月14日までに移行するべきです。

2.移行プロセスは次のステップを含みます;
1)移行監査
2)不適合マネージメント
3)証明書決定
4)証明書発行。

- 組織が現在 ISO/TS16949:2009を保持している場合、移行に際して2つのオプションがあります。
1)オプション1:現在の ISO / TS16949:2009 監査サイクルの中のすなわち次の計画されたサーベランスあるいは再認証審査においての移行審査を受ける。
2)オプション2:通常の計画されたサーベランスあるいは再認証審査の外で、任意の時期に移行審査を受ける。

3)特記事項
- 移行監査は再認定審査の時間、プラスさらに0.5から1日であるべきです。
- 追加の現場審査時間は ISO9001:2015と修正された自動車(TS)の要求項目両方のレビューと変更に使われます。
- 追加時間は、現場における移行審査のスタートとなります。
- 成功裏に移行が完了されたと認定されれば、組織は、3年マイナス1日の有効期限の認定証が発行されます。
- 新しい、認証サイクルが、そこから始まります。

- 新規にISO/TS16949を取得する組織で、ISO9001:2015からの移行となる組織には、別のプログラムがあります。

(当社考察)
※ TS16949の2016版移行審査は、「再認証審査」プラス「移行審査」で行われる。 サーベランス審査のサイクル年に当たっていても、再認証審査で行われることに注意。認証が認められた場合、そこから3年の有効期間は始まり、審査サイクルもリセットされる。

NEW  ISO9001:2015トップマネジメントの役割及び審査時の想定質問 (2016.04.23)
2015年版では、トップマネジメントの役割が強化されたといえよう。実質的には、5.1.1「リーダーシップ及びコミットメント」の箇条に、追加の要求がみられる。おそらく今までの審査では、トップマネジメントの審査時間は、30-40分くらいでその内容も、「最近の御社の状況はいかがですか?」、「ISO9001の運用で成果は上がっておりますか?」、「QMSについて、今どんな課題がありますか?」といった一般的な質問が多かったのではないでしょうか。しかし、2015年版では、リーダーシップについて、かなり具体的な質問が予想され、まず「QMSの有効性についてトップマネジメントに説明責任(アカウンタビリティ)があること」が、大きな変更であろう。 もし今まで、「それは、品質管理責任者のほうから説明させます」とされていたようですと、おそらく2015年版では「いや、それはトップの方からお伺いします」ということになるのではないかと思われる(予想ですが、トップに関連するところで2時間くらいは審査時間がかかるのではないか?)。
さて、審査時の質問で、私が優秀と思われる審査員は、おそらく質問の前に改訂の主旨を説明して分かり易く問いかけてこられると思うが、中にはストレートな質問を投げかけてくる審査員もいるのではないかと推測される。実は、品質マネジメントシステムについてとか、プロセスアプローチの質問は、質問する方が本当によくわかっていないと、質問も、それに対する回答もちぐはぐになってしまう可能性が高い。
箇条通りの質問をすると、例えば
1)御社の事業プロセスへのQMS要求事項の統合は確実になさっていますか? (回答)統合しております。
2)プロセスアプローチ及びリスクに基づく考え方の利用を促進されていますか? (回答)両方とも促進しています。
というようなことになってしまいます。

そこで、今でもトップマネジメントの方が率先してQMSを推進してこられた組織が大半と思われますが、念のため今回の改訂説明に当たっては、トップの方への社内説明を十分に行ってください。何しろ、このQMSは組織の目的を達成するためのツールですから(事業プロセスへの統合)、トップの方が先頭に立ち、進めてほしいのです。 事務局の方や品質管理責任者の方とお話すると、トップへの説明と対応でかなり悩まれているようです。そこでお薦めは、トップマネジメントの方へやんわりと、想定問答集を貴社の今までの審査経験からお作りになることです。これを作りますと、作る方も、それを読むトップの方も、ISO9001の狙いがよく分かってまいります。

当社で考えた「審査時のトップ向けの想定問答」の部分例を以下に示しますと、
1.これから、貴社がQMSを構築されている前提として、貴社の現状をトップの方がどうとらえているかをお聞きします。それらがどう品質方針や品質目標につながっているかを確認させてください。
1-1 まず、組織の及びその状況の理解ということですが、貴社の事業目的や戦略的な方向はいかがでしょうか?
  ・それらについて、内部及び外部の課題はどのように明確にされていますか? 
1-2 貴社の利害関係者といいますとどのような方、組織が対象となりますか?
  ・それでは、利害関係者の、ニーズ及び期待はどのように把握されておられますか?
1-3 次いで、リスク及び機会についてお伺いします。リスク及び機会はISO9001:2015では新しいのですが、今までも企業活動では普段に行われていたのではないかと思います。まずリスク及び機会はどのように、決定されているか手順をお伺いします。
  ・決定されたものはございますか? 詳しい内容は、6.1項でお伺いします。
(以下略)

ISO9001:2015のトップマネジメントの役割の要求事項。多くは、2008版と変わっていないが、5.1リーダーシップが強化されている。



ISO9001/14001:2015 移行に関するQ&A(当社解析による) (2016.03.23)
Q1:(ISO9001) 品質マニュアルの文書化要求が消えたが、品質マニュアルを継続すべきか?
 環境マニュアルはすでに2004年版から消えているが、ISO9001でも2015版では要求から消えている。但し、「7.5.1文書化した情報:一般 b)QMSの有効性のために必要であると組織が決定した,文書化した情報」で必要があれば組織が決めると規定している。従って、あくまでも組織の判断で、「品質マニュアル」継続することは一向にかまわない。
 「品質保証(顧客要求の実現、法的順守等)」は、ISO9001の取得の有無にかかわらず、組織では行わなければならないので、ISO9001の取得は、品質保証を越えるさらなる品質改善が目的である。品質マニュアルは社内での運用の規範として活用する他に、顧客に対しても、我が社は品質についてこういう優位があるということを実証する為に、品質マニュアルは積極的に活用することが望ましいとも考えられる。組織の判断で戦略的に活用することが望まれる。

Q2:移行に際して、2015年版の箇条番号に合わせて、品質/(環境)マニュアルを構成し直さなければならないか?

