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うえむら やすただ

植村泰忠

うえむら やすただ

1921.4.18(大正10)〜 2004.11.28(平成16)

昭和・平成期の固体物理学者

埋葬場所: 8区 1種 13側

 東京出身。学生時代に清水澄夫の筆名を使用していた時期がある。祖父は札幌麦酒の功労者の植村澄三郎(同墓)、父は経団連会長を務めた植村甲午郎、母の淑(共に同墓)との長男として生まれる。弟の植村泰久は仙台放送社長。妹の和子は渋沢栄一の孫の渋沢正一に嫁いだ。叔父の植村泰二(11-1-13)は写真化学研究所や東宝映画初代社長を務めた人物。泰二の長男で従兄弟にフルート奏者の植村泰一(11-1-13)がいる。
 武蔵高校を経て、東京帝国大学卒業。同大大学院に進み、物理の学途に就き、固体物理学、主に半導体の研究に従事した。東芝マツダ研究所勤務などを経て、1963(S38)東京大学理学部教授となり、学術の研究と、後進の育成に尽くす。理学博士。
 半導体の理論的研究をおこない、「強磁場下のMOS反転層における伝導現象の理論」で、'83日本学士院より第73回日本学士院賞(安藤恒也と共同研究)。退官後、東京大学より理学部名誉教授。のち東京理科大学教授、科学映像館学術指導、初代根津嘉一郎(15-1-2-10)が創設した学校法人根津育英会武蔵学園長となる。主な著書に『半導体の理論と応用』(菊池誠と共著)、『学苑落葉集』など多数。心臓僧帽弁不全で順天堂大学病院に入院療養していたが、回復せず逝去。享年83歳。

<講談社日本人名大辞典>
<墓誌より>


墓所

*墓所内右側の墓誌裏面に簡略歴が刻む。

*妻の春子との間に二児。1948(S23)カトリックに入信洗礼を受け、妻の春子と結ばれることとなったのも信仰を通じてであった。霊名はトマス・アクイナス。


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