Kuma くまちゃんのマニアコーナー(13) 路面電車の巻 3 |
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こんにちは。ウルトラスーパーくまちゃんです。 ごめんなさい。くま☆マニ12大相撲の巻は、今のところ欠番です。 とうとう路面電車の世界も佳境に入ってきました。報告します。岐阜です。 昼の美濃町線 新岐阜−競輪場前 2003年11月25日 岐阜を訪れたスタジオうつほメンバー、この街には魅力的な路面電車が走っています。名古屋鉄道の岐阜市内線、美濃町線、田神線です。その一つ、田神線に乗り込みました。午後1時前、ターミナル・新岐阜駅の一番端っこ、7番ホームに行くと、真っ赤な路面電車が待っていました。2両編成です。高校生で結構込んでいました。隣のホーム(犬山線)と比べ明らかに低くてこぢんまりとしています。 さあ発車。最初の一区間、田神駅までは犬山線の線路を走ります。田神駅にさしかかると、犬山線のホームを通り越して、路面電車用の低いホームに止まりました。妙な感じ。 田神を出るとガクンとポイントをわたり別の線路に入りました。でもまだ路面ではありません。次の市ノ坪という駅は、川と車庫に囲まれた場所にありました。細い橋を渡らなければ駅に着かない立地です。 市ノ坪を出るとすぐに、電車は左に90度曲がりました。さあようやく路面です。ぞくぞく。でも札幌や函館の市電と違って、単線の路面電車というのも妙な感じです。 そうこうしているうちにまたガクンとポイントを通過して止まりました。競輪場前駅です。ここで降りましたが、ホームはなく、緑に塗られたアスファルトの路上でした。「岐阜の電停には安全地帯がない」。知っていたとはいえ、やはり衝撃です。 この電停では、単線につき信号場のように交換をします。新岐阜から乗った電車もしばし停車。やがて向こうの交差点から、直角に曲がって対向電車がやってきました。かつてはこの駅で、路面電車同士のタブレット交換が見られたそうです。見てみたかったなあ。 夜の岐阜市内線 岐阜駅前−忠節 2003年11月26日 さて、下呂と付知から岐阜へ戻ったぼくたちは、今度は夜の岐阜市内線へと乗り込みました。もちろんこれも路面電車。 岐阜には二つターミナルがあって、一つはJRの「岐阜」駅、もうひとつが名鉄の「新岐阜」駅です。岐阜市内線は、この二つの駅前の路面を通り、ともに停留場があります。ぼくたちは、市内線の起点で、JRの駅前にある「岐阜駅前」電停から電車に乗ることにしました。夜の8時過ぎです。 幸いなことに、電車がいました。というのもマニア本によると、この「岐阜駅前」には日中は電車が来ないらしいのです。更に早朝・夜間でも交通渋滞などによっては、隣の「新岐阜駅前」で折り返されてしまうとか。これまた珍妙な電停です。 それでも停留場は立派でした。歩道やJRの駅から地下道で道路の真ん中にある乗り場に通じています。岐阜の路面電車で唯一安全地帯があるのがここ「岐阜駅前」だそうです。要はふつうの電停です。 20:08岐阜駅前を出発。客は5〜6人乗ってました。カーブしてしばらく走ると新岐阜駅前。結構人が乗り込んできました。座席がほぼ埋まるくらい。途中の停留場でもそこそこ人が乗り込んできて、いい感じです。先ほどご飯を食べる場所を探して歩いたアーケード街を通り越したりして、何度か交差点を曲がりながら、電車は北の方へ向かいました。 長良川の橋を渡ると、市内線の終点、「忠節(ちゅうせつ)」駅。この電車はその先の揖斐線・黒野行きでしたが、ぼくたちは忠節で降りました。ここまでが市内均一料金(170円)。 忠節駅はこぢんまりとしたターミナルでした。チーフはすることもなく、携帯端末「区理恵」を見ています。9時前なので、酔っぱらいのような感じの、怪しげな雰囲気のおっさんたちが何人かぼーっとたたずんでいました。 ところで、忠節駅のきっぷ売り場で衝撃的な記述を見てしまいました。 「新岐阜駅前〜岐阜駅前間は平成15年12月1日から 平成17年3月31日まで運行休止します」 つまり、さっき乗った岐阜駅前電停は、あと3日で休止。しかも、岐阜市内線全体が平成17年3月末をもって廃止、という話も上がっているようなので、ひょっとすると、いまが最後の姿かもしれません。寂しいですね。 帰りの電車は、赤いボディに丸っこい外観の電車。かなり古い車両です。内部も丸い照明がふた昔前の雰囲気です。忠節からは他に誰も乗りませんでした。 ポスターにも出てましたが、このとき岐阜市では「交通社会大実験」ということが行われ、電車の利用状況を調べているようでした。各電停にアルバイトらしい調査員がいて、人の数を数えていました。 この電車は新岐阜駅前止まり。この電停もちゃんと柵の付いた仮設のホームが出来ており、安全地帯になっていました。交通社会大実験の結果が気になるところですが、岐阜の路面電車の魅力を十分に堪能したのでした。(おわり) |