 多くの組織は、品質/環境マニュアルの構成をISO9001/14001の箇条に合わせているのではないかと思われるが、ISO9001:2015版では、序文0.1 一般にて、「文書類をこの国際規格の箇条の構造と一致させる。」意図はないと明確に書かれている。各社の考えで構成してよい。
 また、QMSでは、そのしくみをISO9001の記述順序で進めることにはなっていないので、注意を要する。例えば、4.4.1 QMSプロセスの確立では、f)項にて「6.1の要求事項に従って決定したとおりにリスク及び機会に取り組む。」とあり、6.1リスク及び機会を先に取組まなければならない。ISO14001では、同様の記述はないが、「0.3 環境マネジメントシステムの詳細さ及び複雑さのレベルは,組織の状況,環境マネジメントシステムの適用範囲,順守義務,並びに組織の活動,製品及びサービスの性質(これらの環境側面及びそれに伴う環境影響も含む. )によって異なる。」とあるので、ISO9001と同じと考えてよいだろう。

Q3:品質管理責任者/環境管理責任者の制度が消えたが、2015年版でも制度を継続してもよいか?
 ISO9001でもISO14001でも2015版では、管理責任者の任命は要求から消えている。これも、どのように責任と権限を決めるかは組織が決めることであるので、管理責任者制度を続けることもできるし新たに仕組みを制定し任命することもできる。従来の制度で、管理責任者の仕事で大きなものに、「マネジメントレビューへのインプット」があった。 2015版 9.3のマネジメントレビュー-インプットへは、「だれがどのようにインプットするか」は、管理責任者制がなくなっても明確にしておく必要があるであろう。

Q4:2015年版では、用語が今までと別の表現になっているものがあるが、自社でもこれに合わせるべきか?
 2015年版用語では、QMSでは、「供給者→外部提供者、購買製品→外部から提供される製品及びサービス、作業環境→プロセスの運用に関する環境等」、EMSでは、「環境目的、環境目標→環境目標に統合」など表現が変わっている。これらについては、ISO9001:2015版の、序文0.1 一般にて、「この国際規格の特定の用語を組織内で使用する。」意図はないと明確に書かれている。従来の用語を使うことを含めて、各社の考えで表現してよい。

Q5:(ISO9001) 『工程設計』は、2015年版でも適用除外できるか?
2008年版で、多くの審査機関は「工程設計は、7.3設計・開発に含まれない」としてきたようだが、2015年版では、4.3適用範囲で、《意図した除外》を防ぐために、「組織が決定したQMSの範囲で、ISO9001の要求事項が適用可能ならば、組織は、これらすべてを適用しなければならない」とある。例外なくすべて適用ということである。もし除外する場合は、「それを除外してもQMSの正当性に影響しないことを示す」と規定されている。工程設計が、自組織のQMSにとってどういう位置づけであるかが重要。例えば、顧客から、作り方すべて(作業指示書や治工具の指示、提供を受ける等)の場合で、その通り作っていれば工程設計はないと考えられるが、製品図面を顧客から渡されて、その製品の作り方を自社で展開する場合(金型や治工具の製作、作業指示書の製作等)は、QMSの中での位置づけとして設計・開発は除外できないのではないかと考える。(規格説明会でのTC176/SC2/WG24日本エキスパートの山田秀氏の発言を参考にした.) 貴社が適用範囲で、はっきりしない際は事前に審査機関と相談しておくのが望ましい。


ISO13485:2016(医療機器-品質マネジメントシステム-規制目的のための要求事項)の改訂版発行
      (2016.03.03)

  
医療機器のための品質マネジメントシステムの規格、ISO13485が、2003年以来13年ぶりに2016-02-25に改訂された。
 最近のISO マネジメントシステム規格は、HLS(上位構造規格=AnnexSL)に合わせた改訂がなされているが、
今回の13485の改訂は、当初から共通構造を採用しないことが決まっていたため、ISO9001:2008がベースとなっている。内容的には、改定版は、FDA( アメリカ食品医薬品局)QSRの要求事項にかなり近づいたといえるようである。 また、日本には、医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(最終改訂平成26年11月21日厚生労働省令第128)もあるので、総合的なQMS構築が必要となろう。


ISO/TS16949(自動車セクター)改訂の動き。改訂版発行は,今年12月か?(2016.02.16)
 
改訂ISO/TS16949について、IATFの告知ページより新しい発表が2016年2月8日付けであった。(以下は、当社仮訳である)それによると、改訂原案は承認され、今年4月にステークホルダーからの追加のインプットを受付け、また4月に移行に関する戦略が発表される。また、5月から6月にかけて世界的に、新規格案との先行ギャップアセスメントが行われる模様である。ギャップアセスメントからのフィードバックが、国際自動車タスクフォース認識を達成し維持するために、さらに新しい自動車の品質基準と関連した規則を改善するために使われよう。

新しい自動車品質基準(TS16949:2016?)の完成目標期日は2016年12月です。

改訂案に盛り込まれるかもしれない最新の自動車業界を巡る強調問題として、以下の6項目が例示されている。

安全性関連の部品とプロセスのための必要要件
●最新の規制上の変更をサポートする要求へのプロダクトトレーサビリティの強化
●組み込みソフトを持っている製品のための必要要件
●NTF (
=No Trouble Found=トラブル不再現問題)と自動車の産業ガイダンスの使用に関連する保障マネジメントプロセス
●サブ-ティヤー(下請け)の供給元マネージメントと開発必要条件の明確な説明
●企業責任必要条件の付加


IATFの告知ページはこちらです。
必ず発表原文にてご確認ください。

ISO45001DIS:2016(参照OHSAS18001) が発行された。領布開始(2016.2.16、2016.03.12追記
 
労働安全衛生の国際規格OHSAS18001や中災防の「JISHA方式適格OSHMS認定」等との流れを引き継ぎ、ISO45001として発行準備が進んでいる。DISは、2015.12.10に発行されたが、2016.02.16現在、原本、邦訳版を含めて「JAB WEBストア」で購入できる。

DISの概要


1.ISO上位構造共通規格、Annex SLに沿って規格化されている。
2.定義(抜粋)
 3.3 ワーカー(働く人):組織の管理下で仕事や仕事に関連する業務に従事する人(※0.1背景注2に「定義のワーカーには、マネジメント、(経営上/経営上でない)人々も含まれる」とある。)
 3.20 リスク 定義=SLと同じ
 3.21 OH&Sリスク:仕事関連の危険なイベントの発生の可能性の組み合わせまたは被曝、およびイベントまたは被曝により起こされるかもしれない損傷の深刻さおよび悪い健康
 3.22 OH&S機会:OH&Sパフォーマンスの改良を引き起こすかもしれない状況の状況または組み合わせ
3.下記の表にある、OH&Sに特化した項目の追加。

特徴(当社解析)

1.ISO上位構造共通規格、Annex SLに沿って規格化。
2.プロセスアプローチを指向
 OHSAS18001:2007序文にあった、「プロセスアプローチの奨励」の文言はないが、ISO45001では、AnnexSLの採用により、実質プロセスアプローチの適用となっている。但し、ISO9001:2015のような詳細なプロセスアプローチの記述はない。これは、ISO14001:2015と同じく、ISO/TS169499001の準用を示唆している。
 条文では、箇条によりプロセスを構築する要求がみられる。 16のプロセス要求
3.リスク及び機会への取組みに基づく考え方と危険源の特定とOH&Sリスクの評価、対応計画、取組の強化
4.OH&Sパフォーマンスの向上を意図
4.組織の状況(organization context)の強調
5.リーダーシップの強化(管理層)
6.事業プロセスへの統合
7.トップマネジメント、経営層の関与の強化
8.法的その他の規制事項、順守義務の履行
9.内外のコミュニケーション、とりわけ労働者、労働者代表、組織の管理下にない労働者とのコミュニケーション、利害関係者等との強化

※DIS概要は、こちらのページでも

VDA6.3(ドイツ 自動車-プロセス監査)と,AS9100(航空・宇宙・防衛)のページを新設 (2016.02.13) 
 最近MRJの初飛行等で、航空・宇宙・防衛産業の参入を目指して活動中の組織が目に付くようになってきました。長野県でも、特に飯田地方は名古屋に近く、地域の特色産業として技術を磨いてきたこともあり活発化してきており、AS9100の取得企業が増えてきております。 また市によっては、AS9100を起爆剤としようという動きもあり、取得費用の補助を計画したり実施中のところもあります。なお、AS9100は、今年4月頃に、ISO9001:2015対応として改訂版が発行されるという情報があります。

 
一方、ドイツの自動車業界の規格ではありますが、顧客からの要求(勿論自主対応も可)で、「VDA6.3=プロセス監査」への対応に動き出している組織がみられます。 日本国内の関連企業に対してもヨーロッパ系の自動車関係メーカーも、ISO/TS16949取得は当然のこととして、VDA6.3について、対応の動きが活発化してまいりました。米国有力コンサル会社からの情報によれば、いま北米(アメリカ、カナダ、メキシコ)自動車産業ではTS16949は当たり前のこととして、VDA6.3の対応が急務となってきている模様です。 当社は、その有力コンサル会社と昨年提携コンサル契約を結んでおりますが、各企業様からの依頼があれば、アメリカコンサル会社の専門サービスのお取次ぎをいたします。 また「VDA6.3入門解説コース」の開催は、当社でも可能です。 詳細は当社にお問い合わせ下さい。

ISO 9001:2015発行に伴うAS9100C(航空宇宙MS)認証の有効期限 (2016.02.03)
 最近注目されている、
航空,宇宙及び防衛分野の組織に対するマネジメントシステム規格は、
日本ではJAQGが作成したJIS Q 9100、米国ではAS 9100、ヨーロッパではEN 9100として、技術的内容を変えることなく発行されている。 現行版はAS9100 Revision C (2009年版)である。AS90100C認証登録期限については、規格がISO9001:2008をベースとしているため、ISO9001:2015年版が発行されたことにより、 登録証有効期限をISO 9001:2008と整合させるため以下の決定がなされた。

※今後、発行されるAS9100Cの登録証の有効期限は、新規/再認証に関わらず2018年9月14日までとなります。
JISQ9100認証登録の組織は、それぞれの認証機関にお問い合わせください。

※尚、AS9100は、現在改訂作業が進んでおり、改訂版は2016年4月発行予定との情報がある。 


ISO 9001:2015発行に伴うISO/TS 16949:2009認証の有効期限 (2016.01.28)
 IATFより、2015年10月12日付の発表で、現行TS16949:2009の有効期限について以下の発表がありました。転載しますと「The expiry date of certifications to ISO/TS 16949:2009 issued during the transition period of ISO 9001 needs to correspond to the end of the three-year transition period (14 September 2018) in-line with the expiration date for ISO 9001:2008 certificates, as outlined in the IAF guide ID9.
 The IATF is defining a transition strategy from ISO/TS 16949:2009 which will be released at a later date.」
 仮訳:ISO/TS 16949:2009への証明の有効期限は、IAFガイドID9において概説されるように、ISO9001:2008証明書のための満了日付を持つ3年移行期間(2018年9月14日)と一致するように、発表された。IATFのISO/TS16949移行戦略は後日発表される。

今後、発行されるISO/TS 16949:2009の登録証の有効期限は、新規/再認証に関わらず2018年9月14日までとなります。

※現行のISO/TS 16949:2009はISO 9001:2008に基づいており、ISO 9001:2008の有効期限と整合させるための決定です。
※多くの、TS認証取得済組織は、ここ3年以内に再認証を受けることになっていると思いますが、その満了は、2018年9月14日までになります。 2016年下半期(秋ごろ)予定されているといわれているTSの改訂から、2009年版TS有効期限までは、2年程度の期間しかないことになると思われるので、多くの組織は、今からISO9001:2015に合わせた移行準備を進めてゆくことが望まれます。なお詳細は、それぞれの認証機関にお問い合わせください。

2016年は、「CSR(企業の社会的責任)を軸に、組織の発展とISO-MSの価値を高めよう」 (2016.01.04)
 
昨年(2015)は、ISOマネジメントシステムに関して大きな流れが二つあった。一つは、ISO9001、14001の改訂がなされたことと、社会的に企業の不祥事がクローズアップされたことである。特に品質を巡る不祥事は、昨年に限らず毎年何かしら起こっているが、昨年も住まい、医薬品、自動車などと生活に直結する重大事件が露見した。①旭化成建材の杭打ちデータの改竄=他の企業にも改竄があった事の発表が相次ぐ、②化血研が血液製剤を国の承認書と違う製法で十年以上にわたり製造していたこと、③VWが、が米国の排ガス規制を逃れるため不正を行っていたことが判明、④太平物産が「有機肥料」として出荷した肥料の成分表示を偽装していたことが発覚等があげられる。このうち、実に杭打ちデータ改竄、血液製剤事件、有機肥料事件は、企業ぐるみであったのか個人マターであったのかは不明であるが、ISO9001に言う、「プロセス管理の不備」の問題であろう。VW事件は、報道によるとどうも企業ぐるみの確信的な偽装であるように見られる。これらの企業は、おそらく、ISO9001を超える相当厳しい認証基準(例えば、建築基準、医薬品製造認可、自動車技術認定、有機肥料の認定制度など)をクリアして販売していたものと思われるが、それらを満たさず製造販売していたものであろう。 今、個々の認証基準を取得、更新、改訂移行する際に、まずはCSR(=企業は、法律・規範を守り、適切な製品やサービスを顧客に提供し、持続可能な社会を築くこと)を企業のトップからすべての従事者共通の意識としてマネジメントシステムを構築すべきものであろう。 ISO26000=社会的責任の手引き(ガイドライン)は、個々のマネジメントシステムの中核に組織統治として社会的責任を果たし持続的発展を目指すことを求めている。すべての企業、組織は、法律を守り、顧客要求事項、社会的要求を満たすことは、ISOを取得しているかいないかに拘らず、当然守らなければならないことである。ISO9001,14001等のマネジメントシステムは、更にその上のレベルに向かい、PDCAを回してプラスアルファの製品サービスの提供、環境保全で貢献をなすものである。 かつてISO9001の2008年改訂の際「アウトプットマター」といわれて、「品質保証(QA)でさえ満足していない組織が多すぎる」と問題となったが、2015年改訂でも、特記されてはいないがその基本は継承されている。 そして、ISOマネジメントシステム認証を取得している組織は、社会、顧客、ステークホルダーからも、(未取得の組織より)更に高い評価を得られるように、ISO-MSの価値を高める活動をしないと、ISO-MS自体が社会的に認められなくなってゆく可能性を否定できない。これを私は、「ISOのブランド化」と呼んでいるが、組織も、審査機関も、審査員も、MSに本気で取り組み、ISO-MSの価値を高める(ブランド力を上げて信頼される)活動をすることにより、社会的責任を果たしてほしいと思っている。 2015年改訂は、大改訂といわれ、難しくなったといわれているが、ISO-MSの価値を上げ、それにより更に社会に貢献しようという意図と背景があるのではないかということを、規格の背面から透かして読むと、強く感じている。

 
      QA&環境要求とQMS/EMSの仕組み(池上生産技術研究所分析)
                                  CSR-7つの中核課題(ISO26000:2010)

JISQ-9001/14001/9000: 2015版は2015年11月20日に発行されました。
 (2015.12.10)
  
ISO9001/14001/9000の2015年改訂、国際規格(IS)はすでに、2015年9月に正式発行されましたが、JIS化には、所定の手続きが必要なため、ようやくこの11月20日に正式発行された。新版JISは、JASのウエブストア他、全国JIS取扱い書店で購入できる。 新版JISには、旧版にも見られた下線を附した、「JIS独自の、 国際規格にはない参考事項」が含まれている。  改訂移行期間は3年だが、JIS版で認証している組織は、2018年11月19日までに移行完了となると思われるが、詳しくは審査機関に問い合わせてほしい。

最新ISO/TS16949(自動車セクター)改訂の動き (2015.10.16)
 ISO9001:2015(国際版IS)は、2015年9月15日に正式発行されたが、自動車セクター規格のISO/TS16949も既報の通り、AnnexSL(HLS)適合、ISO9001:2015をベースに改訂作業が進んでいる。 最新の情報によると、「IATFタスクチームは、ステークホルダー調査を行い、1759の反応が、OEMs, サプライヤー, 認証機関, ステークホルダーから寄せられた」とアナウンスしている(IATFHP)。改訂版の発行時期は、2016年後半とされている。
 このISO/TS16949は、自動車セクター規格であるため、ISO国際規格の制定手順とは異なり、CD,DIS,FDISといった一連の手続きはない模様である。IATFでのタスクチーム内部検討を経て決定後、直ちに発表されるというのがルールである。 IATFメンバーは、以下の車両メーカーが含まれます:
BMWグループ、クライスラー・グループ、ダイムラー社、フィアット・グループ、フォード・モーター社、ゼネラル・モーターズ社、PSAプジョー・シトロエン、ルノー社、フォルクスワーゲン社、
そして、自動車工業会など:: AIAG (U.S.), ANFIA (Italy), FIEV (France), SMMT (U.K.), and VDA (Germany)
※日本の自動車工業会は、2002年改訂には参加したが、2009年版には不参加、今回の改訂に参加しているかは、インターネット検索では不明である。


 ISO45001(OHSAS18001) 最新動向 (2015.10.16)
 既報の通り、OHSAS18001:2007は、2016年9月を目指してISOマネジメントシステム規格として発行されるよう検討が進んでいるが、最初のCDは否決されたもの、2015年6月にCD2が可決され、現在はDISのドラフトが、2015年9月2日にメンバーに回付されている模様である。 マネジメントシステムのISO規格は、AnnexSLの上位共通構造(HLS)によることになるために、このISO45001も、多くの部分は章立て、構成が共通化されている。一方、かなりの問題がまだ残っている模様で、特に1)リスクの扱い、2)対象となる人々、3)ISO45001の位置づけ(例えば、従来のOHSA18001や、中災防の「JISHA方式適格OSHMS認定」等との関係が継続されるのか、以後統合されるのかといったような課題)が決まっていない等、調整が続いているようである。ISOの開発委員会(ISO/PC283)には、日本からは、日本代表エキスパートとして株式会社テクノファ、一般財団法人日本規格協会、中災防から各1名の3名がメンバーとして参加している。(各国最大3名まで) 
 (2015.10.16)

ISO9001 2015版-IS 
規格改訂説明会(東京)速報  (2015.10.02)
 ISO9001:2015-ISの発行を受けて、10月1日JSA主催の「規格改訂説明会」が開催された。講師は、TC176/SC2/WG24日本エキスパートの山田秀氏。
 会場は、ざっと150名余の方が来られていた。 FDISからISへの変更はほとんどなかったことから、2015版の総合解説で、1.改訂の経緯、概要に1時間、2.逐条解説に1時間半、3.質疑に30分という構成であった。 私が以前参加したFDIS説明会講師は、同じくエキスパートの須田晋介氏であったので、同じ規格のことを言っていますが、若干切り口が変わり、今回も有意義なものでした。 その中のハイライトは、
1)2015版で、全く新しい要求は、「8.5.1g)ヒューマンエラーの防止」である。 箇条4組織の状況や5リーダーシップや6リスクと機会などは、「ちゃんとした組織では、当たり前にやっていること」であり、新しい要求とはみなされないのではないか、といわれていた。
2)リスクについては、「不確かさ影響」であるので、2008年版の予防処置の要求にかなり似ている。またリスクへの対応では、P-FMESなどは有効な対策の一つであろう。但し、FMEAが仕組みとして出来る組織はよいが、小さな組織にまでFMEAを推奨するということではない。組織の実情に合わせてほしい。
3)プロセスアプローチについては、「0.3で、促進しており、プロセスアプローチの採用に不可欠と考えられる特定の要求事項を4.4に規定」している」とあり、プロセスアプローチ自体が、要求事項ではない(shallではない)が、4.4で、実質的にプロセスアプローチを具現化している。
4(質問に答えて))2008年版で、多くの審査機関は「工程設計は、設計・開発に含まれない」としてきたようだが、2015年版では、4.3適用範囲で、《意図した除外》を防ぐために、「適用可能ならば、組織は、これらすべてを適用しなければならない」とある。例外なくすべて適用ということである。 工程設計が、自組織のQMSにとってどういう位置づけであるかが重要。例えば、顧客から、作り方すべてを指示されてその通り作っている場合は、工程設計はないと考えられるが、製品図面を渡されてその作り方を自社で展開する場合は、QMSの中での位置づけとして設計・開発は除外できないのではないか。
5) 箇条1から10の並びは、QMSをこの順序でやりなさいということではない。実際の流れは、箇条通りではないこともある。 例えば、4.4は、箇条6が決まらないと進められない。
以上は、出席した当社代表の聞き書きメモですので、参考としてご覧ください。

ISO9001 2015版(国際版IS)
2015年9月15日に発行されました。 (2015.09.25)
  2015年改訂 対 2008年版 比較(当社分析)   ※shallの数は、132である。
 

ISO14001 2015版(国際版IS)
は、2015年9月15日に発行されました。 (2015.09.25)
   2015年改訂  対 2004年版 比較(当社分析)    
※shallの数は、80である。19の増加となる。


ISO14001 2015版IS及びISO9001 2015版ISは9月15日に発行されました。(2015.09.24/9.25追記)
ISO14001:2015 最終国際規格(IS)と
ISO9001:2015最終国際規格(IS)は、ISO本部(ジュネーブ)のHP発表で、2015年9月15日に正式発行されました(英文版)。英文規格は、ISO本部からでもJSAでも購入できます。日本語対訳版は、JSAよりISO14001、ISO9001共に発行済です。 なお、JISは、11月に発行とのことです。
一般に、FDISからISへの変更は、「編集上の変更」即ち、文法上の間違いとか、文章の並び構成の編集などを目的とされており、FDISに賛成を投じた国は、意見を述べられないために大きな変更はないとされている。 今回の変更を、当社で分析した結果、9001では、タイトルの表題の変更など、14001では文章の並びの変更でいずれもごく小さな変更にとどまっている。

1)ISO9001➡FDISとISとの差異
①タイトル:5.2.1 「品質方針の確立」に、
②タイトル:8.2.2「製品及びサービスの要求事項の明確化」に、
③タイトル:8.2.3「製品及びサービスの要求事項のレビュー」に、
④8.2.3.1 「Note …その代わりに,レビューでは,カタログなどの関連する製品情報をその対象とすることもできる。」に変更
2)ISO14001➡FDISとISとの差異
①6.1.1 「… 次に関連する、 環境側面(6.1.2参照)、順守義務(6.1.3参照)、そして4.1及び4.2で特定した,その他の課題及び要求事項の、リスク及び機会を決定しなければならない。」
(内容は変わっていないが、文章が項目並びから、上記のようにつながった。


ISO14001:2015改訂
を読み解く。 今回の改訂は、大改訂に相当する! (2015.08.22/09.29再編集

 14001:2015-ISが発行された。当社では、ISを入手し、またJSA主催の改訂版説明会に出席し、TC207/SC国内委員会委員長の吉田啓史氏の講演を聞いてきた。 現時点での当社分析結果から今回の改訂につき、いくつかのキーポイントを、発表させていただく。(文責:(有)池上生産技術研究所)
1. 【大改正】 今回の改訂は、2004年版以来の改訂であるが、2004年版は1996年初版の追補版の位置付けであったため、実質、1回目の大改訂と位置付けられよう。当社も、今回は、移行に相当なエネルギーを要する「大改正」と捉えている。 各組織は、改訂に当たり相当のエネルギーを注ぎ込む必要があろう。一方、審査機関や審査員も、「プロセスアプローチ」の審査ができるか、「組織の主体的取り組みと、ISとの適合を正しく判断できるか」など、その責任が問われよう。
2.  【プロセスアプローチ】  吉田氏は、ISO14001:2004年版改訂で「プロセスアプローチ」を見送ったため、マネジメントシステム規格で、プロセスアプローチを採用していない規格は環境だけとなってしまった。ようやく2015年版で、一番遅くの採用となったと述べておられた。従って、他のMSのプロセスアプローチの考えとはその考え方は変わらない、としている。問題は、プロセスアプローチについてその本質を知っている人が、組織の人々、審査員を含めてどれくらいいるのかということで、ISO9001でも、2000年版からプロセスアプローチは実は採用されているが、実際には、現状でプロセスアプローチ運用している組織は、ISO/TS16949関連の組織が主体で、ほとんど導入されていないし、審査も「適合性審査」が主体であることから、ISO14001でも組織、審査機関、審査員ともに発想の転換が必要であろう。
3. 【HLSへの適合】 上位構造(HLS)への適合は、今回の改訂の首題である。新たな要求事項が追加されている。 6.1 リスク及び機会への取り組みは、EMSでは、2004年版でも環境側面の特定の際にリスクへの対処は考慮されてきたので、分かり易いといえようが、「リスクは、環境側面のみではない」ということであらたな対処が必要であろう。 HLSへの適合といっても、各組織では、マニュアル(もしあれば)の構成、文言の2015版への整合(例えば、環境管理責任者、記録など)などは、組織で判断すればよい。合わせることは要求されていない。
4. (講演会でのQ&Aから) 名古屋会場でのQ&Aで、フロアから注目すべきやり取りがあった。
1)(Q)「プロセス」は、どのように捉えれば良いのでしょうか?  (A)ISO14001では、ISO9001:2015のような、細かい条文が用意されていない。考え方として、プロセスの定義が出ているので、それを見て、インプット、アウトプットを明確にして、相互に関連する活動を明確にすることである。やり方は、ISO9001を参考にしてよい。 (テキストは、ISO9001:2015が示されていた)
2)(Q)環境マニュアルは要求事項ではないが、わが社にはマニュアルがあるので、改訂に当たって①今のマニュアルに追記してゆくのが良いのか、②2015年版に合わせて作り替えるのが良いのか、どうでしょうか? (A)2015版の条文の並びに合わせることは要求されていない。 もし、今のマニュアルがうまく運用されているのであれば、追加対応という考えもあるのではないでしょうか。(明言は避けられた)
3)(Q)リスクと機会で、9001では、機会の定義化はなくなったが、14001では、「リスクと機会」が定義に入っている。この違いは何か? (我が社では審査員と哲学的討論がよくあるので)  (A)9001では、「機会」は、辞書の一般的解釈で行くと聞いているが、結果的に、どちらも同じことを言っているのではないか。 審査機関の団体には、(吉田氏は)「哲学的な話をするな」とよく言っている、とおっしゃっていた。 
以上は、筆者の聞き書きですので、あくまでも参考にしてください。


ISO9001:2015改訂
を読み解く。 今回の改訂は、大改訂に相当する! (2015.08.17/ 09.29再編集
 ISO9001:2015-ISが発行された。当社では、ISを入手し、またJSA主催の改訂版説明会に出席し、その内容を分析してきた。 現時点での分析結果から今回の改訂につき、いくつかのキーポイントを、発表させていただく。(文責:(有)池上生産技術研究所)
1.
 【大改正】 今回の改訂は、2000年版以来の「大改正」であり、移行の難しさは今回がトップであろう。 2000年改訂以降2008年に追補版発行があったが、この時は2000年版の議論あるところを明確にするという位置づけであったため、新たな追加要求はなく、その移行も容易であった。 日本のISO/TC176メンバーも2015年改訂は「大改正」と捉えている模様である。当社も、今回は、移行に相当なエネルギーを要する「大改正」と捉えている。 然らばその理由は?
2. 
【組織の主体的取り組み】 2000年版では、その要求事項が割合明確且つ具体的であったため、「適合性」に主体を置く、システム構築、適合性審査が主体であった。しかし2015年版は、組織での主体的取り組みを促す、
「4.4.1組織は,この国際規格の要求事項に従って,必要なプロセス及びそれらの相互作用を含む,品質マネジメントシステムを確立し,実施し,維持し,かつ,継続的に改善しなければならない。」や、文書も組織が必要なものを組織が決め、組織の責任・権限も「品質管理責任者」制度がなくなり組織が制度を決める等、組織に大幅な裁量が任された。 この結果、組織は、組織にふさわしいしくみを自分たちで考えて構築しなければならなくなった(横並びシステムや他社のまねシステムは意味がなくなった》。 一方、認証機関の審査員は、組織の意図をよく聞き、それが2015年版の要求事項に適合しているかを判断しなければならなくなったので、相当プレッシャーが高まるものと推測される。
3. 
【プロセスアプローチ】  「プロセスアプローチ」が2000年版以上に求められる結果、組織も、認証機関審査員も、「プロセスアプローチ」の本質と、その運用をマスターしなければならない。「プロセスアプローチ」について、説明会の席上で、私は「TC176は、どの程度のプロセスアプローチシステム構築を考えているのか? 中小企業に自動車セクター規格(TS16949)並みの要求をするのは酷ではないか?」と質問したが、エキスパートは、「例えば、タートル図のようなものを使用することまでは求めてはいない(しかしタートル図は、有用である)。今後TC176として、何らかのガイドラインや解説書を準備する」とのことであった。 一方JABの担当者は、プロセスアプローチについては、かねてから審査機関にその運用を求めてきたので、今回から新たに「プロセスアプローチ審査」というわけではない。今回の2015年版の適用に際しては、審査機関にプロセスアプローチを再度強く求めているし、移行審査の際、JABも審査機関の審査に立ち会って、その適用を監視するとの表明があった。 2015年版審査からは、「プロセスアプローチ」に沿った審査がなされるものと思われる。 問題は、プロセスアプローチについてその本質を知っている人が、審査員を含めてどれくらいいるのかということで、自動車セクター規格の、ISO/TS16949を取得済の組織や、TSの審査員は、必須として理解しているが、他の組織や、ISO9001の審査員はどうであるか、いささか心配なところである。 

(まとめ) 2015改訂は、組織にとっても、審査機関、審査員にとっても、かなり大きな改訂であろうと考えているので、移行期間が「3年間」あるものの、「早めの対応」をお勧めする。  改訂に当たっては、条文をよく読み、組織内で「当社は何を目指すのか」ということをトップマネジメントを中心に議論して、組織にふさわしいシステム再構築をめざす必要があろう。

ISO14001:2015改訂 IS プロセス関連図 
PDCAアプローチ (2015.07.25 /再編集09/29
ISO14001-IS:2015では、「プロセスアプローチ」という言葉は出てこないが、「プロセスで管理する」を言う要求がかなりみられ、定義3.26でも「プロセス」が定義されている。9001-ISのFigure-1に対応する図は、14001-ISでは、
”図1-PDCAと,この国際規格の枠組みとの関係”として掲示されている。 0.4では、これを「Plan, Do, Check and Act モデル=PDCAモデル」としている。 参考までに当社で、ISO14001ISを「プロセス関連図」で書いてみると、一例としては以下のようになる。 実際の運用では、このように考えて進めるとわかりやすいだろう。
 図1-PDCAと,この国際規格の枠組みとの関係



ISO9001:2015改訂 IS プロセス関連図  プロセスアプローチ  (2015.07.25/
再編集09/29
  ISO9001:2015改訂では、プロセスアプローチが促進(Promote)されている。プロセスアプローチはISO9001の規定要求事項ではない(そのような文章は存在しない)。プロセスアプローチは、2008年版にも書かれていて新たな項目ではないが、
IS-0.4項では、「品質マネジメントシステムを構築し,実施し,その品質マネジメントシステムの有効性を改善する際に,プロセスアプローチを採用することを促進する。プロセスアプローチの採用に不可欠と考えられる特定の要求事項を4.4に規定している。」とあり、実際に、「4.4品質マネジメントシステム及びそのプロセス」では、インプット、アウトプットを明確にする、などプロセスアプローチそのものが規程されている。自動車セクター規格である「ISO/TS16949」は、プロセスアプローチが必須となっており、「プロセス関連図」、「タートル図」、「プロセスアプローチによる内部監査」などで運用されるが、この流れは、ISO9001でも応用できる。(もっとも、9001でもタートル図を作れということではないが、その応用や適用を考えておくと、分かり易い。) 当社で、ISO9001 ISを、「プロセス関連図」で書いてみると、一例としては以下のようになる。 実際の運用では、このように考えて進めるとわかりやすいだろう。


 ISO9001IS:2014 図2-PDCAサイクルを使った、この国際規格の構造の説明


※プロセス関連図 池上生産技術研究所編集

[リスク]と「機会」を解く (2015.01.09)

ISO9001:2014-DISでは、マネジメントシステム規格–AnnexSLによる共通テキスト「上位構造(HLS)に合わせて、章の構成とテキストが共通化されている。既報の通り、ISO9001の改訂DIS版では、「6.1リスク及び機会(opportunity)への取り組み」が今までにない新しい規格となっている。しかし、日本語的に見て、リスクと機会という言葉はなかなか両立しないし、これだけで何を言っているのかがわかりにくいのではなかろうか。実は、2008年版でも、「機会」は2ヶ所出てくる。5.6.1 MR一般の「品質マネジメントシステムの改善の機会の評価」と、8.4 データの分析「c)予防処置の機会を得ることを含む,プロセス及び製品の,特性及び傾向」である。 「○○の機会」という文章であって、日本語的には、まだわかりやすい。

 しかし、日本語でもう一つよく使われるのが「機会=Chanceチャンス」で、この「機会=opportunity」とは、区別しがたいが、英語圏(欧州語圏)では、意味が明確に分かるらしい。実はこの2語の違いは大きい。チャンス(Chance)とは、一般的に良く用いる言葉だが、実は『一見、予想/期待などをしていない偶然性が強い感じの機会=良いも悪いもある』という意味になる。オポチュニティ(Opportunity)は『努力の結果によって得られる望ましい機会』という意味になるようである。 

(例文)
・Hank is taking a big chance by leaving his job at the firm. I sure hope the new business opportunity he's pursuing goes well for him.
※ハンクはその会社での仕事を辞めるという大きな賭け=チャンス【機会】に出ている。彼が追い求めているビジネスオポチュニティ【機会】が、彼に成功をもたらしてくれることを私はもちろん願っている。
・また最近では、英国のスコットランド独立投票で、キャメロン首相が、オポチュニティという言葉をよく使っていた。例えば、「We now have a chance — a great opportunity — to change the way the British people are governed, and change it for the better, the prime minister said.(September 19,2014)」※我々は今、チャンスがある-それは絶好のオポチュニティ【機会】だが-英国の人々は統治され、良い方向にチェンジした=開票決定後のキャメロン首相談。

 従って、6.1章は、品質マネジメントシステムを計画する際には、「リスク=脅威」と「オポチュニティ=(リスクを取り除くよう)努力する機会」を、a)からc)項目で考慮しなさい、と解される。


 AnnexSL実際の条文比較(ISO22301:2012版)
今後改訂される、ISOのMSはAnnexSLによって進められることになっているが、実際の条文比較をすでに発行されたISO23001(BCMS)で、4.1と6.1項について部分的に比較を行ってみた。
詳しくはこちら

4.1は、冒頭の一般規定であるが、内容はわかるとして、では具体的にどうすることを要求されている「shall」なのかわかりにくいところであろう。個々のMSによってその要求は具体的である。
一方、「6.1のリスク及び機会に対処する活動」は、AnnexSLをほぼそのまま使っている。 但しリスクアセスメント等は、MSの必要性の重要性により、個々に詳しく規定されている。たとえば、このBCMSは、リスク対処そのものがMSの目的であるので、「8.2 事業影響度分析及びリスクアセスメント
」で章を改めて詳しく規定されている。 

ISO CD 9001で、リスクに関しては、6.1で、AnnexSLを適用し、顧客満足やリスク回避、緩和、受容などに一般的に触れている。 
特にリスクアセスメントそのものに関する条文はない。(2013.12.09)

ISO22301/ISO27001が発効/MSの上位構造(HLS)適用第1・2弾

 今後のMS(マネジメントシステム)は、「AnnexSL(旧 ISO Guide 83)」による、上位構造(HLS)共通化の仕組みで構成、改訂されることが決定されているが、既にこの構造によりISOマネジメントシステムが発行されている。第1弾は、「事業継続マネジメントシステムの国際規格ISO22301」が2012年5月15日に正式発行された。また、JISは、「JISQ22301:2013 社会セキュリティー事業継続マネジメントシステム-要求事項」が平成25年10月21日に制定・発行された。第2弾は、「ISO27001 情報セキュリティーマネジメントシムテム-要求事項:2013」が、2013年に9月26日に発行され、10月1日より発効された。なお、JISの発行は、平成26年3月頃とみられている。
 もっとも、ISO22301は、旧 ISO Guide 83に基づき規格化が進んだが、ISO Guide 83が、2012年4月30日にISO/IEC Directives(Annex SL‐Appendix 3)に正式に取り込まれた結果、実質第1弾となったわけである。JIS化は遅れて、ようやく2013年9月に発行されたわけであるが早速入手してみたが新しいストラクチャーがよくわかる。多分今後の改訂マネジメントシステム改訂は、共通化ということもあってこの内容で進むものと思われる。とくにJIS 化に当たっては、日本語化には共通部分は、同じような訳文が使われることと思われるので参考になる。
 ISO27001情報セキュリティーマネジメントシムテム改訂においては、現行版からの移行は2年以内とされ、審査機関BSIでは「移行のための追加審査工数は不要(追加費用なし)」とするようである。2年間は、充分な準備期間のようであるが、実際には維持審査や更新審査で行われるので、タイミングによってはそれほど余裕はないと思われる。
 ある講習会からの情報であるが、既にある組織では「ISO9001」を、AnnexSLに基づくマニュアルに自発的に書き改め、それで現行のISO9001:2008版を何ら問題なく、審査をパスしたとのことである。ISO9001/ISO14001の改訂は、2015年頃の予定であるが、共通化の部分は変わらないので、今から研究を進めて行っても早すぎることはないと思われる。とくに、ISO9001,14001などと統合MSを行っている組織、あるいは計画している組織は、この「共通化」は 大きなメリットがあると思われるので研究をお勧めする。 
 ISO22301、JISQ22301、ISO27001(原文、日本語訳)はいずれもJSAから購入できる。 
 また、「ISO/IEC Directives(Annex SL‐Appendix 3を含む)」は分厚い資料であるが、和英対訳版は、こちらから無料でDLできる。
  (2013.11.08)

 「プロセスアプローチを考える」 ISO9001/TS構築のために (2012.08.18)
ISO9001/TS16949では、「プロセスアプローチが奨励されている」 即ち、
0.2 プロセスアプローチ
この規格は、顧客要求事項を満たすことによって顧客満足を向上させるために、品質マネジメントシステムを構築し、実施し、その品質マネジメントシステムの有効性を改善する際にプロセスアプローチを採用することを奨励している.

組織が効果的に機能するためには、数多くの関連し合う活動を明確にし、運営管理する必要がある.インプットをアウトプットに変換することを可能にするために資源を使って運営管理される活動は、プロセスとみなすことができる. 一つのプロセスのアウトプットは、多くの場合、次のプロセスヘの直接のインプットとなる.

組織内において、望まれる成果を得られるために、プロセスを明確にし、その相互関係を把握し、運営管理することと合わせて、一連のプロセスをシステムとして適用することを、 "プロセスアプローチ"と呼ぶ.(以下略)

 とあるが、実際にはISO9001では、 "プロセスアプローチ"に基づく構築、さらには、第3者審査などはあまり見られない。品質マニュアルなども、ほとんどは条文並びで作られていて、たまに勇気ある組織が、 "プロセスアプローチ"に基づくマニュアルを作ると、審査員が、どの条文に当てはまり、要求事項を満たしているかを審査することにてまどり、嫌な顔をするという事態も起こっているようである。そもそも、マニュアルは審査員のために作るのではなく、組織のために作るので、何ら気にすることはないのである。
 さて、TSはさすがに、 "プロセスアプローチ"ができていないとアウトであるが、ではどうするかというと、なかなか分かりにくく、結局行き着くところは、条文並びにマニュアルということになりやすい)。 ここは勇気をもって、 "プロセスアプローチ"に基づく構築と、マニュアルの製作をお勧めしたい。

 
こちらのTSのページに、解説及び、「プロセス関連図(例)」があります。


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 ISO 取得情報
  全国 ISO取得状況 (2016.08.11現在 JABデータによる)
    ISO9001 33,358件 (注: 2006年4月20日=43,651件,  2007年1月1日=43,564件)
   ISO14001 17,750件
(注: 2006年4月20日=19,323件,  2007年1月1日=19,427件)
    ● ISMS登録組織 4,950件 (財団法人 日本情報処理開発協会 JIPDEC HPより      (2016.08.06) 



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